有価証券報告書-第4期(平成28年7月1日-平成29年6月30日)
当社グループは2014年4月の非公開化後、短期的な業績変動に左右されずに統一的な経営方針を貫徹できる態勢を構築し、M&A等を通じた海外及び国内事業拡大、グローバルな経営執行体制の構築、人的リソースの強化、デジタル・マーケティング事業の拡充等を実現してまいりました。これらの取組みにより、真のグローバル企業へと成長を遂げていくためのプラットフォームが確立されたものと認識しております。
当社グループは現在、世界13ヶ国に拠点を有しており、今後さらにグローバル展開を加速させてゆく方針でありますが、そのためには事業のコアとなる優秀な人材の獲得、資金調達手段の多様化、情報発信の影響力向上等、上場企業となることで達成が期待できる事項が多く存在しております。またグローバルな事業成長を着実に果たすことにより、上場後の投資家の期待に応えていくことが必要であると考えております。
こうした背景のもと現在当社グループが認識している対処すべき課題は以下のとおりです。
① グローバル・キー・アカウントへの集中的営業リソースの投下
当社グループでは、約90ヶ国において年間3,800超の企業に対する取引実績(2017年6月期)を有しておりますが、グローバルに事業を展開し、調査・マーケティングに係る多額の予算を有する顧客企業グループのうち、当社グループのさらなる成長の鍵となる顧客(キー・アカウント)を、グローバル・キー・アカウントと位置づけ、専門営業チームを組成して対応することで、当該顧客企業グループからのグローバルなマーケティング・リサーチ業務の受託を目指しております。直近ではシンガポール、オランダ、日本等で当社が強みを持つ地域における顧客との関係を足掛かりに、当該顧客が事業を展開している他の地域で新たに案件を受託する等、グローバル・キー・アカウントからの具体的な事業機会が拡大してきております。
なお、日本市場においては、大口顧客との過去5年間の平均取引継続率が97.0%(注)であり、特に取引金額上位の顧客企業とは長年の取引実績を有するなど、極めて強固な関係を構築することに成功しております。当該成功パターンをグローバル・キー・アカウントに移植し、関係強化に努めてまいる所存です。
現状は当社グループの人的リソースの観点から、グローバル・キー・アカウントとして営業強化に取り組んでいる対象顧客は25社程度となっておりますが、今後人材の育成や拠点網の拡充により、より多くのグローバル企業に対して同様の営業攻勢を行っていくことが必要と考えております。
(注)ある事業年度における「取引継続率」とは、直前事業年度における当社での売上高が1,000万円以上の企業のうち、当該事業年度においても取引(金額を問いません。)を継続している企業の割合
② デジタル・マーケティング事業の拡充
当社グループは、自社の良質なパネル基盤と、長年に亘り蓄積してきた「意識データ」「行動データ」「属性データ」等からなるデータ・ラインアップを活用することで、顧客の広告効果を分析し、その有効性をリアルタイムで把握するシステムを開発しており、これを用いて顧客のマーケティング活動の向上を支援するデジタル・マーケティング事業の展開を加速しております。
広告効果測定の実現に代表されるデジタル・マーケティング事業は、従来、顧客の調査費や広告費の一部を使って実施されていたマーケティング・リサーチの枠組みを超え、一般に顧客にとってより大きな予算が確保されている自社のサービスや製品に係る販促費やマーケティング・プロモーション費用を使うケースも多く、当社にとっては従来の規模を大きく超えた収益機会の提供をもたらし得るものであるため、その将来性は大きいと考えています。こうした傾向は海外において先行しており、MetrixLabグループセグメントにおけるデジタル・マーケティング事業に係る売上の比率は、2017年6月期において既に36.4%である一方、マクロミルグループセグメントにおける同比率は2014年6月期から2017年6月期において、順に1.1%、2.6%、4.2%、6.2%という水準に過ぎず、今後、大きな成長が期待できると考えております。当社グループでは、このような成長の具体化に向けて、最新のアドテクノロジーの動向や、新たなデバイスの登場、その他技術革新の方向性に幅広く着目し、それらがもたらす顧客ニーズの変化にいち早く対応できるよう、デジタル・マーケティング事業のサービスラインアップの拡充や新サービスの開発、デジタル領域における営業力の強化にも注力してゆく方針です。
③ マクロミル・MetrixLabのグループシナジーの追求とグローバル・カンパニーとしての企業風土の構築
当社グループの事業は大きくマクロミルグループとMetrixLabグループの事業領域から構成され、いずれの事業についてもオンライン・マーケティング・リサーチを行っております。
両事業領域を統合した当社グループは、13ヶ国34拠点において、グローバルにマーケティング・リサーチ・ソリューションを提供し、その事業展開を大きく加速しています。過去5年間の売上収益の年平均成長率は20%で、世界のマーケティング・リサーチ企業の中で最も早い成長を続けています(注)。なお、2017年6月期における当社グループの海外売上高比率は合計28%で、その内訳は北米8%、欧州10%、アジア11%であります。グローバル化を加速する各国の顧客企業への対応力強化のためには、旧所属会社や拠点に固執することなく、それぞれの拠点が密接に連携し最適なソリューション提供を行うことが必要であると認識しております。
