有価証券報告書-第45期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)

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2020/09/17 16:10
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【項目】
138項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(2019年7月1日~2020年6月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、景気は緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により足下で大幅に下押しされており、厳しい状況が続いております。また、感染症が内外経済を更に下振れさせるリスクや金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、国内景気は先行き不透明な状況となっております。
当社グループの事業環境につきましては、IT需要の高まりにより顧客のソフトウェア関連の設備投資は引続き堅調でしたが、新型コロナウイルス感染症が事業に及ぼす影響について注視し、早期に対策を講じていく必要があると認識しております。
このような中、当社グループにおいては5項目の経営方針に沿って、以下の活動を行いました。
a.優秀人材の量的拡大による事業基盤の強化
・新卒採用強化のための取組みとして、全国に複数の分校を持つ学校法人との関係強化及びIT技術者育成のため、同法人のIT技術教育アドバイザーとして当社の執行役員を選出し、学生の育成支援に取組みました。
・開催を予定していた企業説明会は対面での開催を中止し、Webでの開催を従前より早めて実施したほか、神奈川県の企業が参加するWebでの合同企業説明会へ参加いたしました。また、選考時の面接をWebで行うこととし、学生が自宅から参加できるようにいたしました。
・経験者採用強化のための取組みとして、複数の合同説明会へ参加いたしました。また、求人掲載媒体を増やすことで、応募者の増加を図りました。
・管理職研修、営業力強化研修、技術力向上研修等を実施するとともに、若手社員のスキルアップのため、国家資格である情報処理技術者資格及びPMP(Project Management Professional)資格の取得を推進いたしました。2020年6月末現在、代表的な公的資格取得者数はのべ1,654名となり、このうちPMP資格取得者数は前期比5名増の167名となりました。
b.営業・開発パワーの増大
・全社横断的な営業活動をより強化するため、二部体制であった営業本部に第三営業部を新設し、三部体制といたしました。事業部門との営業会議を定期的に行い、案件やリソースの全社最適化を図りました。
・外部から営業顧問を採用し、主要取引先とのチャネルの強化を図りました。
c.プライムビジネスの拡大
・金融・保険業関連における大型マイグレーション案件の受注等により、エンドユーザーと直接取引を行うプライムビジネスが堅調に推移いたしました。マイグレーション案件においては当社独自のソリューション「LeGrad(レグラッド)」を活用し、高品質なマイグレーションを実現しております。
・日本国内への販売に向けて研究開発を行っている自律移動型サービスロボット「AYUDA(アユダ)」が、神奈川県のロボット共生プランの実証実験に採択され、さがみロボット産業特区のロボットタウン内にあるテラスモール湘南にて、実証実験を実施いたしました。また、「CEATEC2019」や「国際ロボット展」等の展示会へも積極的に出展いたしました。
・CIJ金融ビジネス事業部と日本ファイナンシャル・エンジニアリング株式会社により、金融機関向け法人営業支援システムの共同開発を進め、金融機関向けCRMソリューション「CREDIAL(クレディアル)」として販売開始いたしました。
・契約書の管理・運用に特化したシステム「Ofigo契約書管理」を、従来の機能性・操作性をそのままに、より安価に導入できる製品「Ofigo契約書管理Fácil」へリニューアルし、更なる販売拡大を図りました。
・ペーパーレス会議システム「SONOBA COMET」の新たなラインナップとして、インターネットやクラウド接続が不要でより導入しやすい「SONOBA COMET Casual+」の販売を開始いたしました。
d.グループ経営の効率化
・顧客や案件、人材及びビジネスパートナーに関する情報交換を定期的に行い、グループ全体での営業戦略の立案やリソースの効率的な活用を行いました。また、複数の会社での協業を積極的に行い、案件の獲得に努めました。
e.コーポレートガバナンスの強化
・内部統制委員会による定期活動のほか、東京証券取引所が定める有価証券上場規程別添の「コーポレートガバナンス・コード」に従い、取締役会の実効性について、第三者の外部機関へ委託し、客観的な評価・分析を行いました。
・取締役等の指名及び報酬等の決定に係る取締役会の機能の独立性・客観性を高め、説明責任及びコーポレートガバナンスの一層の充実を図るため、独立社外取締役を中心とした「指名・報酬委員会」を設置いたしました。
上記のほか、新型コロナウイルス感染症への対策として、代表取締役社長を本部長とした「新型コロナウイルス対策本部」を設置し、在宅勤務の徹底や社員やパートナー及びそのご家族の日々の健康管理等、各種対策を実施しております。なお、今後も政府及び関係自治体からの要請を受け、必要な対応を実施してまいる所存です。
当連結会計年度の連結業績におきましては、当社の第3四半期後半以降に発生した新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であり、売上品目「システム開発」等の案件の受注が堅調に推移し、売上高は20,685百万円(前期比5.5%増)となりました。
利益につきましては、CIJグループの中長期的な成長に向けた各種施策(業務効率化のための社内基幹システムの刷新・従業員の処遇改善・帰属意識向上のための譲渡制限付株式報酬制度の導入・最先端技術蓄積のための研究開発の強化)の実施に伴いコストが増加したことに加え、当初計画していた一部の案件の受注が見送りまたは時期ずれとなったこと等により、営業利益は1,557百万円(前期比12.1%減)、経常利益は1,534百万円(前期比14.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,051百万円(前期比12.3%減)となりました。
当社グループの単一セグメントであります「システム開発及びシステム開発に関連するサービス(システム開発等)」の売上品目別の業績概況は、以下のとおりであります。
a.システム開発
金融・保険業関連の案件の受注が堅調に推移し、増収となりました。
この結果、本売上品目の売上高は18,436百万円(前期比5.4%増)となりました。
b.コンサルテーション及び調査研究
情報・通信業における開発プロジェクトの技術支援や構成管理支援等の案件の受注が堅調に推移し、増収となりました。
この結果、本売上品目の売上高は703百万円(前期比10.6%増)となりました。
c.システム/パッケージ・インテグレーション・サービス
社会福祉法人向け福祉総合システム「SWING」、ホテル・旅館向け売掛金管理システム「ホテル売掛マイスター」等の自社製品の受注が堅調に推移したこと等により、増収となりました。
この結果、本売上品目の売上高は772百万円(前期比17.6%増)となりました。
d.その他
派遣業務案件等の受注の減少により、減収となりました。
この結果、本売上品目の売上高は772百万円(前期比5.4%減)となりました。
② 財政状態の分析
a.資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べ733百万円増加し、12,155百万円となりました。主な要因は、その他に含まれている未収還付法人税等が348百万円減少したものの、現金及び預金が511百万円、有価証券が402百万円、売掛金が229百万円それぞれ増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ229百万円増加し、3,363百万円となりました。主な要因は、投資有価証券が135百万円、ソフトウェアが106百万円それぞれ減少したものの、譲渡制限付株式報酬により投資その他の資産のその他に含まれている長期前払費用が347百万円増加したこと及び投資その他の資産のその他に含まれている差入保証金が123百万円増加したことによります。
この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ962百万円増加し、15,518百万円となりました。
b.負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ13百万円増加し、2,709百万円となりました。主な要因は、短期借入金が160百万円、未払金が157百万円それぞれ減少したものの、その他に含まれている未払消費税等が235百万円、未払法人税等が112百万円それぞれ増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ5百万円減少し、100百万円となりました。主な要因は、その他に含まれている長期未払金が9百万円増加したものの、退職給付に係る負債が15百万円減少したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ8百万円増加し、2,810百万円となりました。
c.純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ954百万円増加し、12,708百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が722百万円増加したこと及び譲渡制限付株式報酬としての自己株式の処分により資本剰余金が217百万円増加したことによります。
③ キャッシュ・フローの状況
前連結会計年度
(2019年6月期)
当連結会計年度
(2020年6月期)
増減
営業活動によるキャッシュ・フロー419百万円1,710百万円1,290百万円
投資活動によるキャッシュ・フロー△1,425百万円△267百万円1,157百万円
財務活動によるキャッシュ・フロー△508百万円△735百万円△226百万円
現金及び現金同等物の期末残高5,780百万円6,487百万円707百万円

