有価証券報告書-第11期(2023/07/01-2024/06/30)

【提出】
2024/09/26 15:29
【資料】
PDFをみる
【項目】
132項目

有報資料

(1) 経営の基本方針
当社グループは、創業当初より独自に構築してきた自社パネルから得られる多種多様なマーケティングデータの提供を通じて、消費者ニーズに合致した製品やサービスの提供ができるように顧客企業の意思決定を支援しています。また、リサーチ課題に留まらず、より上流からマーケティング課題全体の解決を支援する「総合マーケティング支援企業」へと、その事業モデルの変革を推進しています。
日本においては、当社グループの主力事業であるオンラインリサーチ及びデジタルリサーチの成長を追求するとともに、マーケティング課題全体の解決を支援するデータコンサルティング事業等の新規事業の拡大、加えて、アジア地域での事業展開を加速させていく方針です。また、業界特性に応じた競争優位を確立するため、合弁事業等を通じた事業基盤の強化にも努めます。
さらに、韓国においても、日本の成長プロセスを追求し、リサーチだけでなくデータ提供事業などの新たな取り組みを推進することで、グループ全体での企業価値を向上させていきたいと考えています。
(2) 経営環境及び当社グループの取り組み
当連結会計年度(2023年7月1日~2024年6月30日)における日本及び世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が緩和され、緩やかな持ち直しが続いている一方、円安の継続や物価上昇の影響、及びウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格高騰等の影響による世界的なインフレの継続や政策的な金利上昇などにより、依然として先行きは不透明な状況で推移しました。
このような状況のもと、当社グループが属するマーケティングリサーチ市場は、業界の垣根を越えた融合が進み、デジタルデータの収集・分析を行う企業や、コンサルティング・レポート提供を行う企業など、関連するその周辺業界の売上を含む「インサイト産業」として再定義されており、日本における2023年度のインサイト市場は4,499億円(前年同期比4.2%増)と試算されています。(注1)
こうした経済・市場環境のもとで、当社グループは2023年8月に新たに2026年6月期までの中期経営計画(3ヵ年)を公表し、その達成に向けた戦略を立て、事業規模と利益の拡大を追求しています。
中期経営計画1年目である2024年6月期においては、主力事業であり収益性の高いオンライン及びデジタルリサーチの成長回帰に注力しました。また、将来の売上及び利益を牽引する事業を育成するため、アジア地域での事業拡大及びグローバルリサーチの強化や、データ利活用支援(データコンサルティング)、プラットフォーム型のソリューション開発を推進し、事業モデルの変革を継続しています。
なお、2023年5月15日に公表した「当社連結子会社等に対する債権の株式化(デット・エクイティ・スワップ)及び当該子会社の異動(株式譲渡)並びにToluna Holdings Limited社の持分取得(持分法適用会社化)に関するお知らせ」のとおり、当社グループは「その他の海外事業」セグメントを構成していた企業群であるMetrixLabグループの事業をToluna社へ譲渡していることから2023年6月期第4四半期連結会計期間より、「その他の海外事業」を非継続事業に分類しています。これにより、売上収益、営業利益、税引前利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、親会社の所有者に帰属する当期利益は、継続事業のみの金額と、継続事業及び非継続事業の合算をともに表示しています。
また、当該事業の除外により、韓国事業の当社グループ内における重要性が相対的に上昇したため、当連結会計年度より、報告セグメントを「日本事業」と「韓国事業」に変更しています。
(注)
注1.2024年6月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第49回 経営業務実態調査」による
(3) 中長期的な経営目標
① 中期的な見通し
当社グループでは、2023年8月に2024年6月期~2026年6月期までの新中期経営計画(3ヵ年)を策定し公表しています。財務目標としては、2026年6月期の連結売上高530億円、連結営業利益75億円を目標に、過去最高の利益額の更新を目指します。また、財務レバレッジの目標水準は従来目標を引き継ぎ、既存の信用格付を維持しながら、純有利子負債/EBITDA倍率を2.0倍から2.5倍の範囲でコントロールすることを目指します。中期経営計画の最終年度である2026年6月期までの期間において、株式売却等の一過性損益を除く連結配当性向50%を目標とし、累進配当を実現する形で剰余金の配当を行う方針です。

