有価証券報告書-第26期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
ここに記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」―――それがエムスリーの願いであり、事業の目的です。
社名のエムスリーは、医療(Medicine)、メディア(Media)、変容(Metamorphosis)の3つのMを表しています。テクノロジーとメディアの力を活かして、医療の世界を変えていくことが、当社の設立の志です。
上記の目的を実現する上で、当社グループでは主に4つのステークホルダーを意識して、経営を行っています。
・株主に対しては、企業価値の最大化で応えると同時に、当社グループへの投資が医療の改善に役立ち、社会的に意義があると感じてもらえるような経営を行います。
・顧客である医療従事者に対しては、テクノロジーとメディアの力を活かして、良質な医療情報をいち早く研究や臨床の現場に届け、医療の改善、変革に寄与することを目指します。また、同じく顧客である医療関連会社等に対しては、対価以上の価値に加えて、驚き、感動、喜びを感じてもらえるサービスを提供し続けることを目指します。
・従業員に対しては、個々人が成長、活躍できる場を整備し、会社の価値向上に貢献したスタッフには、厚く報いることができる経営を行います。
・社会に対しては、上記理念の通り「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」の実現を目指します。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、企業価値を計る指標として、営業キャッシュ・フロー並びに1株当たり当期利益を重視しています。また、資本効率については、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重視しています。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
現在、当社グループの国内における事業は、医療従事者専門サイト「m3.com」の運営と、このサイトを通じて繋がる35万人以上(2026年5月1日現在)の医師会員を含む、医療従事者会員へのアクセスを中核に展開しています。
「m3.com」は、「More Contributions to More Doctors」をスローガンに掲げ、「医師をはじめとする医療従事者が抱える課題を『あらゆる方法で解決する』プラットフォーム」を目指し、専門医療情報に特化したニュース、サーチエンジン、ディレクトリ、文献検索、会員専用コミュニティサイト、独自コンテンツ等を会員に対して無料で提供することにとどまらず、医療現場の課題を会員の皆様から直接募集し、その課題をエムスリーの持つ多種多様な経験・専門性の高いスキルを有する人材、ビッグデータ、プロダクトといったアセットを提供し、活用いただくことで解決する施策等を実施しています。
メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、また、当社グループが保有する多様なデータアセットと、AIを含むテクノロジーの力を掛け合わせることで、本質的な薬剤課題を解決する製薬企業向けのマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、医療機関向けには、AI機能を搭載した電子カルテや診療支援システム、及び画像診断支援領域を中心とする多様な医療AIを利用できる仕組みに加え、「m3.com」の会員基盤を活用した開業医向けの第三者継承支援事業等を提供している他、疾病の発症前の段階から健康状態を維持することを目的とした取り組み「ホワイト・ジャック・プロジェクト」の一環として2025年4月に子会社化した株式会社イーウェルが提供する企業向けの福利厚生サービス事業も含め、グループ各社を通じて様々なサービスを展開しています。
エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービス等の展開を進めています。
サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
ペイシェントソリューションでは、CSセットの提供等を通じて、入院患者や介護施設の利用者等を対象とした患者サポート事業を行っています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://
www.AskDoctors.jp/)や、医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等においてもサービス展開を進めています。