a.営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,290百万円収入が増加し、1,710百万円の収入となりました。これは、主に法人税等の還付により法人税等の支払額が1,050百万円減少したこと、消費増税及び売上増加に伴いその他に含まれている未払消費税等の増加額が234百万円増加したことによります。
b.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,157百万円支出が減少し、267百万円の支出となりました。主な支出内訳は、定期預金の預入による支出870百万円、有価証券及び投資有価証券の取得による支出814百万円であります。主な収入内訳は、定期預金の払戻による収入1,065百万円、有価証券の償還による収入522百万円であります。
c.財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ226百万円支出が増加し、735百万円の支出となりました。主な支出内訳は、配当金の支払額327百万円、自己株式の取得による支出247百万円であります。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ707百万円増加し、6,487百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2016年6月期2017年6月期2018年6月期2019年6月期2020年6月期
自己資本比率(%)78.380.679.680.781.9
時価ベースの自己資本比率
(%)
61.474.982.6113.488.5
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)0.50.50.20.70.1
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)315.3589.71,578.1394.41,719.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を利用しております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は以下のとおりであります。
セグメント及び売上品目の名称生産高(千円)前期比(%)
システム開発等
システム開発14,804,3136.0
コンサルテーション及び調査研究539,27712.2
システム/パッケージ・インテグレーション・サービス663,73523.0
その他520,142△27.5
合計16,527,4695.2

