四半期報告書-第20期第3四半期(平成30年10月1日-平成30年12月31日)

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2019/02/14 10:31
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文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、緩やかな回復基調が続いていると思われます。雇用・所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復が維持されると期待されています。ただし、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響に注意が必要と考えられます。
情報サービス産業では、第179回全国企業短期経済観測調査(日銀短観、2018年12月14日公表)によると、2018年度のソフトウエア投資計画額は、全ての区分で前年度を上回っており、第172回日銀短観から引き続きこの傾向はみられ、投資意欲の回復が継続していることがうかがわれます。一方、経済産業省の特定サービス産業動態統計調査(11月分)によると、「受注ソフトウエア」についての売上高実績は、8月では前年同月比がマイナスになっていたものの、9月、10月、11月では、前年同月比がプラスに転じており、不安定ながら、一定の売上実績を積み上げています。
このような状況の下、当社グループは、技術力世界一を目指しつつ、最新のコンピュータ技術を駆使し情報サービス事業を通じて、お客様企業の業務を変革するサービスの提供を行うとともに、産業機械事業を通じて、半導体製造装置をはじめとする、モノづくりを支える産業機械の保守・メンテナンスサービスの提供を行ってまいりました。
当初計画では、この一年を通して、当社グループにとっての新たな技術獲得のための工数を用意して、技術蓄積に努めると共に、当社グループ技術者が自身にとっての新規技術を習得するための研修時間等を従来よりも多く計画し、個々のスキルアップも目指す一方で、パートナー技術者の工数をある程度、手厚く見積もり、売上を確保する予定でした。しかし、当第3四半期連結累計期間では、当社グループにとっての新規技術を適用したプロジェクトを想定以上に、案件として受注することができ、実質的な研修の工数を売上につなげることができました。従来より行っております案件整理の効果も加わり、期初の予想以上に、効率的に、プロジェクト獲得ができています。また、販売費及び一般管理費は、業務の見直しなどをこまめに行っております。
この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、16,952,204千円(前年同期比2.1%増)、営業利益は、1,513,176千円(前年同期比6.1%増)となり、経常利益は、1,519,769千円(前年同期比6.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、975,555千円(前年同期比4.4%増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
① 情報サービス事業
情報サービス事業では、売上高は15,318,166千円(「セグメント間の内部売上高又は振替高」を含まない外部顧客への売上高(以下同じ))(前年同期比0.5%減)となりました。
ジェイエムテクノロジー株式会社(以下JMT)では、「②産業機械事業」で記載の通り、当期初より新たに、「産業機械事業」セグメントとして、産業デジタルイノベーション部を立ち上げており、「情報サービス事業」セグメントから「産業機械事業」セグメントへとソフトウエア技術者の一部を移管しています。売上面では、期初から堅調に推移しており、前年同期にやや及ばなかったものの、原価面では、期初予想に比してパートナー技術者の工数を絞りつつも新規技術の蓄積を図れる効率的な案件を獲得できており、セグメント利益は前年同期を上回ることができました。この傾向は、第2四半期連結累計期間より継続しています。
その結果、セグメント利益は、2,258,384千円(前年同期比2.3%増)となりました。
以下では、情報サービス事業における売上高と概況を部門別に記載します。
(ビジネス・ソリューション部門)
事業の柱の一つである一般事業法人向け基幹システム刷新にかかる基盤構築案件は、追加アプリの作成等、堅調です。アーキテクチャ設計支援及びアジャイル開発を含めたコンサルティング事業は、流通業、空運業、製造業などの新たな顧客から受注しています。保険事業法人や金融事業法人についての新規のフレームワーク構築支援、アジャイル開発を含めたコンサルティング業務は一段落となっています。マイクロサービスやDevOpsといった開発手法をベースにIT戦略を支援するコンサルティング業務は継続して拡大に努めています。加えて、チャットボット、RPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務自動化)といった領域も好評を得ています。
音楽配信、映像配信ソリューションでは、当社グループ独自のDRMエージェント(著作権管理された動画や音楽をスマートフォン上で再生するミドルウエア)の販売などが継続しています。
スポーツ自転車向け盗難防止サービスである「AlterLock サイクルガードサービス」を2018年12月より提供開始しています。(AlterLock サイクルガードサービス:振動検知アラーム+GPS+通信機能を搭載した盗難防止サービス)
ECサイト構築案件やスマートデバイスとの連携は、引き続き堅調です。また、ECサイト構築案件やスマートデバイスとの連携を数多く手掛けてきた経験から、システムの提案にとどまらず、お客様企業のビジネスモデル変革に踏み込んだソリューション、ネットサービス企業向けのコンサルティングを提供しており好評を得ています。特にデジタルマーケティングを利用した提案やAIエンジンを取り込んでの画像検索案件など、引き合いの多い領域が増えています。
