四半期報告書-第32期第3四半期(平成27年10月1日-平成27年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、依然として不安定な状況が続いています。米国経済は、労働市場の量的な改善が着実に進み、緩やかな賃金上昇を背景に、家計の消費と住宅投資が増加基調にありましたが、年末商戦の伸びは前年を下回る結果となりました。米国では、ゼロ金利政策が解除され、漸次利上げしていく方針が確認されましたが、追加利上げの時期や幅については不透明な状況です。中国においては、対外貿易の不振、外貨準備高の減少、資金の流出が続いており、景気の減速感が強まっています。欧州では、大量の難民流入やテロの脅威が経済活動に影を落としています。また、原油安と世界経済の減速感が拡大し、新興国の経済成長も減速し始めています。近隣諸国との軍事的緊張、膠着するウクライナ情勢、終わりの見えない過激派組織「IS」(Islamic State)との戦闘など地政学的なリスクも広がっています。
一方、国内経済は、政府主導の金融政策、財政政策に加え、円安水準の持続により、当連結会計年度における企業の設備投資には、一部の業種を除き、かなり前向きな姿勢が見られます。しかし、日本経済における自律的・持続的成長を軌道に乗せるためには、経済政策の三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略が重要となりますが、その道筋はまだ不透明であり、実体経済の回復についてはまだ力強さに欠ける状況と言えます。原油安や世界的な株安傾向により、安全通貨である日本円に対するシフトも起きつつあり、為替水準にも円高圧力がかかっています。グローバル化の波の中で世界の景気動向に対する日本経済の感応度は益々高くなっており、世界経済同様に日本経済の先行き不透明感は拭えません。
企業の投資においては、海外での設備投資や企業買収が優先される傾向も見られますが、国際競争力強化の観点と国内経済の回復への期待から、国内におけるIT投資の姿勢にはかなり改善傾向が見られます。サイバー攻撃に対する防衛力強化やマイナンバー制度に関連するITインフラ投資が牽引する形で、官公庁におけるITの需要は旺盛です。また、リーマン・ショックが引き起こした景気後退が、企業におけるコストダウン圧力を高めたことに加え、東日本大震災が企業による設備の「所有」のリスクを顕在化させました。これにより企業のIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化し、IT資産のオフバランス※1化の進行、クラウド※2サービスの利用拡大が続いています。
当社は平成26年8月に創業30年の節目を迎えたことを機に、平成27年5月22日に「次の30年に向けた土台固めと方向付け(成長遺伝子の確立)」を目的に中期経営計画「TMX 3.0」を発表しました。「TMX 3.0」では、従来のIT産業の労働集約的な請負型ビジネスからの脱却を標榜し、自らITサービスを創造し、ITサービスを提供する「次世代のITサービスクリエーター」、「次世代のITサービスプロバイダー」への変貌を実現することを基本方針としています。
「TMX 3.0」における中核的事業戦略
■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進
・クラウド事業による収益貢献(医療クラウドの黒字化実現)
・クラウド事業のプラットフォーム※3化(多角化)
・海外(アジア)でのクラウド事業の確立(まず中国での合弁事業の成功)
・クラウド運用の高品質化(運用技術の飛躍的向上)
・各種仮想化技術の戦略的応用(クラウド・ファースト※4の実践)
・クラウドに集約される情報のビッグデータ※5解析(データの二次利用)
■セキュリティ&セイフティの追求
・サイバーセキュリティ対策の高度化対応とワンストップ・サービス化
・設計、構築、保守、運用・監視サービス、自動化のバリューチェーンの実現
・IoT(Internet of Things)※6時代の組込みソフトウェアの機能安全実現
・安全で安心なインターネット社会の実現に貢献
(情報セキュリティ技術とソフトウェア品質保証分野における専門家集団としての「知」の結集)
当社グループでは「TMX 3.0」の事業戦略に従い、以下の取り組みを行いました。
① 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。情報基盤事業では、第1四半期連結会計期間において、安全で強固なセキュリティを備えた無線LANベンダーのアルバネットワーク株式会社と販売代理店契約を締結しました。また、パロアルトネットワークス合同会社と先進的なセキュリティ対策製品「Traps(トラップス)」の販売代理店契約を締結しました。クロス・ヘッド株式会社では、仮想化デスクトップ※7製品開発元であるカナダ Inuvika, Inc.(イヌビカ)に資本参加しました。第2四半期連結会計期間において、沖縄クロス・ヘッド株式会社では、リモートデスクトップ※8サービス「Reemo(リーモ)」の提供を開始しました。
