有価証券報告書-第40期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「感謝・感恩・感動の三感を源にして、縁ある方々の期待を超える感動の流れを生み出し、社会の進化と未来の環境に貢献し続ける」ことを経営理念として掲げております。
この理念のもと、医療関連データベースをコアコンピタンスにした、医療情報関連のサービスと製品を通して、日本の医療費の適正化と国民のQOL(Quality of Life)向上に貢献することを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、医療関連データベース、レセプトデータ分析および重症化予防指導などの独自技術をもとに、保険者にデータヘルスのPDCAサイクルのPlan(データヘルス計画の立案)、Do(保健事業の実施)、 Check(保健事業の検証)、Act(改善、次年度の計画へ)を一貫して提供するサービスに加え、ポリファーマシー(※)対策のための多剤服薬情報通知サービスの提供を開始し、医療費適正化とQOL向上に貢献しております。
※ポリファーマシーとは、多くの薬を服用(多剤併用)することにより副作用等の薬物有害事象を起こすことをいいます。ポリファーマシー対策のためには服薬情報の一元管理が求められています。
2018年度から国民健康保険の財政運営が都道府県単位となり、都道府県・市町村が連携し医療費適正化を進めることが求められています。
また、2018年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2018(骨太の方針)」には、データヘルスの推進、レセプト情報を活用した医師や薬剤師が投薬履歴等を閲覧できる仕組みの構築や多剤投与の適正化が記載されるなど、データヘルスやポリファーマシー対策への保険者からの需要が高まっております。 さらに、生活保護法の改正により医療扶助適正化と生活保護受給者への健康管理が2021年より義務化され、データヘルスの需要は広がりつつあります。
このような経営環境のもと、当社グループは積極的な営業活動によりこれらの需要を受注につなげ、シェアおよび売上高の拡大を目指します。また、新サービスの開発や既存サービスの機能強化を目的とした将来に向けての研究開発投資を売上高研究開発費率5%を超える水準で行った上で、経常利益の増加を目標とします。
さらに、今後政府の施策として都道府県ヘルスアップ事業の取組みが推進されることから、都道府県単位での新たな受注に対して㈱ディー・エヌ・エー、DeSCヘルスケア㈱およびウイングアーク1st㈱など当社グループにない強みをもつ企業と提携し、顧客の獲得を推進いたします。また、生活保護分野においては引き続き北日本コンピューターサービス㈱と連携し、新たなサービスの提供を目指します。
なお、当社グループにおける新型コロナウイルスの影響は限定的なものであると考えておりますが、今後、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動への影響が長引く場合は当社グループの経営成績および今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、経営の効率性を高め、持続的な成長と企業価値の増大を図るため、売上高経常利益率を重要な経営指標と位置づけ、経営課題に取り組んでまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① サービスラインアップの強化
(イ)生活保護向けデータヘルスの提供
生活保護受給者に対する医療扶助適正化と健康管理に対応したサービスメニューの開発と、急増する需要に対する供給体制を構築してまいります。
(ロ)ポリファーマシー対策支援システムの提供
ポリファーマシー対策のための多剤服薬情報通知事業を立ち上げ、新たな事業の柱として展開してまいります。この事業は、レセプトデータ分析により薬剤の見直しが必要と思われる患者に服薬情報を記載した通知書を送付し、患者がその通知書をかかりつけ薬剤師に持参することで、かかりつけ薬剤師と医師が連携して患者の服薬指導を行う事業です。
2018年9月より広島市において、多剤服薬情報通知サービスおよび薬剤師の多剤に関するポリファーマシー対策支援システムの提供を開始しました。この事業はポリファーマシーの解消に繋がり、薬剤費の低減のみならず、薬物有害事象の防止による患者のQOL向上に貢献するものです。
(ハ)重症化予防指導の専門者教育の確立
糖尿病性腎症をはじめとした生活習慣病の重症化予防の需要は全国に拡大しており、患者を当社グループ社員が直接指導する方法では、日本全国をカバーすることは難しい状況となっています。