Microsoft社のDynamics365の導入支援サービスが好調である他、Dynamics365についての技術者を養成するための教育が順調です。ITエンジニアの派遣紹介は、引き続き堅調です。また、ビジネス・ソリューション部門では、当第3四半期連結累計期間においても、稼働率の高止まりと、一定数の技術者の単価値上げに成功しており、「情報サービス事業」セグメントから「産業機械事業」セグメントへとソフトウエア技術者の一部を移管した影響をある程度、吸収できる要因となっています。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は11,192,474千円(前年同期比1.1%減)となりました。
(エンジニアリング・ソリューション部門)
自動車向け技術支援は引き続き順調です。AUTOSARによる開発、自動運転、先進運転支援システムや車載カメラからの画像認識の研究開発支援、車載機からのデータ分析等の研究開発支援等は順調に推移しています。モデルベースシステムズエンジニアリング(Model-Based Systems Engineering:開発過程で検討対象となるあらゆるものをモデル化して取り扱う考え方で、複数のシステムが相互に関連しあってサービスを提供するような複雑なシステムを構築するのに有用な手法。航空機やロケットなど、大規模で複雑な開発プロジェクトで実績を持つトップダウン型の開発手法)に基づいたコンサルティング業務は、建設機械向け支援が特に順調です。駆動系、ボデー系分野のECUアプリケーションに係るソフトウエア開発やハード系開発分野は、引き続き好況で、バックオーダーを多数抱えています。ドライブレコーダーの販売は計画通りに推移しています。
ハードウエア開発を含めた産業用ロボット向け開発支援は、ロボットメーカーから産業用ロボットの試作開発案件を受注するなど、お客様を増やしています。IT企業より車載向けLogger端末機器の設計・製造を受託し手掛けておりますが、さらに増産のオーダーを頂き今後順次納品してまいります。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、3,846,330千円(前年同期比0.5%増)となりました。
(教育ソリューション部門)
システム事業会社向け新人教育は、例年通り好調となっています。人材育成コンサル、e-ラーニング教育も引き続き堅調です。中堅技術者向けのアジャイルコーチ・コンサルティング、開発理論の実践コースについては、積極的な販売活動を実施し、新規顧客の掘り起こしに努めております。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、279,362千円(前年同期比7.0%増)となりました。
② 産業機械事業
JMTでは、当期初より産業デジタルイノベーション部を立ち上げ、製造・物流業におけるデジタルイノベーションを起こすべく、FA化・IoT化支援に注力したサービスの提供を行っています。当該部門では、従来より「産業機械事業」セグメントで行っていたFA化・IoT化支援業務をさらに推し進めるため、「情報サービス事業」セグメントからソフトウエア技術者を一部移管して強化を図ったものです。我が国の工場では、まだまだデジタル化が立ち遅れており、これまでも支援の引き合いが多数ありましたが、人員不足により受託できず機会損失が多くありました。今後も継続して、当該部門のテコ入れを行ってまいります。
「産業機械事業」セグメントの主たる事業領域である我が国の半導体製造業界では、一定程度の投資が一巡し、新規の投資が緩やかになっているのに加え、スマートフォン販売台数の低迷と近時の米中貿易摩擦などが懸念材料となっています。半導体製造工場では、一定程度の稼働は持続されているものの、抜本的な市況の回復には今しばらくの時が必要との見方もありますが、半導体製造自体は今後も重要な産業であり、半導体製造工場自体が、まだまだIT化に立ち遅れている現状がある中で、当社グループの貢献できる余地は大きいと考えています。
アプライドマテリアルズジャパン株式会社からの受注は堅調であるものの、人員の確保に苦戦しています。また、装置稼働が高すぎて、装置を止められず、保守作業ができないという思いがけない影響で予定の売上に届かないといった案件や、純正部品の納入が遅延し、予定した期間に作業が完了しないといった案件が発生しています。一方で、近時の米中貿易摩擦などの影響で、工場稼働率を下げたり、部品の購入を手控えたりする動きもあり、予断を許さない状況です。このような状況ではあるものの、半導体製造工場のホストコンピュータと半導体製造装置をオンライン化し制御及び解析を行うソフトウエア(自社製品:J+Bridge)及び半導体製造装置や各種センサー等のデータを収集・管理・分析する自社開発データロガーは引き続き堅調です。データロガーにて収集した各種データを一元管理・表示確認する統合システムの開発に注力しており、装置に依存しない持ち運び可能なモバイル・ファクトリ・モニタリング・システムの開発販売にも取り組んでいます。本製品にて収集した各種データを分析し、FDC(Fault Detection and Classification:半導体製造装置から各種のデータを得て、そのデータに異常等を検出した場合、そのデータを統計的に処理することにより異常の種類を分類する手法)や予知保全(一定期間が過ぎたら部品を交換する予防保全や故障してから修理する事後保全ではなく、設備を診断し、性能の低下や劣化状況をもとに保全活動を行う手法)につなげるソリューションを積極的に展開してまいりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、1,634,038千円(前年同期比35.6%増)、セグメント利益は187,168千円(前年同期比62.5%増)となりました。
(2)財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
