有価証券報告書-第23期(2025/04/01-2026/03/31)
3.企業戦略と関連付けた人材戦略と給与決定方針について
<企業戦略と関連付けた人材戦略について>当社グループは、「生活者、企業、社会。それぞれの内なる想いを解き放ち、時代をひらく力にする。Aspirations Unleashed」というグローバルパーパスのもと、多様な人材のクリエイティブの力を原動力に、従来の広告ビジネスの枠組みを超えた「クリエイティビティ・プラットフォーム」へのフルモデルチェンジを推進しております。
最大の資産である「人の力」を最大化させるため、従来より培ってきた生活者発想やパートナー主義を基盤に、最新テクノロジーにより効率化と洞察の深化などによる質の向上を目指しています。これにより、職位や年次を問わず、全ての従業員が高度な専門性に基づいた付加価値の高い業務を遂行できる体制の構築に注力しております。
一人ひとりのアスピレーションと自律的な挑戦を促す多様な人材を生かす組織基盤を強化することで、持続的な企業価値の向上と、生活者と企業、社会との新しい関係価値の創造に取り組んでおります。
また、当社グループ全体の人事戦略、予算策定・管理機能を集約した「経営リソース戦略室」を2026年4月1日付にて新設し、企業戦略と人材戦略をこれまで以上に統合し、機動的なリソース連携や構造改革を推進する体制としました。
<給与決定方針について>このような企業戦略の中で、事業変革を牽引する人材の確保、リテンション、およびモチベーション向上を目的とした報酬体系の構築を進めています。グループ各社の事業特性や専門性を踏まえ、以下の通り給与決定方針を定めています。
・㈱博報堂DYホールディングス
当社(純粋持株会社)は、グループ全体の経営管理を主たる役割としており、直接雇用の従業員(出向者を除く)は限定的です。当社に所属する直接雇用従業員の給与等については、その職務や役割、および専門性を踏まえ、市場水準を勘案した上で適切に決定しております。
・㈱博報堂
博報堂においては、「人が資産」をベースのポリシーとしており、人をリソースではなく、タレント(資産)として捉え、報酬体系を始めとした人事制度を整備しております。この考えに基づき、給与については社員の成長見込み・期待を反映した職務の大きさに応じて決定(成長期待への投資)しており、賞与については成果に対する貢献度に応じて決定(成長した結果得た成果の還元)しております。また、高度な専門人材を維持・確保するため、外部労働市場における報酬水準との比較を通じ、常に市場競争力のある報酬体系の維持に努めています。
・㈱Hakuhodo DY ONE
Hakuhodo DY ONEにおいては、従業員の成長と自己実現を重視する人的資本経営を推進しています。給与等の決定にあたっては、多角的な貢献と価値創造への挑戦を公正に評価し、個々の貢献度を明確に反映することを基本方針としています。高度な専門性と価値創出に報いる報酬体系を構築し、多様な人材が長期的に活躍することで、持続的な企業価値向上を目指しています。
4.人材育成方針と社内環境整備について
① 人を源泉とした価値創造
当社グループが掲げるサステナビリティ方針では「人を中心としたサステナブルな経営」が基盤となっております。マテリアリティ(重要課題)においても、「多様な個の成長と尊重によるクリエイティビティの発揮」が重要項目として特定し、財務的な成長と社会的な価値創造を両立させるための原動力として位置づけられています。具体的には、以下の3つの観点から人材育成を推進しています。
ⅰ. 多様な「個」の力を引き出す
ⅱ. 「チーム」の力を引き出す
ⅲ. 高度なクリエイティビティの創出
② AI・テクノロジー人材の採用と育成:人間中心のAI(Human-Centered AI)の体現
当社グループは、AI技術の進展に伴い、「人間中心のAI」という理念を掲げており、グループ全体でAI活用を推進しています。AIを単なる効率化のためだけではなく、人間の創造性を拡張し、生活者に新しい価値を提供するために活用する人材の採用と育成を行っております。
ⅰ. 採用:採用方針と特徴
当社グループのテクノロジー人材採用は、既存の広告会社の枠を超えた、高度な専門性とミックスカルチャーの融合を目指しております。博報堂DYグループの採用における最大の特徴は、単に高いエンジニアリングスキルを持つ人材を求めるだけではなく、「技術を通じて生活者の未来をどう変えられるか」という問いに向き合える人材を重視している点にあります。具体的な取り組みとしては、グループのテクノロジー人材の博報堂テクノロジーズへの集約、キャリア採用への注力、高度専門職制度(エキスパート職)の導入などが挙げられます。
