有価証券報告書-第31期(2025/05/01-2026/04/30)

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2026/07/24 9:35
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【項目】
158項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(全般)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度に比べ、125,903千円減少し、6,223,323千円となりました。その主な要因は、機械装置及び運搬具が76,366千円、投資有価証券が64,832千円それぞれ増加した一方で、現金及び預金が298,669千円減少したためであります。また、自己資本比率は前連結会計年度に比べ1.0ポイント増加し、85.8%となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度に比べ、246,285千円減少し、2,827,279千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が298,669千円減少したためであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度に比べ、120,382千円増加し、3,396,043千円となりました。その主な要因は、機械装置及び運搬具が76,366千円、投資有価証券が64,832千円それぞれ増加したためであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度に比べ、74,513千円減少し、882,817千円となりました。その主な要因は、未払金が79,527千円減少したためであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度に比べ、2,765千円減少し、2,775千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度に比べ、48,624千円減少し、5,337,729千円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益292,817千円計上した一方で、剰余金の配当109,932千円および自己株式が239,305千円増加したためであります。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やAI関連企業の好業績などを背景に、景気は緩やかな回復基調となっている一方で、円安進行による原材料・エネルギー価格の高騰やそれに伴う消費マインドの下振れ懸念に加え、ウクライナ・中東地域における地政学リスクの高まりなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社は景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するフューネラル事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するフォトブック事業、空中結像という今までにないユニークな技術で新しい市場を創造し、夢の実現を目指す空中ディスプレイ事業というそれぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。
セグメント別の概況を示すと、次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。
(フューネラル事業)
当事業におきましては、自社営業による新規契約を着実に積み重ねましたが、当期に入ってからの全国的な葬儀施行件数の減少傾向は通年継続しており、主力である画像処理収入は減少を余儀なくされました。それに伴い、額やペーパーなどのサプライ品の売上も減少いたしました。一方、遺影写真出力用システムやサイネージ機器などのハード機器売上は伸長いたしました。
葬儀業界向けDXサービス「tsunagoo(つなぐ)」につきましては、想定より低いながらも契約獲得が進むとともに、契約稼働率が向上したため、供花・供物・弔電などの利用が活性化し、手数料収入の増加につながりました。
また、AIを活用した新サービス「snapCINEMA」の契約拡大に努めたほか、葬儀社向けVR教育システムの開発やオリジナルソングを活用した新映像コンテンツの企画を進めてまいりました。さらに、ペット葬祭市場への参入に向けた準備も行ってまいりました。
利益面につきましては、画像処理収入の減少に伴う粗利減の影響が大きく、人件費やクラウド利用料の増加も加わり、セグメント利益は減少いたしました。
以上の結果、売上高は3,301,875千円(前連結会計年度比97.4%)、セグメント利益は632,515千円(前連結会計年度比78.9%)となりました。
(フォトブック事業)
当事業におきましては、国内プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、国内一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。
国内プロフェッショナル写真家向け市場におきまして、主力であるウェディング市場は、挙式規模の縮小傾向や写真アウトプットのデジタル化傾向により厳しい環境にあります。そのような状況の中、工場見学を活用した大手顧客の獲得や同業他社撤退に伴う製品開発と切替営業の強化が奏功いたしました。また、製品値上げの浸透や写真加工関連の周辺業務を担うBPO型サービスの受注にも努めてまいりました。
国内一般消費者向け市場におきましても、依然として厳しい環境が継続しておりますが、カレンダーなど季節製品の充実による新規顧客獲得や、コミュニティーマーケティングの実施によるファン作りなどの施策を進めてまいりました。また、写真集発注用ソフトウェアのバージョンアップ開発も行ってまいりました。推し活向けにはIP保有会社と独自製品を開発してまいりました。
