訂正有価証券報告書-第6期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)
当社は、日本において他社に先駆けてオンライン・マーケティング・リサーチを開始し、日本のオンライン・マー
ケティング・リサーチ市場においてNo.1の市場シェア(注)を有しています。加えて、当社グループは現在、世界
19ヶ国に49の拠点を展開し、世界的な規模でマーケティング・リサーチ業務を提供しています。今後は、日本にお
けるNo.1の市場ポジショニングをより強化しつつ、グローバルな事業展開を加速させていくことにより、企業価値を
安定的に増大させていきたいと考えています。
(注) オンライン・マーケティング・リサーチ市場シェア=当社単体、株式会社電通マクロミルインサイト、株式会社H.M.マーケティングリサーチのオンライン・マーケティング・リサーチに係る売上高 (2019年6月期)÷一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)によって推計された日本のMR業界市場規模・アドホック調査のうちインターネット調査分(2018年分) (出典:一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA) 2019年7月1日付 第44回経営業務実態調査)
こうした背景のもと、現在当社グループが認識している対処すべき課題は以下のとおりです。
① 変化する事業環境や顧客ニーズへの対応
スマートフォンに代表されるデジタル・モバイル端末の普及などにより、当社グループの顧客企業と消費者との
接点(タッチポイント)が増加しており、マーケティング施策を考える上で検討が必要な事項は多様化・複雑化し
ています。また、消費者のデータプライバシー規制のあり方に脚光があたっており、消費者データの取得・加工・
提供には、より一層の配慮が求められています。このため、当社の顧客企業は、データの出所やデータの使用許諾
の状況を確認しつつ、様々なデータを統合して分析し、マーケティング施策の立案・実行を行う必要性にせまられ
ています。
当社グループは、自社で保有する大規模かつ良質な消費者パネルとの間で、長年に亘り良好な信頼関係を築いて
おり、消費者パネルに対して一定の対価を支払うことで、そのデータの取得、及びそのデータを顧客企業のマーケ
ティング活動のために使用する許諾を得ています。従って、当社の顧客企業は、当社と消費者パネルとのやり取り
を通じて蓄積された「意識データ(認知・選好など)」、「行動データ(広告接触履歴・購買動向など)」、「属
性データ(性別・年齢・居住地など)」に代表される各種データをマーケティング活動に活用することができ、今
後、データプライバシー規制が強化される場合には、その付加価値がますます増大すると考えています。
こうした事業環境や顧客ニーズの変化を踏まえ、当社グループは、「リサーチ」×「DATA」の会社へ進化することで、顧客のマーケティング課題に顧客と共に取り組む「パートナー」となることを目指しています。具体的には、a) 当社の保有する様々なデータを、顧客企業のビッグ・データと同期させるなど、両者を統合的に扱うことで、顧客のマーケティング活動の向上を支援するデジタル・マーケティング事業の展開を加速させること(次項②において詳述)、b) 従来から強みを持つオンライン・リサーチ領域に加え、仮説の構築等を導くオフライン・リサーチ領域での取り組みを強化すること、c) 顧客のマーケティング課題の解決に向けて、リサーチに限らず様々なデータを駆使して適切な方法を示唆できるデータ・コンサルティング領域でのサービスを拡大すること、などの取り組みを積極的に推進していく方針です。
② デジタル・マーケティング事業の拡充
当社のデジタル・マーケティング事業では、消費者パネルによるオンライン・サーベイへの回答結果(意識データ)に、その消費者パネルの実行動データ(広告接触履歴などの実行動(非意識)データ)を併せて参照することで、より高度な分析や検証を行うことを可能とするサービスを提供しています。その結果、顧客企業にとって、マーケティング施策の具体的なアクションに繋がる、より付加価値の高い示唆やデータ活用を実現しています。
