訂正有価証券報告書-第37期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当事業年度末(平成29年3月31日)現在において当社が判断したものであります。
(1)経営者の問題認識と今後の方針について
①マーケット環境と当社の取り組み方針について
次期の見通しにつきましては、ポピュリズム、保護主義への懸念、地政学リスク等により、国内における投資も慎重になり、経済は依然として不透明な状況が続くと予想されます。
このような状況の下、建設業界においては、発注者のニーズが多様化、複雑化し、建設プロセスに透明性を求める社会的なニーズの高まりと共に、当社が行う発注者支援事業への関心はますます高くなると予想しております。
これらの期待に当社がCM会社として応える為には、上流工程における顧客事業の目的の理解とプロジェクト全体のシナリオ構築、競争原理の追求によるコストの最適化を行い、設計者や施工関係者の品質確保や工期遵守に対して、従来にも増して密度の高いマネジメントが必要だと考えています。
当社は平成29年4月1日に創業者坂田明から大貫美へ社長職を移譲しました。移譲に際しましては、創業の理念、企業理念をしっかりと引き継ぎ、一貫して顧客本位の原点に立つ事が最大の競争優位性と捉え、社会的に意義のある仕事を通じて世の中の変化に対応し、会社の成長と社員の成長とを重ねる経営を継承して参ります。また優秀な社員の確保と同時に、当社事業の発展を支援してくださる株主の皆様に適正な配当を行うべく、利益処分の方針を見直し致しました。
創業者坂田明につきましては、引き続き代表取締役会長として、人財の育成や「働き方改革」のセミナー講師など、ブランド力向上についての活動をして参ります。
②事業別マーケット環境について
ⅰ.オフィス事業
当期のオフィス事業は首都圏で供給された大型オフィスビルが少なかった(※1)こともあり、例年の実績を下回る結果となりました。次期のオフィス事業は、この大型オフィスビルの供給が大きく回復することが予想されること(※2)と、現在、以下の2点の引き合いが多くなっていることから、堅調に推移すると考えております。
・オフィス移転決定前の「構想段階」でのご相談
・通常のオフィス移転だけではなく『働き方改革』の支援を含むご相談
※1 2017年の供給は約72万平米(過去20年平均106万平米の69%)
※2 2018年の供給予想は約136万平米(同 128%)
出典:ザイマックス様
https://soken.xymax.co.jp/2016/12/26/1612-office_new_supply_stock_pyramid_tokyo_2017/
ⅱ.CM事業
当期のCM事業は、テーマパーク等の商業施設、グローバル企業の国内拠点となる大型研究施設、工場、大学、中高一貫校の再構築に加え、庁舎を始めとする公共施設においても当社のCM実績が評価され、受注売上ともに前期を大幅に上回る結果となりました。我が国でのCM(発注者支援業務)の認知度向上に伴い、民間、公共事業ともに引き続き市場が拡大するものと考えられ、次期におきましても継続的な受注が見込めるものと考えております。
ⅲ.CREM事業
CREM事業は過去数年にわたり順調に拡大しております。CREM事業の収益は上位顧客(上位5社程度)の売上高比率が70%を超していることが特徴であり、当該上位顧客内から、改修などの業務が一巡した顧客と、それら顧客からの紹介によって新たに上位顧客として受託する顧客とのバランスで、年々着実に収益を拡大しております。
以上のことから、当社事業のマーケットは引き続き拡大するものと考えております。
③売上高について
当社の売上高は、当社と顧客との契約形態がピュアCM契約(工事原価を含まないフィーのみの業務委託契約)か、アットリスクCM契約(工事原価を含む請負契約)かで大きく異なります。また、どちらの契約形態を選ぶかは、顧客がプロジェクト毎に選択可能であります。このような中で、これまで顧客の判断は前の期と同程度であると想定し売上高の予想を開示しておりましたが、前期につきましては、大型案件の増加もあり、顧客がピュアCM契約を選ぶ傾向が鮮明となりました。その結果、公表した売上高の予想と実績とが大きくかい離する結果となりました。次期の売上高につきましては、既に受注済みのプロジェクトについては、現時点で顧客が選択している契約形態で集計し、今後新たに受注する案件についてはピュアCM契約を想定する方法とし、5,200百万円になる見込みであります。
④販売費及び一般管理費について
当社事業発展には優秀な人財の採用と定着が不可欠であり、今後も優秀な社員の確保に向けて、会社の成長と共に社員の処遇改善を慎重に進めて参ります。
また公表経常利益達成を条件として有効となるストックオプションを、その処遇改善の一部として引き続き実施して参ります。
次期の販売費及び一般管理費については、前期実施した増員に伴い増加する見込みです。
