有価証券報告書-第18期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/25 10:00
【資料】
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【項目】
108項目

事業内容

(1)事業の概要について
当連結会計年度末において、当社グループは、当社、連結子会社11社で構成されており、何らかの障がいを持った高齢者に対して住宅を提供するとともに、食事を含む生活支援サービスや介護サービスを提供し、生活を支えることを主たる業務としております。
当社の事業内容のうち、介護サービスにつきましては、介護保険法上の居宅サービスに該当し、各都道府県等から「居宅サービス事業者」の指定を受け、介護認定者に対し、「特定施設入居者生活介護・介護予防特定施設入居者生活介護(介護付有料老人ホーム)」、「認知症対応型共同生活介護・介護予防認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」、「訪問介護(ホームヘルプサービス)」、「居宅介護支援」、「小規模多機能型居宅介護・介護予防小規模多機能型居宅介護」等を行っております。FC(フランチャイズ)事業につきましても、フランチャイジーの事業が「特定施設入居者生活介護・介護予防特定施設入居者生活介護」に該当しており、介護保険法に従ってフランチャイジーに対する支援事業を行っております。
高齢者向け住宅の提供につきましては、「高齢者の居住安定確保に関する法律等の一部を改正する法律」(以下、「改正高齢者住まい法」という。)に基づき、一定の設備要件を満たし、生活支援サービスを備えたサービス付き高齢者向け住宅を「Cアミーユ」のブランド名で展開しております。
連結子会社につきましては、株式会社シーケーフーヅは、給食サービスを提供する事業、積和サポートシステム株式会社は、介護付有料老人ホーム及びサービス付き高齢者向け住宅の運営事業、ライフメッセージ株式会社は、介護用品販売事業、株式会社介護システム研究所は介護に関する研究・出版事業を行っております。また、株式会社ジャパンケアサービスは、主として在宅高齢者向けに訪問介護や通所介護サービス等を提供する事業、株式会社JICCは主として在宅高齢者向け及びサービス付き高齢者向け住宅に訪問介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護等を提供する事業を行っております。さらに、株式会社セットアップはコンピュータ機器及びソフトウェアの販売並びにメンテナンスサポート等関連事業を行っております。
(2)「アミーユ」について
当社が独自に企画・開発したケア付住宅「アミーユ」は、フランス語の「アミ=友達」、「ファミーユ=家族」を組み合わせた「友達家族」の意味です。福祉先進国スウェーデンで生まれた小グループでお年寄りをケアするユニットケアの考え方を取り入れるところからスタートし、個室でプライバシーを保護、かつ、アットホームな住環境を実現しております。「アミーユ」のコンセプトは「ノーマライゼーション(普通の生活の実現)」であり、入居者が認知症や障がいをもたれる前の普通の生活が送れるような介護支援を目指しております。
「アミーユ」は、これまでのような一部の富裕層を対象とした有料老人ホームではなく、要介護状態にある年金受給者にも無理のない料金体系で運営しております。
(3)報告セグメントの種類について
①アミーユ事業
・特定施設入居者生活介護事業
「特定施設入居者生活介護」とは、介護保険法上、「特定施設(有料老人ホームその他厚生労働省令で定める施設であって、第8条第19項に規定する地域密着型特定施設でないもの)に入居している要介護者について当該特定施設が提供するサービスの内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画に基づき行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話であって厚生労働省令で定めるもの、機能訓練及び療養上の世話をいう。」と定められています。「介護予防特定施設入居者生活介護」とは、介護保険法上、「特定施設(介護専用型特定施設を除く。)に入居している要支援者について、その介護予防を目的として、当該特定施設が提供するサービスの内容、これを担当する者その他厚生労働省令で定める事項を定めた計画に基づき行われる入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の支援であって厚生労働省令で定めるもの、機能訓練及び療養上の世話をいう。」と定められています。
