有価証券報告書-第34期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)
(1) 業績等の概要
当企業集団は、国際会計基準(IFRS)を適用しております。
また、国際会計基準(IFRS)に加えて、より実態を把握することができる指標(以下、Non-GAAP指標)を採用し、双方で連結経営成績を開示しております。
① 業績
(ⅰ) IFRSに基づく経営成績
当企業集団は、経営資源の効率化を進めるとともに、成長分野への人員増強やM&Aの活用による事業拡大等、企業価値の向上に努めております。
また当企業集団は、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、経済環境の不透明感が深まる中、企業への新規営業活動が困難な状況ではあるものの、今後の展開に向けた積極的な人員採用やサービス基盤の改善等を行ってまいりました。
その結果、当連結会計年度における売上収益は17,025百万円(前期比0.5%減)、営業利益は934百万円(同56.6%減)、税引前利益は907百万円(同57.5%減)、当期利益は610百万円(同58.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は321百万円(同66.1%減)となりました。
(国際会計基準(IFRS)ベース) (%表示は対前年同期増減率)
(ⅱ) Non-GAAP指標に基づく経営成績
Non-GAAP指標は、国際会計基準(IFRS)から当企業集団が定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したものです。
Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当企業集団の恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で、有益な情報を提供できると判断しております。
なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき将来見通し作成の観点から除外すべきと当企業集団が判断する一過性の利益や損失のことです。
Non-GAAP指標の開示に際しては、米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission)が定める基準を参照しておりますが、同基準に完全に準拠しているものではありません。
前連結会計年度のNon-GAAP指標において調整する項目はありません。
当連結会計年度におけるNon-GAAP指標に基づく経営成績は、本社移転に伴う費用(建物附属設備の償却期間変更、PC入替に係る費用、及び移転によるリブランディング業務費用)を調整しており、営業利益は1,045百万円、税引前利益は1,018百万円、当期利益は720百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は431百万円となりました。
(Non-GAAPベース) (%表示は対前年同期増減率)
各セグメントの業績については以下の通りです。
なお、売上収益及びセグメント利益は国際会計基準(IFRS)に基づいて記載しております。
(a) SaaS/ASP事業
当連結会計年度においては、顧客ニーズへの柔軟な対応により月額のストック売上収益は累積的に増加しております。特に主力サービスである『i-ask』やその他Webサービスをはじめとした各サービスの導入、また導入済みサービスの機能拡張の受注に注力するとともに、中期経営計画で開示している通り、地方創生に関する事業にも力を入れており、地方自治体へのサービスの導入も増加しております。
具体的には、ネット自動車保険の正確な保険料の算出には約30クリックを要しておりましたが、まずは概算を知りたいというお客様の声を受け、保険の常識を見直した『自動車保険1クリック概算保険料見積システム』を東京海上グループのイーデザイン損害保険(株)向けに開発いたしました。同システムは、2019年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。ネット自動車保険では初めての受賞となりました。また、このサービスをAmazonのWebページ内で利用し、加えてAmazon内の見積もりページからデジタルギフトサービス『i-gift』に遷移するサービスも導入されました。
また、企業内に点在するナレッジデータベースを一つのプラットフォームに集約でき、それを公式サイトや社内サイト、スマートフォンアプリ等にQ&Aデータとして公開できる『i-ask』は、拡張性の高いパッケージで柔軟な対応が可能です。具体的には(株)ゆうちょ銀行へは、こだわりのUIと高アクセスに対応した特設環境で提供し、森永製菓(株)はイラストや画像を多用して親しみやすいUIで提供、上新電機(株)には社内用、自社EC用、楽天サイト用と異なるサイト間でも各Q&Aサイトを一元管理できる仕様に対応いたしました。他にも、コミュニティ・ネットワーク(株)、(株)紀陽銀行、イオンモールキッズドリーム(合)が企画、運営する「カンドゥー公式サイト」、関西電力送配電(株)、ギグワークスアドバリュー(株)等にも導入されました。