日本事業においては、当社グループの主力事業であり収益性の高いオンライン及びデジタルリサーチの成長回帰に注力します。また、将来の売上及び利益を牽引する事業を育成するため、アジア地域での事業拡大及びグローバルリサーチの強化や、データ利活用支援(データコンサルティング)、プラットフォーム型のソリューション開発を推進し、事業モデルの変革をさらに加速することで、総合マーケティング支援企業としてのプレゼンス向上を図ります。日本事業では、こうした事業活動を通じて2026年の売上収益460億円(3年平均成長率10%)を目指します。
韓国事業においては、日本で既に実施している購買データ提供に係るサービスを開始するなど、自社パネルから取得したデータを主軸としたサービスの本格展開を図る方針であり、2026年の売上収益70億円(3年平均成長率7%)を目指します。
また、売上収益の拡大とともに、付加価値とサービス範囲の再定義及び価格の見直しや、リサーチプロセスの改善及びリサーチ基幹システムの全面刷新等による業務効率化・生産性の向上に取り組み、利益の最大化を図る方針です。
このような計画のもと、中期経営計画の1年目にあたる2024年6月期においては、日本事業の売上収益は前期比8.0%成長、韓国事業の売上収益は前期比7.3%成長となり、連結全体の売上収益は前期比8.0%成長となりました。また、事業利益については、日本事業において生産性の改善が進んだことから前期比13.4%増となり二桁増益を実現しました。このため、計画初年度のグループ全体の業績は、中期経営計画通りに進捗しています。
② 2025年6月期の見通し
連結経営成績
(単位:百万円、別記ある場合を除く)
2024年6月期2025年6月期増減額増減率
売上収益43,86148,000+4,138+9.4%
EBITDA7,6838,300+616+8.0%
事業利益5,6246,200+575+10.2%
営業利益4,4705,700+1,229+27.5%
税引前利益4,7465,900+1,153+24.3%
親会社の所有者に帰属する当期利益2,2933,100+806+35.2%

日本においては、積極的な営業活動をより一層強化し、オンライン及びデジタルリサーチの拡販を目指します。また、グローバルリサーチや、データ利活用支援(データコンサルティング)、ライフサイエンス等の新規事業も引き続き二桁以上の成長を目指します。さらに、開発を進めているサブスクリプションモデルでのデータ提供サービスについては、2025年6月期の期中に開始する見通しです。
費用面では、グローバルリサーチや、データ利活用支援、新規事業等の売上拡大を見込んでいることにより、外注費の増加が見込まれますが、人件費についてはオンラインリサーチの売上を拡大し、その生産性を向上させることで、増加ペースの抑制に努める方針です。また、将来に向けた持続的な売上成長や利益改善のため、リサーチ基幹システムの刷新等に係る投資を継続することから、システム関連費用が増加する見通しですが、売上成長とのバランスを取り投資配分を柔軟にコントロールする方針です。こうした方針を通じ、営業費用全体の増加率を売上伸長率以下に抑える計画です。
韓国においては、景況感の悪化による影響が継続する見込みであるものの、購買パネルデータの提供サービス等の本格展開などにより、増収を維持する計画です。費用面では、当該新規事業に係る投資の拡大などにより外注費が増加する見込みではあるものの、当該事業の売上拡大によりその費用増を吸収し、増益とする計画です。
以上の結果、2025年6月期の売上収益は、48,000百万円(前期比9.4%増)、事業利益は6,200百万円(前期比10.2%増)営業利益は5,700百万円(前期比27.5%増)、税引前利益は5,900百万円(前期比24.3%増)親会社の所有者に帰属する当期利益は3,100百万円(前期比35.2%増)を見込んでいます。
なお、上記業績見通しの前提となる為替レートは1ウォン0.1100円を想定しています。
また、当該業績予想は、本資料の作成日現在において入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。