有価証券報告書-第42期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次の通りであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、国内需要の堅調な動きが続き、景気の回復基調が続いております。しかしながら、米中経済覇権問題、英国のEU離脱問題といった海外要因による国内経済への負の影響が懸念されるなど、景気の先行きの不透明感が続いています。
このような経済環境の中、移動体通信事業におきましては、通信キャリア間のサービスや料金体系に大きな違いはなくなっている中、サブブランド、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者。無線通信インフラを他携帯電話事業者等から借り受けてサービスを提供している事業者のこと)各社のサービスも普及してきていることから、物販や電気、ガス、保険など通信以外のサービスを提供することにより集客力を高め、差別化を図っております。
人材派遣事業につきましては、派遣スタッフの確保が難しい状況となっておりますが、愛知県の自動車産業を中心とした製造業向けの業務請負等が堅調に推移しております。 ビルメンテナンス事業につきましては、緩やかな景気回復を背景として顧客企業の収益に改善の傾向がみられ、効率的かつ高品質なサービスへのニーズが高まってきております。
店舗転貸借事業につきましては、事業展開している東京主要エリアにおける商業不動産賃料の水準は高止まりしているものの、引き続き需要は好調を持続しております。なお、店舗転貸借事業を営む株式会社テンポイノベーションは、平成30年10月25日に東京証券取引所市場第一部に市場変更致しました。
また、セグメント名称を、「店舗賃貸事業」から「店舗転貸借事業」へ変更しておりますが、当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
文具包装資材卸事業につきましては、同業他社との価格競争や海外仕入先であるアジア諸国の人件費上昇の影響により、厳しい状況となっております。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高41,030百万円(前年同期比10.0%増)となりました。損益面におきましては営業利益1,316百万円(前年同期比24.3%増)、経常利益1,316百万円(前年同期比20.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益579百万円(前年同期比5.9%増)となりました。
セグメント別の概況は、次の通りであります。
ⅰ 移動体通信事業
移動体通信事業においては、端末の高価格化などによる買い替えサイクルの長期化や、新機種の販売が想定を下回ったことにより携帯電話等販売台数は伸び悩んだものの、通信関連商材だけでなく、ライフデザイン商材の提案にも注力した結果、増収となりました。
損益面においては、販売スタッフ増強による人件費、週末キャンペーン等の販売促進費が増加した結果、減益となっております。
なお、集客力及び営業力強化のため、2店舗の新規出店(平成30年9月に「auショップららぽーと名古屋みなとアクルス(愛知県名古屋市)」及び「UQスポットららぽーと名古屋みなとアクルス(愛知県名古屋市)」)、1店舗の移転統合リニューアル(平成30年7月に「auショップ四日市久保田(三重県四日市市)」と「auショップ四日市駅前(三重県四日市市)」を統合し、新たに「auショップ四日市久保田(三重県四日市市)」として移転リニューアル)、2店舗の移転リニューアル(平成30年4月に「auショップ多治見インター(岐阜県多治見市)」、平成31年1月に「auショップ瀬戸瀬港(愛知県瀬戸市)」)を実施しております。
また、平成30年12月に、auショップ1店舗「auショップ上石神井(東京都練馬区)」を、運営するソフィア通信株式会社より譲り受けました。
事業効率化のため、平成31年3月31日をもって4店舗(「auショップ岡崎(愛知県岡崎市)」、「auショップ藤が丘(愛知県名古屋市)」、「auショップ金山(愛知県名古屋市)」、「auショップ亀山(三重県亀山市)」)を閉店いたしました。
この結果、当該セグメントの売上高は17,421百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は214百万円(前年同期
比29.7%減)となりました。
ⅱ 人材派遣事業
人材派遣事業においては、製造業向け業務請負等が堅調に推移した結果、増収となりました。
損益面においては、売上高の増加等により増益となりました。
この結果、当該セグメントの売上高は2,782百万円(前年同期比11.5%増)、営業利益は85百万円(前年同期比35.0%増)となりました。
ⅲ ビルメンテナンス事業
ビルメンテナンス事業においては、平成30年3月31日にみなし取得した株式会社代々木の杜企画が寄与した結果、増収となりました。
損益面においては、人件費上昇による原価、販売費及び一般管理費の増加があったものの、株式会社代々木の杜企画が寄与した結果、増益となっております。
この結果、当該セグメントの売上高は5,508百万円(前年同期比29.5%増)、営業利益は295百万円(前年同期比34.3%増)となりました。
ⅳ 店舗転貸借事業
店舗転貸借事業においては、首都圏における商業不動産の需要が好調を維持している中、営業体制の強化や不動産業者とのリレーションシップ強化などに取り組み、新規契約件数及び後継付け件数(閉店した店舗に対し新規出店者と転貸借契約を締結したもの)とも好調に推移し、増収となりました。
損益面においては、営業員の増員等により販売費及び一般管理費が増加したものの、売上高の増加により、増益となっております。
この結果、当該セグメントの売上高は8,093百万円(前年同期比21.0%増)、営業利益は704百万円(前年同期比77.5%増)となりました。
ⅴ 文具包装資材卸事業
文具包装資材卸事業においては、主要取引先である100円ショップ、通販会社等への販売に苦戦したものの、増収となりました。
損益面においては、仕入原価の上昇に対処すべく販売価格の見直しを進めた結果、売上総利益率は改善したものの、物流コスト等の販売費及び一般管理費が増加し、減益となっております。
この結果、当該セグメントの売上高は7,283百万円(前年同期比0.8%増)、営業損失は20百万円(前年同期は営業利益109百万円)となりました。
ⅵ その他事業
その他事業においては、不動産の販売等により、売上高は135百万円(前年同期比-%)、営業利益は28百万
円(前年同期比-%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ221百万円増加し、3,701百万円となりました。キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は165百万円(前年同期比86.8%減)となりました。これは主に売上債権の増加額(206百万円)や棚卸資産の増加額(516百万円)、法人税等の支払額(852百万円)等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は634百万円(前年同期比44.4%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出(593百万円)等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は689百万円(前年同期比27.6%減)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却による収入(792百万円)等があったことによるものであります。
③仕入及び販売の実績
ⅰ仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメント | 当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 移動体通信事業 | 13,061 | 0.0 |
