四半期報告書-第33期第2四半期(平成28年7月1日-平成28年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、依然として不安定な状況が続いています。米国経済は、比較的堅調な推移を示しているものの、今後実施が予想されるFRBによる利上げに対する警戒感も強く、盤石とは言えない状況です。また、米国大統領選挙を控え、結果次第では、政策の変更が行われる可能性があり、その影響を懸念する向きもあります。また、中国をはじめとする新興国経済も減速感が強まっており、特に、中国の素材産業における過剰生産・過剰設備の問題は世界経済の足かせになっています。
一方、国内経済は、政府主導の金融政策、財政出動の継続、消費増税の先送り等により下支えされておりますが、中国経済の下振れリスク、米国の利上げに伴う新興国経済の動揺、地政学的なリスクに加えて、英国のEU離脱やそれに伴う欧州経済の下振れ懸念を受け、比較的安全資産と見做されている日本円への資金退避が起こり、円高基調へと進んでいます。デフレ経済から抜け出せない日本は、流通・小売など国内産業でも厳しい状況が顕在化しております。また、マイナス金利政策の副作用により、金融機関の経営環境も厳しさが増しています。株式相場の膠着感が強まり、個人投資家が売買を手控える状況にもなっています。
当第2四半期連結累計期間における企業の設備投資は、比較的前向きな姿勢を維持しながらも、円高基調の影響により、輸出依存度の高い製造業を中心に一部の企業では設備投資に対して抑制する動きも見られました。また、AI※1やIoT※2など新技術分野に対する積極的な研究開発投資が行われているものの、それ以外の分野では設備投資の優先度が下げられる傾向もあり、設備投資については、分野毎の濃淡が出始めています。また、日本経済における自律的・持続的成長を軌道に乗せるためには、経済政策の三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略が重要となりますが、その道筋はまだ不透明であり、実体経済の回復についてはまだ力強さに欠ける状況と言えます。
企業の投資においては、円高を好機と捉え、海外企業の買収が活性化しています。しかし、国際競争力強化の観点と国内経済の回復への期待から、国内におけるIT投資は比較的前向きな姿勢が継続しています。マルウェア※3感染による大規模な個人情報漏洩事故が後を絶たず、官・民におけるサイバー攻撃※4に対する防衛力強化や地方自治体を中心としたセキュリティ基盤の整備に対する投資が牽引する形で、情報セキュリティ関連需要は旺盛です。また、リーマン・ショックが引き起こした景気後退が、企業におけるコストダウン圧力を高めたことに加え、東日本大震災が企業による設備の「所有」のリスクを顕在化させました。これにより企業のIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化し、IT資産のオフバランス※5化の進行、クラウド※6サービスの利用拡大が続いています。
当連結会計年度は、平成27年5月22日に「次の30年に向けた土台固めと方向付け(成長遺伝子の確立)」を目的に掲げた中期経営計画「TMX3.0」の2年目に当たります。「TMX3.0」では、従来のIT産業の労働集約的な請負型ビジネスからの脱却を標榜し、自らITサービスを創造し、ITサービスを提供する「次世代のITサービスクリエーター」、「次世代のITサービスプロバイダー」への変貌を実現する基本方針を継続します。
「TMX 3.0」における中核的事業戦略
■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進
・クラウド事業による収益貢献(医療クラウドの黒字化実現)
・クラウド事業のプラットフォーム※7化(多角化)
・海外(アジア)でのクラウド事業の確立(まず中国での合弁事業の成功)
・クラウド運用の高品質化(運用技術の飛躍的向上)
・各種仮想化技術の戦略的応用(クラウド・ファースト※8の実践)
・クラウドに集約される情報のビッグデータ※9解析(データの二次利用)
■セキュリティ&セイフティの追求
・サイバーセキュリティ対策の高度化対応とワンストップ・サービス化
・設計、構築、保守、運用・監視サービス、自動化のバリューチェーンの実現
・IoT(Internet of Things)時代の組込みソフトウェアの機能安全実現
・安全で安心なインターネット社会の実現に貢献
(情報セキュリティ技術とソフトウェア品質保証分野における専門家集団としての「知」の結集)
当社グループでは「TMX 3.0」の事業戦略に従い、以下の取り組みを行いました。
① 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム※10製品 米国Tanium Inc.(タニウム)「Tanium Endpoint Platform(タニウム エンドポイント プラットフォーム)」の販売開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が「nas2cloud(ナスツークラウド)」サービスの上位サービス提供開始