① 資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、3.3%減少し、10,588,954千円となりました。これは、主として、前連結会計年度末に計上された売掛金の回収が進んだことなどにより「受取手形及び売掛金」が687,298千円減少したことなどによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、5.4%減少し、2,424,754千円となりました。これは、主として、のれんの償却が進んだことにより「のれん」が96,741千円減少したことなどによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、3.7%減少し、13,013,708千円となりました。
② 負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、8.2%減少し、4,401,432千円となりました。これは、主として、法人税等の中間納付などにより、「未払法人税等」が181,226千円減少したことなどによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて、40.9%減少し、250,079千円となりました。これは、主として、金融機関借入の返済などにより「長期借入金」が172,500千円減少したことなどによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、10.9%減少し、4,651,511千円となりました。
③ 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて0.8%増加し、8,362,197千円となりました。これは、主として親会社株主に帰属する四半期純利益が975,555千円であったことと、268,994千円の配当を行ったことなどにより「利益剰余金」が706,561千円増加したこと、また、取締役会の決議に基づいて市場より自己株式の取得を行ったことなどにより「自己株式」が640,265千円増加したことなどによります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、ソフトウエアを中心とする情報産業の他、半導体の製造支援業や工業製品の製造の支援業とその活動範囲が多岐にわたる企業群です。事業全体を通じて、総じて堅調であると考えていますが、グループ全体を通じて、まだまだ成長余力のある企業群であるとも認識しています。
当社グループを取り巻く事業環境について、情報サービス事業では、一定程度の投資需要が継続しているものの、下振れの恐れもあります。しかしながら、提案力の高さによっては、まだまだチャンスの多い環境にあると思われます。基幹システム刷新からのアプリ作成や、ECサイト構築からの事業コンサルといった、得意とする事業をいくつか安定的に運営できていることがあげられる一方で、それにとどまらず、新たな挑戦を行っていくことが重要であると考えています。それには、技術の蓄積が不可欠で、これを怠るとたちまち技術の流れに取り残され、成長どころか衰退することとなりかねません。当社グループでは、今後とも技術蓄積に力を入れた運営を行っていく計画です。研修や技術蓄積のための勉強会といった工数は、直接的には売上に貢献せず、一時的には利益率悪化の原因となりますが、その工数は将来への投資であり、一定程度は必要不可欠と考えています。一方で、効率的な工数の利用を行いたく、単純に研修時間をとるのではなく、できるだけ新たな技術領域を適用する案件を獲得し、その案件をこなしながら利益貢献しつつ技術蓄積を行っていけるよう努力してまいります。しかし、計画通りに進まないことも想定されます。前連結会計年度より引き続き、AIやRPA、Mixed Realityに対する取り組みを本格化させ、ICTによる農業支援といった、従来ITにゆかりが薄かった領域に取り組むなど、新たな挑戦を始め、新たな技術領域にもチャレンジしています。
一方、産業機械事業が主戦場とする半導体製造業界では、一定程度の投資が終わり、投資意欲に一服感が垣間見られます。しかしながら、半導体製造自体は今後も重要な産業です。しかも、半導体製造工場自体が、まだまだIT化に立ち遅れている現状がある中で、当社グループの貢献できる余地は大いにあると考えられます。製造装置の保守・メンテナンスにとどまらず、工場におけるデータの収集・保管・分析を通じて工場の高付加価値化に資する提案をする等、社会貢献できるよう、新たな挑戦を続けてまいります。当連結会計年度から、IT技術者を増強し、FA化の要素技術を習得させるなど新たな施策を行っています。
このような状況の下、利用価値の高い技術のさらなる蓄積が今後の経営成績に重要な影響を与える大きな要因となることは言うまでもありません。また、技術者の採用、技術者の育成は情報サービス事業、産業機械事業の双方に共通の課題となります。
当社グループでは、当連結会計年度において、売上総利益率の向上と販売費及び一般管理費の削減に努めながらも、かかる新規技術の蓄積に努めてまいります。そこで、この蓄積スピードをさらに加速させるため、当面の間、教育投資や試験研究的活動を強化する方針です。そのため、一定程度、売上総利益率を犠牲にし、また販売費及び一般管理費が微増することが想定されますが、新規技術の案件をこなすことによる技術蓄積が可能な案件発掘にも注力してまいります。この方針は、情報サービス事業、産業機械事業の双方に共通するものです。
以上のように、利用価値の高い技術の蓄積に成功することが重要です。その結果、当社グループの収益基盤が強固なものとなることにより、そこで得た資金を次の投資、すなわち、さらなる新たな技術の蓄積やM&A資金へと回せる循環を構築できるかどうかが、重要な要因といえます。

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