当社が現在運営しているのは特定施設の中で「介護付有料老人ホーム」に分類されるもので、「アミーユ」・「アミーユレジデンス」、子会社の積和サポートシステム株式会社では「Sアミーユ」のブランドで展開しており、以下の3タイプがあります。
「コミュニティホーム」では、認知症の有無を問わず、要支援及び要介護認定を受けた入居者15名程度に対し6~7名の職員が介護サービスを提供しております。
「アシステッドリビング」では、共有部分を少し小さくして個人の生活を重視する個別ケア方式をとっております。「コミュニティホーム」同様、認知症の有無を問わず、要支援及び要介護認定を受けた入居者15名程度に対し、6~7名の職員が介護にあたりますが、フロアー内で職員を固定せず、ケアプランに応じて訪室するなど、入居者の自立度を高めております。
「レジデンス」では、「アシステッドリビング」方式を発展させており、部屋面積を広くして各部屋にミニキッチンと浴室を備え付けることで、住まいとしての機能をより充実させ、入居者の自立度を更に高めております。
・認知症対応型共同生活介護事業
「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」とは、介護保険法上、「要介護者であって認知症であるもの(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)について、その共同生活を営むべき住居において、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことをいう。」と定められております。
「介護予防認知症対応型共同生活介護」とは、介護保険法上、「要支援者(厚生労働省令で定める要支援状態区分に該当する状態である者に限る。)であって認知症であるもの(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。)について、その共同生活を営むべき住居において、その介護予防を目的として、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の支援及び機能訓練を行うことをいう。」と定められております。
当社は「グループホーム」についても「アミーユ」のブランドで展開しております。
「グループホーム」では、認知症のある要支援及び要介護認定を受けた入居者9名に対し、5~6名の職員が固定するため、なじみの関係となり、家庭的雰囲気の中で、それぞれの希望に応じた介護サービスが提供しやすくなります。
②地域包括ケア事業
・Cアミーユ事業
「Cアミーユ事業」とはサービス付き高齢者向け住宅へ訪問介護、居宅介護支援、食事の提供、生活支援サービスなどを提供する事業であります。また、サービス付き高齢者向け住宅とは、改正高齢者住まい法に基づき、国土交通省によって創設された制度事業であります。
介護付有料老人ホームが介護保険法上の居宅サービスに該当する一方、サービス付き高齢者向け住宅はバリアフリー機能や生活支援サービス付きの賃貸住宅であり、自由度の高い運営ができます。 また、サービス付き高齢者向け住宅は、利用権契約である介護付有料老人ホームと違って賃貸借契約であり、借家権が保障され、貸主側の都合で部屋を移動させられることはありません。
「Cアミーユ」の“C”は、「共同の、集合の」という意味をもつコーポラティブ(Cooperative)の頭文字を語源としています。「Cアミーユ」のコンセプトは、「アミーユ」と同様に「ノーマライゼーション(普通の生活の実現)」であり、介護付き有料老人ホームなどの施設よりもさらにご自宅に近い自由な環境で、個々の状況に応じて必要なサービスを利用しながら、自分らしい暮らしを続けるための場所と位置付けております。
・在宅介護事業
株式会社ジャパンケアサービス及び株式会社JICCを含む連結子会社6社で運営しております。その内、主に株式会社ジャパンケアサービス及び株式会社JICCが、在宅の高齢者を対象にご自宅で安心・安全に暮らしていただくため、またご家族の介護負担の軽減をお手伝いするために訪問介護、定期巡回随時対応型訪問介護看護、通所介護、小規模多機能型居宅介護等の多種にわたる介護サービスを提供しております。
