有価証券報告書-第66期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 15:30
【資料】
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【項目】
145項目
③ 戦略
(a) マテリアリティ(重要性)評価のプロセス
当社では、サステナビリティに関する戦略の立案に向けて、サステナビリティ関連のインパクト、リスクと機会を識別・評価し、当社にとって重要性がある項目を特定しています。2026年3月期は、当社が社会や地球環境に対して与える影響(インパクト)と当社財務に対する影響(財務影響)の2軸で評価するダブルマテリアリティの考え方に基づき、以下のプロセスでマテリアリティ(重要性)の判断を実施しました。
ステップ1:サステナビリティ項目の抽出
評価対象となるサステナビリティ項目の詳細かつ包括的なリストを作成しました。リストの作成にあたっては、外部機関が定める国際基準及び業界基準(注2)を参考にしました。
ステップ2:サステナビリティ項目の評価
ステップ1で抽出した各サステナビリティ項目について、ダブルマテリアリティの考え方に基づき、インパクトと財務影響の2軸で評価を行いました。インパクトの評価においては発生可能性と深刻度(範囲・規模・是正困難度)について、財務影響の評価においては発生可能性と影響金額について、それぞれ採点を行い、採点結果を総合して優先順位付けを行いました。採点にあたっては、従業員・個人ユーザー・投資家等・NGO/NPO等の多様なステークホルダーとのエンゲージメントを通じて得たフィードバックを活用しました。また、AIをはじめとする技術革新を含む社会潮流の変化を反映すべく、国際機関やNGO/NPO等が公表している情報を参照しました。
ステップ3:マテリアリティ(重要性)の判断
ステップ2の評価結果が事業実態に即していることを、各SBU統括会社のCEO及びサステナビリティ担当役員が確認しました。その上で、社外の有識者が参加するサステナビリティ委員会での審議を経て、当社取締役会においてマテリアリティ(重要性)を決議しました。
上記の評価プロセスを通じて特定されたサステナビリティ関連の重要性があるインパクト、リスクと機会は以下のとおりです。
リクルートグループのマテリアリティ(重要性)

サステナビリティ関連の重要性があるインパクト、リスクと機会
環境重要性があるインパクト、リスクと機会主要な影響範囲時間軸
(注3)
指標及び目標
1. 気候変動リスク:脱炭素化に向けた国際的な社会要請や規制の強化、並びに気候変動の深刻化に随伴する事業環境の不安定化により、コスト構造の変化を通じて財務影響が生じる可能性。
機会:気候変動への適応及び低炭素社会への移行に伴う労働需要構造の変化により、マッチング需要増加を通じて収益機会が拡大する可能性。
自社の事業活動およびバリューチェーン全体中長期カーボンニュートラル目標
社会重要性があるインパクト、リスクと機会主要な影響範囲時間軸
(注3)
指標及び目標
2. 人的資本ポジティブインパクト:「個の尊重」を基盤とした組織文化の醸成により、自社従業員の職場におけるウェルビーイングの向上及び能力発揮に対し、正の影響を及ぼす可能性。
機会:個人の内発的動機を最大化する組織文化の醸成により、生産性向上及びイノベーション創出を通じて収益機会が拡大する可能性。
自社の事業活動短中長期従業員・管理職・上級管理職の女性比率目標
3. 人権ネガティブインパクト:事業活動における人権尊重の対応が不十分であることにより、当社グループの派遣登録者を含む自社従業員、個人ユーザー、サプライヤーなどバリューチェーン上のライツホルダーに重大な人権侵害が生じる可能性。
リスク:人権への負の影響に伴い、法的責任の発生や救済費用及び信用毀損を通じて財務影響が生じる可能性。
自社の事業活動およびバリューチェーン全体中長期-

4. データセキュリティ・
データプライバシー
ネガティブインパクト:個人情報の漏えい又は不正アクセスにより、個人ユーザーのプライバシー及び権利への重大な侵害が生じる可能性
リスク:当該侵害により、信用毀損、法的責任の発生及び規制当局による処分を通じて財務影響が生じる可能性。
自社の事業活動および下流のバリューチェーン短中期-
5. 労働市場の流動性ポジティブインパクト:労働市場における流動性向上及びテクノロジーを活用した労働需要と供給の最適な接続により、就業機会へのアクセス拡大及び個人ユーザーの経済的自立の促進。
機会:当該流動性向上及び最適な接続の進展により、利用拡大及び市場基盤の強化を通じて収益成長機会が拡大する可能性。
下流のバリューチェーン中長期就業までに掛かる時間を半分にする目標
6. 労働市場に存在する障壁ポジティブインパクト:労働市場における構造的障壁の低減により、障壁に直面する個人ユーザーの公平な就業機会へのアクセス拡大及び経済的自立の促進。
機会:構造的障壁の低減及びスキルに基づくマッチング機能の高度化により、利用者層の拡大及びマッチング精度向上を通じて市場拡大及び収益成長機会が拡大する可能性。
下流のバリューチェーン中長期障壁に直面する3,000万人
の採用を実現する目標
ガバナンス重要性があるインパクト、リスクと機会主要な影響範囲時間軸
(注3)
指標及び目標
7. 企業倫理リスク:不正行為又は不適切な意思決定により、信用及びブランド価値の毀損並びに法的責任の発生を通じて財務影響が生じる可能性。自社の事業活動短中期-
8. コーポレート・ガバナンス機会:多様なスキル・経験・バックグラウンドを有する取締役会構成及びガバナンス体制の高度化により、戦略的意思決定の質の向上及びリスク対応力の強化を通じて持続的な企業価値向上機会が拡大する可能性。自社の事業活動短中期取締役会構成員の女性比率目標

