四半期報告書-第26期第2四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/14 9:04
【資料】
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【項目】
34項目
(1) 当期の経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(2020年1月1日~2020年6月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡がりにより個人消費や輸出、設備投資などが大幅に減少し、景気が急速に下押しされております。海外経済においても同様に、アメリカ、ヨーロッパ諸国を始めとする全世界で経済活動が停滞する中、景気は急速に減速しており、わが国の景気に与える影響に留意する必要があります。
当社グループが関わる不動産及び不動産金融業を取り巻く環境を俯瞰しますと、期初から2月末頃迄の不動産賃貸市場においては、東京都心5区及び全国主要都市のオフィスビルでは稼働率及び賃料の上昇傾向が継続しておりました。しかしながら新型コロナウイルス感染症対策として発令された緊急事態宣言や外出自粛により社会経済活動が停滞したことで、テナント誘致活動などへの影響が顕在化しております。不動産売買市場においては、賃貸住宅や物流施設といった収益の安定性が高いアセットでは、国内外の投資家による物件取得意欲が旺盛な状況が継続しておりますが、コロナ禍による影響が大きいホテルや商業施設については先行き不透明な状況であり、今後の動向が注視されます。
当第2四半期連結累計期間において当社グループでは、顧客投資家への投資機会を提供するために物件取得を進め、これらの物件のアセットマネジメント業務を受託することにより、着実に受託資産残高(AUM)を拡充いたしました。代表的な取組みとして、海外機関投資家向け賃貸住宅特化型コアファンドへの物件の追加供給など、日本の不動産市場に対して長期的な投資意欲を持つ投資家の需要に応えてまいりました。海外においては、米国の不動産テック企業を対象とした投資ファンドに追加出資を行い、新たな成長分野の開拓を進めてまいりました。
これらの取組みにより、当第2四半期連結会計期間末における受託資産残高(AUM)の総額は2兆4,931億円となり、前連結会計年度末比では1,009億円(4.2%)の純増となりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の営業収益は15,407百万円(前年同四半期比55.0%減)、営業利益は5,355百万円(同22.7%減)、経常利益は5,993百万円(同17.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,177百万円(同15.8%減)となりました。
連結業績概要(単位:百万円)
前第2四半期
連結累計期間
当第2四半期連結累計期間増減額増減率
営業収益34,21715,407△18,810△55.0%
営業利益6,9235,355△1,568△22.7%
経常利益7,2375,993△1,243△17.2%
親会社株主に帰属する
四半期純利益
4,9634,177△785△15.8%
受託資産残高(AUM)(単位:億円)
前連結会計
年度末残高 (2019年12月末)
当第2四半期連結会計期間末残高
(2020年6月末)
増減額増減率
Total AUM23,92224,9311,0094.2%
ベースAUM※17,77118,8931,1226.3%
※当社がメインスポンサーであるREIT及び私募ファンドのAUM合計を指します。

セグメントの業績は、次の通りです。
①アセットマネジメント事業
受託資産残高(AUM)が拡充した結果、安定収益であるアセットマネジメントフィーが着実に増加したことにより、営業収益は5,333百万円(前年同四半期比3.8%増)、営業利益は3,552百万円(同0.7%増)となりました。
②不動産管理事業
受託物件の増加及び大規模な原状回復工事を受注したことにより、営業収益は2,232百万円(前年同四半期比16.5%増)、営業利益は720百万円(同3.7%増)となりました。
③不動産運営事業
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、運営する一部ホテルを臨時休業することを余儀なくされた他、訪日外国人の減少のためサービスアパートメントの稼働率が低迷したことにより、営業収益は1,494百万円(前年同四半期比19.2%減)、営業損失は264百万円(前年同四半期は26百万円の営業損失)となりました。
④不動産投資事業
期初に予定していたたな卸資産の売却や投資回収は順調に進んだものの、前期は大型オフィスビルの売却が営業収益及び営業利益に大きく寄与した反動から、営業収益は6,493百万円(前年同四半期比74.7%減)、営業利益は1,847百万円(同44.0%減)となりました。
営業収益(単位:百万円)
前第2四半期連結累計期間当第2四半期
連結累計期間
増減額増減率
アセットマネジメント事業5,1385,3331943.8%
不動産管理事業1,9162,23231616.5%
不動産運営事業1,8511,494△356△19.2%
不動産投資事業25,6506,493△19,156△74.7%
調整額△338△147191-
合計34,21715,407△18,810△55.0%
営業利益(単位:百万円)
前第2四半期連結累計期間当第2四半期
連結累計期間
増減額増減率
アセットマネジメント事業3,5263,552260.7%
不動産管理事業695720253.7%
不動産運営事業△26△264△238-
不動産投資事業3,3011,847△1,453△44.0%
調整額△571△50170-
合計6,9235,355△1,568△22.7%

(2)財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べて4,817百万円増加し、176,740百万円となりました。これは主に、物件取得によりたな卸資産が増加した他、現金及び預金が増加したことによるものであります。
負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べて4,707百万円増加し、76,960百万円となりました。これは主に、借換え及び新規調達により長期借入金が増加したことによるものであります。
純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて109百万円増加し、99,779百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を計上する一方、配当の支払い及びその他有価証券評価差額金の減少によるものであります。
なお、物件の取得にあたり連結子会社においてノンリコースローンによる資金調達を行う場合がありますが、当該ノンリコースローンは物件を保有している子会社を対象に融資され、返済原資はその子会社が保有する資産に係るキャッシュ・フローの範囲内に限定されます。
資産、負債、純資産の状況(単位:百万円)
前連結会計
年度末
当第2四半期
連結会計期間
増減額増減率
総資産171,922176,7404,8172.8%
うち現金及び預金57,18360,6053,4226.0%
総負債72,25376,9604,7076.5%
うち有利子負債62,57167,9805,4098.6%
うちノンリコースローン43,78345,3711,5873.6%
純資産99,66999,7791090.1%


(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローは、営業活動により2,068百万円増加し、投資活動により1,478百万円減少し、また、財務活動により3,380百万円増加いたしました。この結果、当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3,977百万円増加し、62,367百万円となりました。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果得られた資金は、2,068百万円(前年同四半期比84.3%減)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が6,120百万円、匿名組合出資金の減少額が1,679百万円あった一方、法人税等の支払額が3,019百万円、たな卸資産の増加額が2,174百万円あったことによるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果使用した資金は、1,478百万円(前年同四半期比65.6%減)となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入額が1,001百万円あった一方、投資有価証券の取得による支出額が2,626百万円あったことによるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果得られた資金は、3,380百万円(前年同四半期は12,664百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入額が10,000百万円あった一方、長期借入金の返済による支出額が6,056百万円、配当金の支払額が1,874百万円あったことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。