その他の主力サービスでは、電話で各種申し込みができる『IVR(自動音声応答)』とLINEに連携するサービスを損害保険ジャパン(株)に、従来オペレータで対応していた解約受付サービスをSOMPOシステムズ(株)に導入されました。
Webサイト上でユーザの質問に対して自動的に回答を行うチャットボットシステム『i-assist』は、住友生命保険(相)の「Vitality公式サイト」等に、リアルタイムでWebチャットでの回答が可能な『i-livechat』は中部電力(株)、(株)長谷工コーポレーション等に導入されました。ダイソン(株)にはデジタルギフトサービス『i-gift』を活用したキャンペーンシステムが導入され、申し込みの増加につながりました。Webサイトをクロールして外部サイトのリンク切れを自動で検出する『i-linkcheck』は多摩信用金庫等に導入され、その結果、サイトリニューアルや更新の際、管理サイト数が多いため、細かい確認で手間がかかっていた作業の効率化につながりました。
加えて、地方創生事業への注力の一環として神戸市、北九州市に『i-ask』と『i-assist』が同時に導入されました。これによりサービス同士の相乗効果が見込まれ、市民や職員の利便性向上につながっております。
更に、導入済みサービスの機能拡張においては、損害保険ジャパン(株)の『スマイリングロード』の一部機能のクラウド対応プロジェクトをリリース、山洋電気(株)へ導入した製品情報管理PIMシステム(Product Information Management)にて、大幅な機能拡張を受注納品し、次フェーズのプロジェクトも進行しております。
グループ会社のシナジーを活かした取り組みとしては、電話の秒課金サービス『コネクトエージェンシー』と基幹システム『C7』を連携させたコールシステムを導入したNUWORKS(株)の利用ID数が堅調に増加しております。同システムではWebシステムから直接アウトバウンドコールを可能とするクリックトゥコール機能をはじめ、コンタクトセンター運営に利便性の高い機能を備えており、アウトバウンドコールを主力とする企業への導入が多く見込まれます。
以上の結果、売上収益は4,123百万円(前期比3.6%増)となったものの、成長に向けての開発や積極的な人材採用等の先行費用の増加、及び下期での新型コロナウイルスの影響により一定の営業制限を余儀なくされたことによる一時売上の減少により、セグメント利益は224百万円(前期比68.1%減)となりました。
なお、本社移転に伴う一時的な費用(建物附属設備の償却期間変更、PC入替に係る費用、及び移転に伴うリブランディング業務費用)を調整したNon-GAAP指標では、セグメント利益は335百万円(同52.3%減)となりました。
(b) SFA事業
当事業におきましては、働き方改革への取り組み等を背景に、企業の生産性向上や営業活動効率化を目的としたCRM/SFAソフトウエアへの投資需要は引き続き高い状態にあるものの、先行き不透明な景況感の中で投資判断には慎重さが見られた影響により、主力商品であるCRM/SFAソフトウエア「eセールスマネージャー」の販売は特に緊急事態宣言発出後は低調に推移いたしました。教育・コンサルティングサービスについても、集合研修やセミナー等の開催の延期・取り止め等が発生いたしたことにより、売上収益は4,814百万円(前期比0.6%減)、セグメント利益は473百万円(前期比48.7%減)となりました。
(c) フィールドマーケティング事業
当事業におきましては、主力サービスである定期フィールドビジネスや人材派遣ビジネスにおいて、緊急事態宣言発出中は多くの顧客が活動自粛したため売上は伸び悩みました。緊急事態宣言解除後は顧客においても徐々に活動を再開しており、それに伴い売上も一定程度は回復しましたが、結果として減収となり、売上収益3,936百万円(前期比0.5%減)、セグメント利益は207百万円(前期比35.0%減)となりました。
(d) カスタマーサポート事業
当事業におきましては、引き続き光通信グループ各社インバウンドコンタクトセンター業務を始めとするノウハウを活かし、電力小売事業者よりコンタクトセンターの運営、人材採用、コスト削減までの総合コンサルティング業務を受注した他、企業のカスタマーコンサルティング業務の受注や、スカラコミュニケーションズのサービス利用顧客のカスタマーサポート業務を受注しました。当社グループのSaaS/ASP商材の導入を顧客に進めることで問い合わせ利用者の自己解決が進み、コンタクトセンターへの入電が削減されることで業務のコストが削減された果、利益率の低い案件を縮小する等の業務効率化を行っており、より利益率の高いサービス提供に注力したことにより、売上収益2,261百万円(前期比17.6%減)、セグメント利益は86百万円(前期比27.2%増)となりました。
(e) その他
EC事業におきましては、(株)スカラプレイス(2020年1月27日付で(株)plubeから商号変更をしております。)において対戦型ゲームのトレーディングカード(TCG)を売買するECサイトを運営しております。当該EC事業については計画に対して好調に推移するとともに、下期においては新型コロナウイルスの影響下における巣篭もり需要の受け皿にもなったことで更に売上を伸ばしており、売上収益は986百万円(前期比14.9%増)となりました。
