有価証券報告書-第18期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/29 10:27
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122項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経営成績と、前連結会計年度との主な増減は、以下のとおりであります。
a.売上
売上高は5,224億1百万円(前年同期比2.3%増)となりました。
部門別の状況につきましては、医薬品等卸販売事業は5,221億49百万円(同2.3%増)、その他事業では2億52百万円(同7.8%増)となりました。
b.売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益
売上総利益は423億69百万円(同3.5%増)となり、14億15百万円増加しました。
販売費及び一般管理費は364億86百万円(同5.5%増)となり、19億3百万円増加しました。
その結果、営業利益は58億82百万円(同7.7%減)となり、4億87百万円減少しました。
c.営業外損益、経常利益
営業外収益は18億74百万円(同8.7%増)となり、1億49百万円増加しました。
営業外費用は4億35百万円(同189.2%増)となり、2億84百万円増加しました。
その結果、経常利益は73億21百万円(同7.8%減)、6億22百万円減少しました。
d.特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は69億47百万円(同3,350.4%増)となり、67億46百万円増加しました。
特別損失は13億1百万円(同127.6%増)となり、7億29百万円増加しました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は129億68百万円(同71.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は88億19百万円(同75.6%増)となりました。
当連結会計年度における財政状態と、資産及び負債、純資産の主な増減は、以下のとおりであります。
e. 資産
流動資産については、商品及び製品は21百万円減少し、貸倒引当金は86百万円減少しましたが、現金及び預金は30億46百万円増加し、受取手形及び売掛金は35億81百万円増加しました。
その結果、流動資産は1,886億37百万円となり、66億73百万円増加しました。
有形固定資産及び無形固定資産については、減価償却による減少30億13百万円、減損損失による減少95百万円等がありましたが、資産取得により45億97百万円増加し、合計としては10億28百万円増加しました。投資有価証券は、株価上昇により含み益が84億83百万円増加等し、合計としては150億29百万円増加しました。
その結果、固定資産は1,250億35百万円となり、170億16百万円増加しました。
f. 負債
流動負債については、固定資産撤去費用引当金が1億4百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が33億70百万円増加、電子記録債務が3億47百万円増加し、未払法人税等が15億2百万円増加しました。
その結果、流動負債は1,378億11百万円となり、69億11百万円増加しました。
固定負債については、主に、投資有価証券の含み益の増加等により繰延税金負債が29億59百万円増加しました。
その結果、固定負債は154億20百万円となり、22億22百万円増加しました。
g. 純資産
純資産については、剰余金の配当により7億31百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により88億19百万円増加し、利益剰余金が80億87百万円増加しました。自己株式取得による3百万円減少がありましたが、株主資本は80億83百万円増加しました。その他の包括利益累計額合計は、その他有価証券評価差額金が57億86百万円増加、退職給付に係る調整累計額が6億38百万円増加し、64億25百万円増加しました。
その結果、純資産は1,604億40百万円となり、145億55百万円増加し、純資産比率は51.1%と前連結会計年度末より0.8ポイント増加しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により84億44百万円増加、投資活動により41億57百万円減少、財務活動により13億60百万円減少となりました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ29億26百万円増加し、400億97百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローはプラス84億44百万円(前年同期比76億17百万円増)となりました。
これは主に、減少要因として、売上債権の増加35億32百万円、法人税等の支払額25億94百万円等がありましたが、増加要因として、税金等調整前当期純利益129億68百万円、仕入債務の増加37億18百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス41億57百万円(同20億10百万円増)となりました。
これは主に、増加要因として、有形及び無形固定資産の売却による収入10億71百万円、投資有価証券の売却による収入46億66百万円がありましたが、減少要因として、有形及び無形固定資産の取得による支出41億90百万円、投資有価証券の取得による支出55億5百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローはマイナス13億60百万円(同4億85百万円減)となりました。
これは主に、配当金の支払額7億31百万円、リース債務の返済による支出5億98百万円があったこと等によるものであります。