アプリケーション・サービス事業では、第1四半期連結会計期間において、ソフトウェア品質保証分野で米国Scientific Toolworks , Inc. (サイエンティフィック ツールワークス)のソフトウェア解析ツールの最新版「Understand Ver.4.0(アンダスタンド 4.0)」の販売を開始しました。第2四半期連結会計期間において、CRM分野でコンタクトセンターCRM※9システムの新バージョン「FastHelp5.1(ファストヘルプ5.1)」の販売を開始しました。ソフトウェア品質保証分野では米国Parasoft Corp. (パラソフトコーポレーション)の大規模・高品質ソフトウェア開発支援のための開発テスト管理プラットフォーム「Parasoft DTP(パラソフト・ディーティーピー)」の販売を開始しました。また、オーストリアのRanorex(ラノレックス)社の高性能テスト自動化ツールの販売を開始しました。
② 保守、運用・監視サービスの受注に加えて、CRM分野や医療分野、インターネットサービス分野におけるクラウドサービス(SaaS※10)や、合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型※11収益の拡大に向けた取り組みを加速しました。
③ クラウドサービス(SaaS)、仮想化ソリューション※12等、コスト削減につながるIT投資の提案を強化し、クラウドサービス事業者向けのインテグレーション※13を推進しています。
④ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、合同会社医知悟、並びに株式会社カサレアルとの相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特に、保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むことにより、グループ内での自活の取り組みを推進しています。
第1四半期連結会計期間において、クロス・ヘッド株式会社がエヌ・シー・エル・コミュニケーション株式会社を吸収合併しました。
⑤ スマートフォン※14等新しいタイプの情報端末を活用したアプリケーションの受託開発、教育事業等に取り組みました。第1四半期連結会計期間において、株式会社カサレアルはApple社製品の関連技術研修サービスを提供するため、Apple Consultants Network(アップルコンサルタンツネットワーク)に参加しました。第2四半期連結会計期間において、米国Amazon Web Service(アマゾンウェブサービス、以下AWS)が提供する「AWSパートナーネットワーク」に参加するために、「AWSスタンダードコンサルティングパートナー」の認定を取得し、AWS上での顧客のアプリケーションの設計、開発、構築や管理などを支援するプロフェショナルサービスを開始しました。
⑥ 成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場で、クラウドサービス等の事業展開を行うための取り組みを推進しました。第1四半期連結会計期間において、北京ヘルスバンク・テクノロジー有限公司と中国における遠隔医療事業に関する合弁契約を締結し、第2四半期連結会計期間に北京ヘルステック医療情報技術有限公司を設立しました。また、当第3四半期連結会計期間において、トランスコスモス(タイ)株式会社とコンタクトセンターCRM製品「Fastシリーズ」のタイにおける販売代理店契約を締結しました。
⑦ 業容拡大及び人員増加への対応に加えて、本社、本社御殿山分室、株式会社カサレアル及び合同会社医知悟のオフィス・スペースを統合することによる経営効率の向上を図ることを目的として、平成27年5月7日に本社事務所の統合・移転を行いました。
⑧ 経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行と株主への利益還元の一環として、平成27年8月21日に当社筆頭株主である楽天株式会社が保有する当社普通株式の一部である3,478,000株を総額30億64百万円で自己株式取得致しました。自己株式取得の資金確保のために金融機関から25億円の借入を行いました。楽天株式会社とは今後も良好な取引関係を維持していく予定です。