| ビルメンテナンス事業 | 83 | △5.6 |
| 文具包装資材卸事業 | 6,327 | 1.0 |
| その他事業 | 416 | - |
| 合計 | 19,889 | 2.4 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ⅱ販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメント | 当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | ||
| 移動体通信事業 | 携帯端末等販売 | 15,841 | 4.9 |
| 作業系手数料 | 301 | △6.8 | |
| 回線系手数料 | 1,094 | △9.5 | |
| その他 | 184 | △16.1 | |
| 小計 | 17,421 | 3.4 | |
| 人材派遣事業 | 人材派遣 | 2,288 | 10.2 |
| 業務請負 | 380 | 18.7 | |
| その他 | 113 | 15.5 | |
| 小計 | 2,782 | 11.5 | |
| ビルメンテナンス 事業 | 清掃 | 2,094 | 69.9 |
| 設備・警備 | 1,685 | △1.2 | |
| その他 | 1,728 | 31.5 | |
| 小計 | 5,508 | 29.5 | |
| 店舗転貸借事業 | ランニング収入 | 7,365 | 21.5 |
| イニシャル収入 | 727 | 15.8 | |
| 小計 | 8,093 | 21.0 | |
| 文具包装資材卸事業 | 小売業 | 1,784 | 20.8 |
| 通販業 | 4,640 | △1.5 | |
| 卸売業 | 491 | △23.6 | |
| その他 | 367 | △6.4 | |
| 小計 | 7,283 | 0.8 | |
| 報告セグメント計 | 41,089 | 9.5 | |
| その他 | 135 | - | |
| 合計 | 41,225 | 9.9 | |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。
3 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| KDDI株式会社 | 16,605 | 44.5 | 16,862 | 41.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたって、期末日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与えるような見積り・予測を必要としておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、実現可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を評価するにあたっては、課税主体毎に将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収見込みを検討しておりますが、課税所得の見積りの前提とした諸条件の変化により、追加引当て若しくは引当額の取崩しが必要となる場合があります。
また、繰延税金資産は現時点における法定実効税率に基づき計上しておりますが、将来税制改正により税率が変更された場合には、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。
②財政状態の分析
ⅰ 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて13.2%増加し、12,019百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加(212百万円)、販売用不動産の増加(533百万円)等によるものであります。
ⅱ 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べて6.5%増加し、10,429百万円となりました。これは、主として差入保証金の増加(684百万円)等があったことによるものであります。
ⅲ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて0.9%減少し、8,091百万円となりました。これは、主として未払法人税等の減少(172百万円)等があったことによるものであります。
ⅳ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べて14.4%増加し、5,902百万円となりました。これは、主として長期預り保証金の増加(710百万円)等があったことによるものであります。
ⅴ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べて19.4%増加し、8,454百万円となりました。これは、主として資本剰余金の増加(482百万円)、利益剰余金の増加(483百万円)等があったことによるものであります。
③経営成績の分析
ⅰ 売上高
店舗転貸借事業における転貸借物件数の増加、ビルメンテナンス事業における平成30年3月31日のみなし取得等により、売上高は前連結会計年度に比べて10.0%増加し、41,030百万円となりました。
ⅱ 営業利益
移動体通信事業における人件費等の増加及び文具包装資材卸事業における物流費等の増加があったものの、営業利益は前連結会計年度に比べて24.3%増加し、1,316百万円となりました。
ⅲ 経常利益
店舗転貸借事業における上場関連費用等の計上があったものの、経常利益は前連結会計年度に比べて20.2%増加し、1,316百万円となりました。
ⅳ 売上高経常利益率
販売費及び一般管理費、営業外費用の増加があったものの、売上高の増加により、経常利益率は前連結会計年
度に比べて0.3%増加し、3.2%となりました。
ⅴ 親会社株主に帰属する当期純利益
減損損失28百万円、法人税等385百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて5.9%増加し、579百万円となりました。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載の通りであります。
⑤経営戦略の現状と見通し
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
⑥資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは主に営業活動によって得られた資金により、また必要に応じて経済動向、金融市況を踏まえた調達
手段によって得られた資金により、新規出店及び既存店舗の改装に係る設備投資等を行っております。
なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
また、過去3年のフリーキャッシュ・フローの推移については以下の通りであります。
(単位:百万円)
| 回次 決算年月 | 第40期 2017年3月 | 第41期 2018年3月 | 第42期 2019年3月 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー | 479 △17 △272 | 1,256 △1,140 953 | 165 △634 689 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 2,409 | 3,479 | 3,701 |
| フリーキャッシュ・フロー 前年増減額 | 462 76 | 116 △345 | △468 △584 |
(注) フリーキャッシュ・フローは、以下の計算式によっております。
フリーキャッシュ・フロー = 営業活動によるキャッシュ・フロー + 投資活動によるキャッシュ・フロー