有価証券報告書-第16期(2024/04/01-2025/03/31)
事業機会①⑤ 「環境負荷低減商品の拡大」や「持続可能な原料活用商品の提供」の事例
「meiji サステナブルプロダクツ社内認定制度」の取組強化による事業機会の創出
バリューチェーンの各プロセス(開発、調達、生産、物流、消費)において、サステナビリティ活動に積極的に取り組み、社会課題解決型商品としてお客様に訴求することで、新たな価値の創造を目指しています。
事業機会③ 「感染症トータルケアビジネス」の事例
<新規モダリティの獲得>当社グループでは、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「コスタイベ筋注用」の国内製造販売承認を取得しました。今回の承認は、次世代 mRNAワクチン(レプリコン)として世界初となります。「コスタイベ筋注用」は、新規の sa-mRNA技術を使用しており、少量の mRNAで高い免疫応答が期待できます。当社グループは、先進的なモダリティ技術を獲得し、将来に向けた新たなワクチン開発の技術基盤を築いてまいります。
(ⅰ)デングウイルス感染症に対する新規ワクチンの開発
気候変動による温暖化や降水量の変化に伴い、病原体の媒介生物の生息地や生活環境が変化しつつあります。この結果、デングウイルス感染症の流行地域が拡大しています。
デングウイルスは、ヒトにデング熱、デング出血熱及びデングショック症候群をおこす蚊媒介ウイルスの一種で、WHO報告によると熱帯・亜熱帯地域の100カ国以上で、世界人口の約50%に相当する39億人が感染リスクにさらされ、毎年1~4億人が感染するとされています。年間3.9億人が感染し、9,600万人が発症したとする推計も報告されています。世界経済フォーラムによると今世紀末には、84億人がデングウイルス感染症などの蚊媒介感染症に感染する可能性があるとの調査結果もあります。
KD-382(弱毒生4価デング熱ワクチン)は、非臨床試験及び健康成人を対象として非流行国で実施した第Ⅰ相臨床試験において良好な安全性と免疫原性・防御効果を示すことが確認されています。デングウイルス感染症は小児の重症化リスクが高いことから、現在、小児における安全性と免疫原性を検討するため、先進的研究開発戦略センター(SCARDA)の支援のもと、第Ⅱ相臨床試験の準備が進められており、さらに、厚生労働省が実施する「ワクチン大規模臨床試験等事業」にも採択され、本事業による助成金を活用し、第Ⅲ相臨床試験を実施していく計画であり、デングウイルス感染症の予防に向けた新たな選択肢として期待されています。
(ⅱ)既承認ワクチンによるエムポックス(急性発疹性疾患)流行制圧への国際貢献
地球規模の気候変動が干ばつなどを通じて各地の気象条件を急激に変化させた結果、動物間の感染にとどまっていたエムポックスなどのウイルスが人に伝播する傾向が強まっており、感染症の拡大がより持続的で頻繁になっているとの見解がWHOにより示されています。
現在、コンゴ民主共和国を中心にアフリカ諸国では、エムポックスの流行が継続しており、多くの感染者数・死亡者数が報告されています。当社グループの『乾燥細胞培養痘そうワクチンLC16「KMB」』は、2022年8月に「エムポックスの予防」の効能追加承認を得ており、2024年11月にWHO緊急使用リストに登録されています。1回接種で予防効果を発揮でき、乳幼児を含むすべての年齢層に使用可能な弱毒生ワクチンです。2025年1月25日には、日本政府よりコンゴ民主共和国に対して5万回分が無償供与されました。今後、当社グル-プは、WHO事前認証の取得を目指します。また、引き続きWHOや厚生労働省などの関係機関と協力しながら、コンゴ民主共和国を中心とするアフリカ諸国でのエムポックスの深刻な流行の制圧に繋がることを目指し、本ワクチンの流行地域での接種拡大を通じて国際的な公衆衛生上の緊急事態への対応に貢献してまいります。
(3) 指標及び目標(進捗状況含む)
当社グループでは、「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」、明治グループの長期環境ビジョンである「Meiji Green Engagement for 2050」を策定し、それぞれのビジョンに基づいてマテリアリティとKPIを設定しています。長期環境ビジョンにおいて、気候変動に関するKPIは、パリ協定の努力目標である世界全体の平均気温を1.5℃ に抑えることを目標としています。