⑨ 当第3四半期連結会計期間において、経営の透明性の向上と、戦略的かつスピーディーな意思決定ができる経営の効率性の向上を目的として、コーポレートガバナンス・コードに関する基本方針を策定しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、過去最高の150億79百万円と前年同四半期に比べ21億円(16.2%)の増加となりました。売上総利益は48億39百万円と前年同四半期に比べ3億88百万円(8.7%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加のため、40億65百万円と前年同四半期に比べ1億56百万円(4.0%)の増加となりました。この結果、営業利益は7億74百万円と前年同四半期に比べ2億31百万円(42.6%)の増加となり、経常利益は7億77百万円と前年同四半期に比べ2億49百万円(47.2%)の増加となりました。
また、当第3四半期連結累計期間において、事務所移転費用を特別損失として29百万円計上しました。
以上により、税金等調整前四半期純利益は7億36百万円と前年同四半期に比べ3億28百万円(80.7%)の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億47百万円と前年同四半期に比べ2億11百万円(90.0%)の増加となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
主力の負荷分散※15装置の販売は堅調でした。標的型攻撃※16に代表されるサイバー攻撃※17の脅威が増々高まっていることから次世代ファイアウォール※18の販売は官需・民需を含め大幅に増加しました。大手システム・インテグレーターと協業して開拓してきた大型案件の需要は落ち着きつつありますが、中規模案件の需要は継続しています。マイナンバーの導入を契機として、官公庁、地方自治体、民間の各セクターにおいてセキュリティ需要は旺盛です。セキュリティに関連する運用・監視サービスの販売も堅調でした。未知のサイバー攻撃への対応を強化するサンドボックス※19製品、セキュリティイベント管理※20製品など新しい分野のセキュリティ対策製品も立ち上がり始めました。一方で、入札案件における厳しい価格競争及び円安傾向のため営業利益率が若干低下しました。
クロス・ヘッド株式会社では、保守、運用・監視サービスの引合いは堅調であるものの、技術者の確保に苦戦し、営業的な機会損失が一部発生しています。ネットワーク仮想化技術に対応した次世代ネットワーク機器製品の販売は、受注の遅れによりやや苦戦しました。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービスの販売が好調でした。一方、沖縄県内のクラウド関連事業は停滞しました。
以上により、同事業の売上高は、過去最高の101億60百万円と前年同四半期に比べ15億55百万円(18.1%)の増加、営業利益は6億75百万円と前年同四半期に比べ77百万円(12.9%)の増加となりました。
② アプリケーション・サービス事業
インターネットサービス分野では、EC※21やスマートフォン、ウェアラブル端末※22向けの開発案件等、既存顧客を中心に受託開発案件の受注は堅調でした。株式会社カサレアルでは、既存顧客からの継続的な受託開発の受注は堅調でした。さらに、教育事業においても新卒者向けや定期開催の技術研修等の受注を伸ばしました。
ソフトウェア品質保証分野では、組込みソフトウェア※23の品質向上、機能安全※24の必要性が浸透したこと等を背景に、製造業や金融業でテストツールの受注が好調に推移し、売上・利益共に計画値を上回りました。新しく投入したテスト自動化ツールの販売も順調に立ち上がりました。
医療分野では、医療情報クラウドサービス「NOBORI」(のぼり)の好調な引合いは継続しております。当該サービスの売上はサービス期間に応じて按分して計上(経過処理)するため、これまで売上高が減少する傾向にありましたが、契約施設数の増加に伴い売上高が逓増傾向に転じました。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、従来の病院向けサービス提供に加えて、健診施設等の顧客の取り込みが進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は順調に推移しました。
CRM分野では、次世代製品の販売開始、大手システム・インテグレーターとの業務提携、クラウド需要の拡大により、堅調な受注環境が続いており、大型案件の受注にも成功しました。