以上の結果により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ29億26百万円増加し、400億97百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 商品仕入実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当連結会計年度の商品仕入実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
医薬品等卸販売事業479,953102.2
その他事業78107.6
合計480,032102.2

b. 販売実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当連結会計年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称販売高(百万円)前年同期比(%)
医薬品等卸販売事業522,149102.3
その他事業252107.8
合計522,401102.3


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主力である医療用医薬品事業におきましては、中間年改定の実施により、8年連続となる薬価改定が行われました。加えて、原材料価格やエネルギーコストの高止まり、医療従事者の働き方改革への対応、人件費の上昇対応等により、病院経営を取り巻く環境は一層厳しさを増しております。
このような経営環境の下、中期経営計画「Eureka!(ユリーカ!)」の2年目を迎え、グループ各社は成長戦略の実現に向けた取り組みを進めてまいりました。
当連結会計年度におきましては、6月に、大学発ベンチャー、ディープテック領域、ITサービスに投資するAngel Bridge Unicorn Fund(エンジェルブリッジユニコーンファンド)3号投資事業有限責任組合(東京都千代田区)へ出資を行いました。本出資は財務的リターンの獲得にとどまらず、各分野における有望企業との関係性を構築し、新たな事業創出に向けた取り組みを進めてまいります。
また、インフレーション・リスクを抑制するための施策として、投資一任サービスの活用を選択し、中長期的な視点で定めた運用基準に則った上で実質的な資産価値の維持・向上を図ってまいります。
一方、経営管理面におきましては、原資は限られるものの、人的資本への先行投資として、全社員一律のベースアップを実施いたしました。また、事業環境の変化や経営課題の高度化へ的確に対応するため、経営管理基盤の強化に継続して取り組み、当期においては、経営判断の迅速化及びガバナンスの強化を目的として、次期会計システムの導入を決定いたしました。これにより、財務情報の精度向上及び早期把握を図るとともに、業務プロセスの標準化・効率化を推進してまいります。
また、人材の確保・定着及び多様な働き方への対応を一層進めるため、新人事給与システムの導入を決定いたしました。本システムの導入により、人事・給与関連業務の効率化を図るとともに、人材情報の可視化を通じた戦略的人材マネジメントの実現を目指してまいります。さらに、業務の生産性向上及び付加価値創出を目的として、AIの積極的な活用を進め、定型業務の効率化やデータ分析の高度化を通じて、組織全体の競争力向上に努めてまいります。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は5,224億1百万円(前期比2.3%増)、売上総利益は423億69百万円(同3.5%増)といずれも前期を上回りました。販売費及び一般管理費は364億86百万円(同5.5%増)で、営業利益は58億82百万円(同7.7%減)、経常利益は73億21百万円(同7.8%減)と増収減益の決算となりました。また、投資有価証券評価損の計上等により特別損失を計上した一方、TOBに伴う投資有価証券売却益をはじめとする特別利益を計上した結果、税金等調整前当期純利益は129億68百万円(同71.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は88億19百万円(同75.6%増)となりました。
a.医薬品等卸販売事業
医療用医薬品分野
医療用医薬品分野におきましては、「Eureka!」に掲げる成長戦略に基づき、病院・ワクチン・メディカルの3市場に注力しました。ワクチン市場では、新型コロナウイルスワクチンの接種補助金終了により市場全体が停滞する中、他ワクチンのシェアを確実に確保した結果、高い伸長を達成しました。
また、価格交渉においては、「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」に基づき、個々の医薬品の価値を踏まえた単品単価交渉に留意し、製品価値を医療機関へ粘り強く訴求するとともに、価格管理システムを活用することで適正な価格水準への改善を実現しております。加えて、医療機関とのコミュニケーションポータル「StockMill(ストックミル)」においては、導入施設の増加に加え、学術関連情報の掲載を開始するなど、提供情報のデジタル化を推進しました。カスタマーセンターでの音声AI受注システムの試行と併せ、営業活動のオムニチャネル化を目指した取り組みを進めております。
医療機器等分野
医療機器等分野におきましては、物価高騰や人件費の増大により病院経営の悪化が進み、消耗品の販売実績は前年並みを維持したものの、大型機器の買い控えの影響を受け、器械品の販売実績は低調に推移しました。その結果、売上高は前年度を下回る結果となりました。
今後は市場ニーズを的確に捉えた提案営業を強化し、早期の業績回復及び収益性の向上に全力で取り組んでまいります。
一般用医薬品分野
一般用医薬品分野におきましては、継続するインフレ環境により消費者の買い控えが一層顕著となりました。また、大手企業によるセンターフィーの追加値上げも進み、事業環境は依然として厳しい状況となりました。こうした外部環境のもと、適正利益の確保に向けた価格交渉に継続的に取り組むことで、企業基盤の強化に努めてまいりました。加えて、製造工場の精査・変更、改正された機能性表示食品に係る一連の関連法令への適正対応等の品質マネジメントの強化にも取り組んでまいりました。その結果、売上は増収を確保したものの、センターフィー負担の増加が収益を圧迫し、大幅な減益となりました。
動物用医薬品及び食品等分野