気候変動に関わるリスクや機会への対応は、環境負荷低減活動に加えて、原材料調達など多岐にわたります。そのため、以下のKPIを設定し、定期的に進捗状況を確認し、達成に向けて計画的に取り組んでおります。また、これらの取り組みは、明治ROESG指標の一部として評価され、役員報酬に反映※されます。
※ 明治ROESGのうち気候関連の評価項目に係る部分を区分して割合を示すことは困難であると認識しています。
Scope1、2、3における移行計画の推進のため、2026中期経営計画において「ESG投資」を500億円と設定し、サステナビリティ施策を着実に推進します。主な施策は、以下の通りです。
・酪農業のGHG排出量削減に向けた取り組み
・太陽光発電設備の導入
・脱フロン対策(例:ノンフロンターボ冷凍機の導入)
・脱プラスチック対策(例:小型ペットボトル軽量化に向けた設備導入)
<インターナルカーボンプライシング制度の見直し>2024年度から、インターナルカーボンプライシング制度の炭素価格を1t-CO₂当たり5,000円から15,000円に変更し、カーボンプライシング本格導入後の円滑な対応に向けた準備も進めております。
<サステナビリティボンドの発行>当社のサステナビリティビジョンを達成するための必要資金として、2021年にサステナビリティボンドを発行し、資金調達を実施しています。
サステナビリティ関連の資金調達に関しては、当社のウェブサイト「サステナブルファイナンス」をご参照ください。(https://www.meiji.com/sustainability/stance/finance/)
<2026中期経営計画における気候変動によるリスクと機会に関係するKPI>
※ プラスチック使用量削減値については、2023年度実績をもとにしています。
なお、当社グループにおける2023年度のGHG排出量(Scope1、2、3)の実績については、下記の当社ウェブサイトで開示しております。(https://www.meiji.com/sustainability/harmony/climate_change/)
「meiji サステナブルプロダクツ社内認定制度」の取組強化による事業機会の創出
バリューチェーンの各プロセス(開発、調達、生産、物流、消費)において、サステナビリティ活動に積極的に取り組み、社会課題解決型商品としてお客様に訴求することで、新たな価値の創造を目指しています。
| 事業機会 | 認定基準 | 主な要件事項 |
| 機会① 環境負荷低減商品の拡大 | 人権、環境に配慮した 容器包装 | プラスチック使用量削減、 再生プラスチック・バイオマス素材使用、リサイクルしやすい設計など |
| 機会⑤ 持続可能な原料活用商品の提供 | 人権、環境に配慮した 原料調達 | 認証原料の使用、 環境配慮農法により生産された原料の使用など |
事業機会③ 「感染症トータルケアビジネス」の事例
<新規モダリティの獲得>当社グループでは、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン「コスタイベ筋注用」の国内製造販売承認を取得しました。今回の承認は、次世代 mRNAワクチン(レプリコン)として世界初となります。「コスタイベ筋注用」は、新規の sa-mRNA技術を使用しており、少量の mRNAで高い免疫応答が期待できます。当社グループは、先進的なモダリティ技術を獲得し、将来に向けた新たなワクチン開発の技術基盤を築いてまいります。
(ⅰ)デングウイルス感染症に対する新規ワクチンの開発
気候変動による温暖化や降水量の変化に伴い、病原体の媒介生物の生息地や生活環境が変化しつつあります。この結果、デングウイルス感染症の流行地域が拡大しています。
デングウイルスは、ヒトにデング熱、デング出血熱及びデングショック症候群をおこす蚊媒介ウイルスの一種で、WHO報告によると熱帯・亜熱帯地域の100カ国以上で、世界人口の約50%に相当する39億人が感染リスクにさらされ、毎年1~4億人が感染するとされています。年間3.9億人が感染し、9,600万人が発症したとする推計も報告されています。世界経済フォーラムによると今世紀末には、84億人がデングウイルス感染症などの蚊媒介感染症に感染する可能性があるとの調査結果もあります。
