有価証券報告書-第35期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/17 12:55
【資料】
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【項目】
154項目

対処すべき課題


文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループが直面する経営環境は、技術的にはメインフレーム時代からクライアントサーバー時代へ、そしてWebコンピューティング時代からクラウドコンピューティング時代、そしてさらなる革新的な領域であるデジタルトランスフォーメーション時代に向け、ビッグデータ・AI・RPA・IoT・フィンテック時代へとITの大きな変化の節目をしっかり捉え、絶え間ないイノベーションを行うことで成長し続けてきました。
この様な経営環境下において、当社グループでは、創業時に掲げた会社方針である
1.社会と共に繁栄する会社になること
2.ユーザから真に信頼されるサービスを提供する会社になること
3.使命感と活気ある人材に満ちあふれた会社になること
4.常に新しい技術を取り入れ蓄積し、社会のニーズに対応できる会社になること
5.健全成長を基調とする超一流の企業を目指す気品ある社風を築く会社になること
を社員全員の共通認識とし、「クラウド・ビッグデータ・AI・IoT・フィンテックで未来をリードするコムチュア」を経営ビジョンとして、活動しております。
当社グループが対処すべき課題は、①新分野へのイノベーション、②人材の育成と補強、③高付加価値化の継続的実施の三点と認識しております。
① 新分野へのイノベーション
当社グループは、これからもITの大きな変化の節目をしっかり捉え、技術革新にスピーディに対応し、常に新たな分野への挑戦を続けることで、更なる成長を図ってまいります。
先見的な目線を持ち、自由な研究開発ができる環境を整え、引き続き拡大が見込まれるクラウドビジネスを核として、ビッグデータ・AI・IoTの各領域を連動させて事業展開を図るとともに、フィンテックなどの最先端技術領域にも、他社に先駆け積極的に取組んでまいります。
更に、働き方改革のテーマでもあるRPAの導入、事業拡大のためのシステム開発の活性化等、活況な市場を背景として常に受注予算の3倍の案件総量を確保することで、良質な案件を選別受注し収益力を向上させてまいります。
② 人材の育成と補強
人材は当社グループにとって付加価値の源泉であり、品質の高いサービスを提供するための最も重要な経営資源であります。継続的に高ポテンシャルな優秀な人材を採用していくために、採用基準のレベルアップを前提とした採用力の強化(新卒および中途採用)を行います。新卒者には入社内定の段階から基本情報技術者試験対策を施し、入社後に即時合格を目指すなど新人の早期戦力化に力を注いでまいります。更に、入社後の新卒研修を充実させ、ビッグデータなどの先進技術力の強化や、クラウドビジネスの拡大のために、データサイエンティスト・データアナリストの早期育成や、セールスフォースなどのベンダー資格の取得促進など、自発的な学習環境を整えることで、若手社員を中心に高付加価値サービス提供のための実践的なスキルアップを図ってまいります。
③ 高付加価値化の継続的実施
当社グループでは、高付加価値化をビジネス指針の一丁目一番地と考え、具体的な指標として一人当たり売上高の毎年5%以上アップを目指し、企業として成長し続けるために、次の施策をグループ一丸となって推進してまいります。
(a) 提案力強化
・既存のお客様での「ささやきをカタチに」する活動による付加価値の高い提案
・得意技としてのソリューションメニューを活用した幅広い顧客への提案
(b) 技術力強化
・価格競争力のある資格取得者(クラウド・ビッグデータ関連等)の拡充
・ビッグデータ・AI・RPA・IoT・フィンテックなどの新技術の習得と活用
(c) 営業力強化
・ホームページやセミナーを活用した集客、各事業本部の連携による新規のお客様の開拓促進
・既存のお客様の満足度向上策の着実な実施による新規案件や、より上流の案件の創出
・開発から保守・運用までを視野に入れた、より付加価値の高い提案の実施
以上の活動を通して、当社グループは更なる高付加価値化と継続的な成長を推進してまいります。
(中長期的な会社の経営戦略)
当社グループは、クラウドビジネスを中心に、新たなITの潮流に積極的に取組み、成長のための7つの基本戦略を推進することで持続的に成長してまいります。
① 成長戦略
高付加価値化経営により一人当たり売上の毎年5%以上UP、案件総量3倍により、毎年2桁成長を実現してまいります。
② 顧客戦略
「ささやきをカタチにする」活動を通し、お客様の深掘りと攻めの戦略的提案力の強化により、お客様満足度を向上させ良質な顧客を獲得してまいります。
③ 人材戦略
働く環境を整え、採用基準を明確にして 高ポテンシャルな優秀人材を確保し、早期育成のための教育や自発的な学習環境を整えることで、人材を育成してまいります。
④ イノベーション戦略
先見的な目線を持ち、自由な研究開発ができる環境を整え、クラウド・ビッグデータ・AI・RPA・IoT・フィンテックなどの新しい領域において、他社に先駆けて、いち早くビジネスに取組み、早期に立上げてまいります。
⑤ 品質戦略
プロジェクト管理の精緻化、品質・工程と原価の可視化を進め、サービス品質、サイト品質、顧客満足の向上を促進してまいります。
⑥ 財務戦略
営業利益率を毎年0.2ポイント以上高めるなどの、経営指標であるKPIを明確にし、ROE20%以上の安定的な経営基盤を基調とする資本効率重視の価値創造企業を目指してまいります。
⑦ 提携戦略
相乗効果を前提に、事業基盤強化を狙った業務提携の積極的な取組みとM&Aにより成長スピードを加速します。
これらの取組みで、売上高は継続的な成長を目指し、利益についても売上高の伸びと同等もしくはそれ以上の伸びを目指します。