このため、全国の自治体職員や保健指導会社社員などの保健師・看護師を重症化予防の専門者として教育する事業を確立して対応してまいります。
(ニ)データヘルスの自治体間比較と経年比較
データヘルスが事業成果を求められるようになるなか、データヘルスのPDCAサイクルに寄与するため、保健事業の実施状況とその効果について、自治体間比較や経年比較を行うサービスを提供してまいります。
② サービス提供体制の強化
当社グループは、常にお客様の潜在的なニーズを掴み、新しいサービスを開発・提供してまいりました。これからも保険者のニーズに対応したサービスを短納期で大量に提供するため、部門間の連携を深めるとともに効率的な業務を行えるよう社内体制を整備してまいります。
③ データ作成・分析・抽出技術の向上
当社グループのレセプトに関する強みは、特許(注1,2,3,4)も認められたレセプト情報の高度な分析能力および処理能力の高さであります。
今後は、各サービスに必要な分析能力をさらに向上させるための研究開発と、大学等の研究機関と共同で分析を統計的に実証するための研究と実験を行います。
(注1)「医療費分解解析装置、医療費分解解析方法およびコンピュータプログラム」に関する特許(特許第4312757号)
レセプトに記載された複数の疾病に対応する医薬品や診療行為について、いずれの疾病に対応するかを特定することができ、疾病ごとの医療費を正確かつ効率的に把握することが可能となります。
(注2)「傷病管理システム」に関する特許(特許第5203481号)
レセプトに記載された傷病識別情報、医薬品識別情報および診療行為識別情報に基づき、傷病のステージ別の患者を抽出・階層化するものです。この技術により、傷病ごとの重度・軽度を判定し、将来の重症化予測を行うことが可能となります。
(注3)「レセプト分析システムおよび分析方法」に関する特許(特許第5992234号)
レセプトに記載されている病名のうち、現在治療中の病名だけを判定することができ、高精度な保健事業対象者の抽出が可能となります。
(注4)「服薬情報提供装置、服薬情報提供方法およびコンピュータプログラム」に関する特許(特許第6409113号、特許第6619113号)
レセプトより取得した患者ごとの全服薬情報のリスト作成や薬剤師から医師等に提供する服薬情報レポートを生成することができ、ポリファーマシー解消のための服薬指導の支援が可能となります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「感謝・感恩・感動の三感を源にして、縁ある方々の期待を超える感動の流れを生み出し、社会の進化と未来の環境に貢献し続ける」ことを経営理念として掲げております。
この理念のもと、医療関連データベースをコアコンピタンスにした、医療情報関連のサービスと製品を通して、日本の医療費の適正化と国民のQOL(Quality of Life)向上に貢献することを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、医療関連データベース、レセプトデータ分析および重症化予防指導などの独自技術をもとに、保険者にデータヘルスのPDCAサイクルのPlan(データヘルス計画の立案)、Do(保健事業の実施)、 Check(保健事業の検証)、Act(改善、次年度の計画へ)を一貫して提供するサービスに加え、ポリファーマシー(※)対策のための多剤服薬情報通知サービスの提供を開始し、医療費適正化とQOL向上に貢献しております。
※ポリファーマシーとは、多くの薬を服用(多剤併用)することにより副作用等の薬物有害事象を起こすことをいいます。ポリファーマシー対策のためには服薬情報の一元管理が求められています。
2018年度から国民健康保険の財政運営が都道府県単位となり、都道府県・市町村が連携し医療費適正化を進めることが求められています。
また、2018年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2018(骨太の方針)」には、データヘルスの推進、レセプト情報を活用した医師や薬剤師が投薬履歴等を閲覧できる仕組みの構築や多剤投与の適正化が記載されるなど、データヘルスやポリファーマシー対策への保険者からの需要が高まっております。 さらに、生活保護法の改正により医療扶助適正化と生活保護受給者への健康管理が2021年より義務化され、データヘルスの需要は広がりつつあります。
このような経営環境のもと、当社グループは積極的な営業活動によりこれらの需要を受注につなげ、シェアおよび売上高の拡大を目指します。また、新サービスの開発や既存サービスの機能強化を目的とした将来に向けての研究開発投資を売上高研究開発費率5%を超える水準で行った上で、経常利益の増加を目標とします。
