有価証券報告書-第10期(2022/07/01-2023/06/30)
(1) 経営の基本方針
当社グループは、創業当初より独自に構築してきた自社パネルから得られる多種多様なマーケティングデータの提供を通じて、消費者ニーズに合致した製品やサービスの提供ができるように顧客企業の意思決定を支援しています。また、リサーチ課題に留まらず、より上流からマーケティング課題全体の解決を支援する「総合マーケティング支援企業」へと、その事業モデルの変革を推進しています。
日本においては、当社グループの主力事業であるオンラインリサーチ及びデジタルリサーチの成長を追求するとともに、マーケティング課題全体の解決を支援するデータコンサルティング事業等の新規事業の拡大、加えて、アジア地域での事業展開を加速させていく方針です。また、業界特性に応じた競争優位を確立するため、合弁事業等を通じた事業基盤の強化にも努めます。
さらに、韓国においても、日本の成長プロセスを追求し、リサーチだけでなくデータ提供事業などの新たな取り組みを推進することで、グループ全体での企業価値を向上させていきたいと考えています。
(2) 経営環境及び当社グループの取り組み
当連結会計年度(2022年7月1日~2023年6月30日)における世界経済及び日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が緩和され、企業活動にも持ち直しの動きが見られました。一方で足許では、各国の政策金利の引き上げ及び為替相場の急激な変動、並びにウクライナ情勢の長期化や資源エネルギー価格、各種原材料価格の高騰等により、依然としてその先行きは不透明な状況で推移しました。
また、グローバルなインサイト市場(マーケティングリサーチ及びその周辺市場を合わせた市場)は984億米ドル、そのうち当社グループが主に手掛けるオンライン・マーケティング・リサーチ市場は640億米ドルに達し(注1)、日本のインサイト市場は4,315億円、そのうちオンライン・マーケティング・リサーチ市場は796億円に達する(注2)規模になったと認識しています。グローバル市場と日本市場はともに、一時的に新型コロナウイルス感染症の拡大によるマイナス影響を受けた一方で、コロナ禍を経てマーケティングリサーチ市場のオンライン化が一段と進むなど、市場は中長期的に堅調に拡大するトレンドに回帰しています。
このような経済・市場環境の下で、当社グループは2021年8月に新たに2024年6月期までの中期経営計画(3ヵ年)を公表し、その達成に向けた戦略を立て、事業規模と利益の拡大を追求しています。中期経営計画2年目となる2023年6月期においても、引き続き中期経営計画で掲げるビジョンのもと、顧客企業のリサーチ課題に留まらず、 より上流からマーケティング課題全体の解決を支援するため、「マーケティングリサーチ企業」から、「総合マーケティング支援企業」への事業モデルの変革を推進しています。
こうした状況下、当社グループはその他の海外事業セグメントを構成する企業群であるMetrixLabグループの事業を英Toluna Holdings Limited社へ譲渡する一方、その譲渡対価として当社がTolunaの株式の17.4%等を取得し、統合新会社となるTolunaに対して当社が取締役1名を派遣、Tolunaを当社の持分法適用会社とする取引を実行しました。
(注)
(1) 2022年9月にESOMAR(European Society for Opinion and Marketing Research) が発表した「ESOMAR Global Market Research 2022」による。なお、同2020年版レポートよりグローバルなマーケティングリサーチ市場の定義が拡大されており、当社でも昨年からインサイト市場としてマーケティングリサーチ及びその周辺市場を含む当該新たな定義に基づく市場規模を記載している(2020年版レポートに記載のあった、従来の市場規模に近い数値(シナリオ2)の開示が、2021年版及び2022年版レポートには存在しないため)。
(2) 2023年6月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第48回 経営業務実態調査」による。
(3) 中長期的な経営目標
① 中期的な見通し
当社グループでは、2021年8月に2024年6月期までの中期経営計画(3ヵ年)を公表しましたが、その他の海外事業の譲渡、及び現在の経営環境を踏まえて、新たに2024年6月期~2026年6月期までの新中期経営計画(3ヵ年)を策定しました。