また、当社グループは日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルを通じて合計700万人以上の医師登録数を有しており、海外セグメントでは、これを活用してグローバルな調査サービスを提供している他、米国や欧州を中心に、会員基盤を活かした製薬企業向けサービスや医師を中心としたキャリア関連サービス等も展開しています。この他に、北米地域では治験支援サービスを、欧州地域では、VIDAL Groupを通じて、フランス、ドイツ、スペインでの医薬品情報データベースの提供や、主にフランスでのSaaS型電子カルテWedaをはじめとするクリニック向けソフトウェアの提供を行うとともに、アジアを中心とするその他地域においてもインドや韓国を筆頭に事業を拡大しています。
(4) 優先的に対処すべき課題
当社グループでは、次の5項目での成長、展開に重点を置いた経営を進めていきます。
① 「m3.com」サイトの一層の価値向上
サイトの内容、機能の充実を進め、より多くの医療従事者会員からの、より多くのトラフィックを獲得することで、この「場」を活かして提供する他の様々なサービスの価値を底上げしていきます。
② メディカルプラットフォーム事業をはじめとした既存事業の更なる成長
AIを始めとしたテクノロジーの更なる活用を推進し、「MR君」ファミリーをはじめ、製薬会社や医療機関等の顧客への各サービス展開に加え、疾病、医療課題を解決し、医療の全体最適の実現に向けて、経営資源を投入していきます。
③ 新規事業の立ち上げ
「双方向コミュニケーションで繋がった、医師をはじめとする医療従事者会員」のプラットフォームから生み出される事業機会は多岐にわたり、順次事業化を進めていきます。また、グループ各社の事業拡大とグループ内シナジー効果の最大化を図ります。
④ 海外展開
日本と同様に、海外においても医療従事者向けプラットフォームを活かした製薬会社向けマーケティング支援、調査、医師向け転職支援、治験事業等のサービスを展開しています。日本で開発したサービスの海外展開を進めることにとどまらず、その国のニーズにあった独自サービスの開発も進めていきます。
⑤ エコシステムシナジーの実現
当社グループはすでに多岐にわたる事業を展開しており、その事業同士がシナジーを生み出すポテンシャルも多く有していると考えます。また、他の取り組みにおいて参入する事業領域が拡大すると、それに従いポテンシャルも拡張していくため、グループとしてのエコシステムがさらに強化されます。これにより、グループ全体でのシナジーが一層発揮され、競争力が高まる構造的良循環を強化していきます。
なお、当社グループでは成長を具現化、促進する手段として、必要に応じて提携、買収、資本参加を進めていきます。
(1) 経営の基本方針
「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」―――それがエムスリーの願いであり、事業の目的です。
社名のエムスリーは、医療(Medicine)、メディア(Media)、変容(Metamorphosis)の3つのMを表しています。テクノロジーとメディアの力を活かして、医療の世界を変えていくことが、当社の設立の志です。
上記の目的を実現する上で、当社グループでは主に4つのステークホルダーを意識して、経営を行っています。
・株主に対しては、企業価値の最大化で応えると同時に、当社グループへの投資が医療の改善に役立ち、社会的に意義があると感じてもらえるような経営を行います。
・顧客である医療従事者に対しては、テクノロジーとメディアの力を活かして、良質な医療情報をいち早く研究や臨床の現場に届け、医療の改善、変革に寄与することを目指します。また、同じく顧客である医療関連会社等に対しては、対価以上の価値に加えて、驚き、感動、喜びを感じてもらえるサービスを提供し続けることを目指します。
・従業員に対しては、個々人が成長、活躍できる場を整備し、会社の価値向上に貢献したスタッフには、厚く報いることができる経営を行います。
・社会に対しては、上記理念の通り「テクノロジーを創造的に活用し、健康で楽しく長生きできる人を1人でも増やし、不必要な医療コストを1円でも減らすこと」の実現を目指します。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、企業価値を計る指標として、営業キャッシュ・フロー並びに1株当たり当期利益を重視しています。また、資本効率については、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重視しています。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
現在、当社グループの国内における事業は、医療従事者専門サイト「m3.com」の運営と、このサイトを通じて繋がる35万人以上(2026年5月1日現在)の医師会員を含む、医療従事者会員へのアクセスを中核に展開しています。