⑤営業利益、経常利益、当期純利益について
販売費及び一般管理費の伸びを吸収し、営業利益602百万円、経常利益600百万円と、経常利益では過去最高益を予想しております。
当期純利益は、414百万円と、法人税の所得拡大促進税制に基づく特別控除の適用がなく、減少となっております。
尚、営業外費用で計上しておりました債権譲渡に要する費用につきましては、当該取引にかかる顧客との契約内容の変更により、営業外費用は発生しないこととなりました。
(2)対処すべき課題
①建設マーケットにおけるCMの普及、マーケットリーダーとしてのブランド価値向上
一部の建設物価がやや落着きを見せ始めましたが、発注者のコスト意識の高まりは従来にも増して続くものと考えられます。また、建設業界に限らず、多くの業界で偽装や隠蔽問題について広く報じられ、発注者側に立つプロへの世の中の関心が高まっております。
各種の全国防災事業と経済成長基盤となる社会資本整備、高度経済成長期に整備された大量のインフラや建築物が一斉に老朽化、東京五輪の開催などを背景に建設事業においてCM会社を採用する民間企業及び公共事業が増加しており、CMビジネスの競争が激化する中で、顧客側に立つプロとして当社のブランド価値の向上及び顧客本位のソリューション提案の継続できるよう努めて参ります。
②生産性の更なる向上と収益力の強化
社会的におけるCMの認知度が向上し、当社への期待も高まっております。近年既存顧客から継続して大きな引き合いを頂き顧客層が厚くなっておりますが、今後東京都心への新築大型ビル建設によるオフィス供給量も増えることから提案の機会も継続されるものと考えております。
当社が掲げる「顧客本位のプロのサービス」を従来にも増して向上できるよう人材開発、体制、データベースおよびITインフラなど経営資源を最大活用するとともに、社員の過剰な業務負荷を抑制するような働き方改革、業務プロセスの改善に努めて参ります。
③働き方改革へのニーズの一層の高まりへの対応
現政権下で掲げている「一億総活躍社会」の影響もあり、働き方改革について関心が高まっています。当社では、従来から企業のオフィスの改修及び移転におけるICT、AV設備を取り入れたオフィス設計に実績がある一方、自社においてもABW(Activity Based Working)について14年の運用実績を有しております。
働き方改革を通した生産性向上、競争優位性の実現を、当社の実績・経験を踏まえ、「ABW」の概念に即したオフィス/ICT諸施策を通して支援する提案が可能であり、継続して営業活動に努めて参ります。
(1)経営者の問題認識と今後の方針について
①マーケット環境と当社の取り組み方針について
次期の見通しにつきましては、ポピュリズム、保護主義への懸念、地政学リスク等により、国内における投資も慎重になり、経済は依然として不透明な状況が続くと予想されます。
このような状況の下、建設業界においては、発注者のニーズが多様化、複雑化し、建設プロセスに透明性を求める社会的なニーズの高まりと共に、当社が行う発注者支援事業への関心はますます高くなると予想しております。
これらの期待に当社がCM会社として応える為には、上流工程における顧客事業の目的の理解とプロジェクト全体のシナリオ構築、競争原理の追求によるコストの最適化を行い、設計者や施工関係者の品質確保や工期遵守に対して、従来にも増して密度の高いマネジメントが必要だと考えています。
当社は平成29年4月1日に創業者坂田明から大貫美へ社長職を移譲しました。移譲に際しましては、創業の理念、企業理念をしっかりと引き継ぎ、一貫して顧客本位の原点に立つ事が最大の競争優位性と捉え、社会的に意義のある仕事を通じて世の中の変化に対応し、会社の成長と社員の成長とを重ねる経営を継承して参ります。また優秀な社員の確保と同時に、当社事業の発展を支援してくださる株主の皆様に適正な配当を行うべく、利益処分の方針を見直し致しました。
創業者坂田明につきましては、引き続き代表取締役会長として、人財の育成や「働き方改革」のセミナー講師など、ブランド力向上についての活動をして参ります。
②事業別マーケット環境について
ⅰ.オフィス事業
当期のオフィス事業は首都圏で供給された大型オフィスビルが少なかった(※1)こともあり、例年の実績を下回る結果となりました。次期のオフィス事業は、この大型オフィスビルの供給が大きく回復することが予想されること(※2)と、現在、以下の2点の引き合いが多くなっていることから、堅調に推移すると考えております。
・オフィス移転決定前の「構想段階」でのご相談
・通常のオフィス移転だけではなく『働き方改革』の支援を含むご相談
※1 2017年の供給は約72万平米(過去20年平均106万平米の69%)
※2 2018年の供給予想は約136万平米(同 128%)
出典:ザイマックス様
https://soken.xymax.co.jp/2016/12/26/1612-office_new_supply_stock_pyramid_tokyo_2017/
