四半期報告書-第22期第2四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/02/12 15:30
【資料】
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【項目】
34項目
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
なお、当社は、単一セグメント(「医薬品」)により構成されているため、セグメントごとの記載はしていません。
(1) 経営成績および財政状態
当社の属する抗癌剤開発の領域は、臨床上の治療満足度が未だ低くアンメットニーズが大きいことなどから、世界の製薬企業や当社同様のベンチャー企業(創薬ベンチャー)が、それぞれの強み・特色を活かした画期的新薬の開発を目指し、研究開発に日々しのぎを削っています。
この中で当社は、独自の創薬アプローチを活かした基礎研究および臨床開発に取り組みました。
当社の開発パイプライン中で最も先行している化合物CBP501は、当社独自のスクリーニング(薬剤探索)から獲得された、多様な細胞機能に関わる蛋白質カルモジュリンの制御機能を調整し複数の作用により抗癌活性を示す、独特の抗癌剤(カルモジュリンモジュレーター)です。米国FDAの規制下において、悪性胸膜中皮腫および非小細胞肺癌を対象とする2つの臨床第2相試験を終了した後、新たに得られた知見を踏まえ、免疫チェックポイント阻害抗体との併用による臨床試験(フェーズ1b試験)を実施しています。同臨床試験は現在、後半部分である拡大相(対象:膵臓癌・直腸大腸癌)の投与を終えた終盤段階にあり、次相臨床試験の準備を進めています。
また、2つ目の候補化合物CBS9106は、同じスクリーニングから獲得された、可逆的XPO1阻害剤です。当社は同化合物について、開発・製造・商業化にかかる全世界における独占的権利を供与するライセンス契約をStemline社との間で締結しています。これに伴い当社は、当第2四半期累計期間において、技術アドバイザリーフィー55,464千円を事業収益として計上しています。
さらに当社は、これら2つの候補化合物の開発を推進すると共に、これらの開発の過程で新たに得られた知見を踏まえて創出したCBP-A08、静岡県立大学との共同研究により最適化を進めているIDO/TDO阻害剤など、新規候補化合物の創出・開発パイプラインの拡充に向けて、探索研究を実施しています。
以上の結果、当第2四半期累計期間の研究開発費は、前年同四半期比71,787千円増加の269,284千円となりました。販売費及び一般管理費は、前年同四半期比10,805千円減少の115,058千円となりました。研究開発費と合わせた事業費用は、前年同四半期比60,982千円増加の384,343千円となりました。
この結果、事業収益は前年同四半期比12千円増加の55,464千円、営業損失は前年同四半期比60,969千円損失増の328,878千円、経常損失は前年同四半期比59,068千円損失増の330,479千円となりました。特別利益として保険差益20,620千円を計上した結果、四半期純損失は前年同四半期比38,447千円損失増の310,484千円となりました。
当社の財政状態は次のとおりです。当第2四半期会計期間末の総資産は963,585千円となり、前事業年度末比299,697千円の減少となりました。資産の部においては、主として研究開発活動の進展によるキャッシュ減少が財務活動によるキャッシュ増加を上回ったことにより流動資産の現金及び預金が211,135千円減少しました。Stemline社に対する売掛金が54,535千円減少する一方、負債の部においては流動負債の未払金が66,265千円減少しました。また、固定負債に転換社債型新株予約権付社債の未転換分749,994千円を計上しています。純資産の部においては、四半期純損失の計上により利益剰余金が310,484千円減少しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間のキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、臨床試験(フェーズ1b試験)等にかかる研究開発費の支出等により、344,027千円の減少(前年同四半期は190,539千円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは発生していません。(前年同四半期は敷金及び保証金の回収により50千円の増加。)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の発行および新株予約権の行使に伴う株式発行による収入により136,110千円の増加(前年同四半期は754,146千円の増加)となりました。
これらに加え、外貨建預金について現金及び現金同等物に係る換算差額△3,218千円を計上した結果、当第2四半期会計期間末の現金及び現金同等物は、前事業年度末と比べ211,135千円減少し、901,199千円となりました。
(3) 事業上および財務上の対処すべき課題
当第2四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当社は、CBP501およびCBS9106という複数の臨床開発段階の抗癌剤候補化合物を創出した当社の創薬アプローチおよびこれらの臨床開発の過程で得られた知見とノウハウの蓄積をもとに今後複数の抗癌剤を創出し得ると考えており、これに基づいた抗癌剤の研究開発活動を行っています。
