有価証券報告書-第43期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/19 11:32
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が続くなか、個人消費は2019年10月の消費税増税に伴う駆け込み需要の反動により、一時的には減少となったものの、その後は緩やかな景気の持ち直しが見られました。しかし、長引く米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題といった海外要因、新型コロナウイルス感染症拡大により国内外経済への負の影響が懸念されるなど、景気の先行き不透明な状態が続いています。
このような経済環境の中、移動体通信事業におきましては、2019年10月に施行の改正電気通信事業法により、通信料金と端末代金の完全分離、期間拘束の行き過ぎた囲い込みの是正及び携帯電話の販売代理店の不適切な販売等を是正するための届け出制度の導入等、事業環境が大きく変化いたしました。このため、通信事業者各社は電気通信事業法の改正に適切に対応し、幅広いサービスの提供により、ARPA(契約者1人あたりの平均売上金額)を高めるとともに、契約者数を増加させ、かつ自社顧客流出抑止のための施策を講じてまいりました。
人材派遣事業につきましては、派遣スタッフの確保が難しい状況となっておりますが、愛知県の自動車産業を中心とした製造業向けの業務請負等が堅調に推移いたしました。 ビルメンテナンス事業につきましては、緩やかな景気回復を背景とした顧客企業の収益に改善の傾向がみられ、効率的かつ高品質なサービスへのニーズが高まりました。
店舗転貸借事業及び不動産売買事業につきましては、主要顧客である外食産業において、昨秋の連休を直撃した台風や消費税増税の対応による影響により、売上が一時的に前値を下回ったものの、その後は持ち直している状況にあります。また、事業展開している東京主要エリアにおける商業不動産賃料は高水準で安定的に推移しており、引き続き需要は好調を維持いたしました。
卸事業につきましては、同業他社との価格競争や物流コストの上昇等の影響により、厳しい状況となっておりますが、自然派化粧品の企画・卸販売等は堅調に推移いたしました。
海外事業につきましては、2019年10月にアジア地域進出を目的として、シンガポール共和国において労働ビザ申請、給与計算、税金・社会保険料計算等の受託業務を行う INNOVARE HOLDINGS PTE.LTD. の株式取得を行い、連結子会社といたしました。なお、 INNOVARE HOLDINGS PTE.LTD. につきましては、2019年12月31日をみなし取得日としているため、当連結会計年度の連結損益計算書に同社の業績は含まれておりません。
また、グループ全体として、新型コロナウイルスの本格的な感染拡大が3月以降であったこともあり、業績への影響は殆どありませんでした。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高42,934百万円(前年同期比4.6%増)となりました。損益面におきましては営業利益2,021百万円(前年同期比53.5%増)、経常利益2,114百万円(前年同期比60.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益769百万円(前年同期比32.8%増)となりました。
セグメント別の概況は、次の通りであります。
ⅰ 移動体通信事業
移動体通信事業においては、端末の高価格化などによる買い替えサイクルの長期化や、2019年10月施行の改正電気通信事業法、総務省による各種ルールの見直しの影響もあり携帯電話の販売台数が計画を下回ったことにより、減収となりました。
損益面においては、キャッシュバックや値引きの抑制、2019年3月から全社的に取り組んでいる生産性向上のための業務見直しによるコスト削減が功を奏し、増益となりました。
なお、集客力及び営業力強化のため、1店舗の移転リニューアル(2019年7月に「auショップ下北沢(東京都世田谷区)」)を実施いたしました。また、事業効率化のため、2019年5月31日をもって1店舗(「auショップ半田インター(愛知県半田市)」)を閉店いたしました。
この結果、当該セグメントの売上高は16,010百万円(前年同期比8.1%減)、営業利益は690百万円(前年同期
比221.1%増)となりました。
ⅱ 人材派遣事業
人材派遣事業においては、製造業向け業務請負等が堅調に推移したものの、派遣スタッフの確保が難航したことにより売上高が伸びず、減収となりました。
損益面においては、人件費等の販売費及び一般管理費は減少したものの、売上高の減少により減益となりました。
この結果、当該セグメントの売上高は2,728百万円(前年同期比1.9%減)、営業利益は80百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
ⅲ ビルメンテナンス事業
ビルメンテナンス事業においては、全年のスポット案件分の受注が無かったものの、継続案件の増加により増収となりました。
損益面においては、売上高の増加に加え、合併(株式会社代々木の杜企画を吸収合併)に伴う経費削減効果による、販売費及び一般管理費の減少により、増益となっております。
