有価証券報告書-第18期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 16:48
【資料】
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【項目】
140項目
②戦略
a.カーボンニュートラルに関する考え方
2015年のパリ協定採択以降、各国政府や業界団体・企業が脱炭素社会に向けた意思表明を行っており、気候変動の緩和と適応に向けた動きが加速しております。日本政府も、2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、その実現に向けて各種の政策が進められております。
そのなかでは、社会の安定や持続可能性もまた不可欠であり、カーボンニュートラルに向けて一辺倒に取り組むだけではなく、各国・地域の事情等を踏まえた、現実的な移行(トランジション)を模索することが重要であると考えられます。
我が国のカーボンニュートラルに向けては、デジタル化の進展等による将来のエネルギー需要拡大の可能性も見据えながら、エネルギーの安定供給とカーボンニュートラルに向けた取組を両立させる現実的な移行(トランジション)を推進するとともに、非連続なイノベーション技術の開発促進により、カーボンニュートラルに向けた阻害要因となる技術的課題やコストの大きさ等を乗り越え、ひいては産業競争力の維持・強化につなげていくことも重要となります。
当行グループは、お客様起点に立ち、脱炭素に向けた取組をサポートし、経営課題を解決することを通じて、当行グループとして2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロの実現を目指してまいります。その実現と、トランジション対応の両立が重要と考え、お客様の脱炭素への移行の後押しやエンゲージメント強化の観点でも重要な方針となる、「トランジション方針」と「2030年中間削減目標」を策定しております。
b.トランジション方針
多排出産業のお客様による中長期的な移行計画に基づくGHG排出量削減につながる取組への資金供給を行い、脱炭素化に向けて地域を含めたトランジションを進めることで、2050年までのGHG排出量ネットゼロの達成を目指します。
燃料価格高騰や地政学リスク等の不透明性が高まる中、社会の持続可能性と脱炭素に向けた投資の両立に向けて多排出産業への資金供給を行うことで、DBJへ割り当てられるGHG排出量は一時的に増加するものの、これらは脱炭素に向けた社会のトランジションには必要不可欠であることから、お客様の移行に資する投資への資金供給に積極的に取り組む方針です。産業や地域横断的な脱炭素化への対応に向けては、金融による課題解決のみならず、産業界や地域のステークホルダーに対する提言の実施やナレッジ面でのサポートを強化していきます。また、クライメートテックや、核融合等の新技術をはじめとするイノベーションに向けたスタートアップ等への資金供給面においても、積極的にお客様をサポートしていきます。
c.エンゲージメント活動
当行グループは、2050年までの投融資ポートフォリオのGHG排出量ネットゼロという目標に向けて、お客様の脱炭素に向けた取組をサポートするべく、サステナブルファイナンスやアドバイザリーサービス、コンサルティングサービスを提供するほか、グループ全体でクライメートテックや新技術へのリスクマネー供給などに取り組んでおります。このような取組にあたっては、トランジション方針等を踏まえたエンゲージメント活動に注力しております。具体的には、政府や地域、産業界への提言やナレッジ発信等を実施しながら、政策や技術、業界の動向に加え、お客様の経営戦略等を的確に分析したうえで、お客様との建設的な対話を推進することにより、お客様の課題について理解を深めるとともに、当行グループからお客様に対して問題提起や仮説提示を行いながら、課題解決に向けたサポートのあり方を追求しております。
d.気候関連リスクの分析
気候関連金融リスクとして、移行リスクと物理的リスクを認識しております。前者は、主に炭素税の導入や低炭素技術への置換による売上減少や費用増加等に伴う投融資先の信用力の低下として、後者は、主に異常気象による担保価値の毀損やサプライチェーンの混乱等を通じた投融資先の信用力の低下として、与信コストの増加を通じて当行グループの経営戦略に影響を与える可能性があると認識しております。
移行リスクについてはエネルギーセクター全体(電力、石油、ガス)及び鉄鋼セクターを、物理的リスクについては水災に伴う直接的影響(担保価値毀損)及び間接的影響(事業停滞)を対象としたシナリオ分析に取り組んでおります。これらの分析結果は、現在の投融資残高を維持した場合でも、財務影響は長期的な視点で受容し得る水準に収まることを示唆しております。
気候関連金融リスクを分析するための手法やデータは発展が著しく、刻々と変化しており、今後もその動向を注視しつつ、必要に応じて分析手法の高度化への取組を進めていきたいと考えております。
気候関連リスクの分析概要
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