ⅱ. 育成:全社員のリスキリングと専門性の深化
「人間中心のテクノロジー」による事業変革を加速させるため、全社員のIT・AIリテラシーの底上げと、高度専門人材の育成を一体的に推進しています。2025年度には、AIを全社員が使いこなすべき基盤スキルと位置づけ、グループ従業員向けの大規模なAI関連研修を実施し、のべ31,000名を超える従業員が参加しました。若手社員が経営層へ最新動向や活用方法をレクチャーする「AIメンタリング制度」を導入し、組織全体でテクノロジーを創造性の拡張に活かす文化を醸成しています。
③ 業務プロセスの変革:テクノロジーによる知の形式知化
当社グループは、個人の能力や経験に依存しがちな「暗黙知」の領域が多かった広告ビジネスにおいて、最新テクノロジーを活用して「形式知」化を推進し、誰もが高度な業務を遂行できるプロセス整備を進めております。
・バーチャル生活者:独自に保有する豊富な生活者データをもとにAIによって複数の生活者を再現し、いつでも対話することができる"エビデンスベースド"「バーチャル生活者」を開発しました。これによりグループ社員の創造性を拡張し、新たなサービスやビジネス創造の支援、マーケティング・コミュニケーション業務のさらなる高度化と効率化を目指しています。
・CREATIVITY ENGINE BROOM:マーケティングやクリエイティブ、メディアのデータやツールを掛け合わせ統合マーケティング戦略立案やビジネス開発支援施策などを生み出す新たな統合マーケティングプラットフォームを導入し、誰もがスピーディに高度な業務を遂行できる業務プロセスを整備しました。
④ グループシナジーを活かし、新たなビジネスを構想するリーダーの育成
変化の激しい市場環境において、既存のビジネスを維持するだけでなく、自ら変化を作り出し、イノベーションをリードする次世代の経営層・リーダーの育成は、グループの持続的成長にとって不可欠だと考えております。
・KSP(経営創発プログラム)を通じた次世代経営リーダー育成
・目的:変化の激しい時代に、組織としてイノベーションを起こしていく次期経営人材を育成します。
・内容と特長:グループ各社の役員・部門長、それに準ずる社員が「Value Profit Chain」と「イノ ベーション理論」を柱としたカリキュラムにて、2年間かけて持続的な企業価値向上を目指す経営的視点を養います。
・GAP(Growth Action Program)による次世代リーダー育成
・目的:競争環境が激化する中で、環境の変化を柔軟に取り入れ、自らの力で現状を突破する能力を養成します。
・内容と特長:現場で実際にイノベーションを起こすための新たな知見の獲得と、深い考察機会を提供します。単なる座学ではなく、グループの将来を見据えた現実のビジネス課題をテーマに据え、アクションラーニング形式で進めます。
⑤ 人とカルチャー:グローバルパーパスと生活者発想の浸透
当社グループの競争力の源泉は、グローバルパーパスの浸透と、フィロソフィーである生活者発想が浸透した組織カルチャーにあります。
・グローバルパーパス浸透施策
当社グループは、次の時代への飛躍に向けたグローバル市場・グローバル社会の視座に立ち、グローバルパーパス「生活者、企業、社会。それぞれの内なる想いを解き放ち、時代をひらく力にする。Aspirations Unleashed」を策定し、グループ全体の組織文化の基盤として、またグループ連携を更に強固にするために、グループ内浸透を強化しております。今年度はパーパス浸透施策として、世界中のグループ会社から代表社員が一堂に会すイベントも行われ、互いの社会や生活者のAspirationを語り合いました。今後のさらなる連携や浸透を推進していきます。
・生活者発想の浸透施策:カルチャー創生コミュニティ
当社グループは、グローバルパーパスの行動指針を従業員の”日々の仕事のやり方”へとつなぎこみ、グループのカルチャーを育むための共創運動体として「カルチャー創生コミュニティ」を3カ年にわたり推進しており、グループ各社から、会社・職種・世代の枠を超えた多様な人材が主体性を持って参加しています。本活動では、グループのフィロソフィーである「生活者発想」の深化・実践を通じたアイディア創出・思考のトレーニングを行っています。参加者の「生活者発想の体質化」のみではなく、参加者の所属会社内での研修や複数社合同ワークショップなどへの展開にも活かされており、グループ全体のシナジー最大化、社内外のつながり強化、およびチームや組織の原動力となる人材の育成と組織文化醸成に大きく貢献しています。