KD-382(弱毒生4価デング熱ワクチン)は、非臨床試験及び健康成人を対象として非流行国で実施した第Ⅰ相臨床試験において良好な安全性と免疫原性・防御効果を示すことが確認されています。デングウイルス感染症は小児の重症化リスクが高いことから、現在、小児における安全性と免疫原性を検討するため、先進的研究開発戦略センター(SCARDA)の支援のもと、第Ⅱ相臨床試験の準備が進められており、さらに、厚生労働省が実施する「ワクチン大規模臨床試験等事業」にも採択され、本事業による助成金を活用し、第Ⅲ相臨床試験を実施していく計画であり、デングウイルス感染症の予防に向けた新たな選択肢として期待されています。
(ⅱ)既承認ワクチンによるエムポックス(急性発疹性疾患)流行制圧への国際貢献
地球規模の気候変動が干ばつなどを通じて各地の気象条件を急激に変化させた結果、動物間の感染にとどまっていたエムポックスなどのウイルスが人に伝播する傾向が強まっており、感染症の拡大がより持続的で頻繁になっているとの見解がWHOにより示されています。
現在、コンゴ民主共和国を中心にアフリカ諸国では、エムポックスの流行が継続しており、多くの感染者数・死亡者数が報告されています。当社グループの『乾燥細胞培養痘そうワクチンLC16「KMB」』は、2022年8月に「エムポックスの予防」の効能追加承認を得ており、2024年11月にWHO緊急使用リストに登録されています。1回接種で予防効果を発揮でき、乳幼児を含むすべての年齢層に使用可能な弱毒生ワクチンです。2025年1月25日には、日本政府よりコンゴ民主共和国に対して5万回分が無償供与されました。今後、当社グル-プは、WHO事前認証の取得を目指します。また、引き続きWHOや厚生労働省などの関係機関と協力しながら、コンゴ民主共和国を中心とするアフリカ諸国でのエムポックスの深刻な流行の制圧に繋がることを目指し、本ワクチンの流行地域での接種拡大を通じて国際的な公衆衛生上の緊急事態への対応に貢献してまいります。
(3) 指標及び目標(進捗状況含む)
当社グループでは、「明治グループサステナビリティ2026ビジョン」、明治グループの長期環境ビジョンである「Meiji Green Engagement for 2050」を策定し、それぞれのビジョンに基づいてマテリアリティとKPIを設定しています。長期環境ビジョンにおいて、気候変動に関するKPIは、パリ協定の努力目標である世界全体の平均気温を1.5℃ に抑えることを目標としています。
気候変動に関わるリスクや機会への対応は、環境負荷低減活動に加えて、原材料調達など多岐にわたります。そのため、以下のKPIを設定し、定期的に進捗状況を確認し、達成に向けて計画的に取り組んでおります。また、これらの取り組みは、明治ROESG指標の一部として評価され、役員報酬に反映※されます。
※ 明治ROESGのうち気候関連の評価項目に係る部分を区分して割合を示すことは困難であると認識しています。
・酪農業のGHG排出量削減に向けた取り組み
・太陽光発電設備の導入
・脱フロン対策(例:ノンフロンターボ冷凍機の導入)
・脱プラスチック対策(例:小型ペットボトル軽量化に向けた設備導入)
<インターナルカーボンプライシング制度の見直し>2024年度から、インターナルカーボンプライシング制度の炭素価格を1t-CO₂当たり5,000円から15,000円に変更し、カーボンプライシング本格導入後の円滑な対応に向けた準備も進めております。
<サステナビリティボンドの発行>当社のサステナビリティビジョンを達成するための必要資金として、2021年にサステナビリティボンドを発行し、資金調達を実施しています。
サステナビリティ関連の資金調達に関しては、当社のウェブサイト「サステナブルファイナンス」をご参照ください。(https://www.meiji.com/sustainability/stance/finance/)
<2026中期経営計画における気候変動によるリスクと機会に関係するKPI>
| 中長期の目指す姿 | 主な取り組み | 指標(KPI) | 実績/進捗 (2024年度) | 目標 (2026年度) |
