有価証券報告書-第21期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 11:35
【資料】
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【項目】
152項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「人の心を、人生を豊かにする」という企業理念のもと、多様化するお客様のニーズを汲み取り、新たな市場と価値の創出をすべく事業を展開しております。
当連結会計年度は「長期経営方針~EVOL2027~」を発表いたしました。今後は、婚礼事業で培ってきた経験、ノウハウ、ホスピタリティの姿勢を礎に、「ホスピタリティ産業にイノベーションを起こす」というミッションの下、「国内ウェディング事業」「海外・リゾートウェディング事業」「ホテル事業」の3事業を拡大させてまいります。
第22期は「長期経営方針~EVOL2027~」で掲げた成長戦略と企業価値の向上に向け、引き続き3事業への成長投資を加速し、売上高の拡大と収益性の向上に努めてまいります。
国内ウェディング事業におきましては、既存店のリニューアルを継続し、新規顧客の獲得強化を図ってまいります。また、安定したキャッシュフローを創出すべく、資源の再配分を進め、事業基盤を固めてまいります。ホテル事業では、1号店であるTRUNK(HOTEL)の高水準を維持しながら、新規出店計画を進めてまいります。
海外・リゾートウェディング事業では、アジアマーケットの獲得に向け、拠点を拡大させるとともに、国内外の販売網強化を図ることで、サービスブランドの認知を広げ、成長を加速してまいります。
(2)経営環境及び対処すべき課題
①現状の認識
国内ウェディング市場におきましては、企業業績の緩やかな上昇により景気回復が期待できるものの、少子化や婚姻率の減少を受け、先行き不透明な状況が継続するものと想定されます。その様な中、価値観の多様化により、オリジナルな挙式・披露宴志向が高まり、ハウスウェディング市場は順調に拡大しております。こうした中、競合他社のハウスウェディング市場への参入が増加し、価格競争や顧客獲得の競争激化等、競合状況は一段と厳しさを増しております。
旅行と共に短期間で挙式を執り行うことが出来る「リゾートウエディング」市場では、晩婚化、再婚率の上昇を追い風として、国内需要は高まりつつあります。しかし、ハワイ、沖縄等の人気のリゾート地での新規施設出店が継続しているため、需給状況は決して良好とは言えず、ここでも競合環境が激化しております。一方、中国本土を中心としたアジアマーケットは拡大が見込まれております。リゾート地での新規施設の開発、営業拠点整備により顧客獲得力の強化を図ることが差別化のポイントであります。
また、ホテル市場におきましては、引き続き訪日外国人の増加が期待される一方、新規ホテルの開業により、競合環境の激化が予想されます。
このような環境のもと、当社グループは、お客様の意識の変化や業界・競合企業の動向を十分に踏まえて、3事業が継続的に成長するよう事業を運営してまいります。
②課題への対応
当社グループは、環境の変化に対応し、新たな価値を提供していくことが、企業の永続性につながるものと認識しており、情報収集力、分析力の強化及び環境の変化に対応できる人材を確保、育成することを重要な課題と位置づけております。これらの課題解決を各事業ごとに取組み、継続的な成長を実現してまいります。
国内ウェディング事業におきましては、既存店のリニューアルを継続し、新規顧客の獲得強化を図りつつ、内製率の上昇により収益力をより一層向上させてまいります。また、新規事業として新たな収益機会を構築していくため、年間約2万組に及ぶ顧客データを活用すべく、顧客生涯価値サービスの拡大に積極的に取り組んでまいります。
海外・リゾートウェディング事業におきましては、組織管理体制を見直し、組織力の向上を図るとともに、安定した業績を確保するための営業力を養うべく、人材育成プログラムを考案し、業績回復に努めてまいります。
ホテル事業におきましては、TRUNK(HOTEL)の認知度向上による顧客層の拡大と、新規出店に向けた不動産開発、人材教育に努めております。海外・リゾートウエディング事業におきましては、アジアマーケット拡大に向けて、アジア圏内に新拠点の開拓を行い、エリアの拡充、国内外の販売網を強化してまいります。
また、当社グループは、経営の監視機能及び内部統制機能の充実、コンプライアンス経営の徹底を通じて、企業価値の向上に努めることをコーポレート・ガバナンスの基本方針として定め、ステークホルダーの皆様の信頼に応えていけるよう、経営の効率性、透明性を高め、企業価値の最大化と持続的な成長に努めてまいります。