ⅱ.CM事業
当期のCM事業は、テーマパーク等の商業施設、グローバル企業の国内拠点となる大型研究施設、工場、大学、中高一貫校の再構築に加え、庁舎を始めとする公共施設においても当社のCM実績が評価され、受注売上ともに前期を大幅に上回る結果となりました。我が国でのCM(発注者支援業務)の認知度向上に伴い、民間、公共事業ともに引き続き市場が拡大するものと考えられ、次期におきましても継続的な受注が見込めるものと考えております。
ⅲ.CREM事業
CREM事業は過去数年にわたり順調に拡大しております。CREM事業の収益は上位顧客(上位5社程度)の売上高比率が70%を超していることが特徴であり、当該上位顧客内から、改修などの業務が一巡した顧客と、それら顧客からの紹介によって新たに上位顧客として受託する顧客とのバランスで、年々着実に収益を拡大しております。
以上のことから、当社事業のマーケットは引き続き拡大するものと考えております。
③売上高について
当社の売上高は、当社と顧客との契約形態がピュアCM契約(工事原価を含まないフィーのみの業務委託契約)か、アットリスクCM契約(工事原価を含む請負契約)かで大きく異なります。また、どちらの契約形態を選ぶかは、顧客がプロジェクト毎に選択可能であります。このような中で、これまで顧客の判断は前の期と同程度であると想定し売上高の予想を開示しておりましたが、前期につきましては、大型案件の増加もあり、顧客がピュアCM契約を選ぶ傾向が鮮明となりました。その結果、公表した売上高の予想と実績とが大きくかい離する結果となりました。次期の売上高につきましては、既に受注済みのプロジェクトについては、現時点で顧客が選択している契約形態で集計し、今後新たに受注する案件についてはピュアCM契約を想定する方法とし、5,200百万円になる見込みであります。
④販売費及び一般管理費について
当社事業発展には優秀な人財の採用と定着が不可欠であり、今後も優秀な社員の確保に向けて、会社の成長と共に社員の処遇改善を慎重に進めて参ります。
また公表経常利益達成を条件として有効となるストックオプションを、その処遇改善の一部として引き続き実施して参ります。
次期の販売費及び一般管理費については、前期実施した増員に伴い増加する見込みです。
⑤営業利益、経常利益、当期純利益について
販売費及び一般管理費の伸びを吸収し、営業利益602百万円、経常利益600百万円と、経常利益では過去最高益を予想しております。
当期純利益は、414百万円と、法人税の所得拡大促進税制に基づく特別控除の適用がなく、減少となっております。
尚、営業外費用で計上しておりました債権譲渡に要する費用につきましては、当該取引にかかる顧客との契約内容の変更により、営業外費用は発生しないこととなりました。
(2)対処すべき課題
①建設マーケットにおけるCMの普及、マーケットリーダーとしてのブランド価値向上
一部の建設物価がやや落着きを見せ始めましたが、発注者のコスト意識の高まりは従来にも増して続くものと考えられます。また、建設業界に限らず、多くの業界で偽装や隠蔽問題について広く報じられ、発注者側に立つプロへの世の中の関心が高まっております。
各種の全国防災事業と経済成長基盤となる社会資本整備、高度経済成長期に整備された大量のインフラや建築物が一斉に老朽化、東京五輪の開催などを背景に建設事業においてCM会社を採用する民間企業及び公共事業が増加しており、CMビジネスの競争が激化する中で、顧客側に立つプロとして当社のブランド価値の向上及び顧客本位のソリューション提案の継続できるよう努めて参ります。
②生産性の更なる向上と収益力の強化
社会的におけるCMの認知度が向上し、当社への期待も高まっております。近年既存顧客から継続して大きな引き合いを頂き顧客層が厚くなっておりますが、今後東京都心への新築大型ビル建設によるオフィス供給量も増えることから提案の機会も継続されるものと考えております。
当社が掲げる「顧客本位のプロのサービス」を従来にも増して向上できるよう人材開発、体制、データベースおよびITインフラなど経営資源を最大活用するとともに、社員の過剰な業務負荷を抑制するような働き方改革、業務プロセスの改善に努めて参ります。
③働き方改革へのニーズの一層の高まりへの対応
現政権下で掲げている「一億総活躍社会」の影響もあり、働き方改革について関心が高まっています。当社では、従来から企業のオフィスの改修及び移転におけるICT、AV設備を取り入れたオフィス設計に実績がある一方、自社においてもABW(Activity Based Working)について14年の運用実績を有しております。
働き方改革を通した生産性向上、競争優位性の実現を、当社の実績・経験を踏まえ、「ABW」の概念に即したオフィス/ICT諸施策を通して支援する提案が可能であり、継続して営業活動に努めて参ります。