この結果、当該セグメントの売上高は5,623百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益は314百万円(前年同期
比6.6%増)となりました。
ⅳ 店舗転貸借事業
店舗転貸借事業においては、年間を通じ首都圏における商業不動産の需要が好調を維持している中、営業体制の強化や不動産業者とのリレーションシップ強化等に取り組み、新規契約件数及び後継付け件数(閉店した店舗に対し新規出店者と転貸借契約を締結したもの)とも好調に推移し、増収となりました。
損益面においては、売上高は増加したものの、本社オフィスの拡張や人件費の増加等による販売費及び一般管理費の増加により、減益となりました。
この結果、当該セグメントの売上高は9,385百万円(前年同期比16.0%増)、営業利益は568百万円(前年同期
比19.4%減)となりました。
ⅴ 不動産売買事業
不動産売買事業においては、店舗転貸借事業の更なる推進のための不動産業者とのリレーションシップ強化を目的とした店舗不動産の仕入販売や建築販売の取り組みにより、増収となりました。
損益面においては、店舗不動産の仕入販売件数の増加に伴い、増益となりました。
この結果、当該セグメントの売上高は599百万円(前年同期比341.1%増)、営業利益は216百万円(前年同期比653.9%増)となりました。
ⅵ 卸事業
卸事業においては、主要取引先である100円ショップ、通販会社等への販売が好調だったことに加え、2019年6月30日にみなし取得した株式会社七つの海が寄与した結果、増収となりました。
損益面においては、物流コスト等の販売費及び一般管理費の増加があったものの、株式会社七つの海が寄与した結果、増益となりました。
この結果、当該セグメントの売上高は8,750百万円(前年同期比20.1%増)、営業利益は193百万円(前年同期は営業損失20百万円)となりました。
ⅶ 海外事業
上述のとおり、2019年12月31日をみなし取得日としているため、当連結会計年度の連結損益計算書に同社の業績は含まれておりません。
a.財政状態の分析
ⅰ 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて13.4%増加し、13,625百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加(2,372百万円)等によるものであります。
ⅱ 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べて9.5%増加し、11,416百万円となりました。これは、主として差入保証金の増加(756百万円)等があったことによるものであります。
ⅲ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて3.9%増加し、8,405百万円となりました。これは、主として未払法人税等の増加(139百万円)等があったことによるものであります。
ⅳ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べて25.4%増加し、7,403百万円となりました。これは、主として長期預り保証金の増加(831百万円)等があったことによるものであります。
ⅴ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べて9.2%増加し、9,232百万円となりました。これは、主として利益剰余金の増加(625百万円)等があったことによるものであります。
b.経営成績の分析
ⅰ 売上高
店舗転貸借事業における転貸借物件数の増加、卸事業における株式会社七つの海の株式取得等により、売上高は前連結会計年度に比べて4.6%増加し、42,934百万円となりました。
ⅱ 営業利益
店舗転貸借事業における人件費等の増加及び卸事業における物流費等の増加があったものの、移動体通信事業における生産性向上のための業務見直し、またビルメンテナンス事業における合併によるコスト削減効果により、営業利益は前連結会計年度に比べて53.5%増加し、2,021百万円となりました。
ⅲ 経常利益
ビルメンテナンス事業における保険解約返戻金等の計上、店舗転貸借事業における違約金収入の増加により、経常利益は前連結会計年度に比べて60.7%増加し、2,114百万円となりました。
ⅳ 売上高経常利益率
販売費及び一般管理費の増加があったものの、売上高、営業外収益の増加により、経常利益率は前連結会計年
度に比べて1.7%増加し、4.9%となりました。
ⅴ 親会社株主に帰属する当期純利益
減損損失274百万円、事業再編損53百万円、法人税等673百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて32.8%増加し、769百万円となりました。
最近5年間における売上高経常利益率の推移は、以下のとおりであります。
決算年月2016年
3月期
2017年
3月期
2018年
3月期
2019年
3月期
2020年
3月期
経常利益(百万円)9351,2201,0941,3162,114
売上高経常利益率(%)2.83.52.93.24.9