<企業戦略と関連付けた人材戦略について>当社グループは、「生活者、企業、社会。それぞれの内なる想いを解き放ち、時代をひらく力にする。Aspirations Unleashed」というグローバルパーパスのもと、多様な人材のクリエイティブの力を原動力に、従来の広告ビジネスの枠組みを超えた「クリエイティビティ・プラットフォーム」へのフルモデルチェンジを推進しております。
最大の資産である「人の力」を最大化させるため、従来より培ってきた生活者発想やパートナー主義を基盤に、最新テクノロジーにより効率化と洞察の深化などによる質の向上を目指しています。これにより、職位や年次を問わず、全ての従業員が高度な専門性に基づいた付加価値の高い業務を遂行できる体制の構築に注力しております。
一人ひとりのアスピレーションと自律的な挑戦を促す多様な人材を生かす組織基盤を強化することで、持続的な企業価値の向上と、生活者と企業、社会との新しい関係価値の創造に取り組んでおります。
また、当社グループ全体の人事戦略、予算策定・管理機能を集約した「経営リソース戦略室」を2026年4月1日付にて新設し、企業戦略と人材戦略をこれまで以上に統合し、機動的なリソース連携や構造改革を推進する体制としました。
<給与決定方針について>このような企業戦略の中で、事業変革を牽引する人材の確保、リテンション、およびモチベーション向上を目的とした報酬体系の構築を進めています。グループ各社の事業特性や専門性を踏まえ、以下の通り給与決定方針を定めています。
・㈱博報堂DYホールディングス
当社(純粋持株会社)は、グループ全体の経営管理を主たる役割としており、直接雇用の従業員(出向者を除く)は限定的です。当社に所属する直接雇用従業員の給与等については、その職務や役割、および専門性を踏まえ、市場水準を勘案した上で適切に決定しております。
・㈱博報堂
博報堂においては、「人が資産」をベースのポリシーとしており、人をリソースではなく、タレント(資産)として捉え、報酬体系を始めとした人事制度を整備しております。この考えに基づき、給与については社員の成長見込み・期待を反映した職務の大きさに応じて決定(成長期待への投資)しており、賞与については成果に対する貢献度に応じて決定(成長した結果得た成果の還元)しております。また、高度な専門人材を維持・確保するため、外部労働市場における報酬水準との比較を通じ、常に市場競争力のある報酬体系の維持に努めています。
・㈱Hakuhodo DY ONE
Hakuhodo DY ONEにおいては、従業員の成長と自己実現を重視する人的資本経営を推進しています。給与等の決定にあたっては、多角的な貢献と価値創造への挑戦を公正に評価し、個々の貢献度を明確に反映することを基本方針としています。高度な専門性と価値創出に報いる報酬体系を構築し、多様な人材が長期的に活躍することで、持続的な企業価値向上を目指しています。
4.人材育成方針と社内環境整備について
① 人を源泉とした価値創造
当社グループが掲げるサステナビリティ方針では「人を中心としたサステナブルな経営」が基盤となっております。マテリアリティ(重要課題)においても、「多様な個の成長と尊重によるクリエイティビティの発揮」が重要項目として特定し、財務的な成長と社会的な価値創造を両立させるための原動力として位置づけられています。具体的には、以下の3つの観点から人材育成を推進しています。
ⅰ. 多様な「個」の力を引き出す
ⅱ. 「チーム」の力を引き出す
ⅲ. 高度なクリエイティビティの創出
② AI・テクノロジー人材の採用と育成:人間中心のAI(Human-Centered AI)の体現
当社グループは、AI技術の進展に伴い、「人間中心のAI」という理念を掲げており、グループ全体でAI活用を推進しています。AIを単なる効率化のためだけではなく、人間の創造性を拡張し、生活者に新しい価値を提供するために活用する人材の採用と育成を行っております。
ⅰ. 採用:採用方針と特徴
当社グループのテクノロジー人材採用は、既存の広告会社の枠を超えた、高度な専門性とミックスカルチャーの融合を目指しております。博報堂DYグループの採用における最大の特徴は、単に高いエンジニアリングスキルを持つ人材を求めるだけではなく、「技術を通じて生活者の未来をどう変えられるか」という問いに向き合える人材を重視している点にあります。具体的な取り組みとしては、グループのテクノロジー人材の博報堂テクノロジーズへの集約、キャリア採用への注力、高度専門職制度(エキスパート職)の導入などが挙げられます。