財務目標としては、2026年6月期の連結売上高530億円、連結営業利益75億円を目標に、過去最高の利益額の更新を目指します。また、財務レバレッジの目標水準は従来目標を引き継ぎ、既存の信用格付を維持しながら、純有利子負債/EBITDA倍率を2.0倍から2.5倍の範囲でコントロールすることを目指します。また、株主還元については、連結配当性向30%を指標にするとともに、必要に応じた機動的な自己株取得の実施を継続します。

日本事業においては、当社グループの主力事業であり収益性の高いオンライン及びデジタルリサーチの成長回帰に注力します。また、将来の売上及び利益を牽引する事業を育成するため、アジア地域での事業拡大及びグローバルリサーチの強化や、データ利活用支援(データコンサルティング)、プラットフォーム型のソリューション開発を推進し、事業モデルの変革をさらに加速することで、総合マーケティング支援企業としてのプレゼンス向上を図ります。日本事業では、こうした事業活動を通じて2026年の売上収益460億円(3年平均成長率10%)を目指します。
韓国事業においては、日本で既に実施している購買データ提供に係るサービスを開始するなど、自社パネルから取得したデータを主軸としたサービスの本格展開を図る方針であり、2026年の売上収益70億円(3年平均成長率7%)を目指します。
また、売上収益の拡大とともに、付加価値とサービス範囲の再定義及び価格の見直しや、リサーチプロセスの改善及びリサーチ基幹システムの全面刷新等による業務効率化・生産性の向上に取り組み、利益の最大化を図る方針です。
② 2024年6月期の見通し
日本においては、受注キャパシティの拡充・整備が整ったことから、2023年6月期上半期まで控えてきた積極的な営業活動をより一層強化し、オンライン及びデジタルリサーチの拡販を目指します。また、グローバルリサーチや、データ利活用支援(データコンサルティング)、ライフサイエンス等の新規事業も引き続き好調に推移する見通しです。さらに、2023年7月よりモニターアライアンス事業を展開する株式会社モニタスを連結子会社化したことで、当社グループの消費者パネルの規模の拡大と質の向上が期待できることに加え、当該子会社による売上貢献も見込んでいます。
費用面では、グローバルリサーチや、データ利活用支援、ライフサイエンス等の新規事業の売上拡大に加え、新たな連結子会社が加わった影響などにより、外注費や人件費の増加が見込まれる一方で、利益率の高いオンラインリサーチの売上を拡大し、その生産性を向上させることで、両費用の増加ペースの抑制に努める方針です。また、データ利活用支援事業を中心に、パネル費の比率が低い事業の売上貢献の拡大を見込んでいるため、パネル費比率が低減する見通しです。
韓国においては、景況感の悪化による影響が継続し、売上の伸長ペースが従来と比べて鈍化する見込みであるものの、購買パネルデータの提供サービス等の本格展開などにより、増収を維持する計画です。費用面では、当該新規事業に係る投資の拡大などにより外注費が増加する見込みではあるものの、当該事業の売上拡大によりその費用増を吸収し、増益を計画しています。
以上の結果、2024年6月期の売上収益は、44,000百万円(前期比8.3%増)、営業利益は5,600百万円(前期比26.7%増)、税引前利益は5,900百万円(前期比58.3%増)を見込んでいます。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益については3,200百万円を見込んでいます。なお、2023年6月期の親会社の所有者に帰属する当期利益には、非継続事業の親会社の所有者に帰属する当期利益が5,796百万円計上されています。このため、2023年6月期との比較においては大幅に減少することになりますが、継続事業ベースで比較した場合は前期比79.9%増となる見込みです。
なお、上記業績見通しの前提となる為替レートは1ウォン0.1000円を想定しています。
また、当該業績予想は、本資料の作成日現在において入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。
当社グループは、創業当初より独自に構築してきた自社パネルから得られる多種多様なマーケティングデータの提供を通じて、消費者ニーズに合致した製品やサービスの提供ができるように顧客企業の意思決定を支援しています。また、リサーチ課題に留まらず、より上流からマーケティング課題全体の解決を支援する「総合マーケティング支援企業」へと、その事業モデルの変革を推進しています。
