有価証券報告書-第18期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/27 15:53
【資料】
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【項目】
122項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度では、当社グループの投資先1社(JRC)の上場による売出し、投資先3社(コンヴァノ、ビッグツリーテクノロジー&コンサルティング、日東エフシー)の売却及び投資先1社(スカイマーク)の部分売却を行いました。
投資売却による実現利益は、上記投資先の売却のうち、プリンシパル投資の持分の売却に係る利益の計上により、前年同期比で増加致しました。
投資先企業の公正価値変動は次のとおりです。上場会社の投資先は、複数の投資先の株価下落の影響により、上場投資先全体の公正価値が減少しております。非上場会社の投資先は、主に新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の制限緩和を背景として業績や財務内容が改善したこと及び投資後1年を経過した投資先の公正価値が増加したことなどにより、複数の投資先の公正価値が向上し、非上場投資先全体の公正価値が増加致しました。投資先全体としての公正価値変動は前年同期比で増加致しました。
当社グループは、2023年11月に2号ファンドシリーズが保有するスカイマーク株式を売却したことで、2号ファンドシリーズがハードルレートを超過してキャリードインタレストを受領しております。その結果、キャリードインタレストは、前年同期比で増加致しました。
営業費用は、当社グループの従業員数増加等に伴う人件費の増加、国内外の出張増加に伴う旅費交通費の増加、新規案件検討に伴う支払手数料や情報取得費の増加、税金費用の増加等により、前年同期比で増加致しました。
以上の結果、当連結会計年度の収益は14,082百万円(前年同期比159.1%増)、営業利益は10,994百万円(前年同期比266.5%増)、税引前利益は10,919百万円(前年同期比274.8%増)、当期利益は7,574百万円(前年同期比274.7%増)となりました。
② 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産、負債及び資本の状況は次のとおりであります。
(資産)
資産合計は、前連結会計年度末比21,377百万円増の56,296百万円となりました。流動資産については、主に現金及び現金同等物が16,613百万円増加したことにより前連結会計年度末比16,510百万円増の19,229百万円となりました。非流動資産については、主にポートフォリオへの投資が684百万円及び公正価値で評価している子会社への投資が4,326百万円増加したことにより前連結会計年度末比4,866百万円増の37,066百万円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末比918百万円増の16,432百万円となりました。流動負債については、主に公正価値で評価している子会社からの借入金が850百万円減少した一方で、未払法人所得税が1,415百万円増加したことにより前連結会計年度末比468百万円増の7,519百万円となりました。非流動負債については、主に借入金が800百万円減少した一方で、繰延税金負債が1,390百万円増加したことにより前連結会計年度末比449百万円増の8,912百万円となりました。
(資本)
資本合計は、前連結会計年度末比20,458百万円増の39,864百万円となりました。主に上場に伴う公募増資等による資本金の増加6,556百万円、資本剰余金の増加6,328百万円、また親会社の所有者に帰属する当期利益の計上による利益剰余金の増加7,574百万円によるものになります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、5,626百万円のキャッシュ・インフロー(前年同期は383百万円のキャッシュ・インフロー)となりました。主にポートフォリオへの投資が684百万円、公正価値で評価する子会社への投資が4,326百万円増加したことによる一方で、税引前利益10,919百万円を計上したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出5百万円により、5百万円のキャッシュ・アウトフロー(前年同期は0百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、10,992百万円のキャッシュ・インフロー(前年同期は382百万円のキャッシュ・アウトフロー)となりました。主に株式の発行による収入13,113百万円によるものであります。
これらの結果、現金及び現金同等物は、16,613百万円増加し、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は18,922百万円(前連結会計年度末2,309百万円)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、製品の生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
b.受注実績
当社グループの事業は、受注形式ではないため、記載すべき事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
収益計上区分当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
前年同期比(%)
投資収益総額(千円)6,870,057485.4
受取管理報酬(千円)3,755,32198.4
キャリードインタレスト(千円)3,254,459-
経営支援料(千円)197,54999.7
その他の営業収益(千円)5,191107.2
合計(千円)14,082,580259.1

(注)1.当社グループは、投資事業の単一セグメントであるため、収益計上区分別の収益(IFRS)を記載しております。
2.収益は千円未満切り捨てにより表示しております。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年1月1日
至 2022年12月31日)
当連結会計年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
インテグラル2号投資事業有限責任組合313,6095.83,124,57322.2
インテグラル3号投資事業有限責任組合840,45415.5847,2056.0
インテグラル4号投資事業有限責任組合1,361,99925.11,362,0009.7
Initiative Delta IV L.P.594,00010.9594,0004.2

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況、② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
当社グループは当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況に示す資金により、今後さらに経営基盤を強化し、新たな企業への投資機会に対応していきます。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成にあたって、連結決算日における財政状態及び報告期間における経営成績に影響を与える見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積り、予測の評価を実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎(3)重要な会計上の見積りと判断」に記載のとおりです。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。また、経営方針・経営戦略等については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。