システム開発事業については、緊急事態宣言の影響によりテレワーク下での活動となりましたが大きな影響はなく増収となりました。費用面におきましては、引き続きプロジェクト管理の徹底による収益性の改善に努めた結果、売上収益は459百万円(前期比7.2%増)となりました。
出版事業については、緊急事態宣言の影響により顧客が活動を自粛したこと等により売上は伸び悩みました。費用面につきましてはコスト管理徹底により改善を図り、売上収益は191百万円(前期比36.3%減)となりました。
また、2020年4月1日よりグリットグループホールディングス(株)を子会社化したことにより、売上収益が216百万円増加しました。
その他セグメント全体としてのセグメント利益については59百万円の損失(前期はセグメント利益138百万円)となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,429百万円増加し、当連結会計年度末には7,822百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは1,131百万円の流入(前年同期は1,922百万円の流入)となりました。この主な要因は、税引前利益907百万円、法人所得税の支払額△673百万円、減価償却費及び償却費936百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは1,428百万円の流出(前年同期は893百万円の流出)となりました。この主な要因は、無形資産の取得による支出△560百万円及び子会社の取得による支出△287百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは1,715百万円の流入(前年同期は414百万円の流入)となりました。この主な要因は、短期借入金の純増減額による収入2,787百万円、長期借入金の借入による収入1,412百万円、長期借入金の返済による支出△1,580百万円、社債償還による支出△420百万円、配当金の支払額△448百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
SaaS/ASP事業、SFA事業、フィールドマーケティング事業及びカスタマーサポート事業については、サービス内容及び受注形態が多岐に亘っております。このため、数量の把握を始め生産概念の意義が薄く、生産実績を把握することは困難であり、記載を省略しております。
(ⅱ) 受注実績
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
3.SaaS/ASP事業については、SaaS/ASPサービスの提供、ニュース配信・検索サービスの提供及びソフトウエアの保守メンテナンスといった継続的サポート業務・プロダクトの販売、情報ポータルサイトの運営等であり、受注形態は多岐に亘っております。このため数量の把握を始め画一的に表示することは困難であり、記載を省略しております。
また、カスタマーサポート事業及びEC事業については、受注生産を行っていないため、記載を省略しております。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 重要な会計方針及び見積り
当企業集団は、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 経営成績の分析
当連結会計年度における売上収益は17,025百万円、営業利益は934百万円、税引前利益は907百万円、当期利益は610百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は321百万円、基本的1株当たり当期利益18.46円となりました。
③ 財政状態の分析
(資産)
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6,217百万円増加し、24,912百万円となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の増加1,429百万円、営業債権及びその他の債権の増加204百万円及びのれんの増加894百万円及びIFRS第16号適用による使用権資産の増加2,774百万円によるものであります。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ5,483百万円増加し、14,569百万円となりました。その主な要因は、流動負債の社債及び借入金の増加2,824百万円、流動負債のIFRS第16号適用によるリース負債の増加526百万円、非流動負債のIFRS第16号適用によるリース負債の増加2,359百万円等によるものであります。
(資本)
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ734百万円増加し、10,343百万円となりました。その主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益による増加321百万円、非支配持分に帰属する当期利益288百万円及び配当による利益剰余金の減少448百万円等によるものであります。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 業績等の概要 ② キャッシュ・フロー」をご参照ください。