こうした観点において当社のデジタル・マーケティング事業は、従来、顧客企業の調査費や広告費の一部を用いて実施されていたマーケティング・リサーチの枠組みを超え、一般的に顧客企業においてより大きな予算が投下されている自社のサービスや製品に係る販促費、マーケティング・プロモーション費用等が活用される傾向にあります。このため、当社にとっては従来の規模を大きく超えた収益機会の可能性があり、その将来性は大きいと考えています。
こうした傾向は海外において先行しており、その他の海外事業セグメントにおけるデジタル・マーケティング事業に係る売上の比率は、2019年6月期において既に35.5%である一方、日本及び韓国事業セグメントにおける同比率は2019年6月期において、12.4%という水準に過ぎず、今後、引き続き大きな成長が期待できると考えております。
当社グループでは、このような成長の具体化に向けて、最新のテクノロジーの動向や、新たなデバイスの登場、その他技術革新の方向性に幅広く着目し、それらがもたらす顧客ニーズの変化にいち早く対応できるよう、デジタル・マーケティング事業のサービスラインナップの拡充や新サービスの開発、営業力の強化に注力していく方針です。
③ グループ企業間でのシナジーの追求とグローバル・カンパニーとしての企業風土の構築
当社グループのオーガニックな成長と、M&Aなどによるイン・オーガニックな成長を組み合わせた過去5年間の売上収益の年平均成長率は16%で、世界のマーケティング・リサーチ企業の中で最も早い成長となっています(注)。なお、2019年6月期における当社グループの海外売上高比率は合計30%で、その内訳は北米11%、欧州8%、アジア11%でした。
グローバル化を加速する各国の顧客企業への対応力強化のためには、旧所属会社や国などの枠組みを超え、それ
ぞれの拠点が密接に連携し最適なサービスの提供を行うことが必要だと考えています。
そうした体制を整備するために、各拠点・会社間での社員の相互派遣の強化や、当社を中心としたグローバル単
位での統括管理体制の強化を行い、グループ全体での企業風土のグローバル化を推進する方針です。また、M&A
を通じて新たにグループに加わった企業とは、それぞれの旧来からの顧客に対して互いのサービスを販売(クロス
セル)することで、サービスラインナップを拡充するとともに、顧客との関係強化、ひいては連結全社としての業
績向上を追求していく方針です。
(注) 出典:ESOMAR Global Market Research 2013/2014/2018。2012年及び2013年から2017年にかけての当社グループの売上収益の年平均成長率(4ヶ年及び5ヶ年CAGR)が、同レポートに掲載されているlargest 25 global marketing research companiesの中で最大(但し、ヘルスケアITサービスプロバイダーであるIQVIA(旧IMS Health)を除きます。)
④ 更なる成長フェーズに向けた事業基盤の強化
拡大するオンライン・マーケティング・リサーチ市場において、競合他社との競争は年々激化しており、当社
の比較優位性を維持するためには、事業基盤の強化を継続する必要があると考えています。
こうした考えのもと、当社グループは継続してマーケティング・営業戦略の強化や業務効率の改善に取り組ん
できました。具体的には、ビジネスプロセスの見直しを通じた実営業時間の増加、パイプライン管理の強化によ
る潜在案件の見える化、インセンティブ制度の見直しによるセールスのモチベーション向上、案件毎の収益性管
理の導入、業務プロセスの一部内製化による外注費の削減、規模の経済を生かしたパネル調達コストの削減交渉
推進、ITコストの抜本的見直し等、あらゆる角度から事業基盤の強化に取り組んできました。
今後も売上と利益双方の伸長をバランス良く実現することで、当社の更なる成長に向けた事業基盤の強化を継
続していく方針です。
⑤ 人材の育成と採用
めまぐるしく変化する事業環境と多様化し続ける顧客ニーズに迅速に対応していくため、様々なビジネス能力を
併せ持つ優秀な人材の確保と教育が必須だと考えています。営業力、サポート力、企画提案力、革新的なサービス
を創出できる構想力の必要性がますます高まっており、さらに新規・海外分野におけるサービス展開を推し進めて
いく上で、高い専門性とスキル、経営視点で物事を判断・思考する力を備えた人材の育成及び採用が重要です。事