・次世代型メールセキュリティソリューション 米国Proofpoint Inc.(プルーフポイント)「ProofPoint」の販売開始
・ネットワーク運用・監視サービス「∴TRINITY(トリニティ)for BIG-IP マネージドサービス」の提供開始
・トークン※11不要二要素認証ソリューション 英国Swivel Secure Ltd.(シーベルセキュア)「PINsafe(ピンセーフ)」の販売開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・インターネットサービス分野:ネットショップ向け商品データ一括管理サービス「楽楽アイテムマネジャー」の提供開始
・医療分野:新しい医療クラウドサービス「NOBORI-PAL(ノボリパル)」の提供開始
・ソフトウェア品質保証分野:ソフトウェア品質向上を支援するテストツール米国Parasoft Corporation(パラソフト コーポレーション)「Parasoft C++test(パラソフト シープラスプラス テスト)」及び「Parasoft Development Testing Platform(DTP)(パラソフト デベロップメント テスティング プラットフォーム)」の販売開始
・CRM分野:日本ユニシス株式会社とコンタクトセンターCRM製品「Fastシリーズ」の販売代理店契約締結
当第2四半期連結会計期間
・医療分野:ソフトバンク株式会社と合同会社医知悟との提携による病理専門医の遠隔からのコンサルテーション業務を支援するプラットフォームサービスの提供開始
・インターネットサービス分野:ネットショップ向け受注処理などのバックオフィス業務の一元管理等を実現する「楽楽バックオフィス」と株式会社ネットプロテクションズの未回収リスク保証型の後払い決済サービス対応の自動連携機能を提供開始
・インターネットサービス分野:BI※12ツール「Yellowfin(イエローフィン)」の販売開始
② 保守、運用・監視サービスの受注に加えて、CRM分野や医療分野、インターネットサービス分野におけるクラウドサービス(SaaS※13)や、合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型※14収益の拡大に向けた取り組みを加速しました。
③ クラウドサービス(SaaS)、仮想化ソリューション※15等、コスト削減につながるIT投資の提案を強化し、クラウドサービス事業者向けのインテグレーション※16を推進しています。
④ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、合同会社医知悟、並びに株式会社カサレアルとの相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特に、保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むことにより、グループ内での自活の取り組みを推進しています。当第2四半期連結会計期間に沖縄クロス・ヘッド株式会社は「アジア・沖縄・メディアクラウド協議会」の設立に参加しました。
⑤ スマートフォン※17等新しいタイプの情報端末を活用したアプリケーションの受託開発、オープンソース※18系のプログラミング技術に関する教育事業等に取り組みました。
⑥ 中国、タイ等、成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場で、クラウドサービス等の事業展開を行うための取り組みを推進しました。当第2四半期連結会計期間にCRM分野において、トランスコスモス(タイ)で日本アバイア株式会社の提供するマルチチャネル対応の中小規模向けコンタクトセンターソリューションとコンタクトセンターCRM製品「Fastシリーズ」を連携したワンストップソリューションが採用されました。
⑦ コーポレートブランディング強化の一環として当第2四半期連結会計期間にWebサイト(ホームページ:http://www.techmatrix.co.jp/)のリニューアルを行いました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は過去最高の103億97百万円と前年同四半期に比べ2億58百万円(2.6%)の増加となりました。売上総利益は35億7百万円と前年同四半期に比べ2億65百万円(8.2%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加のため、29億12百万円と前年同四半期に比べ1億86百万円(6.8%)の増加となりました。この結果、営業利益は5億95百万円と前年同四半期に比べ78百万円(15.3%)の増加となりました。
営業外収益は、為替差益16百万円等により31百万円を計上しました。一方、営業外費用は、支払利息12百万円等により17百万円を計上しました。この結果、経常利益は6億8百万円と前年同四半期に比べ89百万円(17.3%)の増加となりました。第2四半期連結累計期間としては、営業利益及び経常利益が過去最高となりました。