⑤資本の財源及び資金の流動性
当企業集団は、配当等による株主還元の継続的実施、事業拡大・企業価値向上に向けたM&Aや成長投資を資金需要としております。これら必要な投資については、手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入や社債発行による資金調達を行っております。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、2020年8月14日付でシー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱と連結子会社であるソフトブレーン株式会社の普通株式の譲渡に係る契約を締結し、その後、当該議案は2020年9月28日開催の定時株主総会において、特別決議により承認されたことから、翌連結会計年度より連結の範囲外となる予定です。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務表 連結財務諸表注記 34.後発事象」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象) 1.子会社株式の譲渡に係る契約の締結」に記載のとおりであります。
その他の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
当企業集団は、国際会計基準(IFRS)を適用しております。
また、国際会計基準(IFRS)に加えて、より実態を把握することができる指標(以下、Non-GAAP指標)を採用し、双方で連結経営成績を開示しております。
① 業績
(ⅰ) IFRSに基づく経営成績
当企業集団は、経営資源の効率化を進めるとともに、成長分野への人員増強やM&Aの活用による事業拡大等、企業価値の向上に努めております。
また当企業集団は、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、経済環境の不透明感が深まる中、企業への新規営業活動が困難な状況ではあるものの、今後の展開に向けた積極的な人員採用やサービス基盤の改善等を行ってまいりました。
その結果、当連結会計年度における売上収益は17,025百万円(前期比0.5%減)、営業利益は934百万円(同56.6%減)、税引前利益は907百万円(同57.5%減)、当期利益は610百万円(同58.2%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は321百万円(同66.1%減)となりました。
(国際会計基準(IFRS)ベース) (%表示は対前年同期増減率)
| 売上収益 | 営業利益 | 税引前利益 | 当期利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 | ||||||
| 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | |
| 2020年6月期 | 17,025 | △0.5 | 934 | △56.6 | 907 | △57.5 | 610 | △58.2 | 321 | △66.1 |
| 2019年6月期 | 17,112 | 33.4 | 2,153 | 39.2 | 2,137 | 39.1 | 1,457 | 37.3 | 946 | 33.8 |
(ⅱ) Non-GAAP指標に基づく経営成績
Non-GAAP指標は、国際会計基準(IFRS)から当企業集団が定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したものです。
Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当企業集団の恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で、有益な情報を提供できると判断しております。
なお、非経常的な項目とは、一定のルールに基づき将来見通し作成の観点から除外すべきと当企業集団が判断する一過性の利益や損失のことです。
Non-GAAP指標の開示に際しては、米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission)が定める基準を参照しておりますが、同基準に完全に準拠しているものではありません。
前連結会計年度のNon-GAAP指標において調整する項目はありません。
当連結会計年度におけるNon-GAAP指標に基づく経営成績は、本社移転に伴う費用(建物附属設備の償却期間変更、PC入替に係る費用、及び移転によるリブランディング業務費用)を調整しており、営業利益は1,045百万円、税引前利益は1,018百万円、当期利益は720百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は431百万円となりました。
(Non-GAAPベース) (%表示は対前年同期増減率)
| 売上収益 | 営業利益 | 税引前利益 | 当期利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 | ||||||