以上により、同事業の売上高は過去最高の49億18百万円と前年同四半期に比べ5億44百万円(12.4%)の増加、営業利益は98百万円(前年同四半期は営業損失54百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から3億50百万円(3.3%)増加し、111億42百万円となりました。前払保守料が5億96百万円増加、及びたな卸資産が2億52百万円増加する一方、受取手形及び売掛金が3億89百万円減少したことが主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から8百万円(0.2%)減少し、34億27百万円となりました。以上により、総資産は前年度末から3億42百万円(2.4%)増加し、145億69百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から7億8百万円(10.5%)増加し、74億46百万円となりました。前受保守料が9億22百万円増加、及び平成27年8月21日に実施した自己株式取得に伴う1年内返済予定の長期借入金が3億円増加したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から24億57百万円(236.7%)増加し、34億95百万円となりました。平成27年8月21日に実施した自己株式取得等により長期借入金が21億25百万円増加したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、前年度末から31億65百万円(40.7%)増加し、109億41百万円となりました。
純資産の残高は、前年度末から28億22百万円(43.8%)減少し、36億28百万円となりました。平成27年8月21日に実施した自己株式取得等による株主資本27億99百万円の減少が主な要因であります。これにより自己資本比率は前年度末の45.3%から24.8%となりました。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は19百万円であります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、依然として不安定な状況が続いています。米国経済は、労働市場の量的な改善が着実に進み、緩やかな賃金上昇を背景に、家計の消費と住宅投資が増加基調にありましたが、年末商戦の伸びは前年を下回る結果となりました。米国では、ゼロ金利政策が解除され、漸次利上げしていく方針が確認されましたが、追加利上げの時期や幅については不透明な状況です。中国においては、対外貿易の不振、外貨準備高の減少、資金の流出が続いており、景気の減速感が強まっています。欧州では、大量の難民流入やテロの脅威が経済活動に影を落としています。また、原油安と世界経済の減速感が拡大し、新興国の経済成長も減速し始めています。近隣諸国との軍事的緊張、膠着するウクライナ情勢、終わりの見えない過激派組織「IS」(Islamic State)との戦闘など地政学的なリスクも広がっています。
一方、国内経済は、政府主導の金融政策、財政政策に加え、円安水準の持続により、当連結会計年度における企業の設備投資には、一部の業種を除き、かなり前向きな姿勢が見られます。しかし、日本経済における自律的・持続的成長を軌道に乗せるためには、経済政策の三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略が重要となりますが、その道筋はまだ不透明であり、実体経済の回復についてはまだ力強さに欠ける状況と言えます。原油安や世界的な株安傾向により、安全通貨である日本円に対するシフトも起きつつあり、為替水準にも円高圧力がかかっています。グローバル化の波の中で世界の景気動向に対する日本経済の感応度は益々高くなっており、世界経済同様に日本経済の先行き不透明感は拭えません。
企業の投資においては、海外での設備投資や企業買収が優先される傾向も見られますが、国際競争力強化の観点と国内経済の回復への期待から、国内におけるIT投資の姿勢にはかなり改善傾向が見られます。サイバー攻撃に対する防衛力強化やマイナンバー制度に関連するITインフラ投資が牽引する形で、官公庁におけるITの需要は旺盛です。また、リーマン・ショックが引き起こした景気後退が、企業におけるコストダウン圧力を高めたことに加え、東日本大震災が企業による設備の「所有」のリスクを顕在化させました。これにより企業のIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化し、IT資産のオフバランス※1化の進行、クラウド※2サービスの利用拡大が続いています。