日本においては、当社グループの主力事業であるオンラインリサーチ及びデジタルリサーチの成長を追求するとともに、マーケティング課題全体の解決を支援するデータコンサルティング事業等の新規事業の拡大、加えて、アジア地域での事業展開を加速させていく方針です。また、業界特性に応じた競争優位を確立するため、合弁事業等を通じた事業基盤の強化にも努めます。
さらに、韓国においても、日本の成長プロセスを追求し、リサーチだけでなくデータ提供事業などの新たな取り組みを推進することで、グループ全体での企業価値を向上させていきたいと考えています。
(2) 経営環境及び当社グループの取り組み
当連結会計年度(2022年7月1日~2023年6月30日)における世界経済及び日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限が緩和され、企業活動にも持ち直しの動きが見られました。一方で足許では、各国の政策金利の引き上げ及び為替相場の急激な変動、並びにウクライナ情勢の長期化や資源エネルギー価格、各種原材料価格の高騰等により、依然としてその先行きは不透明な状況で推移しました。
また、グローバルなインサイト市場(マーケティングリサーチ及びその周辺市場を合わせた市場)は984億米ドル、そのうち当社グループが主に手掛けるオンライン・マーケティング・リサーチ市場は640億米ドルに達し(注1)、日本のインサイト市場は4,315億円、そのうちオンライン・マーケティング・リサーチ市場は796億円に達する(注2)規模になったと認識しています。グローバル市場と日本市場はともに、一時的に新型コロナウイルス感染症の拡大によるマイナス影響を受けた一方で、コロナ禍を経てマーケティングリサーチ市場のオンライン化が一段と進むなど、市場は中長期的に堅調に拡大するトレンドに回帰しています。
このような経済・市場環境の下で、当社グループは2021年8月に新たに2024年6月期までの中期経営計画(3ヵ年)を公表し、その達成に向けた戦略を立て、事業規模と利益の拡大を追求しています。中期経営計画2年目となる2023年6月期においても、引き続き中期経営計画で掲げるビジョンのもと、顧客企業のリサーチ課題に留まらず、 より上流からマーケティング課題全体の解決を支援するため、「マーケティングリサーチ企業」から、「総合マーケティング支援企業」への事業モデルの変革を推進しています。
こうした状況下、当社グループはその他の海外事業セグメントを構成する企業群であるMetrixLabグループの事業を英Toluna Holdings Limited社へ譲渡する一方、その譲渡対価として当社がTolunaの株式の17.4%等を取得し、統合新会社となるTolunaに対して当社が取締役1名を派遣、Tolunaを当社の持分法適用会社とする取引を実行しました。
(注)
(1) 2022年9月にESOMAR(European Society for Opinion and Marketing Research) が発表した「ESOMAR Global Market Research 2022」による。なお、同2020年版レポートよりグローバルなマーケティングリサーチ市場の定義が拡大されており、当社でも昨年からインサイト市場としてマーケティングリサーチ及びその周辺市場を含む当該新たな定義に基づく市場規模を記載している(2020年版レポートに記載のあった、従来の市場規模に近い数値(シナリオ2)の開示が、2021年版及び2022年版レポートには存在しないため)。
(2) 2023年6月に一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)が発表した「第48回 経営業務実態調査」による。
(3) 中長期的な経営目標
① 中期的な見通し
当社グループでは、2021年8月に2024年6月期までの中期経営計画(3ヵ年)を公表しましたが、その他の海外事業の譲渡、及び現在の経営環境を踏まえて、新たに2024年6月期~2026年6月期までの新中期経営計画(3ヵ年)を策定しました。
財務目標としては、2026年6月期の連結売上高530億円、連結営業利益75億円を目標に、過去最高の利益額の更新を目指します。また、財務レバレッジの目標水準は従来目標を引き継ぎ、既存の信用格付を維持しながら、純有利子負債/EBITDA倍率を2.0倍から2.5倍の範囲でコントロールすることを目指します。また、株主還元については、連結配当性向30%を指標にするとともに、必要に応じた機動的な自己株取得の実施を継続します。