| 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | 百万円 | % | |
| 2020年6月期 | 17,025 | △0.5 | 1,045 | △51.5 | 1,018 | △52.3 | 720 | △50.6 | 431 | △54.4 |
| 2019年6月期 | 17,112 | 33.4 | 2,153 | 39.2 | 2,137 | 39.1 | 1,457 | 37.3 | 946 | 33.8 |
各セグメントの業績については以下の通りです。
なお、売上収益及びセグメント利益は国際会計基準(IFRS)に基づいて記載しております。
(a) SaaS/ASP事業
当連結会計年度においては、顧客ニーズへの柔軟な対応により月額のストック売上収益は累積的に増加しております。特に主力サービスである『i-ask』やその他Webサービスをはじめとした各サービスの導入、また導入済みサービスの機能拡張の受注に注力するとともに、中期経営計画で開示している通り、地方創生に関する事業にも力を入れており、地方自治体へのサービスの導入も増加しております。
具体的には、ネット自動車保険の正確な保険料の算出には約30クリックを要しておりましたが、まずは概算を知りたいというお客様の声を受け、保険の常識を見直した『自動車保険1クリック概算保険料見積システム』を東京海上グループのイーデザイン損害保険(株)向けに開発いたしました。同システムは、2019年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。ネット自動車保険では初めての受賞となりました。また、このサービスをAmazonのWebページ内で利用し、加えてAmazon内の見積もりページからデジタルギフトサービス『i-gift』に遷移するサービスも導入されました。
また、企業内に点在するナレッジデータベースを一つのプラットフォームに集約でき、それを公式サイトや社内サイト、スマートフォンアプリ等にQ&Aデータとして公開できる『i-ask』は、拡張性の高いパッケージで柔軟な対応が可能です。具体的には(株)ゆうちょ銀行へは、こだわりのUIと高アクセスに対応した特設環境で提供し、森永製菓(株)はイラストや画像を多用して親しみやすいUIで提供、上新電機(株)には社内用、自社EC用、楽天サイト用と異なるサイト間でも各Q&Aサイトを一元管理できる仕様に対応いたしました。他にも、コミュニティ・ネットワーク(株)、(株)紀陽銀行、イオンモールキッズドリーム(合)が企画、運営する「カンドゥー公式サイト」、関西電力送配電(株)、ギグワークスアドバリュー(株)等にも導入されました。
その他の主力サービスでは、電話で各種申し込みができる『IVR(自動音声応答)』とLINEに連携するサービスを損害保険ジャパン(株)に、従来オペレータで対応していた解約受付サービスをSOMPOシステムズ(株)に導入されました。
Webサイト上でユーザの質問に対して自動的に回答を行うチャットボットシステム『i-assist』は、住友生命保険(相)の「Vitality公式サイト」等に、リアルタイムでWebチャットでの回答が可能な『i-livechat』は中部電力(株)、(株)長谷工コーポレーション等に導入されました。ダイソン(株)にはデジタルギフトサービス『i-gift』を活用したキャンペーンシステムが導入され、申し込みの増加につながりました。Webサイトをクロールして外部サイトのリンク切れを自動で検出する『i-linkcheck』は多摩信用金庫等に導入され、その結果、サイトリニューアルや更新の際、管理サイト数が多いため、細かい確認で手間がかかっていた作業の効率化につながりました。
加えて、地方創生事業への注力の一環として神戸市、北九州市に『i-ask』と『i-assist』が同時に導入されました。これによりサービス同士の相乗効果が見込まれ、市民や職員の利便性向上につながっております。
更に、導入済みサービスの機能拡張においては、損害保険ジャパン(株)の『スマイリングロード』の一部機能のクラウド対応プロジェクトをリリース、山洋電気(株)へ導入した製品情報管理PIMシステム(Product Information Management)にて、大幅な機能拡張を受注納品し、次フェーズのプロジェクトも進行しております。
グループ会社のシナジーを活かした取り組みとしては、電話の秒課金サービス『コネクトエージェンシー』と基幹システム『C7』を連携させたコールシステムを導入したNUWORKS(株)の利用ID数が堅調に増加しております。同システムではWebシステムから直接アウトバウンドコールを可能とするクリックトゥコール機能をはじめ、コンタクトセンター運営に利便性の高い機能を備えており、アウトバウンドコールを主力とする企業への導入が多く見込まれます。
以上の結果、売上収益は4,123百万円(前期比3.6%増)となったものの、成長に向けての開発や積極的な人材採用等の先行費用の増加、及び下期での新型コロナウイルスの影響により一定の営業制限を余儀なくされたことによる一時売上の減少により、セグメント利益は224百万円(前期比68.1%減)となりました。
