有価証券報告書-第21期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 15:22
【資料】
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【項目】
96項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出は増勢が足踏みしているものの、設備投資の持ち直しの動き、堅調な雇用・所得情勢を受けて、穏やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、中国を始めとするアジア新興国や資源国等における経済成長の鈍化、英国のEU離脱問題、米国新政権の経済政策等により、世界経済の不確実性が高まり、依然として先行き不透明な状況にあります。
このような状況の中、当社グループの主力事業である技術職知財リース事業においては、燃料電池自動車や自動運転技術を備えた先進安全自動車等の開発に伴った自動車関連分野の他、ソフトウエア開発分野へのテクノロジスト需要が増加しました。また、営業施策の強化や、テクノロジストの高付加価値業務への配属を推し進めたこと等により、当社グループの稼働率及び契約単価は高い水準を維持しました。
一方で、技術系人材の獲得競争が激化している中、新規採用の強化を図ってまいりましたが、計画通りのテクノロジスト確保は厳しく、人材不足により案件に対応しきれない状況にありました。そのため、売上高は伸び悩む結果となったものの、グループ全体として業務効率化による販売費及び一般管理費の削減に努め、利益拡大に寄与いたしました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は売上高3,330,917千円(前年同期比0.8%減)、営業利益123,790千円(同69.5%増)、経常利益123,120千円(同61.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益89,531千円(同90.3%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
① 技術職知財リース事業
電子・電気機器関連や航空機・宇宙関連等の顧客企業からの取引が前年同期より増加したものの、他分野の減収をカバーできず、事業全体の売上高は微減となりました。一方、原価管理の徹底及び経費の更なる削減に努めた結果、売上高は3,138,554千円(前年同期比1.9%減)、セグメント利益は428,399千円(同14.1%増)となりました。
② 一般派遣及びエンジニア派遣事業
前連結会計年度に設立した連結子会社である株式会社ジェイテックビジネスサポート(平成28年4月1日付でベンチャービジネスサポート株式会社から商号変更)による取引が増加したものの、関連費用も増加したことにより、売上高は193,773千円(前年同期比21.4%増)、セグメント損失は4,586千円(前年同期は3,565千円のセグメント損失)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ415,634千円増加(前連結会計年度は73,561千円の減少)し、1,116,257千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は122,020千円となりました。これは主に法人税等の支払額24,149千円、未払金の減少額21,699千円があったものの、税金等調整前当期純利益の計上による123,126千円の増加等により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は3,121千円となりました。これは主に子会社株式の取得による支出15,000千円があったものの、投資有価証券の売却による収入10,350千円、敷金及び保証金の回収による収入10,180千円等により資金が増加したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は290,491千円となりました。これは主に短期借入金の減少額154,000千円があったものの、長期借入金による収入520,000千円等により資金の増加があったことによるものであります。