日本事業においては、当社グループの主力事業であり収益性の高いオンライン及びデジタルリサーチの成長回帰に注力します。また、将来の売上及び利益を牽引する事業を育成するため、アジア地域での事業拡大及びグローバルリサーチの強化や、データ利活用支援(データコンサルティング)、プラットフォーム型のソリューション開発を推進し、事業モデルの変革をさらに加速することで、総合マーケティング支援企業としてのプレゼンス向上を図ります。日本事業では、こうした事業活動を通じて2026年の売上収益460億円(3年平均成長率10%)を目指します。
韓国事業においては、日本で既に実施している購買データ提供に係るサービスを開始するなど、自社パネルから取得したデータを主軸としたサービスの本格展開を図る方針であり、2026年の売上収益70億円(3年平均成長率7%)を目指します。
また、売上収益の拡大とともに、付加価値とサービス範囲の再定義及び価格の見直しや、リサーチプロセスの改善及びリサーチ基幹システムの全面刷新等による業務効率化・生産性の向上に取り組み、利益の最大化を図る方針です。
② 2024年6月期の見通し
| 連結経営成績 (単位:百万円、別記ある場合を除く) | 2023年6月期 | 2024年6月期 | 増減額 | 増減率 |
| 売上収益 | 40,616 | 44,000 | +3,383 | +8.3% |
| EBITDA | 6,898 | 7,647 | +749 | +10.9% |
| 営業利益 | 4,498 | 5,600 | +1,101 | +24.5% |
| 税引前利益 | 3,728 | 5,900 | +2,172 | +58.3% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 7,575 | 3,200 | △4,375 | △57.8% |
日本においては、受注キャパシティの拡充・整備が整ったことから、2023年6月期上半期まで控えてきた積極的な営業活動をより一層強化し、オンライン及びデジタルリサーチの拡販を目指します。また、グローバルリサーチや、データ利活用支援(データコンサルティング)、ライフサイエンス等の新規事業も引き続き好調に推移する見通しです。さらに、2023年7月よりモニターアライアンス事業を展開する株式会社モニタスを連結子会社化したことで、当社グループの消費者パネルの規模の拡大と質の向上が期待できることに加え、当該子会社による売上貢献も見込んでいます。
費用面では、グローバルリサーチや、データ利活用支援、ライフサイエンス等の新規事業の売上拡大に加え、新たな連結子会社が加わった影響などにより、外注費や人件費の増加が見込まれる一方で、利益率の高いオンラインリサーチの売上を拡大し、その生産性を向上させることで、両費用の増加ペースの抑制に努める方針です。また、データ利活用支援事業を中心に、パネル費の比率が低い事業の売上貢献の拡大を見込んでいるため、パネル費比率が低減する見通しです。
韓国においては、景況感の悪化による影響が継続し、売上の伸長ペースが従来と比べて鈍化する見込みであるものの、購買パネルデータの提供サービス等の本格展開などにより、増収を維持する計画です。費用面では、当該新規事業に係る投資の拡大などにより外注費が増加する見込みではあるものの、当該事業の売上拡大によりその費用増を吸収し、増益を計画しています。
以上の結果、2024年6月期の売上収益は、44,000百万円(前期比8.3%増)、営業利益は5,600百万円(前期比26.7%増)、税引前利益は5,900百万円(前期比58.3%増)を見込んでいます。
また、親会社の所有者に帰属する当期利益については3,200百万円を見込んでいます。なお、2023年6月期の親会社の所有者に帰属する当期利益には、非継続事業の親会社の所有者に帰属する当期利益が5,796百万円計上されています。このため、2023年6月期との比較においては大幅に減少することになりますが、継続事業ベースで比較した場合は前期比79.9%増となる見込みです。
なお、上記業績見通しの前提となる為替レートは1ウォン0.1000円を想定しています。
また、当該業績予想は、本資料の作成日現在において入手可能な情報に基づき作成しており、実際の業績は今後様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。