なお、本社移転に伴う一時的な費用(建物附属設備の償却期間変更、PC入替に係る費用、及び移転に伴うリブランディング業務費用)を調整したNon-GAAP指標では、セグメント利益は335百万円(同52.3%減)となりました。
(b) SFA事業
当事業におきましては、働き方改革への取り組み等を背景に、企業の生産性向上や営業活動効率化を目的としたCRM/SFAソフトウエアへの投資需要は引き続き高い状態にあるものの、先行き不透明な景況感の中で投資判断には慎重さが見られた影響により、主力商品であるCRM/SFAソフトウエア「eセールスマネージャー」の販売は特に緊急事態宣言発出後は低調に推移いたしました。教育・コンサルティングサービスについても、集合研修やセミナー等の開催の延期・取り止め等が発生いたしたことにより、売上収益は4,814百万円(前期比0.6%減)、セグメント利益は473百万円(前期比48.7%減)となりました。
(c) フィールドマーケティング事業
当事業におきましては、主力サービスである定期フィールドビジネスや人材派遣ビジネスにおいて、緊急事態宣言発出中は多くの顧客が活動自粛したため売上は伸び悩みました。緊急事態宣言解除後は顧客においても徐々に活動を再開しており、それに伴い売上も一定程度は回復しましたが、結果として減収となり、売上収益3,936百万円(前期比0.5%減)、セグメント利益は207百万円(前期比35.0%減)となりました。
(d) カスタマーサポート事業
当事業におきましては、引き続き光通信グループ各社インバウンドコンタクトセンター業務を始めとするノウハウを活かし、電力小売事業者よりコンタクトセンターの運営、人材採用、コスト削減までの総合コンサルティング業務を受注した他、企業のカスタマーコンサルティング業務の受注や、スカラコミュニケーションズのサービス利用顧客のカスタマーサポート業務を受注しました。当社グループのSaaS/ASP商材の導入を顧客に進めることで問い合わせ利用者の自己解決が進み、コンタクトセンターへの入電が削減されることで業務のコストが削減された果、利益率の低い案件を縮小する等の業務効率化を行っており、より利益率の高いサービス提供に注力したことにより、売上収益2,261百万円(前期比17.6%減)、セグメント利益は86百万円(前期比27.2%増)となりました。
(e) その他
EC事業におきましては、(株)スカラプレイス(2020年1月27日付で(株)plubeから商号変更をしております。)において対戦型ゲームのトレーディングカード(TCG)を売買するECサイトを運営しております。当該EC事業については計画に対して好調に推移するとともに、下期においては新型コロナウイルスの影響下における巣篭もり需要の受け皿にもなったことで更に売上を伸ばしており、売上収益は986百万円(前期比14.9%増)となりました。
システム開発事業については、緊急事態宣言の影響によりテレワーク下での活動となりましたが大きな影響はなく増収となりました。費用面におきましては、引き続きプロジェクト管理の徹底による収益性の改善に努めた結果、売上収益は459百万円(前期比7.2%増)となりました。
出版事業については、緊急事態宣言の影響により顧客が活動を自粛したこと等により売上は伸び悩みました。費用面につきましてはコスト管理徹底により改善を図り、売上収益は191百万円(前期比36.3%減)となりました。
また、2020年4月1日よりグリットグループホールディングス(株)を子会社化したことにより、売上収益が216百万円増加しました。
その他セグメント全体としてのセグメント利益については59百万円の損失(前期はセグメント利益138百万円)となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,429百万円増加し、当連結会計年度末には7,822百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは1,131百万円の流入(前年同期は1,922百万円の流入)となりました。この主な要因は、税引前利益907百万円、法人所得税の支払額△673百万円、減価償却費及び償却費936百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは1,428百万円の流出(前年同期は893百万円の流出)となりました。この主な要因は、無形資産の取得による支出△560百万円及び子会社の取得による支出△287百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは1,715百万円の流入(前年同期は414百万円の流入)となりました。この主な要因は、短期借入金の純増減額による収入2,787百万円、長期借入金の借入による収入1,412百万円、長期借入金の返済による支出△1,580百万円、社債償還による支出△420百万円、配当金の支払額△448百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(ⅰ) 生産実績
SaaS/ASP事業、SFA事業、フィールドマーケティング事業及びカスタマーサポート事業については、サービス内容及び受注形態が多岐に亘っております。このため、数量の把握を始め生産概念の意義が薄く、生産実績を把握することは困難であり、記載を省略しております。
(ⅱ) 受注実績