以上により、税金等調整前四半期純利益は6億4百万円と前年同四半期に比べ1億25百万円(26.2%)の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億89百万円と前年同四半期に比べ92百万円(31.3%)の増加となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
主力の負荷分散装置※19の販売はやや頭打ちでした。標的型攻撃※20に代表されるサイバー攻撃の脅威が増々高まっていることから次世代ファイアウォール※21の販売は官需・民需を含め順調に推移しました。大手システム・インテグレーターと協業して開拓してきた大型案件の需要は落ち着きつつありますが、中規模案件の需要は継続しています。国のサイバー防衛対策関連施設向けの不正侵入防御装置並びに金融機関やインターネットサービス企業向けのフォレンジック※22製品の商談を獲得しました。また、官公庁や民間企業における在宅勤務の拡がりに伴い、個人認証システムの販売が好調に推移しました。官公庁、地方自治体、民間の各セクターにおいてセキュリティ需要は旺盛です。クラスターストレージ※23はやや低調でしたが、セキュリティに関連する運用・監視サービスの売上は増加しました。当連結会計期間に開始したネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品については、早々に大型案件を受注しました。他にも、未知のサイバー攻撃への対応を強化するサンドボックス※24製品、セキュリティイベント管理※25製品、エンドポイント※26セキュリティ製品など新しい分野のセキュリティ対策製品については徐々に立ち上がり始めています。
クロス・ヘッド株式会社では、保守、運用・監視サービスの引合いは堅調です。セキュリティ関連製品や通話録音装置の販売が好調に推移し、売上高、営業利益共に計画値を上回りました。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービスの販売が好調でした。一方、県政の混乱から沖縄県内のクラウド関連事業は停滞しました。
以上により、同事業の売上高は過去最高の70億69百万円と前年同四半期に比べ1億10百万円(1.6%)の増加となりました。営業利益は5億89百万円と前年同四半期に比べ1億25百万円(27.0%)の増加となりました。
② アプリケーション・サービス事業
インターネットサービス分野では、既存顧客を中心に受託開発案件の受注は順調でしたが、採算面がやや悪化しました。株式会社カサレアルでは、既存顧客からの継続的な受託開発の受注は堅調でした。さらに、教育事業においても新卒者向けや定期開催の技術研修等の受注が順調に推移し売上高、営業利益共に計画値を上回りました。
ソフトウェア品質保証分野では、組込みソフトウェア※27の品質向上、機能安全※28の必要性は浸透しましたが、円高基調の影響により主に製造業での投資意欲に陰りが見られ、テストツールの受注がやや頭打ち傾向になっております。
医療分野では、医療情報クラウドサービス「NOBORI(のぼり)」の好調な引合いは継続しております。当該サービスの売上はサービス期間に応じて按分して計上(経過処理)しておりますが、契約施設数の増加に伴い売上高が逓増傾向にあります。当第2四半期連結会計期間において受注を追い上げたものの、前半での受注の遅れが影響し、課金開始時期の遅れから採算面は計画値を若干下回りました。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、従来の病院向けサービス提供に加えて、健診施設等の顧客の取り込みや病理分野への事業拡大が進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は順調に推移しました。
CRM分野では、次世代製品の販売、大手システム・インテグレーターとの業務提携、クラウド需要の拡大により、堅調な受注環境が続いています。知名度の向上と実績の拡大に伴い、大型案件の受注も複数積み上がり、計画値を上回りました。
以上により、同事業の売上高は過去最高の33億28百万円と前年同四半期に比べ1億47百万円(4.7%)の増加、営業利益は5百万円と前年同四半期に比べ46百万円(89.2%)の減少となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から2億10百万円(1.7%)減少し、118億80百万円となりました。たな卸資産が1億59百万円増加する一方、受取手形及び売掛金が3億12百万円減少したことが主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から84百万円(2.3%)増加し、37億11百万円となりました。無形固定資産その他のソフトウェアが87百万円増加したことが主な要因であります。以上により、総資産は前年度末から1億26百万円(0.8%)減少し、155億92百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から1億71百万円(2.1%)減少し、78億92百万円となりました。流動負債その他の未払金が1億99百万円減少したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から1億75百万円(4.8%)減少し、35億11百万円となりました。長期借入金が1億50百万円減少したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、前年度末から3億46百万円(3.0%)減少し、114億4百万円となりました。