バーチャルビジネス分野では、子会社である株式会社BETが海外進出や男性ライバー事務所立ち上げなどにチャレンジしてまいりました。また、前期に引き続き、広島、徳島の2か所でVTuberフェスを実施し、地域活性化の取組として一定の成果を出しました。
利益面につきましては、株式会社BETの損益が苦戦するとともに、原材料価格の高騰や人件費上昇の影響を受けたものの、価格改定の浸透に加え、固定費の削減や生産効率化への取り組みの成果もあり、粗利率が改善し、セグメント利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は3,704,662千円(前連結会計年度比99.2%)、セグメント利益は677,772千円(前連結会計年度比112.7%)となりました。
(空中ディスプレイ事業)
当事業におきましては、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指しており、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売するとともに、新しい技術の研究、開発を行っております。
当期に入りまして事業方針を変更し、その遂行に努めてまいりました。営業面につきましては、これまでのプレート単体販売中心から、空中ディスプレイの体験価値をコンテンツや筐体を融合したパッケージ製品としての提供にシフトいたしました。その方針のもと、BtoB向けには「浮空ライブステージ匠・MAX」を開発し、エンタメ、観光、教育分野をターゲットに自治体を含め提案し、AI接客用途などで成果が出始めております。BtoC向けには小型の「浮空ライブステージHOME」を開発し、IP保有会社との連携や推し活分野に向けた販売にトライしております。
製造・開発面におきましても、これまでの自社製造の方針から、自社の技術、特許、ノウハウなどのアセットを提供する方針に転換し、その方針のもと、自社技術開発センターの閉鎖を決定いたしました。また、海外を中心に戦略パートナーとの交渉を進め、中国市場においては樹脂製ASKA3Dプレートのライセンスパッケージ提供の契約を締結いたしました。加えて、新技術である裸眼3Dディスプレイ関連の能動系技術の特許申請や試作機の製作・検証を進めてまいりました。
損益面につきましては、売上は厳しい状況であったものの、案件ごとの採算向上に努めるとともに、展示会出展を抑制することで広告宣伝費や旅費交通費を減少させ、また、研究開発テーマを能動系など新技術関連に絞り込むことで研究開発費をコントロールしてまいりました。
その結果、売上高は105,029千円(前連結会計年度比72.7%)、セグメント損失は283,925千円(前連結会計年度は533,104千円の損失)となりました。
以上の結果、売上高は7,102,763千円(前連結会計年度比97.8%)となり、損益面につきましては、空中ディスプレイ事業で自社技術開発センターの事業所閉鎖損失を計上したものの、フォトブック事業のセグメント利益が回復したことや、前連結会計年度に計上しました空中ディスプレイ事業での棚卸資産評価損や減損損失が剥落したことなどにより、経常利益は428,614千円(前連結会計年度比239.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は292,817千円(前連結会計年度は263,056千円の損失)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、印刷機等の設備投資や、自己株式の取得、配当金の支払いがあったため、前連結会計年度に比べ、298,669千円減少し、1,383,204千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、647,698千円(前連結会計年度は863,027千円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額95,929千円、売上債権の増加22,853千円による資金の減少があったものの、税金等調整前当期純利益409,816千円、減価償却費312,830千円による資金の増加があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、534,928千円(前連結会計年度は324,626千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出404,068千円、無形固定資産の取得による支出58,185千円による資金の減少があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、411,439千円(前連結会計年度は516,542千円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出299,837千円、配当金の支払額110,404千円による資金の減少があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2024年5月1日
至 2025年4月30日)
当連結会計年度
(自 2025年5月1日
至 2026年4月30日)
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)生産高(千円)前期比(%)
フォトブック事業1,722,23596.61,650,89995.9
空中ディスプレイ事業75,77832.628,59437.7
合計1,798,01489.21,679,49493.4

(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 フューネラル事業は、主に役務提供及び仕入商品の販売であり、生産を伴わないため、生産実績を記載しておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2024年5月1日