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) |
| SFA事業 | 5,468,299 | 90.9 | 3,045,930 | 102.2 |
| フィールドマーケティング事業 | 4,031,804 | 97.6 | 3,430,904 | 103.2 |
| その他 | 678,155 | 98.6 | 165,779 | 116.9 |
| 合計 | 10,178,258 | 93.9 | 6,642,613 | 103.1 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
3.SaaS/ASP事業については、SaaS/ASPサービスの提供、ニュース配信・検索サービスの提供及びソフトウエアの保守メンテナンスといった継続的サポート業務・プロダクトの販売、情報ポータルサイトの運営等であり、受注形態は多岐に亘っております。このため数量の把握を始め画一的に表示することは困難であり、記載を省略しております。
また、カスタマーサポート事業及びEC事業については、受注生産を行っていないため、記載を省略しております。
(ⅲ) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前期比(%) |
| SaaS/ASP事業 | 4,123,286 | 103.6 |
| SFA事業 | 4,814,043 | 99.4 |
| フィールドマーケティング事業 | 3,936,407 | 99.5 |
| カスタマーサポート事業 | 2,261,894 | 82.4 |
| その他 | 1,890,326 | 119.1 |
| 合計 | 17,025,958 | 99.5 |
(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
① 重要な会計方針及び見積り
当企業集団は、IFRSに準拠して連結財務諸表を作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
② 経営成績の分析
当連結会計年度における売上収益は17,025百万円、営業利益は934百万円、税引前利益は907百万円、当期利益は610百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は321百万円、基本的1株当たり当期利益18.46円となりました。
③ 財政状態の分析
(資産)
資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6,217百万円増加し、24,912百万円となりました。その主な要因は、現金及び現金同等物の増加1,429百万円、営業債権及びその他の債権の増加204百万円及びのれんの増加894百万円及びIFRS第16号適用による使用権資産の増加2,774百万円によるものであります。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ5,483百万円増加し、14,569百万円となりました。その主な要因は、流動負債の社債及び借入金の増加2,824百万円、流動負債のIFRS第16号適用によるリース負債の増加526百万円、非流動負債のIFRS第16号適用によるリース負債の増加2,359百万円等によるものであります。
(資本)
資本につきましては、前連結会計年度末に比べ734百万円増加し、10,343百万円となりました。その主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期利益による増加321百万円、非支配持分に帰属する当期利益288百万円及び配当による利益剰余金の減少448百万円等によるものであります。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 業績等の概要 ② キャッシュ・フロー」をご参照ください。
⑤資本の財源及び資金の流動性
当企業集団は、配当等による株主還元の継続的実施、事業拡大・企業価値向上に向けたM&Aや成長投資を資金需要としております。これら必要な投資については、手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて金融機関からの借入や社債発行による資金調達を行っております。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、2020年8月14日付でシー・ファイブ・エイト・ホールディングス㈱と連結子会社であるソフトブレーン株式会社の普通株式の譲渡に係る契約を締結し、その後、当該議案は2020年9月28日開催の定時株主総会において、特別決議により承認されたことから、翌連結会計年度より連結の範囲外となる予定です。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務表 連結財務諸表注記 34.後発事象」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象) 1.子会社株式の譲渡に係る契約の締結」に記載のとおりであります。
その他の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。