| サプライヤーと連携・協力してサプライチェーン全体で人権・環境などの社会的責任に配慮した調達活動に取り組み、責任あるサプライチェーンを確立している。 | メイジ・デイリー・アドバイザリー(Meiji Dairy Advisory:MDA)を通じた、酪農現場の人材マネジメントによる人の成長および人権、アニマルウェルフェア、GHG排出量削減などの社会課題の解決支援 | Meiji Dairy Advisory (MDA)取り組み戸数 | 累計56戸 | 累計100戸 以上 |
| 個々の原材料についてトレーサビリティの確立に努め、原材料生産地での人権・環境などに関わる社会課題を把握し、その課題解決により持続可能な原材料調達を実現している。 | 酪農家におけるGHG排出量削減に向けた取り組みの推進 | 〈生乳〉GHG排出量削減に取り組む酪農家戸数 | 4戸 (2,100頭) | 累計30戸 以上 |
| メイジ・カカオ・サポート(Meiji Cocoa Support:MCS)を通じ、農家支援を実施した地域で生産された明治サステナブルカカオ豆の調達拡大 | 〈カカオ〉明治サステナブルカカオ豆の調達比率 | 100% | 100% | |
| 森林モニタリングを通じたサプライチェーン上の森林減少のリスクの特定・検証による、森林減少に関与していないパーム油の調達推進 | 〈パーム油〉森林減少に関与していないパーム油の調達比率 | ― | 2025年度中 (上期)に 目標設定 | |
| 製品の容器包装の環境配慮紙100%維持および事務用品や定型発行物の環境配慮紙への切り替え | 〈紙〉拡張した対象範囲における環境配慮紙の比率 対象範囲:事務用品、定型発行物 | 100% | 100% |
| 中長期の目指す姿 | 主な取り組み | 指標(KPI) | 実績/進捗 (2024年度) | 目標 (2026年度) |
| 省エネ・創エネ活動の強化、再生可能エネルギーの利活用、酪農分野でのGHG排出量削減などによりサプライチェーン全体のCO₂排出量の削減を図り、2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指す | 省エネ・創エネ活動の強化、カーボンクレジットの活用などによるScope1、2におけるCO₂排出量の削減 | Scope1、2 排出量削減率 (基準年2019年度比) | 25.0% | 32%以上 |
| 酪農分野でのGHG排出量削減、容器包装材料の使用量削減、サプライヤーとの連携強化などによるScope3におけるCO₂排出量の削減 | Scope3排出量削減率 (基準年2019年度比) 範囲(調達・物流・廃棄カテゴリ1,4,9,12) | 11.1% | 15%以上 | |
| 太陽光発電設備の導入拡大、再エネ由来電力の活用強化による再生可能エネルギーへの移行推進 | 再生可能エネルギー比率 比率:総使用電力量に占める割合 | 24.2% | 30%以上 | |
| 3R (Reduce, Reuse, Recycle)+Renewableの取り組みに加え、資源投入量・消費量を抑えながら付加価値を生み出す活動を推進することで、製品価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑制などを図り、サーキュラーエコノミーへの移行を目指す | 環境配慮型素材の研究開発を進めながら、プラスチック容器包装のリデュース推進 | プラスチック使用量(総量)の削減率 (基準年2017年度比) | 22.1% ※ | 25%以上 (海外子会社除く) |
| 水使用量の継続的な削減に加え、水源涵養など水源保全活動への積極的な取り組みによりウォーターニュートラルを実現している。 | 水の効率的な使用、節水型設備の積極的導入などによる水使用量の削減 | 水使用量の削減率 (基準年2020年度比) 売上高原単位あたり | 27.1% | 20%以上 |
※ プラスチック使用量削減値については、2023年度実績をもとにしています。
なお、当社グループにおける2023年度のGHG排出量(Scope1、2、3)の実績については、下記の当社ウェブサイトで開示しております。(https://www.meiji.com/sustainability/harmony/climate_change/)