さらに、今後政府の施策として都道府県ヘルスアップ事業の取組みが推進されることから、都道府県単位での新たな受注に対して㈱ディー・エヌ・エー、DeSCヘルスケア㈱およびウイングアーク1st㈱など当社グループにない強みをもつ企業と提携し、顧客の獲得を推進いたします。また、生活保護分野においては引き続き北日本コンピューターサービス㈱と連携し、新たなサービスの提供を目指します。
なお、当社グループにおける新型コロナウイルスの影響は限定的なものであると考えておりますが、今後、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動への影響が長引く場合は当社グループの経営成績および今後の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、経営の効率性を高め、持続的な成長と企業価値の増大を図るため、売上高経常利益率を重要な経営指標と位置づけ、経営課題に取り組んでまいります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① サービスラインアップの強化
(イ)生活保護向けデータヘルスの提供
生活保護受給者に対する医療扶助適正化と健康管理に対応したサービスメニューの開発と、急増する需要に対する供給体制を構築してまいります。
(ロ)ポリファーマシー対策支援システムの提供
ポリファーマシー対策のための多剤服薬情報通知事業を立ち上げ、新たな事業の柱として展開してまいります。この事業は、レセプトデータ分析により薬剤の見直しが必要と思われる患者に服薬情報を記載した通知書を送付し、患者がその通知書をかかりつけ薬剤師に持参することで、かかりつけ薬剤師と医師が連携して患者の服薬指導を行う事業です。
2018年9月より広島市において、多剤服薬情報通知サービスおよび薬剤師の多剤に関するポリファーマシー対策支援システムの提供を開始しました。この事業はポリファーマシーの解消に繋がり、薬剤費の低減のみならず、薬物有害事象の防止による患者のQOL向上に貢献するものです。
(ハ)重症化予防指導の専門者教育の確立
糖尿病性腎症をはじめとした生活習慣病の重症化予防の需要は全国に拡大しており、患者を当社グループ社員が直接指導する方法では、日本全国をカバーすることは難しい状況となっています。
このため、全国の自治体職員や保健指導会社社員などの保健師・看護師を重症化予防の専門者として教育する事業を確立して対応してまいります。
(ニ)データヘルスの自治体間比較と経年比較
データヘルスが事業成果を求められるようになるなか、データヘルスのPDCAサイクルに寄与するため、保健事業の実施状況とその効果について、自治体間比較や経年比較を行うサービスを提供してまいります。
② サービス提供体制の強化
当社グループは、常にお客様の潜在的なニーズを掴み、新しいサービスを開発・提供してまいりました。これからも保険者のニーズに対応したサービスを短納期で大量に提供するため、部門間の連携を深めるとともに効率的な業務を行えるよう社内体制を整備してまいります。
③ データ作成・分析・抽出技術の向上
当社グループのレセプトに関する強みは、特許(注1,2,3,4)も認められたレセプト情報の高度な分析能力および処理能力の高さであります。
今後は、各サービスに必要な分析能力をさらに向上させるための研究開発と、大学等の研究機関と共同で分析を統計的に実証するための研究と実験を行います。
(注1)「医療費分解解析装置、医療費分解解析方法およびコンピュータプログラム」に関する特許(特許第4312757号)
レセプトに記載された複数の疾病に対応する医薬品や診療行為について、いずれの疾病に対応するかを特定することができ、疾病ごとの医療費を正確かつ効率的に把握することが可能となります。
(注2)「傷病管理システム」に関する特許(特許第5203481号)
レセプトに記載された傷病識別情報、医薬品識別情報および診療行為識別情報に基づき、傷病のステージ別の患者を抽出・階層化するものです。この技術により、傷病ごとの重度・軽度を判定し、将来の重症化予測を行うことが可能となります。
(注3)「レセプト分析システムおよび分析方法」に関する特許(特許第5992234号)
レセプトに記載されている病名のうち、現在治療中の病名だけを判定することができ、高精度な保健事業対象者の抽出が可能となります。
(注4)「服薬情報提供装置、服薬情報提供方法およびコンピュータプログラム」に関する特許(特許第6409113号、特許第6619113号)
レセプトより取得した患者ごとの全服薬情報のリスト作成や薬剤師から医師等に提供する服薬情報レポートを生成することができ、ポリファーマシー解消のための服薬指導の支援が可能となります。