訪問介護とは、ホームヘルパーがご自宅を訪問し、生活の様々なシーンで身体介護や生活援助のサービスを提供する事業であります。ご本人はもちろん、ご家族にとっても、住み慣れたご自宅での生活がおくれるようサービスを提供しております。
定期巡回随時対応型訪問介護看護とは、医療ニーズが高い方、排泄や服薬のため1日複数回介助が必要な方、看護師によるサポートが必要な方など介護度が高い方でも、安心して自宅で生活を続けていただくために、ヘルパー・看護師の定期訪問及び随時対応等のサービスを提供する事業であります。
通所介護とは、趣味活動や交流、リハビリ、入浴などをしていただける日帰りの介護サービスです。送迎サービス、看護師による健康チェックのほか、その場で調理した温かいお食事もご提供します。
小規模多機能型居宅介護とは、「通い」を中心に、ご要望にあわせて「宿泊」と「訪問」を組み合わせた、24時間365日切れ目のない安心をお届けする介護サービスです。ご本人にとっても、ご家族にとっても、無理のないご自宅での生活が可能になります。いつも通っている事業所の顔なじみのスタッフにより、必要なときに訪問、あるいは宿泊しての介護を受けられる柔軟で多機能な介護サービスであります。
③給食事業
「アミーユ」「アミーユレジデンス」「Sアミーユ」及び「Cアミーユ」等の入居者に安くて美味しい食事を安定的に提供するために、子会社の株式会社シーケーフーヅは、当社、FC事業者及び外部事業者に対して給食サービスを供給しております。
④その他
・介護用品販売事業
「アミーユ」「アミーユレジデンス」「Sアミーユ」及び「Cアミーユ」等の入居者及び一般の高齢者に対し、子会社のライフメッセージ株式会社は、介護用品の販売・レンタルを行っております。
・FC(フランチャイズ)事業
住み慣れた環境での生活を継続していただくという意味では地域性の強い事業であるため、それぞれの地域については、地域貢献の意味も込めて、その地域の方に事業として取り組んでいただきたいと考え、「アミーユ」「アミーユレジデンス」をフランチャイズ展開しております。
・その他
子会社の株式会社介護システム研究所は、介護技術の研究・開発・指導及び出版を行っております。子会社の株式会社セットアップは、コンピュータ機器及びソフトウェアの販売並びにメンテナンスサポート等関連事業を行っております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
0101010_001.png①介護サービスの提供など(特定施設入居者生活介護、介護予防特定施設入居者生活介護、サ付き住宅等)
②食事サービスの提供
③介護用品販売
④施設運営ノウハウの提供
⑤介護技術の研究・開発・指導、出版
⑥コンピュータ機器及びソフトウエアの販売並びにメンテナンスサポート等
⑦介護サービスの提供など(訪問介護、定期巡回、通所介護、小規模多機能型居宅介護等)
☆連結子会社
[アミーユの地区別施設数]
[直営施設]平成27年3月31日現在

地区名施設数定員(名)
中四国地区16施設727
関西地区49施設2,488
中部地区21施設1,141
関東地区76施設4,269
直営施設合計162施設8,625

[FC施設]
地区名施設数定員(名)
中四国地区4施設275
関西地区8施設402
中部地区9施設422
関東地区3施設156
FC施設合計24施設1,255
アミーユ総合計186施設9,880

[Cアミーユの地区別登録数]
[直営物件]平成27年3月31日現在

地区名物件数戸数(戸)
中四国地区2物件213
関西地区35物件2,652
中部地区8物件359
関東地区72物件3,703
Cアミーユ合計117物件6,927

(注)1.上記のとおり、当連結会計年度末の[アミーユ]・[Cアミーユ]の合計施設数は、303施設(直営279施設、FC24施設)、総入居定員数は16,807名となっております。
2.Cアミーユは業務提携6件(入居定員数344)を含みます。
3.各地区の都道府県区分は以下のとおりであります。
中四国地区:岡山県、広島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、熊本県
関西地区:大阪府、兵庫県、奈良県、京都府
中部地区:愛知県、静岡県、三重県、岐阜県
関東地区:東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、山梨県、宮城県、北海道