至 2025年4月30日)
当連結会計年度
(自 2025年5月1日
至 2026年4月30日)
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)仕入高(千円)前期比(%)
フューネラル事業761,23593.4760,20399.9
合計761,23593.4760,20399.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業は、主に生産であり、仕入を伴わないため、仕入実績を記載しておりません。
c. 受注実績
フューネラル事業、フォトブック事業、空中ディスプレイ事業とも受注実績はありますが、受注から売上計上までが、フューネラル事業においては概ね1日以内、フォトブック事業においては概ね20日以内、空中ディスプレイ事業においては概ね1か月以内であるため、記載を省略しております。
d. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2024年5月1日
至 2025年4月30日)
当連結会計年度
(自 2025年5月1日
至 2026年4月30日)
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)販売高(千円)前期比(%)
フューネラル事業3,389,901103.33,301,87597.4
フォトブック事業3,728,726103.33,695,85899.1
空中ディスプレイ事業144,38799.3105,02972.7
合計7,263,016103.27,102,76397.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度における経営成績等の状況に関する認識等
a. 経営成績等の状況
当連結会計年度の経営成績は、売上高7,102,763千円(前連結会計年度比97.8%)、営業利益391,822千円(前連結会計年度比225.6%)経常利益428,614千円(前連結会計年度比239.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益292,817千円(前連結会計年度は263,056千円の損失)となりました。
当社グループは経営指標として、前連結会計年度までは売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しておりましたが、中期経営計画の策定にあたり重要視する経営指標を見直し、今後は、売上高、営業利益、ROE(自己資本当期純利益率)を重要視することとしました。当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比97.8%の7,102,763千円であり、満足できる結果とはなりませんでした。堅実なストック型ビジネスモデルであるフューネラル事業売上が、全国的な葬儀件数の減少の影響を受けて減収となってしまったことが要因となっております。また、空中ディスプレイ事業におきましても、事業方針の変更に伴い、戦略パートナーとのライセンス供与の折衝を行いつつ、高付加価値パッケージ販売の種まきを進めましたものの、実績としては物足りない結果となりました。フォトブック事業は子会社の伸び悩みはありましたものの、厳しい事業環境下においてはまずまずの成果であったと認識しております。今後は、既存ビジネス拡張・自社アセット活用・BtoCビジネス成長・地域活性化促進の4つの成長戦略フレームワークを基礎とし、各事業部それぞれの戦略を実行し、売上を拡大してまいります。また、M&Aやアライアンスといった手段も事業成長を促進するために活用してまいります。
営業利益は、前連結会計年度比225.6%の391,822千円となりました。前連結会計年度からは大きく増加しているものの、前連結会計年度は空中ディスプレイ事業において多額の棚卸資産評価損を計上しており、単純に比較することはできません。フォトブック事業部では価格転嫁や新規顧客の獲得および生産効率の向上によりまずまずのセグメント増益となったものの、フューネラル事業は前述した全国的な葬儀件数の減少により、高付加価値の遺影写真加工収入の停滞が利益へのマイナスインパクトとなり、セグメント減益を余儀なくされました。空中ディスプレイ事業は展示会や研究テーマの絞り込みにより費用をコントロールしましたが、収益化に向けての道筋を描くところまでには及びませんでした。今後は、原料高や人件費の増加、東京支社統合による固定費の上昇など厳しい環境にはありますが、適切なプライシングや利益率の高い製品・サービスのリリース、KAIZENなどによる地道な効率向上への取り組みなどで粗利率の向上を実現してまいります。また、事業部連携によるアセットの有効活用やペット葬儀など新領域での収益力を高めてまいります。
ROEは、前連結会計年度が△4.6%だったのに比べ、当連結会計年度は5.5%と改善しました。前連結会計年度、特別損失として、減損損失や投資有価証券評価損を計上し損失を余儀なくされた状況に比べ、堅調な利益を計上したこと、また、配当に加え、自己株式の取得を積極的に行ったことから自己資本の増加を抑制したことが寄与いたしました。中期経営計画において2029年4月期にROE8%を目標としており、効率的な資金の活用を進めてまいります。
b. キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、フォトブック事業における生産設備や空中ディスプレイ事業における生産設備や研究開発費等に加え、事業成長を加速するM&A等になります。
翌連結会計年度においては、東京支社統合に伴う設備投資やフォトブック事業での自動検査機購入などの資金需要がありますが、これらは自己資金で賄う予定であります。

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