当社は平成26年8月に創業30年の節目を迎えたことを機に、平成27年5月22日に「次の30年に向けた土台固めと方向付け(成長遺伝子の確立)」を目的に中期経営計画「TMX 3.0」を発表しました。「TMX 3.0」では、従来のIT産業の労働集約的な請負型ビジネスからの脱却を標榜し、自らITサービスを創造し、ITサービスを提供する「次世代のITサービスクリエーター」、「次世代のITサービスプロバイダー」への変貌を実現することを基本方針としています。
「TMX 3.0」における中核的事業戦略
■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進
・クラウド事業による収益貢献(医療クラウドの黒字化実現)
・クラウド事業のプラットフォーム※3化(多角化)
・海外(アジア)でのクラウド事業の確立(まず中国での合弁事業の成功)
・クラウド運用の高品質化(運用技術の飛躍的向上)
・各種仮想化技術の戦略的応用(クラウド・ファースト※4の実践)
・クラウドに集約される情報のビッグデータ※5解析(データの二次利用)
■セキュリティ&セイフティの追求
・サイバーセキュリティ対策の高度化対応とワンストップ・サービス化
・設計、構築、保守、運用・監視サービス、自動化のバリューチェーンの実現
・IoT(Internet of Things)※6時代の組込みソフトウェアの機能安全実現
・安全で安心なインターネット社会の実現に貢献
(情報セキュリティ技術とソフトウェア品質保証分野における専門家集団としての「知」の結集)
当社グループでは「TMX 3.0」の事業戦略に従い、以下の取り組みを行いました。
① 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。情報基盤事業では、第1四半期連結会計期間において、安全で強固なセキュリティを備えた無線LANベンダーのアルバネットワーク株式会社と販売代理店契約を締結しました。また、パロアルトネットワークス合同会社と先進的なセキュリティ対策製品「Traps(トラップス)」の販売代理店契約を締結しました。クロス・ヘッド株式会社では、仮想化デスクトップ※7製品開発元であるカナダ Inuvika, Inc.(イヌビカ)に資本参加しました。第2四半期連結会計期間において、沖縄クロス・ヘッド株式会社では、リモートデスクトップ※8サービス「Reemo(リーモ)」の提供を開始しました。
アプリケーション・サービス事業では、第1四半期連結会計期間において、ソフトウェア品質保証分野で米国Scientific Toolworks , Inc. (サイエンティフィック ツールワークス)のソフトウェア解析ツールの最新版「Understand Ver.4.0(アンダスタンド 4.0)」の販売を開始しました。第2四半期連結会計期間において、CRM分野でコンタクトセンターCRM※9システムの新バージョン「FastHelp5.1(ファストヘルプ5.1)」の販売を開始しました。ソフトウェア品質保証分野では米国Parasoft Corp. (パラソフトコーポレーション)の大規模・高品質ソフトウェア開発支援のための開発テスト管理プラットフォーム「Parasoft DTP(パラソフト・ディーティーピー)」の販売を開始しました。また、オーストリアのRanorex(ラノレックス)社の高性能テスト自動化ツールの販売を開始しました。
② 保守、運用・監視サービスの受注に加えて、CRM分野や医療分野、インターネットサービス分野におけるクラウドサービス(SaaS※10)や、合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型※11収益の拡大に向けた取り組みを加速しました。
③ クラウドサービス(SaaS)、仮想化ソリューション※12等、コスト削減につながるIT投資の提案を強化し、クラウドサービス事業者向けのインテグレーション※13を推進しています。
④ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、合同会社医知悟、並びに株式会社カサレアルとの相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特に、保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むことにより、グループ内での自活の取り組みを推進しています。
第1四半期連結会計期間において、クロス・ヘッド株式会社がエヌ・シー・エル・コミュニケーション株式会社を吸収合併しました。
⑤ スマートフォン※14等新しいタイプの情報端末を活用したアプリケーションの受託開発、教育事業等に取り組みました。第1四半期連結会計期間において、株式会社カサレアルはApple社製品の関連技術研修サービスを提供するため、Apple Consultants Network(アップルコンサルタンツネットワーク)に参加しました。第2四半期連結会計期間において、米国Amazon Web Service(アマゾンウェブサービス、以下AWS)が提供する「AWSパートナーネットワーク」に参加するために、「AWSスタンダードコンサルティングパートナー」の認定を取得し、AWS上での顧客のアプリケーションの設計、開発、構築や管理などを支援するプロフェショナルサービスを開始しました。
