有価証券報告書-第20期(令和1年11月1日-令和2年10月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、野菜苗生産をコア事業として取組み「良い苗をいつでも・どこでも・いくらでも」の経営方針の基、使いやすさ、環境への配慮、お客様一人ひとりにあった苗づくりを目指し、閉鎖型育苗施設などの新設設備による安定した生産体制と全国各地のパートナー農場との連携により事業展開を拡大してまいりました。そして、当社グループのフィールドは、野菜苗の枠組みを超え、ITを活用した農業やロボット開発、種や培土などの農業資材等の新商品開発、家庭園芸を楽しむ個人のお客様へのサービス拡充を行い、さらには、アジアを中心とした世界市場へ向けて進み始めています。全ては「人々の食と暮らしを豊かにするために」日本から世界の農業に革命を興すことができる企業を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2020年12月に中期経営目標(2021-2023)「Change&Innovation2023」を策定いたしました。これまで成長戦略として掲げてまいりました「全国農場展開」「多角化・多品目化」「グローバル化」の三つの柱を有機的に繋げ更なる事業の拡大を目指してまいります。また、20周年を迎え2021年度からは「地域への恩返し」をスローガンに、愛媛から全国へ、日本から世界へ向けて、その地域に貢献できる企業を目指し事業構造の見直しと事業基盤の確立を図ってまいります。
中期経営目標(2021-2023) 「Change&Innovation2023」の概要
1.基本方針
アグリベンチャー企業として、革新的な技術やひらめきを形にする新たなビジネスに挑戦し「人々の食と暮らしを豊かに」をテーマに、農業を中心としたフードバリューチェーンの構築に挑戦致します。新技術の創出、人材を最大限に活かし、農業に革命を興し「農業界」を牽引する企業へ更なる進化を遂げてまいります。
2.3つの戦略テーマ
戦略1:苗事業の更なる拡大及び強化
❖全国農場展開による生産能力の拡大
❖生産効率アップのための設備・機械装置の導入
❖研究・技術開発を中心とした新商品・新技術の開発
戦略2:事業の多角化・多品目化による事業領域の深化
❖国内資材メーカーとの連携強化並びに新たな品種開発による事業の多角化
❖蓄積されたノウハウを用いた育苗・栽培設備の開発、AI技術を用いた生産ロボットの開発
戦略3:グローバル化による事業拡大
❖中国国内で日本技術を用いた栽培装置の普及と野菜苗の生産・販売事業の稼動開始
❖東アジアを中心に、日本国内資材メーカーと連携強化による資材・種子販売強化
主力の苗事業を中心に次の時代へのステップアップの為、長期的な視野に立ちグループ一丸で目指せる中期経営目標を策定いたしました。本計画では、2023年10月期に連結ベースで売上高6,380百万円、売上総利益1,670百万円、営業利益140百万円を目標とし収益力改善に努めてまいります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、2019年12月以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い経済活動が急速に停滞し、極めて厳しい状況となっております。また、日本国内はもとより農業界においても、緊急事態宣言解除後に持ち直しの動きも見られましたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大・長期化の兆しがみられるなど、先行き不透明な状況が続いております。
日本農業を取り巻く環境は、近年、成長産業化に向けて農政改革が行われてきたことにより、農林水産物・食品の輸出額や、若者の新規就農は増加傾向がみられます。一方で我が国の基幹的農業従事者は年々高齢化と小規模化が急速に進み、今後一層の減少が見込まれることから後継者の確保が急務となっております。また、国内の人口減少に伴う農産物・食品の国内マーケットの縮小、世界の人口増加に伴う農産物・食品マーケットの拡大等我が国の農業をめぐる環境は今後大きく変化していくことが見込まれます。加えて、大規模な自然災害や家畜疾病の発生、新たな感染症の発生など業界への甚大な影響が懸念される事態も多く発生しており、今後も不測の事態への対応が重要となります。また、植物工場やロボット、AI等の先端技術を活用する農業である「スマート農業」の普及に向けた体制作りも行われております。これにより、作業の自動化や情報共有の簡素化、データの活用など生産現場の課題を解決する一助となることが期待されております。
このような環境のなか、当社グループは、「人々の食と暮らしを豊かにする」を企業理念に掲げ、国内外の農産物の生産及び安定供給に深く関わる農業の果たす社会的役割に責任を持ち、以下に掲げる課題に取り組みながら、安定的な成長とグローバルな事業展開を目指してまいります。
① 全国農場展開における生産能力の拡大及び収益力強化
当社グループは、愛媛、長野、茨城、福島、岩手に農場を展開しておりますが、「お客様により近い農場での苗生産」を念頭に生産能力の拡大及び収益力強化となる全国農場展開を最重要課題の一つとして取り組んでおります。具体的には、異常気象などの天候に左右されない生産を実現するため、本社農場にて完全人工光閉鎖型育苗施設の増設をさらに進めております。また、子会社にて独自技術を用いた付加価値の高いワクチン接種苗の生産体制構築も進めてまいります。