業規模、業容拡大、成長スピードに合わせて最大限の効果を上げるべく、綿密な人員計画の策定、ダイバーシティ
の推進、人材教育に取り組んでいく方針です。
ケティング・リサーチ市場においてNo.1の市場シェア(注)を有しています。加えて、当社グループは現在、世界
19ヶ国に49の拠点を展開し、世界的な規模でマーケティング・リサーチ業務を提供しています。今後は、日本にお
けるNo.1の市場ポジショニングをより強化しつつ、グローバルな事業展開を加速させていくことにより、企業価値を
安定的に増大させていきたいと考えています。
(注) オンライン・マーケティング・リサーチ市場シェア=当社単体、株式会社電通マクロミルインサイト、株式会社H.M.マーケティングリサーチのオンライン・マーケティング・リサーチに係る売上高 (2019年6月期)÷一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)によって推計された日本のMR業界市場規模・アドホック調査のうちインターネット調査分(2018年分) (出典:一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA) 2019年7月1日付 第44回経営業務実態調査)
こうした背景のもと、現在当社グループが認識している対処すべき課題は以下のとおりです。
① 変化する事業環境や顧客ニーズへの対応
スマートフォンに代表されるデジタル・モバイル端末の普及などにより、当社グループの顧客企業と消費者との
接点(タッチポイント)が増加しており、マーケティング施策を考える上で検討が必要な事項は多様化・複雑化し
ています。また、消費者のデータプライバシー規制のあり方に脚光があたっており、消費者データの取得・加工・
提供には、より一層の配慮が求められています。このため、当社の顧客企業は、データの出所やデータの使用許諾
の状況を確認しつつ、様々なデータを統合して分析し、マーケティング施策の立案・実行を行う必要性にせまられ
ています。
当社グループは、自社で保有する大規模かつ良質な消費者パネルとの間で、長年に亘り良好な信頼関係を築いて
おり、消費者パネルに対して一定の対価を支払うことで、そのデータの取得、及びそのデータを顧客企業のマーケ
ティング活動のために使用する許諾を得ています。従って、当社の顧客企業は、当社と消費者パネルとのやり取り
を通じて蓄積された「意識データ(認知・選好など)」、「行動データ(広告接触履歴・購買動向など)」、「属
性データ(性別・年齢・居住地など)」に代表される各種データをマーケティング活動に活用することができ、今
後、データプライバシー規制が強化される場合には、その付加価値がますます増大すると考えています。
こうした事業環境や顧客ニーズの変化を踏まえ、当社グループは、「リサーチ」×「DATA」の会社へ進化することで、顧客のマーケティング課題に顧客と共に取り組む「パートナー」となることを目指しています。具体的には、a) 当社の保有する様々なデータを、顧客企業のビッグ・データと同期させるなど、両者を統合的に扱うことで、顧客のマーケティング活動の向上を支援するデジタル・マーケティング事業の展開を加速させること(次項②において詳述)、b) 従来から強みを持つオンライン・リサーチ領域に加え、仮説の構築等を導くオフライン・リサーチ領域での取り組みを強化すること、c) 顧客のマーケティング課題の解決に向けて、リサーチに限らず様々なデータを駆使して適切な方法を示唆できるデータ・コンサルティング領域でのサービスを拡大すること、などの取り組みを積極的に推進していく方針です。
② デジタル・マーケティング事業の拡充
当社のデジタル・マーケティング事業では、消費者パネルによるオンライン・サーベイへの回答結果(意識データ)に、その消費者パネルの実行動データ(広告接触履歴などの実行動(非意識)データ)を併せて参照することで、より高度な分析や検証を行うことを可能とするサービスを提供しています。その結果、顧客企業にとって、マーケティング施策の具体的なアクションに繋がる、より付加価値の高い示唆やデータ活用を実現しています。