(注)1 上記金額は、製造原価によっております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は以下のとおりであります。
セグメント及び売上品目の名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
システム開発等
システム開発17,336,283△2.63,319,426△13.8
コンサルテーション及び調査研究250,603△64.4119,708△70.9
システム/パッケージ・インテグ
レーション・サービス
1,367,75035.5304,606294.0
その他2,010,24035.0506,185331.3
合計20,964,878△0.24,249,927△4.6

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は以下のとおりであります。
セグメント及び売上品目の名称販売高(千円)前期比(%)
システム開発等
システム開発18,436,7145.4
コンサルテーション及び調査研究703,03510.6
システム/パッケージ・インテグレーション・サービス772,94817.6
その他772,681△5.4
合計20,685,3795.5

(注)1 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。なお、当連結会計年度については、当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
株式会社エヌ・ティ・ティ・データ2,133,90310.9--

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しており、その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性の存在により、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、見積りに用いた仮定について、現時点では新型コロナウイルス感染症の感染拡大による重要な影響はないと考えております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりでありますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、以下の項目が重要であると認識しております。
(受注制作のソフトウェアに係る収益及び費用の計上基準)
当社グループは、受注制作のソフトウェアのうち、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる契約については工事進行基準(進捗率の見積りは原価比例法)を適用しております。工事進行基準を適用するにあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び連結会計年度末における進捗率を入手可能な情報に基づき、合理的に見積もっておりますが、この見積りの変更等により連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の分析」に記載したとおりであります。
当連結会計年度の経営成績の状況につきましては、以下のとおりであります。
a.売上高
当連結会計年度における売上高は20,685百万円となり、前連結会計年度(19,604百万円)と比較して1,081百万円の増加となりました。当社グループの主力事業である「システム開発」等の受注が伸びたことによるものであり、売上高は過去最高額となりました。
なお、当社グループの売上品目別の業績概況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照ください。
b.営業利益
当連結会計年度における営業利益は1,557百万円となり、前連結会計年度(1,770百万円)と比較して213百万円の減少となりました。当社グループの中長期的な成長に向けた各種施策を実施したことに伴うものであり、販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比較して255百万円増加いたしました。
c.営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は33百万円となり、前連結会計年度(35百万円)と比較して大きな変動はありませんでした。
当連結会計年度における営業外費用は56百万円となり、前連結会計年度(4百万円)と比較して52百万円の増加となりました。主な要因は、当連結会計年度において、譲渡制限付株式報酬制度を導入したことに伴い長期前払費用償却が52百万円発生したことによります。
d.経常利益
当連結会計年度における経常利益は1,534百万円となり、前連結会計年度(1,802百万円)と比較して268百万円の減少となりました。
e.特別損益
当連結会計年度における特別利益及び特別損失の発生はありませんでした。
f.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,051百万円となり、前連結会計年度(1,199百万円)と比較して147百万円の減少となりました。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、設備投資及び研究開発投資であります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、一部短期的な運転資金を銀行からの借入により調達しております。
なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、十分な資金流動性を確保しているものと考えております。

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