(b) サステナビリティに関する取組
当社では、上記のマテリアリティ(重要性)評価を経て特定された、サステナビリティ関連の重要性があるネガティブインパクトの緩和とポジティブインパクトの拡大、リスク低減と機会獲得に向けて、管理体制の整備、方針策定、戦略・計画立案を推進しています。また、取締役会の諮問機関である各委員会での審議を踏まえて取組みを進め、取締役会にて進捗確認をしています。
1. 気候変動
当社は、すべての企業活動はあらゆる生命の生存基盤である地球環境が健全であってはじめて成り立つと考え、様々な活動を行っています。特に気候変動対策については重要テーマと位置づけ、当社グループ全体で温室効果ガス排出量のカーボンニュートラル達成に向けた目標を定め、サステナビリティ委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗管理と議論をしていきます。当社の気候変動に対する取組みについては、本項目「(2) 気候変動への対応」をご参照ください。
2. 人的資本
当社グループでは、従業員の意欲を最大化することを改めて経営の重要テーマとし、特にインクルージョン&ビロンギングと従業員の職場におけるウェルビーイング、内発的動機を引き出す社内環境整備と人材育成に取組んでいます。当社の人的資本に対する取組みについては、本項目「(3) 人的資本強化に向けた社内環境整備・人材育成」もあわせてご参照ください。
3. 人権
当社は、当社グループの役員と従業員、当社グループ会社の派遣サービスに登録している方々を直接の保護の対象と位置付けて「リクルートグループ人権方針」を掲げています。また、その中に個人ユーザーの人権をより尊重する方法を追求し、サービスを進化させていく方針を含めています。人権方針は、サステナビリティ委員会での審議を踏まえて、取締役会にて決議しています。
4. データセキュリティ・データプライバシー
当社は、データセキュリティ・データプライバシー対応を当社グループの重要課題と定め、保有するデータを重要性に応じて分類し、事業内容や国・地域ごとの法規制や保護すべき情報資産の特性に応じて必要な体制や施策を整備しています。また、リスクマネジメント委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗確認と議論をしています。詳細は「3 事業等のリスク」をご参照ください。
5. 労働市場の流動性
世界で人材マッチング事業を展開する当社グループは、人々にとって欠かせない生活基盤の一つである「仕事」の領域で、すべての求職者に雇用機会を提供し、就業までに掛かる期間を短縮することで社会にインパクトを創出することを目指しています。データやテクノロジーを活用してプロダクトを常に進化させるとともに、サステナビリティ委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗確認と議論をしています。詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3) 経営戦略」「Prosper Together -ステークホルダーとの共存共栄を通じた持続的な成長」をご参照ください。
6. 労働市場に存在する障壁
当社は、労働市場には求職者と仕事のマッチングスピードと精度を向上するだけでは解決できない、多くの障壁が存在すると考え、より良い生活を支える仕事との出会いを増やすことで、より公平で持続的なソーシャルインパクトの創出を図っています。プラットフォームの進化を含む自社の施策によって障壁の低減に取り組むとともに、サステナビリティ委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗確認と議論をしています。詳細は「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(3) 経営戦略」「Prosper Together -ステークホルダーとの共存共栄を通じた持続的な成長」をご参照ください。
7. 企業倫理
当社グループでは、コンプライアンスを法令遵守の枠を越えて企業と個人が適正な行動を行うことで社会的な期待や要請に応えていくことであると位置づけ、事業活動の大前提としています。企業倫理の徹底のため、従業員教育等の施策、内部通報窓口の設置を行うとともに、コンプライアンス委員会での審議を踏まえて、取締役会にて進捗確認と議論をしています。詳細は、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」「(1)コーポレート・ガバナンスの概要」「②内部統制システム整備の状況」をご参照ください。
8. コーポレート・ガバナンス
当社は、取締役 兼 常務執行役員 兼 COOを、サステナビリティ推進を含めたコーポレート・ガバナンスの責任者と位置づけ、指名・ガバナンス委員会及び報酬委員会での審議を踏まえて、取締役会にて適切なコーポレート・ガバナンス体制や役員報酬のあり方を確認しています。当社のコーポレート・ガバナンス方針及び役員報酬については「4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

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