ⅱ. 育成:全社員のリスキリングと専門性の深化
「人間中心のテクノロジー」による事業変革を加速させるため、全社員のIT・AIリテラシーの底上げと、高度専門人材の育成を一体的に推進しています。2025年度には、AIを全社員が使いこなすべき基盤スキルと位置づけ、グループ従業員向けの大規模なAI関連研修を実施し、のべ31,000名を超える従業員が参加しました。若手社員が経営層へ最新動向や活用方法をレクチャーする「AIメンタリング制度」を導入し、組織全体でテクノロジーを創造性の拡張に活かす文化を醸成しています。
③ 業務プロセスの変革:テクノロジーによる知の形式知化
当社グループは、個人の能力や経験に依存しがちな「暗黙知」の領域が多かった広告ビジネスにおいて、最新テクノロジーを活用して「形式知」化を推進し、誰もが高度な業務を遂行できるプロセス整備を進めております。
・バーチャル生活者:独自に保有する豊富な生活者データをもとにAIによって複数の生活者を再現し、いつでも対話することができる"エビデンスベースド"「バーチャル生活者」を開発しました。これによりグループ社員の創造性を拡張し、新たなサービスやビジネス創造の支援、マーケティング・コミュニケーション業務のさらなる高度化と効率化を目指しています。
・CREATIVITY ENGINE BROOM:マーケティングやクリエイティブ、メディアのデータやツールを掛け合わせ統合マーケティング戦略立案やビジネス開発支援施策などを生み出す新たな統合マーケティングプラットフォームを導入し、誰もがスピーディに高度な業務を遂行できる業務プロセスを整備しました。
④ グループシナジーを活かし、新たなビジネスを構想するリーダーの育成
変化の激しい市場環境において、既存のビジネスを維持するだけでなく、自ら変化を作り出し、イノベーションをリードする次世代の経営層・リーダーの育成は、グループの持続的成長にとって不可欠だと考えております。
・KSP(経営創発プログラム)を通じた次世代経営リーダー育成
・目的:変化の激しい時代に、組織としてイノベーションを起こしていく次期経営人材を育成します。
・内容と特長:グループ各社の役員・部門長、それに準ずる社員が「Value Profit Chain」と「イノ ベーション理論」を柱としたカリキュラムにて、2年間かけて持続的な企業価値向上を目指す経営的視点を養います。
・GAP(Growth Action Program)による次世代リーダー育成
・目的:競争環境が激化する中で、環境の変化を柔軟に取り入れ、自らの力で現状を突破する能力を養成します。
・内容と特長:現場で実際にイノベーションを起こすための新たな知見の獲得と、深い考察機会を提供します。単なる座学ではなく、グループの将来を見据えた現実のビジネス課題をテーマに据え、アクションラーニング形式で進めます。
⑤ 人とカルチャー:グローバルパーパスと生活者発想の浸透
当社グループの競争力の源泉は、グローバルパーパスの浸透と、フィロソフィーである生活者発想が浸透した組織カルチャーにあります。
・グローバルパーパス浸透施策
当社グループは、次の時代への飛躍に向けたグローバル市場・グローバル社会の視座に立ち、グローバルパーパス「生活者、企業、社会。それぞれの内なる想いを解き放ち、時代をひらく力にする。Aspirations Unleashed」を策定し、グループ全体の組織文化の基盤として、またグループ連携を更に強固にするために、グループ内浸透を強化しております。今年度はパーパス浸透施策として、世界中のグループ会社から代表社員が一堂に会すイベントも行われ、互いの社会や生活者のAspirationを語り合いました。今後のさらなる連携や浸透を推進していきます。
・生活者発想の浸透施策:カルチャー創生コミュニティ
当社グループは、グローバルパーパスの行動指針を従業員の”日々の仕事のやり方”へとつなぎこみ、グループのカルチャーを育むための共創運動体として「カルチャー創生コミュニティ」を3カ年にわたり推進しており、グループ各社から、会社・職種・世代の枠を超えた多様な人材が主体性を持って参加しています。本活動では、グループのフィロソフィーである「生活者発想」の深化・実践を通じたアイディア創出・思考のトレーニングを行っています。参加者の「生活者発想の体質化」のみではなく、参加者の所属会社内での研修や複数社合同ワークショップなどへの展開にも活かされており、グループ全体のシナジー最大化、社内外のつながり強化、およびチームや組織の原動力となる人材の育成と組織文化醸成に大きく貢献しています。