純資産の残高は、前年度末から2億20百万円(5.6%)増加し、41億87百万円となりました。利益剰余金の増加2億15百万円が主な要因であります。これにより自己資本比率は前年度末の25.1%から26.7%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同四半期に比べ12億11百万円増加し、48億8百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローについては、前払保守料の増加額の減少等により、前年同四半期に比べ7億35百万円増加し、6億58百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローについては、前年同四半期に発生した本社移転に伴う敷金の収入が当第2四半期連結累計期間では発生しなかったため、敷金の回収による収入の減少等により、前年同四半期に比べ3億41百万円収入が減少し、2億21百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローについては、自己株式の取得による支出の減少等により、前年同四半期に比べ4億9百万円収入が増加し、3億27百万円の支出となりました。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は18百万円であります。
(1) 業績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、依然として不安定な状況が続いています。米国経済は、比較的堅調な推移を示しているものの、今後実施が予想されるFRBによる利上げに対する警戒感も強く、盤石とは言えない状況です。また、米国大統領選挙を控え、結果次第では、政策の変更が行われる可能性があり、その影響を懸念する向きもあります。また、中国をはじめとする新興国経済も減速感が強まっており、特に、中国の素材産業における過剰生産・過剰設備の問題は世界経済の足かせになっています。
一方、国内経済は、政府主導の金融政策、財政出動の継続、消費増税の先送り等により下支えされておりますが、中国経済の下振れリスク、米国の利上げに伴う新興国経済の動揺、地政学的なリスクに加えて、英国のEU離脱やそれに伴う欧州経済の下振れ懸念を受け、比較的安全資産と見做されている日本円への資金退避が起こり、円高基調へと進んでいます。デフレ経済から抜け出せない日本は、流通・小売など国内産業でも厳しい状況が顕在化しております。また、マイナス金利政策の副作用により、金融機関の経営環境も厳しさが増しています。株式相場の膠着感が強まり、個人投資家が売買を手控える状況にもなっています。
当第2四半期連結累計期間における企業の設備投資は、比較的前向きな姿勢を維持しながらも、円高基調の影響により、輸出依存度の高い製造業を中心に一部の企業では設備投資に対して抑制する動きも見られました。また、AI※1やIoT※2など新技術分野に対する積極的な研究開発投資が行われているものの、それ以外の分野では設備投資の優先度が下げられる傾向もあり、設備投資については、分野毎の濃淡が出始めています。また、日本経済における自律的・持続的成長を軌道に乗せるためには、経済政策の三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略が重要となりますが、その道筋はまだ不透明であり、実体経済の回復についてはまだ力強さに欠ける状況と言えます。
企業の投資においては、円高を好機と捉え、海外企業の買収が活性化しています。しかし、国際競争力強化の観点と国内経済の回復への期待から、国内におけるIT投資は比較的前向きな姿勢が継続しています。マルウェア※3感染による大規模な個人情報漏洩事故が後を絶たず、官・民におけるサイバー攻撃※4に対する防衛力強化や地方自治体を中心としたセキュリティ基盤の整備に対する投資が牽引する形で、情報セキュリティ関連需要は旺盛です。また、リーマン・ショックが引き起こした景気後退が、企業におけるコストダウン圧力を高めたことに加え、東日本大震災が企業による設備の「所有」のリスクを顕在化させました。これにより企業のIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化し、IT資産のオフバランス※5化の進行、クラウド※6サービスの利用拡大が続いています。
当連結会計年度は、平成27年5月22日に「次の30年に向けた土台固めと方向付け(成長遺伝子の確立)」を目的に掲げた中期経営計画「TMX3.0」の2年目に当たります。「TMX3.0」では、従来のIT産業の労働集約的な請負型ビジネスからの脱却を標榜し、自らITサービスを創造し、ITサービスを提供する「次世代のITサービスクリエーター」、「次世代のITサービスプロバイダー」への変貌を実現する基本方針を継続します。