c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,342百万円増加し、6,044百万円となりました。キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は3,094百万円(前年同期は165百万円)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益(1,756百万円)、たな卸資産の減少額(983百万円)、預り保証金増加額(831百万円)、法人税等の支払額(665百万円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は413百万円(前年同期比34.8%減)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出(138百万円)等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は338百万円(前年同期は689百万円の獲得)となりました。これは主に短期借入金の純減少額(600百万円)等があったことによるものであります。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは主に営業活動によって得られた資金により、また必要に応じて経済動向、金融市況を踏まえた調達
手段によって得られた資金により、新規出店及び既存店舗の改装に係る設備投資等を行っております。
なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載の通りであります。
また、過去3年のフリーキャッシュ・フローの推移については以下の通りであります。
(単位:百万円)
回次
決算年月
第41期
2018年3月
第42期
2019年3月
第43期
2020年3月
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
1,256
△1,140
953
165
△634
689
3,094
△413
△338
現金及び現金同等物の期末残高3,4793,7016,044
フリーキャッシュ・フロー
前年増減額
116
△345
△468
△584
2,680
3,149

(注) フリーキャッシュ・フローは、以下の計算式によっております。
フリーキャッシュ・フロー = 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー
a.資金需要の主な内容と配分
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、派遣人件費、販売費及び一般管理費等の営
業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。また、株主還元につきましては、財務の健全性に留意しつつ、配当政策に基づき実施しております。
b.資金調達
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び金融機関からの借入に
よる外部資金を有効に活用しております。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、加え
て強固な財務体質を有していることから、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調
達に関しては問題なく実施可能と認識しております。
③仕入及び販売の実績
ⅰ仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメント当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
移動体通信事業10,565△19.1
ビルメンテナンス事業13462.1
不動産売買事業337△19.1
卸事業7,16513.2
合計18,202△8.5

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
セグメント当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
移動体通信事業携帯端末等販売14,539△8.2
作業系手数料241△19.6
回線系手数料1,1313.4
その他97△47.1
小計16,010△8.1
人材派遣事業人材派遣2,200△3.8
業務請負44015.7
その他87△22.7
小計2,728△1.9
ビルメンテナンス
事業
清掃2,1552.9
設備・警備1,7443.5
その他1,723△0.3
小計5,6232.1
店舗転貸借事業店舗転貸借9,38516.0
不動産売買事業不動産売買599341.1
卸事業小売業2,48039.0
通販業4,8885.4
卸売業1,077119.4
その他304△17.2
小計8,75020.1
報告セグメント計43,0974.5
その他△162-
合計42,9344.6

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)
KDDI株式会社16,86241.115,58836.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要としておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(販売用不動産の評価)
株式会社テンポイノベーションの販売用不動産について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額
を正味売却価額まで減額し、当該減少額を評価損として計上いたします。正味売却価額の算定に当たっては、慎重
な検討を行っておりますが、販売計画や市場環境等の変化により、見積時に前提とした条件や仮定に変更が生じ、正味売却価額が帳簿価額を下回った場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、販売用不動産にお
ける正味売却価額の見積りについては、販売用不動産の所在する地域の市場動向や価格情報、物件における収益利
回り等に基づいて算定しております。
(在庫の評価)
株式会社ハピラの在庫について、正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を正味売却価額まで減額
し、当該減少額を評価損として計上します。同社における適切な在庫管理と販売予測により、品切れによる販売機
会ロス削減と過剰在庫の防止を行っておりますが、販売予測を誤った場合や市場環境等の変化により、過剰在庫が
発生し、評価損の計上が必要となる可能性があります。なお、正味売却価額の見積りに当たっては、毎四半期末時
点で保有している在庫について、直近一年間の販売実績を加味し、将来の販売可能性が見込めないものを規則的に
処分見込価額まで引き下げる方法によっております。
(のれんの減損)
当社グループでM&Aに伴い計上したのれんについて、事業環境の変化等により、株式取得時に想定していた収
益及び将来キャッシュ・フローが見込めなくなった場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を
減損損失として計上します。なお、のれんにおける回収可能価額の見積りについては、被取得企業における過去の
実績や当該企業が所在する各国の経済情勢及び当該企業を取り巻く市場環境等を踏まえた事業計画に基づく収益及
び将来キャッシュ・フローにより算定しております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
⑥経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。

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