訂正四半期報告書-第27期第3四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2020/06/16 15:18
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28項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀による金融緩和策を背景に、企業収益の回復や雇用環境の改善が継続し、緩やかな景気回復基調で推移しました。
一方で、欧米の政策動向による海外経済の不確実性への懸念などから、依然として先行き不透明な状況が続いております。
不動産業界におきましては、賃貸及び売買市場に関しては、雇用環境と企業業績の改善を背景に好調だった前期の水準を維持しております。また、投資不動産市場に関しては、資金調達方法の多様化や投資対象物件のバリュエーションが拡大していることなどを背景に投資資金が流入する状況が継続しており、引き続き良好な環境にあると考えられます。
インターネット業界におきましては、インターネット広告市場がスマートフォン関連広告を中心とする広告支出の拡大に伴い、堅調に推移しております。また、ブロックチェーンや人工知能などの先端IT技術の研究によって、日常社会への活用と普及が進むことにより、更なる需要の拡大が期待されております。
こうした環境下、当社グループは、
① フットサル施設の運営及び当該施設を活用した事業を行う「スポーツ事業」
② 不動産を手段とした資産形成、資産運用のための不動産販売業務、並びに不動産の有効活用、購入、売却のコンサルティング業務を行う「不動産事業」
③ システム・ソリューション開発業務、マーケティング・プロモーション業務、Webアプリ開発業務を行う「Web事業」
の3つの事業を展開してまいりました。
その結果、売上高は1,073,775千円(前年同期比59.0%減)、営業損失は147,467千円(前年同期は31,087千円の営業損失)、経常損失は150,150千円(前年同期は31,803千円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失は152,031千円(前年同期は39,101千円の親会社株主に帰属する四半期純損失)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① スポーツ事業
スポーツ事業に関しましては、東山田店においては、イベント収入は増加したものの、施設売上の減少等により減収減益となり、つかしん店においては、スクール会員数が増加しスクール売上が増加したものの、施設売上が減少したことにより減収減益となりました。
その結果、売上高は71,670千円(前年同期比7.1%減)、営業利益は16,426千円(前年同期比9.3%減)となりました。
② 不動産事業
不動産事業に関しましては、引き続き一棟物不動産販売事業を主たる業務とし、同時に区分所有不動産販売事
業、区分所有不動産仲介事業等を行っておりましたが、前期第2四半期より一棟物不動産仲介事業等についても
強化し、人員増強を含めた経営資源の積極投入を行いました。
その結果、売上高は898,766千円(前年同期比63.1%減)、営業損失は115,509千円(前年同期は5,556千円の営業損失)となりました。
③ Web事業
Web関連事業に関しましては、システム・ソリューション開発業務においては、美容医療分野を対象とした開発の継続と、第2四半期より開始したブロックチェーン技術を用いた分散型評価経済プラットフォームの開発に関する新規受注活動を継続しており、マーケティング・プロモーション業務、及び不動産分野を対象とするWebアプリ開発業務においては、不動産管理会社、及び投資用不動産オーナーを対象としたクラウド賃貸管理システム(商品名称 AssetGenius)を開発し、平成30年8月より商業運用を開始いたしました。
その結果、売上高は103,337千円(前年同期比5.5%減)、営業利益は57,972千円(前年同期比16.7%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は416,689千円となり、前連結会計年度末に比べ151,024千円増加いたしました。その主な要因は、現金及び預金が112,914千円減少、売掛金が7,281千円減少、販売用不動産が208,629千円増加、前渡金が18,492千円増加、未収還付法人税等が15,838千円増加、未収消費税等が28,936千円増加したことによるものであります。
また、負債合計は393,439千円となり、前連結会計年度末に比べ173,030千円増加いたしました。その主な要因は、短期借入金が111,400千円増加、未払費用が14,407千円減少、預り金が85,508千円増加したことによるものであります。
純資産合計は23,249千円となり、前連結会計年度末に比べ22,005千円減少し、自己資本比率は0.5%となりました。その要因は、新株予約権の行使により資本金が70,650千円、資本剰余金が70,650千円増加し、新株予約権が11,250千円減少したこと及び、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により利益剰余金が152,031千円減少したことによるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間において行った、研究開発活動はありません。
(5)受注及び販売の実績
当第3四半期連結累計期間における不動産事業の受注及び販売の実績に関しましては、不動産市況が活況を呈し、売主の売却希望価格が上昇してきたこと等を理由として、当社グループの仕入基準に合致する販売用不動産の取得が進まなかったことにより、不動産事業の売上高は、前期第3四半期(2,432,963千円)に比べ、1,534,196千円減少しております。
(6)継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況を改善するための対応策等
当社グループには、「1事業等のリスク」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。
当社グループは、前連結会計年度において、営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失を計上するに至ったことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しておりました。当第3四半期連結累計期間においては、営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する四半期純損失を計上するに至ったことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が引き続き存在しているものと認識しております。
当社グループは、こうした状況を解消するため、以下の施策を着実に実行してまいります。
①収益基盤の強化
<スポーツ事業>スポーツ事業に関しましては、東山田店においては、イベント収入は増加したものの、施設売上の減少等により、減収減益となり、つかしん店においては、スクール会員数が増加したものの、施設売上が減少したことにより、減収減益となりました。
今後の施策として、両店舗ともに、顧客満足度の高いイベントによる集客増加やジュニア層を対象にしたスクール運営の強化による会員数の回復を図り、早急に売上増加を実現致します。
<不動産事業>不動産事業に関しましては、一棟物不動産販売事業を主たる業務とし、同時に区分所有不動産事業、区分所有不動産仲介事業等を行っておりましたが、前期第2四半期より一棟物不動産仲介事業等についても強化し、人員増強を含めた経営資源の積極投入を行いました。
今後の施策として、売上件数の確保を着実に行い、通期の営業利益予算を達成してまいります。
Web事業に関しましては、美容医療分野を対象としたシステム・ソリューション開発業務、マーケティング・プロモーション業務に引き続き注力し、広告モデルにて運用可能な体制を構築してまいります。また、不動産分野を対象とするWebアプリ開発業務に関しましては、不動産事業部門との連携を図り、両部門の収益に寄与できる体制の構築、運用の開始を早期に実現致します。
②コスト削減
各部門の仕入原価、販売費及び一般管理費の見直しを引き続き継続するとともに、本社費の削減に取り組むことで、全社の利益率の向上に努めてまいります。
③財務基盤の強化と安定
財務基盤の強化を図るために、平成28年11月21日付の当社取締役会及び平成28年12月15日付の当社臨時株主総会において第三者割当による新株予約権の発行を決議しており、今後、新株予約権の行使が進んだ場合には、事業資金の調達が可能になります。なお、平成29年3月6日、平成29年8月17日、平成30年6月28日に新株予約権の一部が行使された結果、196,420千円の資金調達を実施いたしました。
上記の施策を着実に実行することにより、当社グループの経営基盤の強化を図ってまいりますが、当該施策において最も重要である各事業における収益基盤の強化は外部要因に大きく依存することから、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。