当社グループでは“One-Macromill”を打ち出し、ブランドを統合し、またソリューションプラットフォームの統合も推進していくことで、顧客と従業員の双方が当社グループのソリューション提供能力をこれまで以上に活用できるように推進してまいる所存です。
こうした体制整備のためにも、人員の拠点・会社間での相互派遣の強化や当社によるグローバル単位での統括管理体制の強化等を通じ、企業風土のグローバル化を推進してまいります。また、それぞれの旧来からの顧客に対して両グループのソリューションを販売(クロスセル)することで、ソリューション幅の拡大と、顧客との関係強化、ひいては業績拡大を追求してゆく方針です。
(注)出典: ESOMAR Global Market Research 2013/2015/2016。2012年から2014年及び2015年にかけての当社グループの売上収益の年平均成長率(2ヶ年及び3ヶ年CAGR)が、 同レポートに掲載されているlargest 25 global marketing research companies の中で最大 (但し、ヘルスケアITサービスプロバイダーであるIMS Heathを除きます。)
④ さらなる成長フェーズに向けた事業基盤の強化
拡大するオンライン・マーケティング・リサーチ市場において、競合他社との競争環境は年々激化しております。
当社グループは非公開化後、マーケティング・営業戦略の強化や業務効率の改善に取り組んでまいりました。具体的には、ビジネスプロセスの見直しを通じた実営業時間の増加、パイプライン管理の強化による潜在案件の見える化、インセンティブ制度の見直しによるセールスのモチベーション向上、案件毎の収益性管理の導入、業務プロセスの一部内製化による外注費の削減、規模の経済を活かしたパネル調達コストの削減交渉推進、ITコストの抜本的見直し等、あらゆる角度から事業基盤の強化に取り組んでまいりました。
今後も売上と利益双方の伸張をバランス良く実現するべく、業務改善を継続してまいります。
⑤ 人材の育成と採用
めまぐるしく変化する事業環境と多様化し続ける顧客ニーズに迅速に対応してゆくため、様々なビジネス能力を併せ持つ優秀な人材の確保と教育が必須と捉えています。営業力、サポート力、企画提案力、革新的なサービスを創出できる構想力の必要性がますます高まっており、さらに新規・海外分野におけるサービス展開を推し進めてゆく上で、高い専門性とスキル、経営視点で物事を判断・思考する力を備えた人材の育成及び採用が重要と考えています。事業規模、業容拡大、成長スピードに合わせて最大限の効果を上げるべく、綿密な人員計画の策定、ダイバーシティの推進、人材教育に取り組んでまいります。
当社グループは現在、世界13ヶ国に拠点を有しており、今後さらにグローバル展開を加速させてゆく方針でありますが、そのためには事業のコアとなる優秀な人材の獲得、資金調達手段の多様化、情報発信の影響力向上等、上場企業となることで達成が期待できる事項が多く存在しております。またグローバルな事業成長を着実に果たすことにより、上場後の投資家の期待に応えていくことが必要であると考えております。
こうした背景のもと現在当社グループが認識している対処すべき課題は以下のとおりです。
① グローバル・キー・アカウントへの集中的営業リソースの投下
当社グループでは、約90ヶ国において年間3,800超の企業に対する取引実績(2017年6月期)を有しておりますが、グローバルに事業を展開し、調査・マーケティングに係る多額の予算を有する顧客企業グループのうち、当社グループのさらなる成長の鍵となる顧客(キー・アカウント)を、グローバル・キー・アカウントと位置づけ、専門営業チームを組成して対応することで、当該顧客企業グループからのグローバルなマーケティング・リサーチ業務の受託を目指しております。直近ではシンガポール、オランダ、日本等で当社が強みを持つ地域における顧客との関係を足掛かりに、当該顧客が事業を展開している他の地域で新たに案件を受託する等、グローバル・キー・アカウントからの具体的な事業機会が拡大してきております。
なお、日本市場においては、大口顧客との過去5年間の平均取引継続率が97.0%(注)であり、特に取引金額上位の顧客企業とは長年の取引実績を有するなど、極めて強固な関係を構築することに成功しております。当該成功パターンをグローバル・キー・アカウントに移植し、関係強化に努めてまいる所存です。
現状は当社グループの人的リソースの観点から、グローバル・キー・アカウントとして営業強化に取り組んでいる対象顧客は25社程度となっておりますが、今後人材の育成や拠点網の拡充により、より多くのグローバル企業に対して同様の営業攻勢を行っていくことが必要と考えております。
(注)ある事業年度における「取引継続率」とは、直前事業年度における当社での売上高が1,000万円以上の企業のうち、当該事業年度においても取引(金額を問いません。)を継続している企業の割合
② デジタル・マーケティング事業の拡充