「TMX 3.0」における中核的事業戦略
■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進
・クラウド事業による収益貢献(医療クラウドの黒字化実現)
・クラウド事業のプラットフォーム※7化(多角化)
・海外(アジア)でのクラウド事業の確立(まず中国での合弁事業の成功)
・クラウド運用の高品質化(運用技術の飛躍的向上)
・各種仮想化技術の戦略的応用(クラウド・ファースト※8の実践)
・クラウドに集約される情報のビッグデータ※9解析(データの二次利用)
■セキュリティ&セイフティの追求
・サイバーセキュリティ対策の高度化対応とワンストップ・サービス化
・設計、構築、保守、運用・監視サービス、自動化のバリューチェーンの実現
・IoT(Internet of Things)時代の組込みソフトウェアの機能安全実現
・安全で安心なインターネット社会の実現に貢献
(情報セキュリティ技術とソフトウェア品質保証分野における専門家集団としての「知」の結集)
当社グループでは「TMX 3.0」の事業戦略に従い、以下の取り組みを行いました。
① 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム※10製品 米国Tanium Inc.(タニウム)「Tanium Endpoint Platform(タニウム エンドポイント プラットフォーム)」の販売開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が「nas2cloud(ナスツークラウド)」サービスの上位サービス提供開始
・次世代型メールセキュリティソリューション 米国Proofpoint Inc.(プルーフポイント)「ProofPoint」の販売開始
・ネットワーク運用・監視サービス「∴TRINITY(トリニティ)for BIG-IP マネージドサービス」の提供開始
・トークン※11不要二要素認証ソリューション 英国Swivel Secure Ltd.(シーベルセキュア)「PINsafe(ピンセーフ)」の販売開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・インターネットサービス分野:ネットショップ向け商品データ一括管理サービス「楽楽アイテムマネジャー」の提供開始
・医療分野:新しい医療クラウドサービス「NOBORI-PAL(ノボリパル)」の提供開始
・ソフトウェア品質保証分野:ソフトウェア品質向上を支援するテストツール米国Parasoft Corporation(パラソフト コーポレーション)「Parasoft C++test(パラソフト シープラスプラス テスト)」及び「Parasoft Development Testing Platform(DTP)(パラソフト デベロップメント テスティング プラットフォーム)」の販売開始
・CRM分野:日本ユニシス株式会社とコンタクトセンターCRM製品「Fastシリーズ」の販売代理店契約締結
当第2四半期連結会計期間
・医療分野:ソフトバンク株式会社と合同会社医知悟との提携による病理専門医の遠隔からのコンサルテーション業務を支援するプラットフォームサービスの提供開始
・インターネットサービス分野:ネットショップ向け受注処理などのバックオフィス業務の一元管理等を実現する「楽楽バックオフィス」と株式会社ネットプロテクションズの未回収リスク保証型の後払い決済サービス対応の自動連携機能を提供開始
・インターネットサービス分野:BI※12ツール「Yellowfin(イエローフィン)」の販売開始
② 保守、運用・監視サービスの受注に加えて、CRM分野や医療分野、インターネットサービス分野におけるクラウドサービス(SaaS※13)や、合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型※14収益の拡大に向けた取り組みを加速しました。
③ クラウドサービス(SaaS)、仮想化ソリューション※15等、コスト削減につながるIT投資の提案を強化し、クラウドサービス事業者向けのインテグレーション※16を推進しています。
④ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、合同会社医知悟、並びに株式会社カサレアルとの相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特に、保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むことにより、グループ内での自活の取り組みを推進しています。当第2四半期連結会計期間に沖縄クロス・ヘッド株式会社は「アジア・沖縄・メディアクラウド協議会」の設立に参加しました。
⑤ スマートフォン※17等新しいタイプの情報端末を活用したアプリケーションの受託開発、オープンソース※18系のプログラミング技術に関する教育事業等に取り組みました。
