有価証券報告書-第33期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/19 11:34
【資料】
PDFをみる
【項目】
118項目

対処すべき課題


文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループが直面する経営環境は、技術的にはメインフレーム時代からクライアントサーバー時代へ、そしてWebコンピューティング時代からクラウドコンピューティング時代、そして現在のビッグデータ・AI・IoT・フィンテック時代へと大きく変化しております。
この様な経営環境下において、当社グループでは、創業時に掲げた会社方針である
1.社会と共に繁栄する会社になること
2.ユーザから真に信頼されるサービスを提供する会社になること
3.使命感と活気ある人材に満ちあふれた会社になること
4.常に新しい技術を取り入れ蓄積し、社会のニーズに対応できる会社になること
5.健全成長を基調とする超一流の企業を目指す気品ある社風を築く会社になること
を社員全員の共通認識とし、「クラウド・ビッグデータ・AI・IoT・フィンテックで未来をリードするコムチュア」を経営ビジョンとして、活動しております。
当社グループが対処すべき課題は、①新分野へのイノベーション、②人材の育成と補強、③高付加価値化の継続的実施の三点と認識しております。
① 新分野へのイノベーション
当社グループはこれまでも絶え間ないイノベーションを行うことで成長し続けてきました。これからも技術革新にスピーディに対応し、常に新たな分野への挑戦を続けることで、更なる成長を図ってまいります。
引き続き成長が見込まれるクラウド事業に加えて、ビッグデータ、人工知能(AI)などの新たな技術領域に積極的に取組み、事業強化を図ってまいります。
具体的には、平成28年4月にアパレル業界向けのクラウドシステム及びビッグデータ解析サービスを手掛けるジェイモードエンタープライズ株式会社をグループに取込み、同じく4月に設立した専門家を擁するコムチュアデータサイエンス株式会社を核として、グループ一体になって、ビッグデータ、人工知能(AI)、さらにはIoT領域との連動を含めた事業の本格展開を進めてまいります。
② 人材の育成と補強
人材は当社グループにとっての付加価値の源泉であり、品質の高いサービスを提供するための最も重要な経営資源であります。継続的に優秀な人材を採用していくために、採用基準のレベルアップを前提とした採用力の強化(新卒及び中途採用)を行います。また、ビッグデータなどの先進技術力の強化や、クラウド事業の拡大のために、データサイエンティストの早期育成や、セールスフォースなどのベンダー資格の取得促進など、高付加価値サービス提供のための実践的なスキルアップを図ってまいります。
③ 高付加価値化の継続的実施
当社グループでは、高付加価値化をビジネス指針の一丁目一番地と考え、具体的な指標として一人当たり売上高の継続的拡大(毎年5%アップ)を目指し、次の施策をグループ一丸となって推進してまいります。
a)提案力強化
・既存のお客様での「ささやきをカタチにする活動」を基にした付加価値の高い提案
・得意技としてのソリューション事例(テンプレート)を活用した幅広い顧客への提案
b) 技術力強化
・価格競争力のある資格取得者(クラウド、ビッグデータ等)の拡充
・ビッグデータ、人工知能(AI)、IoT、セキュリティ、フィンテック等の新技術の獲得と活用提案
c) 営業力強化
・コムチュアマーケティング株式会社と平成28年4月に新設した営業推進室を中核とした新規ユーザの開拓促進
・既存のお客様の満足度向上策の着実な実施による新規案件やより上流の案件の創出
・開発に止まらない、保守・運用までを視野に入れたより付加価値の高い提案の実施
以上の活動を通して、当社グループは更なる高付加価値化と継続的な成長を推進してまいります。
(中長期的な会社の経営戦略)
当社グループは、持続的な成長に向け、クラウド、ビッグデータ関連ビジネスを軸に、新しい成長エンジンと他社との連携ビジネスの創出をすすめ、次の7つの戦略で取組んでまいります。
① 成長戦略
クラウド関連事業を軸に、ビッグデータ等の新しい成長エンジンと他社との連携ビジネスの創出に取組んでまいります。
② 顧客戦略
中期目標を牽引するキーアカウントを決め、既存の重点顧客との取引拡大と新規ユーザ層の開拓に努めてまいります。
③ 人材戦略
付加価値の源泉である人材の育成と補強に努めます。また、トップダウン型経営と現場力を融合させた組織運営を行い、経営基盤の強化を図ってまいります。
④ イノベーション戦略
新たな価値の創出を目指した研究開発を進化させ、クラウド、ビッグデータをはじめとする新たな分野での新製品・新サービスの開発に取組んでまいります。
⑤ 品質戦略
プロジェクト管理の精緻化および品質、工程と原価の可視化を進めることで、プロジェクト課題への先手対策でサービス品質の向上に努めて参ります。
⑥ 財務戦略
ROEを経営の中核目標とし、長期的に資本効率を意識した価値創造企業であり続けます。
⑦ 提携戦略
相乗効果を前提におきながら、クラウド、ビッグデータ分野の事業基盤の強化を狙った業務提携に積極的に取組み、成長スピードを加速させます。
これらの取組みで、売上高は年率15%の成長を目指し、利益についても売上高の伸びと同等もしくはそれ以上の伸びを目指します。