動物用医薬品分野におきましては、飼料・エネルギー価格など生産資材の高騰を受けて取引先の高コスト経営が長期化し、購買意欲の低下が続いています。このような環境下、物流体制の強化を始めとするサービス水準の向上に努めるとともに、新規取引先の獲得やシェア拡大に継続的に取り組んだ結果、前年を上回る実績を達成しました。
食品等分野におきましては、前期に引き続き消費低迷を背景とした生産調整の影響を受けました。また、気候変動による国産原料の調達難に対しては、新たな調達ルートを構築することで安定供給を確保し、さらには、大阪エリアでの事業拡大も寄与したことで、前年を上回る実績となりました。その結果、事業全体としては前年度に続き、過去最高の売上高を更新しました。
これらの結果、医薬品等卸販売事業全体としては、売上高は5,221億49百万円(前期比2.3%増)、営業利益は58億51百万円(同7.8%減)と、増収減益となりました。
b.その他事業
その他事業では、売上高は2億52百万円(前期比7.8%増)、営業利益は31百万円(前期比50.6%増)となりました。
今期、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な連結経営指標としましては、売上高5,292億20百万円(前期比1.3%増)、営業利益58億70百万円(前期比0.2%減)、経常利益73億80百万円(前期比0.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益48億40百万円(前期比45.1%減)を目標といたしました。これを達成するため、四半期ごとに、事業戦略会議を開催し、達成状況の把握・分析、及び具体的な対応の決定を行っております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、満期保有目的の債券、子会社株式の取得、並びに、設備投資によるものであります。重要な資本的支出の予定は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しているとおりであり、自己資金にてその財源と致します。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュマネジメントシステム)を導入しており、グループ内の資金融通を行っております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、リース債務1億59百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、400億97百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
その作成には、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計上の見積り」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識
当社グループの中心である医薬品卸売事業におきまして、医薬品としての特性上、価格交渉が未妥結のうちに発注、納品が完了し、売上高が計上されます。暫定的な価格を合理的に見積り売上計上しておりますが、価格妥結時点において売上高の修正を行う場合があります。
妥結の早期化と合理的な暫定価格による売上計上に努めておりますが、妥結までの期間が長期化し、決定価格が暫定価格を大幅に下回った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
b. 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。お得意さまの財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c. 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づいて算出されております。
割引率は、退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用し算出しております。期待運用収益率は年金資産が投資されている資産の期待収益率に基づいて算出されます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響額は未認識数理計算上の差異として蓄積され、将来にわたって規則的に処理されます。したがって、将来認識される退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
d. 有形・無形固定資産の減損
当社グループは、事業の維持・発展のために有形及び無形の固定資産を有しております。固定資産の減損会計は資産のグルーピングや割引前キャッシュ・フローの総額等を、各企業の固有の事情を反映した合理的な仮定及び予測に基づいて算出しております。将来の地価下落や収益性の低下により、減損処理が追加で必要になった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
e. 投資有価証券の減損
当社グループは、取引の円滑な遂行や取引関係の維持のため、株式等を所有するケースがあります。市場価格のある株式については、決算日の市場価格が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。市場価格のない株式については、当該発行体の純資産に占める持分相当額(実質価額)が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振により損失の計上が必要となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは医療用医薬品、一般用医薬品、動物用医薬品、医療機器等の卸販売事業ならびにその他事業を行っておりますが、卸販売事業を中心としたほぼ単一のセグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

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