「m3.com」は、「More Contributions to More Doctors」をスローガンに掲げ、「医師をはじめとする医療従事者が抱える課題を『あらゆる方法で解決する』プラットフォーム」を目指し、専門医療情報に特化したニュース、サーチエンジン、ディレクトリ、文献検索、会員専用コミュニティサイト、独自コンテンツ等を会員に対して無料で提供することにとどまらず、医療現場の課題を会員の皆様から直接募集し、その課題をエムスリーの持つ多種多様な経験・専門性の高いスキルを有する人材、ビッグデータ、プロダクトといったアセットを提供し、活用いただくことで解決する施策等を実施しています。
メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、また、当社グループが保有する多様なデータアセットと、AIを含むテクノロジーの力を掛け合わせることで、本質的な薬剤課題を解決する製薬企業向けのマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、医療機関向けには、AI機能を搭載した電子カルテや診療支援システム、及び画像診断支援領域を中心とする多様な医療AIを利用できる仕組みに加え、「m3.com」の会員基盤を活用した開業医向けの第三者継承支援事業等を提供している他、疾病の発症前の段階から健康状態を維持することを目的とした取り組み「ホワイト・ジャック・プロジェクト」の一環として2025年4月に子会社化した株式会社イーウェルが提供する企業向けの福利厚生サービス事業も含め、グループ各社を通じて様々なサービスを展開しています。
エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービス等の展開を進めています。
サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
ペイシェントソリューションでは、CSセットの提供等を通じて、入院患者や介護施設の利用者等を対象とした患者サポート事業を行っています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://
www.AskDoctors.jp/)や、医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等においてもサービス展開を進めています。
また、当社グループは日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルを通じて合計700万人以上の医師登録数を有しており、海外セグメントでは、これを活用してグローバルな調査サービスを提供している他、米国や欧州を中心に、会員基盤を活かした製薬企業向けサービスや医師を中心としたキャリア関連サービス等も展開しています。この他に、北米地域では治験支援サービスを、欧州地域では、VIDAL Groupを通じて、フランス、ドイツ、スペインでの医薬品情報データベースの提供や、主にフランスでのSaaS型電子カルテWedaをはじめとするクリニック向けソフトウェアの提供を行うとともに、アジアを中心とするその他地域においてもインドや韓国を筆頭に事業を拡大しています。
(4) 優先的に対処すべき課題
当社グループでは、次の5項目での成長、展開に重点を置いた経営を進めていきます。
① 「m3.com」サイトの一層の価値向上
サイトの内容、機能の充実を進め、より多くの医療従事者会員からの、より多くのトラフィックを獲得することで、この「場」を活かして提供する他の様々なサービスの価値を底上げしていきます。
② メディカルプラットフォーム事業をはじめとした既存事業の更なる成長
AIを始めとしたテクノロジーの更なる活用を推進し、「MR君」ファミリーをはじめ、製薬会社や医療機関等の顧客への各サービス展開に加え、疾病、医療課題を解決し、医療の全体最適の実現に向けて、経営資源を投入していきます。
③ 新規事業の立ち上げ
「双方向コミュニケーションで繋がった、医師をはじめとする医療従事者会員」のプラットフォームから生み出される事業機会は多岐にわたり、順次事業化を進めていきます。また、グループ各社の事業拡大とグループ内シナジー効果の最大化を図ります。
④ 海外展開
日本と同様に、海外においても医療従事者向けプラットフォームを活かした製薬会社向けマーケティング支援、調査、医師向け転職支援、治験事業等のサービスを展開しています。日本で開発したサービスの海外展開を進めることにとどまらず、その国のニーズにあった独自サービスの開発も進めていきます。
⑤ エコシステムシナジーの実現
当社グループはすでに多岐にわたる事業を展開しており、その事業同士がシナジーを生み出すポテンシャルも多く有していると考えます。また、他の取り組みにおいて参入する事業領域が拡大すると、それに従いポテンシャルも拡張していくため、グループとしてのエコシステムがさらに強化されます。これにより、グループ全体でのシナジーが一層発揮され、競争力が高まる構造的良循環を強化していきます。
なお、当社グループでは成長を具現化、促進する手段として、必要に応じて提携、買収、資本参加を進めていきます。