⑥ 成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場で、クラウドサービス等の事業展開を行うための取り組みを推進しました。第1四半期連結会計期間において、北京ヘルスバンク・テクノロジー有限公司と中国における遠隔医療事業に関する合弁契約を締結し、第2四半期連結会計期間に北京ヘルステック医療情報技術有限公司を設立しました。また、当第3四半期連結会計期間において、トランスコスモス(タイ)株式会社とコンタクトセンターCRM製品「Fastシリーズ」のタイにおける販売代理店契約を締結しました。
⑦ 業容拡大及び人員増加への対応に加えて、本社、本社御殿山分室、株式会社カサレアル及び合同会社医知悟のオフィス・スペースを統合することによる経営効率の向上を図ることを目的として、平成27年5月7日に本社事務所の統合・移転を行いました。
⑧ 経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行と株主への利益還元の一環として、平成27年8月21日に当社筆頭株主である楽天株式会社が保有する当社普通株式の一部である3,478,000株を総額30億64百万円で自己株式取得致しました。自己株式取得の資金確保のために金融機関から25億円の借入を行いました。楽天株式会社とは今後も良好な取引関係を維持していく予定です。
⑨ 当第3四半期連結会計期間において、経営の透明性の向上と、戦略的かつスピーディーな意思決定ができる経営の効率性の向上を目的として、コーポレートガバナンス・コードに関する基本方針を策定しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、過去最高の150億79百万円と前年同四半期に比べ21億円(16.2%)の増加となりました。売上総利益は48億39百万円と前年同四半期に比べ3億88百万円(8.7%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加のため、40億65百万円と前年同四半期に比べ1億56百万円(4.0%)の増加となりました。この結果、営業利益は7億74百万円と前年同四半期に比べ2億31百万円(42.6%)の増加となり、経常利益は7億77百万円と前年同四半期に比べ2億49百万円(47.2%)の増加となりました。
また、当第3四半期連結累計期間において、事務所移転費用を特別損失として29百万円計上しました。
以上により、税金等調整前四半期純利益は7億36百万円と前年同四半期に比べ3億28百万円(80.7%)の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億47百万円と前年同四半期に比べ2億11百万円(90.0%)の増加となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
主力の負荷分散※15装置の販売は堅調でした。標的型攻撃※16に代表されるサイバー攻撃※17の脅威が増々高まっていることから次世代ファイアウォール※18の販売は官需・民需を含め大幅に増加しました。大手システム・インテグレーターと協業して開拓してきた大型案件の需要は落ち着きつつありますが、中規模案件の需要は継続しています。マイナンバーの導入を契機として、官公庁、地方自治体、民間の各セクターにおいてセキュリティ需要は旺盛です。セキュリティに関連する運用・監視サービスの販売も堅調でした。未知のサイバー攻撃への対応を強化するサンドボックス※19製品、セキュリティイベント管理※20製品など新しい分野のセキュリティ対策製品も立ち上がり始めました。一方で、入札案件における厳しい価格競争及び円安傾向のため営業利益率が若干低下しました。
クロス・ヘッド株式会社では、保守、運用・監視サービスの引合いは堅調であるものの、技術者の確保に苦戦し、営業的な機会損失が一部発生しています。ネットワーク仮想化技術に対応した次世代ネットワーク機器製品の販売は、受注の遅れによりやや苦戦しました。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービスの販売が好調でした。一方、沖縄県内のクラウド関連事業は停滞しました。
以上により、同事業の売上高は、過去最高の101億60百万円と前年同四半期に比べ15億55百万円(18.1%)の増加、営業利益は6億75百万円と前年同四半期に比べ77百万円(12.9%)の増加となりました。