こうした観点において当社のデジタル・マーケティング事業は、従来、顧客企業の調査費や広告費の一部を用いて実施されていたマーケティング・リサーチの枠組みを超え、一般的に顧客企業においてより大きな予算が投下されている自社のサービスや製品に係る販促費、マーケティング・プロモーション費用等が活用される傾向にあります。このため、当社にとっては従来の規模を大きく超えた収益機会の可能性があり、その将来性は大きいと考えています。
こうした傾向は海外において先行しており、その他の海外事業セグメントにおけるデジタル・マーケティング事業に係る売上の比率は、2019年6月期において既に35.5%である一方、日本及び韓国事業セグメントにおける同比率は2019年6月期において、12.4%という水準に過ぎず、今後、引き続き大きな成長が期待できると考えております。
当社グループでは、このような成長の具体化に向けて、最新のテクノロジーの動向や、新たなデバイスの登場、その他技術革新の方向性に幅広く着目し、それらがもたらす顧客ニーズの変化にいち早く対応できるよう、デジタル・マーケティング事業のサービスラインナップの拡充や新サービスの開発、営業力の強化に注力していく方針です。
③ グループ企業間でのシナジーの追求とグローバル・カンパニーとしての企業風土の構築
当社グループのオーガニックな成長と、M&Aなどによるイン・オーガニックな成長を組み合わせた過去5年間の売上収益の年平均成長率は16%で、世界のマーケティング・リサーチ企業の中で最も早い成長となっています(注)。なお、2019年6月期における当社グループの海外売上高比率は合計30%で、その内訳は北米11%、欧州8%、アジア11%でした。
グローバル化を加速する各国の顧客企業への対応力強化のためには、旧所属会社や国などの枠組みを超え、それ
ぞれの拠点が密接に連携し最適なサービスの提供を行うことが必要だと考えています。
そうした体制を整備するために、各拠点・会社間での社員の相互派遣の強化や、当社を中心としたグローバル単
位での統括管理体制の強化を行い、グループ全体での企業風土のグローバル化を推進する方針です。また、M&A
を通じて新たにグループに加わった企業とは、それぞれの旧来からの顧客に対して互いのサービスを販売(クロス
セル)することで、サービスラインナップを拡充するとともに、顧客との関係強化、ひいては連結全社としての業
績向上を追求していく方針です。
(注) 出典:ESOMAR Global Market Research 2013/2014/2018。2012年及び2013年から2017年にかけての当社グループの売上収益の年平均成長率(4ヶ年及び5ヶ年CAGR)が、同レポートに掲載されているlargest 25 global marketing research companiesの中で最大(但し、ヘルスケアITサービスプロバイダーであるIQVIA(旧IMS Health)を除きます。)
④ 更なる成長フェーズに向けた事業基盤の強化
拡大するオンライン・マーケティング・リサーチ市場において、競合他社との競争は年々激化しており、当社
の比較優位性を維持するためには、事業基盤の強化を継続する必要があると考えています。
こうした考えのもと、当社グループは継続してマーケティング・営業戦略の強化や業務効率の改善に取り組ん
できました。具体的には、ビジネスプロセスの見直しを通じた実営業時間の増加、パイプライン管理の強化によ
る潜在案件の見える化、インセンティブ制度の見直しによるセールスのモチベーション向上、案件毎の収益性管
理の導入、業務プロセスの一部内製化による外注費の削減、規模の経済を生かしたパネル調達コストの削減交渉
推進、ITコストの抜本的見直し等、あらゆる角度から事業基盤の強化に取り組んできました。
今後も売上と利益双方の伸長をバランス良く実現することで、当社の更なる成長に向けた事業基盤の強化を継
続していく方針です。
⑤ 人材の育成と採用
めまぐるしく変化する事業環境と多様化し続ける顧客ニーズに迅速に対応していくため、様々なビジネス能力を
併せ持つ優秀な人材の確保と教育が必須だと考えています。営業力、サポート力、企画提案力、革新的なサービス
を創出できる構想力の必要性がますます高まっており、さらに新規・海外分野におけるサービス展開を推し進めて
いく上で、高い専門性とスキル、経営視点で物事を判断・思考する力を備えた人材の育成及び採用が重要です。事
業規模、業容拡大、成長スピードに合わせて最大限の効果を上げるべく、綿密な人員計画の策定、ダイバーシティ
の推進、人材教育に取り組んでいく方針です。