有価証券報告書-第37期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 13:24
【資料】
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【項目】
94項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、企業収益が改善を続けるなか、景気は緩やかな回復を続けました。
情報サービス産業におきましても、顧客の情報化投資姿勢は必ずしも一様ではないものの、情報化投資は緩やかに増加しました。
このような状況のもと、当社グループは、コンサルティングサービス、ソフトウェア製品、システム構築、運用・保守サービス、クラウドサービス等、顧客の経営課題解決に貢献する付加価値の高いソリューションの提供に努めました。
当連結会計年度におきましては、既存顧客との関係強化に注力するとともに、ERPシステムで培った強みを活かし、顧客の高度化する課題に応える複合型ソリューションの提供を推進いたしました。自社製品のライセンス販売につきましては、販売体制の一層の充実に取り組みました。また、設計・製造連携を視野に入れた新製品の提供、当社製品・サービスのクラウド対応に加え、IoT(Internet of Things)を活用したソリューションなど、新規領域にも積極的に取り組みました。
顧客のグローバル展開支援にあたりましては、現地に密着したオペレーションを推し進め、製品・サービスの現地ニーズへの対応力強化に取り組みました。
また、新商品企画本部を新設し、当社の知見を集約した新製品・新サービスの企画・事業化を推進するとともに、ソリューション事業における営業・プロジェクトの連携強化を通じて、顧客ニーズへの対応力強化を図りました。
当連結会計年度の業績につきましては、受注高12,912百万円(前期比8.7%増)、売上高12,549百万円(前期比2.6%増)となりました。利益面につきましては、不採算案件が発生いたしましたが、売上高の増加に伴う利益の増加や、販売費及び一般管理費が前期比減少したことなどから、営業利益531百万円(前期比41.1%増)、経常利益528百万円(前期比42.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は316百万円(前期比58.0%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
① ソリューション事業
他社開発ERPパッケージ製品をベースとしたコンサルティング、システム構築につきましては、顧客のグローバル展開支援や情報の可視化を図る複合型ソリューションの提供を推進いたしました。既存顧客を中心とした製薬、機械、電機・電子、食品、エネルギー等の多様な業界からの受注獲得に努めるとともに、クラウド型サービスの提供にも取り組みました。なお、不採算案件が発生いたしましたが、受注および売上は前期比増加となりました。当セグメントの受注高は8,115百万円(前期比12.3%増)、売上高は7,973百万円(前期比7.8%増)、セグメント利益は790百万円(前年同期比42.3%増)となりました。
② プロダクト事業
自社開発ERPパッケージ「MCFrame」および「A.S.I.A.」につきましては、販売チャネルの拡大や、顧客・ビジネスパートナーとの関係強化策の推進、多様なマーケティング活動の実施など、販売強化に取り組みました。また、製品機能・製品ラインナップを拡充するとともに、設計・製造連携を視野に入れた新製品やIoTを活用したソリューションの提供に努めました。当セグメントの受注高は4,445百万円(前期比3.3%増)、売上高は4,211百万円(前期比6.1%減)、セグメント利益は937百万円(前年同期比1.9%増)となりました。ライセンス売上高については、過去最高を更新し、1,709百万円(前期比3.8%増)となりました。
③ システムサポート事業
東洋ビジネスシステムサービス株式会社が展開する運用・保守等のシステムサポート事業につきましては、引き続きシステムのライフサイクルサポートの充実に努めました。当セグメントの受注高は350百万円(前期比2.0%増)、売上高は364百万円(前期比2.6%増)、セグメント利益は44百万円(前年同期比505.6%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より106百万円減少し、518百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益542百万円、減価償却費621百万円等が、売上債権の増加346百万円等を上回ったことにより、全体として669百万円の収入(前年同期 197百万円収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得及び無形固定資産の取得(自社開発ERPパッケージ「MCFrame」の開発投資等)による支出等により、全体として692百万円の支出(前年同期 57百万円支出減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出等により、全体として83百万円の支出(前年同期 17百万円支出減)となりました。