② アプリケーション・サービス事業
インターネットサービス分野では、EC※21やスマートフォン、ウェアラブル端末※22向けの開発案件等、既存顧客を中心に受託開発案件の受注は堅調でした。株式会社カサレアルでは、既存顧客からの継続的な受託開発の受注は堅調でした。さらに、教育事業においても新卒者向けや定期開催の技術研修等の受注を伸ばしました。
ソフトウェア品質保証分野では、組込みソフトウェア※23の品質向上、機能安全※24の必要性が浸透したこと等を背景に、製造業や金融業でテストツールの受注が好調に推移し、売上・利益共に計画値を上回りました。新しく投入したテスト自動化ツールの販売も順調に立ち上がりました。
医療分野では、医療情報クラウドサービス「NOBORI」(のぼり)の好調な引合いは継続しております。当該サービスの売上はサービス期間に応じて按分して計上(経過処理)するため、これまで売上高が減少する傾向にありましたが、契約施設数の増加に伴い売上高が逓増傾向に転じました。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、従来の病院向けサービス提供に加えて、健診施設等の顧客の取り込みが進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は順調に推移しました。
CRM分野では、次世代製品の販売開始、大手システム・インテグレーターとの業務提携、クラウド需要の拡大により、堅調な受注環境が続いており、大型案件の受注にも成功しました。
以上により、同事業の売上高は過去最高の49億18百万円と前年同四半期に比べ5億44百万円(12.4%)の増加、営業利益は98百万円(前年同四半期は営業損失54百万円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から3億50百万円(3.3%)増加し、111億42百万円となりました。前払保守料が5億96百万円増加、及びたな卸資産が2億52百万円増加する一方、受取手形及び売掛金が3億89百万円減少したことが主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から8百万円(0.2%)減少し、34億27百万円となりました。以上により、総資産は前年度末から3億42百万円(2.4%)増加し、145億69百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から7億8百万円(10.5%)増加し、74億46百万円となりました。前受保守料が9億22百万円増加、及び平成27年8月21日に実施した自己株式取得に伴う1年内返済予定の長期借入金が3億円増加したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から24億57百万円(236.7%)増加し、34億95百万円となりました。平成27年8月21日に実施した自己株式取得等により長期借入金が21億25百万円増加したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、前年度末から31億65百万円(40.7%)増加し、109億41百万円となりました。
純資産の残高は、前年度末から28億22百万円(43.8%)減少し、36億28百万円となりました。平成27年8月21日に実施した自己株式取得等による株主資本27億99百万円の減少が主な要因であります。これにより自己資本比率は前年度末の45.3%から24.8%となりました。
(3) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は19百万円であります。
| (用語解説) | ||
| ※1 | オフバランス | 貸借対照表(バランスシート)には記載されない項目のこと。 |
| ※2 | クラウド | クラウド(雲)はインターネットのこと。従来はユーザがハードウェア、ソフトウェア、データを自分自身で保有、管理していたのに対して、これらをユーザが保有せずにインターネット経由で利用できるようにするサービス提供の形態。 |
| ※3 | プラットフォーム | アプリケーションソフトウェア(特定業務支援)を稼働させる基盤部分のこと。ここでは、複数のクラウドシステムを稼働させることができる汎用化された基盤システムを指す。 |
| ※4 | クラウド・ファースト | コンピュータシステムの導入検討する際に、最初にクラウドシステムを検討すること。 |
| ※5 | ビッグデータ | 企業やインターネット上で毎日蓄積される取引情報、口コミ情報、掲示板の発言等、事業に役立つ知見を導き出すための膨大なデータのこと。 |