⑥ 中国、タイ等、成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場で、クラウドサービス等の事業展開を行うための取り組みを推進しました。当第2四半期連結会計期間にCRM分野において、トランスコスモス(タイ)で日本アバイア株式会社の提供するマルチチャネル対応の中小規模向けコンタクトセンターソリューションとコンタクトセンターCRM製品「Fastシリーズ」を連携したワンストップソリューションが採用されました。
⑦ コーポレートブランディング強化の一環として当第2四半期連結会計期間にWebサイト(ホームページ:http://www.techmatrix.co.jp/)のリニューアルを行いました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は過去最高の103億97百万円と前年同四半期に比べ2億58百万円(2.6%)の増加となりました。売上総利益は35億7百万円と前年同四半期に比べ2億65百万円(8.2%)の増加となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加のため、29億12百万円と前年同四半期に比べ1億86百万円(6.8%)の増加となりました。この結果、営業利益は5億95百万円と前年同四半期に比べ78百万円(15.3%)の増加となりました。
営業外収益は、為替差益16百万円等により31百万円を計上しました。一方、営業外費用は、支払利息12百万円等により17百万円を計上しました。この結果、経常利益は6億8百万円と前年同四半期に比べ89百万円(17.3%)の増加となりました。第2四半期連結累計期間としては、営業利益及び経常利益が過去最高となりました。
以上により、税金等調整前四半期純利益は6億4百万円と前年同四半期に比べ1億25百万円(26.2%)の増加、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億89百万円と前年同四半期に比べ92百万円(31.3%)の増加となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
主力の負荷分散装置※19の販売はやや頭打ちでした。標的型攻撃※20に代表されるサイバー攻撃の脅威が増々高まっていることから次世代ファイアウォール※21の販売は官需・民需を含め順調に推移しました。大手システム・インテグレーターと協業して開拓してきた大型案件の需要は落ち着きつつありますが、中規模案件の需要は継続しています。国のサイバー防衛対策関連施設向けの不正侵入防御装置並びに金融機関やインターネットサービス企業向けのフォレンジック※22製品の商談を獲得しました。また、官公庁や民間企業における在宅勤務の拡がりに伴い、個人認証システムの販売が好調に推移しました。官公庁、地方自治体、民間の各セクターにおいてセキュリティ需要は旺盛です。クラスターストレージ※23はやや低調でしたが、セキュリティに関連する運用・監視サービスの売上は増加しました。当連結会計期間に開始したネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品については、早々に大型案件を受注しました。他にも、未知のサイバー攻撃への対応を強化するサンドボックス※24製品、セキュリティイベント管理※25製品、エンドポイント※26セキュリティ製品など新しい分野のセキュリティ対策製品については徐々に立ち上がり始めています。
クロス・ヘッド株式会社では、保守、運用・監視サービスの引合いは堅調です。セキュリティ関連製品や通話録音装置の販売が好調に推移し、売上高、営業利益共に計画値を上回りました。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービスの販売が好調でした。一方、県政の混乱から沖縄県内のクラウド関連事業は停滞しました。
以上により、同事業の売上高は過去最高の70億69百万円と前年同四半期に比べ1億10百万円(1.6%)の増加となりました。営業利益は5億89百万円と前年同四半期に比べ1億25百万円(27.0%)の増加となりました。
② アプリケーション・サービス事業
インターネットサービス分野では、既存顧客を中心に受託開発案件の受注は順調でしたが、採算面がやや悪化しました。株式会社カサレアルでは、既存顧客からの継続的な受託開発の受注は堅調でした。さらに、教育事業においても新卒者向けや定期開催の技術研修等の受注が順調に推移し売上高、営業利益共に計画値を上回りました。
ソフトウェア品質保証分野では、組込みソフトウェア※27の品質向上、機能安全※28の必要性は浸透しましたが、円高基調の影響により主に製造業での投資意欲に陰りが見られ、テストツールの受注がやや頭打ち傾向になっております。