CBP501は、過去に実施した臨床試験データの解析の結果、カルモジュリン機能調節を通じて癌免疫や癌微小環境などさまざまな領域に働きかけて抗癌活性を示していることを示唆する知見が得られており、さらに、CBP501・プラチナ系抗癌剤・免疫系抗癌剤の3剤併用にかかる動物実験データ等を獲得しています。これらの知見を踏まえ当社は現在、免疫チェックポイント阻害抗体との併用による臨床試験(フェーズ1b試験拡大相)を実施し、併せて次相臨床試験の準備を進めています。
さらに、中長期的な企業価値の向上を見据え、CBP501・CBS9106に続く次世代化合物パイプラインとして、CBP-A08、IDO/TDO阻害剤等についても、財務上の制約等を勘案しつつ、研究開発を進めています。
この結果、当第2四半期累計期間における研究開発費は、269,284千円で、前年同四半期比71,787千円の増加となりました。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、研究開発型ベンチャーであり、将来は当社開発の抗癌剤の上市後において製品売上高の計上により利益を確保する計画ですが、それまでの先行投資期間においては抗癌剤の研究開発費負担等から損失を計上する予定です。なお、先行投資期間においては、主に提携製薬会社からの収入が損益改善に寄与する可能性があります。
CBP501については、現在アライアンス活動を積極的に進めています。その結果として新規提携パートナーが確保された場合には、契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の収入を受取る可能性があり、当面は開発の進捗状況および当該アライアンス活動の状況が当社の損益に大きな影響を与えます。
また、CBS9106については開発・製造・商業化にかかる全世界における独占的権利をStemline社に供与するライセンス契約を締結していますが、このライセンス契約が何らかの事由で終了した場合、当社の損益に大きな影響を与えます。
(6) 経営戦略の現状と見通し
当社は長期的には、当社が創出した抗癌剤の製品売上高計上により利益を確保する計画ですが、その実現に向けた開発資金の確保や開発体制の強化のために、当面は製薬企業等との戦略提携の実現を目指しています。
CBP501の開発に関しては現在フェーズ1b試験拡大相の組入れを終えた終盤段階にあり、製薬企業等との戦略提携を獲得するためのアライアンス活動を積極的に展開しています。
また、前臨床試験以前の段階にあるCBP-A08、CBP-Bシリーズ、IDO/TDO阻害剤等の次世代パイプラインについても、早期アライアンス活動を行っています。
さらに当社は、2019年10月10日付でアドバンテッジアドバイザーズ株式会社と以下の内容の事業提携契約を締結し、同社の支援により、当社の企業価値向上と持続的な成長を図っています。
・製薬企業等との提携(ライセンス契約、共同研究等)獲得支援およびこれに関する市場調査・事例研究報告等の協力
・投資家リレーション支援
・当社の持続的成長にかかる組織体制強化、プロジェクトマネジメント支援
(7) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当社は、研究開発型ベンチャーであり、将来は当社開発の抗癌剤の上市後に製品販売による収入を計上する計画ですが、それまでの先行投資期間においては研究開発費の支出等から営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスを計上する計画です。
先行投資期間における営業活動によるキャッシュ・フローのマイナスについては、現在進めているアライアンス活動で獲得する新規提携パートナーからの契約一時金やマイルストーン、受取研究開発費等の形で営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努めるほか、必要に応じて適切な時期に資金調達等を実施し、財務活動によるキャッシュ・フローのプラスにより補填する方針です。
(8) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営陣は、当社が行っている事業の環境について、入手可能な情報と経験に基づいた仮定により、経営判断を行っています。医薬品市場においては、臨床上の治療満足度に改善の余地が大きい癌領域は新薬開発のターゲットとして有望な領域の一つとして考えられており、世界の製薬会社やバイオベンチャーが研究開発力の強化に取り組んでいます。
この癌領域においては近年、免疫チェックポイント阻害抗体の上市実現に伴い、パラダイムシフトとも言うべき市場ニーズの変化が起きています。免疫系抗癌剤との併用において重要な役割を果たす可能性のある当社の候補化合物CBP501や、癌免疫に関する基礎研究成果を蓄積してきた当社にとって、このニーズ変化は千載一遇の機会であると当社の経営陣は判断しています。
当社は、これまでに蓄積してきた研究成果を生かし、世界の癌領域の市場のニーズに合致した抗癌剤を開発することを目指します。

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