| ※6 | IoT | コンピュータ以外の物(自動車や家電等の機器類、従来コンピュータ接続が困難だった物)がインターネットで接続され、それらの物の状況を把握し、活用できる技術。モノのインターネット化(Internet of Things)の略。 |
| ※7 | 仮想化デスクトップ | 別のコンピュータで稼働するアプリケーションを、手許にあるパソコン等の情報端末であたかも稼働しているように画面を映し出し操作を可能にする技術。 |
| ※8 | リモートデスクトップ | ※7仮想化デスクトップと同義 |
| ※9 | コンタクトセンターCRM | CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客からの問い合わせ、あるいは顧客に対しての販促業務を専門に扱う窓口・拠点において、個々のニーズに即した対応を実施することにより、顧客の満足度を高めると共に顧客との長期的な関係を築き、収益性を向上させる仕組み。 |
| ※10 | SaaS | ソフトウェアの機能のうち、ユーザが必要とする機能をインターネット経由で利用できるようにしたサービス提供の形態。Software as a Serviceの略。 |
| ※11 | ストック型 | 保守、運用・監視やクラウドサービス(SaaS)等、ユーザに定期的に契約を更新してもらうことにより、中長期に亘って継続的に収益を得るビジネスモデル。 |
| ※12 | 仮想化ソリューション | コンピュータシステムを構成する資源(サーバ、ストレージ、ソフトウェア等)に関する技術。複数から構成されるものを論理的に一つのもののように見せかけて利用できたり、その逆に、一つのものを論理的に複数に見せかけて利用できたりする技術。 |
| ※13 | インテグレーション | コンピュータシステムの導入に際し、業務上の問題点の洗い出し等の業務分析から、システム設計、必要なハードウェア・ソフトウェアの選定、プログラム開発、システム構築までを一括したサービスとして提供すること。 |
| ※14 | スマートフォン | 携帯情報端末(PDA)機能を備えた携帯電話。通常の音声通話、メール、インターネット接続等に加えて、ユーザが必要とするソフトウェアを取り込んで利用できる等、パソコンに準ずる機能を持つ。 |
| ※15 | 負荷分散 | Webサイトへのアクセス集中による反応の低下やシステム停止を防止するため、多数のアクセス(負荷)を適切にサーバに振り分ける(分散)こと。 |
| ※16 | 標的型攻撃 | 明確な意図と目的をもって特定の企業や組織を攻撃するサイバー攻撃の一種。実在する組織や関係者を装ってウィルスメールを送信し、攻撃の成功率を高める。 |
| ※17 | サイバー攻撃 | インターネットを利用して、標的のコンピュータやネットワークに不正侵入し、データの取得や破壊、改ざん等を行ったり、標的のシステムを機能不全に陥らせたりすること。 |
| ※18 | 次世代ファイアウォール | 従来のファイアウォールでは防ぐことができないセキュリティ脅威に対応した製品。例えば、通常のインターネット利用に紛れて内部に侵入し、情報漏えいを引き起こす最近のサイバー攻撃や、流れるデータに対するきめ細かい制御が必要なファイル共有ソフトウェア等による情報漏えいを防ぐ。 |
| ※19 | サンドボックス | Webページで自動実行されるプログラム等、インターネット経由で入手されるプログラムを一旦安全な場所で動作させることで、未知のウィルスを検知することのできる技術。 |
| ※20 | セキュリティイベント管理 | 組織内の各システムで発生している様々な事象の組み合わせを総合的に分析することで、単一製品では発見できないセキュリティ事象を可視化すること。 |
| ※21 | EC | インターネット上で電子商取引を行うこと。 |
| (用語解説) | ||
| ※22 | ウェアラブル端末 | 身に着けることのできるコンピュータ装置。スマートフォンと連動した時計型端末等がある。 |
| ※23 | 組込みソフトウェア | 携帯電話や家電、自動車等の製品の動作を制御するために組み込まれているソフトウェア。 |
| ※24 | 機能安全 | 電気・電子機器、自動車や医療機器等は、組み込まれたソフトウェアにより制御されています。製品の機能自体、またはその故障等によって人に危険を及ぼす可能性のあるソフトウェアの不具合を減らし、安全を確保するための開発手順、手法、安全分析(安全に関する設計事項の漏れ、抜けを防ぐ)を体系的にまとめたもの。機能安全規格として確立されており電気・電子機器関連ではIEC61508、自動車ではISO26262、医療機器ではIEC62304等がある。 |