医療分野では、医療情報クラウドサービス「NOBORI(のぼり)」の好調な引合いは継続しております。当該サービスの売上はサービス期間に応じて按分して計上(経過処理)しておりますが、契約施設数の増加に伴い売上高が逓増傾向にあります。当第2四半期連結会計期間において受注を追い上げたものの、前半での受注の遅れが影響し、課金開始時期の遅れから採算面は計画値を若干下回りました。合同会社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、従来の病院向けサービス提供に加えて、健診施設等の顧客の取り込みや病理分野への事業拡大が進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は順調に推移しました。
CRM分野では、次世代製品の販売、大手システム・インテグレーターとの業務提携、クラウド需要の拡大により、堅調な受注環境が続いています。知名度の向上と実績の拡大に伴い、大型案件の受注も複数積み上がり、計画値を上回りました。
以上により、同事業の売上高は過去最高の33億28百万円と前年同四半期に比べ1億47百万円(4.7%)の増加、営業利益は5百万円と前年同四半期に比べ46百万円(89.2%)の減少となりました。
(2) 財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から2億10百万円(1.7%)減少し、118億80百万円となりました。たな卸資産が1億59百万円増加する一方、受取手形及び売掛金が3億12百万円減少したことが主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から84百万円(2.3%)増加し、37億11百万円となりました。無形固定資産その他のソフトウェアが87百万円増加したことが主な要因であります。以上により、総資産は前年度末から1億26百万円(0.8%)減少し、155億92百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から1億71百万円(2.1%)減少し、78億92百万円となりました。流動負債その他の未払金が1億99百万円減少したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から1億75百万円(4.8%)減少し、35億11百万円となりました。長期借入金が1億50百万円減少したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、前年度末から3億46百万円(3.0%)減少し、114億4百万円となりました。
純資産の残高は、前年度末から2億20百万円(5.6%)増加し、41億87百万円となりました。利益剰余金の増加2億15百万円が主な要因であります。これにより自己資本比率は前年度末の25.1%から26.7%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前年同四半期に比べ12億11百万円増加し、48億8百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローについては、前払保守料の増加額の減少等により、前年同四半期に比べ7億35百万円増加し、6億58百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローについては、前年同四半期に発生した本社移転に伴う敷金の収入が当第2四半期連結累計期間では発生しなかったため、敷金の回収による収入の減少等により、前年同四半期に比べ3億41百万円収入が減少し、2億21百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローについては、自己株式の取得による支出の減少等により、前年同四半期に比べ4億9百万円収入が増加し、3億27百万円の支出となりました。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は18百万円であります。
| (用語解説) | ||
| ※1 | AI | 人工知能(Artificial Intelligence)の略。 |
| ※2 | IoT | コンピュータ以外の物(自動車や家電等の機器類、従来コンピュータ接続が困難だった物)がインターネットで接続され、それらの物の状況を把握し、活用できる技術。モノのインターネット化(Internet of Things)の略。 |
| ※3 | マルウェア | 無害を装ってパソコンに感染するコンピュータウィルスの総称。暗号化された通信により感染したパソコンを遠隔操作し、内部の情報等を取得する。 |
| ※4 | サイバー攻撃 | インターネットを利用して、標的のコンピュータやネットワークに不正侵入し、データの取得や破壊、改ざん等を行ったり、標的のシステムを機能不全に陥らせたりすること。 |
| ※5 | オフバランス | 貸借対照表(バランスシート)には記載されない項目のこと。 |
| ※6 | クラウド | クラウド(雲)はインターネットのこと。従来はユーザがハードウェア、ソフトウェア、データを自分自身で保有、管理していたのに対して、これらをユーザが保有せずにインターネット経由で利用できるようにするサービス提供の形態。 |