当社グループは、自社の良質なパネル基盤と、長年に亘り蓄積してきた「意識データ」「行動データ」「属性データ」等からなるデータ・ラインアップを活用することで、顧客の広告効果を分析し、その有効性をリアルタイムで把握するシステムを開発しており、これを用いて顧客のマーケティング活動の向上を支援するデジタル・マーケティング事業の展開を加速しております。
広告効果測定の実現に代表されるデジタル・マーケティング事業は、従来、顧客の調査費や広告費の一部を使って実施されていたマーケティング・リサーチの枠組みを超え、一般に顧客にとってより大きな予算が確保されている自社のサービスや製品に係る販促費やマーケティング・プロモーション費用を使うケースも多く、当社にとっては従来の規模を大きく超えた収益機会の提供をもたらし得るものであるため、その将来性は大きいと考えています。こうした傾向は海外において先行しており、MetrixLabグループセグメントにおけるデジタル・マーケティング事業に係る売上の比率は、2017年6月期において既に36.4%である一方、マクロミルグループセグメントにおける同比率は2014年6月期から2017年6月期において、順に1.1%、2.6%、4.2%、6.2%という水準に過ぎず、今後、大きな成長が期待できると考えております。当社グループでは、このような成長の具体化に向けて、最新のアドテクノロジーの動向や、新たなデバイスの登場、その他技術革新の方向性に幅広く着目し、それらがもたらす顧客ニーズの変化にいち早く対応できるよう、デジタル・マーケティング事業のサービスラインアップの拡充や新サービスの開発、デジタル領域における営業力の強化にも注力してゆく方針です。
③ マクロミル・MetrixLabのグループシナジーの追求とグローバル・カンパニーとしての企業風土の構築
当社グループの事業は大きくマクロミルグループとMetrixLabグループの事業領域から構成され、いずれの事業についてもオンライン・マーケティング・リサーチを行っております。
両事業領域を統合した当社グループは、13ヶ国34拠点において、グローバルにマーケティング・リサーチ・ソリューションを提供し、その事業展開を大きく加速しています。過去5年間の売上収益の年平均成長率は20%で、世界のマーケティング・リサーチ企業の中で最も早い成長を続けています(注)。なお、2017年6月期における当社グループの海外売上高比率は合計28%で、その内訳は北米8%、欧州10%、アジア11%であります。グローバル化を加速する各国の顧客企業への対応力強化のためには、旧所属会社や拠点に固執することなく、それぞれの拠点が密接に連携し最適なソリューション提供を行うことが必要であると認識しております。
当社グループでは“One-Macromill”を打ち出し、ブランドを統合し、またソリューションプラットフォームの統合も推進していくことで、顧客と従業員の双方が当社グループのソリューション提供能力をこれまで以上に活用できるように推進してまいる所存です。
こうした体制整備のためにも、人員の拠点・会社間での相互派遣の強化や当社によるグローバル単位での統括管理体制の強化等を通じ、企業風土のグローバル化を推進してまいります。また、それぞれの旧来からの顧客に対して両グループのソリューションを販売(クロスセル)することで、ソリューション幅の拡大と、顧客との関係強化、ひいては業績拡大を追求してゆく方針です。
(注)出典: ESOMAR Global Market Research 2013/2015/2016。2012年から2014年及び2015年にかけての当社グループの売上収益の年平均成長率(2ヶ年及び3ヶ年CAGR)が、 同レポートに掲載されているlargest 25 global marketing research companies の中で最大 (但し、ヘルスケアITサービスプロバイダーであるIMS Heathを除きます。)
④ さらなる成長フェーズに向けた事業基盤の強化
拡大するオンライン・マーケティング・リサーチ市場において、競合他社との競争環境は年々激化しております。
当社グループは非公開化後、マーケティング・営業戦略の強化や業務効率の改善に取り組んでまいりました。具体的には、ビジネスプロセスの見直しを通じた実営業時間の増加、パイプライン管理の強化による潜在案件の見える化、インセンティブ制度の見直しによるセールスのモチベーション向上、案件毎の収益性管理の導入、業務プロセスの一部内製化による外注費の削減、規模の経済を活かしたパネル調達コストの削減交渉推進、ITコストの抜本的見直し等、あらゆる角度から事業基盤の強化に取り組んでまいりました。
今後も売上と利益双方の伸張をバランス良く実現するべく、業務改善を継続してまいります。
⑤ 人材の育成と採用
めまぐるしく変化する事業環境と多様化し続ける顧客ニーズに迅速に対応してゆくため、様々なビジネス能力を併せ持つ優秀な人材の確保と教育が必須と捉えています。営業力、サポート力、企画提案力、革新的なサービスを創出できる構想力の必要性がますます高まっており、さらに新規・海外分野におけるサービス展開を推し進めてゆく上で、高い専門性とスキル、経営視点で物事を判断・思考する力を備えた人材の育成及び採用が重要と考えています。事業規模、業容拡大、成長スピードに合わせて最大限の効果を上げるべく、綿密な人員計画の策定、ダイバーシティの推進、人材教育に取り組んでまいります。