| ※7 | プラットフォーム | アプリケーションソフトウェア(特定業務支援)を稼働させる基盤部分のこと。ここでは、複数のクラウドシステムを稼働させることができる汎用化された基盤システムを指す。 |
| ※8 | クラウド・ファースト | コンピュータシステムの導入検討する際に、最初にクラウドシステムを検討すること。 |
| ※9 | ビッグデータ | 企業やインターネット上で毎日蓄積される取引情報、口コミ情報、掲示板の発言等、事業に役立つ知見を導き出すための膨大なデータのこと。 |
| ※10 | ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム | 業務パソコンやサーバ等のネットワーク端末がサイバー攻撃を受けた際に、その状況把握、及び攻撃を受けた端末の特定・隔離などの対策を迅速に行うことができる製品のこと。 |
| ※11 | トークン | ここでは、パソコン等に接続して利用者認証のためのワンタイムパスワードを生成する小型装置を指す。 |
| ※12 | BI | ビジネス・インテリジェンス(Business Intelligence)の略。蓄積された企業内の膨大なデータ(ビッグデータ)を、分析・加工して、企業の意思決定に活用しようとする手法。 |
| ※13 | SaaS | ソフトウェアの機能のうち、ユーザが必要とする機能をインターネット経由で利用できるようにしたサービス提供の形態。Software as a Serviceの略。 |
| ※14 | ストック型 | 保守、運用・監視やクラウドサービス(SaaS)等、ユーザに定期的に契約を更新してもらうことにより、中長期に亘って継続的に収益を得るビジネスモデル。 |
| ※15 | 仮想化ソリューション | コンピュータシステムを構成する資源(サーバ、ストレージ、ソフトウェア等)に関する技術。複数から構成されるものを論理的に一つのもののように見せかけて利用できたり、その逆に、一つのものを論理的に複数に見せかけて利用できたりする技術。 |
| ※16 | インテグレーション | コンピュータシステムの導入に際し、業務上の問題点の洗い出し等の業務分析から、システム設計、必要なハードウェア・ソフトウェアの選定、プログラム開発、システム構築までを一括したサービスとして提供すること。 |
| ※17 | スマートフォン | 携帯情報端末(PDA)機能を備えた携帯電話。通常の音声通話、メール、インターネット接続等に加えて、ユーザが必要とするソフトウェアを取り込んで利用できる等、パソコンに準ずる機能を持つ。 |
| ※18 | オープンソース | 一般的に無償で利用できるソフトウェアを指す。そのソフトウェアの機能・品質の向上のために世界中の技術者が参加して開発を行っており、改訂版の管理や配布は非営利団体等が行っていることが多い。 |
| ※19 | 負荷分散装置 | Webサイトへのアクセス集中による反応の低下やシステム停止を防止するため、多数のアクセス(負荷)を適切にサーバに振り分ける(分散)こと。 |
| ※20 | 標的型攻撃 | 明確な意図と目的をもって特定の企業や組織を攻撃するサイバー攻撃の一種。実在する組織や関係者を装ってウィルスメールを送信し、攻撃の成功率を高める。 |
| ※21 | 次世代ファイアウォール | 従来のファイアウォールでは防ぐことができないセキュリティ脅威に対応した製品。例えば、通常のインターネット利用に紛れて内部に侵入し、情報漏えいを引き起こす最近のサイバー攻撃や、流れるデータに対するきめ細かい制御が必要なファイル共有ソフトウェア等による情報漏えいを防ぐ。 |
| ※22 | フォレンジック | 不正アクセスや情報漏洩等のセキュリティ事象が発生した際に、原因究明のため、その痕跡や記録等を収集分析すること。 |
| ※23 | クラスターストレージ | コンピュータで処理に使うプログラムやデータを記憶する外部装置の一種で、記憶容量を拡張する際の拡張性と柔軟性に優れる。 |
| ※24 | サンドボックス | Webページで自動実行されるプログラム等、インターネット経由で入手されるプログラムを一旦安全な場所で動作させることで、未知のウィルスを検知することのできる製品。 |
| ※25 | セキュリティイベント管理 | 組織内の各システムで発生している様々な事象の組み合わせを総合的に分析することで、単一製品では発見できないセキュリティ事象を可視化すること。 |
| ※26 | エンドポイント | ネットワークの末端に接続されているパソコンやサーバを指す。 |
| ※27 | 組込みソフトウェア | 携帯電話や家電、自動車等の製品の動作を制御するために組み込まれているソフトウェア。 |
| ※28 | 機能安全 | 電気・電子機器、自動車や医療機器等は、組み込まれたソフトウェアにより制御されています。製品の機能自体、またはその故障等によって人に危険を及ぼす可能性のあるソフトウェアの不具合を減らし、安全を確保するための開発手順、手法、安全分析(安全に関する設計事項の漏れ、抜けを防ぐ)を体系的にまとめたもの。機能安全規格として確立されており電気・電子機器関連ではIEC61508、自動車ではISO26262、医療機器ではIEC62304等がある。 |