当社では引き続き、需要の高い「北海道・関東・中部・九州」を次なる事業展開のための「農場開設希望地域」としております。またこれらの地域への供給体制をさらに強化するための既存農場増設を積極的に進めてまいります。上記地域では自社農場開設・増設に加え、有力なパートナー先と協業での農場展開・新規パートナー農場提携を強化することで、よりスピード感のある農場展開を目指しております。新たな農場では、機械化やIT技術を用いた生産設備を導入することにより、生産能力の拡大とともに、生産過程の効率化を図り収益力の強化を目指していきます。
② 多品目化による閑散期の利益確保
当社グループの第1四半期(11月~1月)の業績は、野菜苗生産の閑散期に当たり、他の四半期に比べて売上高が極端に減少するため、損失計上が続いております。また、損失額につきましても生産能力の拡大に伴い年々増加傾向にあります。
本件につきましては、量販店や花卉生産者向けの営業強化を行い、2019年7月より事業を譲り受け生産を開始した長野上原農場を主軸とした花苗の売上を拡大してまいります。また、新商品開発や技術開発による高付加価値化商品の提案、パートナー農場や農業関連企業との連携により多品目化を図りながら、利益確保をしていきたいと考えております。
③ 多角化による事業基盤の強化・拡大
当社グループの主力製品は「野菜接ぎ木苗」であり、売上高・利益ともにその大部分を占めております。接ぎ木苗の国内需要につきましては、増加傾向にはありますが、農業従事者の高齢化や人手不足など課題も多く、長期的な先行きにつきましては予測困難な状況にあります。そのため、第2の事業基盤の確立が喫緊の課題だと認識しております。
当社グループでは、関係会社との連携を強化していくことが事業の多角化を進める上で重要であると認識しております。そのような中、当連結会計年度よりファンガーデン株式会社を子会社化いたしました。今後は更なる連携強化とシナジー効果を発揮し家庭園芸向けの資材販売の拡大に繋げてまいります。また、小売店などを通じて地域の皆様へ貢献できる事業や新規パートナーとの協業による新たなマーケットの創出に取り組んでまいります。更に、多角化においては、国内外市場に向けた特徴のある種子の開発支援や有力品種の輸入推進にも乗り出しており、事業基盤を強化・拡大し、第2の柱となる事業として収益が確保できる体制を整えてまいります。
④ グローバル化の推進及び収益の改善
当社グループの海外事業につきましては、主に中国国内での育苗事業や肥料等の仕入販売、生産技術開発のための試験等を行い、本格的な事業化に向けこれまで様々な取り組みを行っておりますが、継続的に営業損失を計上しております。
これまでは、グローバル展開の中心拠点として中国に注力してまいりましたが、単独での市場開拓はリスクが高いことや2019年12月より感染拡大した新型コロナウイルス感染症の影響によりアジア情勢が変化していることなどを踏まえ、今後は、現地パートナーとの連携を強化し、育苗事業の生産・販売網の構築やパートナーの販売網を利用した海外種子の中国内販売に取り組むことを検討しております。これらの方針を主軸とし、収益確保を第一に据えて事業展開を図っていきたいと考えております。
⑤ 事業拡大に向けた人材育成及び組織作り
当社グループは、新たな組織体制として2020年11月より本部制を敷き、縦の責任・横の連携を明確にするとともに、営業販売部門の東西2極体制を廃止し、主力事業である「野菜苗・苗関連事業」を3本部(生産本部・営業本部・研究本部)に集約して統合いたしました。また、周辺事業・新規事業につきましては、経営企画本部に集約し、事業拡大に向けた組織の再編成を行いました。これに伴い、責任の明確化・経営体制のスピード化を図り成長戦略の達成に向け組織一丸となって努力してまいります。
また、優秀な人材の継続的な確保はもちろんのこと、ジョブローテーションの強化で社員が各部署・拠点の経験を積みやすい環境を整え、部門間・拠点間異動を活発化させて拠点交流を推進しながら、当社研修制度や人事評価制度の充実を図り、技術・ノウハウを継承し、会社の成長を支える人材の育成に努めてまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、野菜苗生産をコア事業として取組み「良い苗をいつでも・どこでも・いくらでも」の経営方針の基、使いやすさ、環境への配慮、お客様一人ひとりにあった苗づくりを目指し、閉鎖型育苗施設などの新設設備による安定した生産体制と全国各地のパートナー農場との連携により事業展開を拡大してまいりました。そして、当社グループのフィールドは、野菜苗の枠組みを超え、ITを活用した農業やロボット開発、種や培土などの農業資材等の新商品開発、家庭園芸を楽しむ個人のお客様へのサービス拡充を行い、さらには、アジアを中心とした世界市場へ向けて進み始めています。全ては「人々の食と暮らしを豊かにするために」日本から世界の農業に革命を興すことができる企業を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2020年12月に中期経営目標(2021-2023)「Change&Innovation2023」を策定いたしました。これまで成長戦略として掲げてまいりました「全国農場展開」「多角化・多品目化」「グローバル化」の三つの柱を有機的に繋げ更なる事業の拡大を目指してまいります。また、20周年を迎え2021年度からは「地域への恩返し」をスローガンに、愛媛から全国へ、日本から世界へ向けて、その地域に貢献できる企業を目指し事業構造の見直しと事業基盤の確立を図ってまいります。
中期経営目標(2021-2023) 「Change&Innovation2023」の概要
1.基本方針
アグリベンチャー企業として、革新的な技術やひらめきを形にする新たなビジネスに挑戦し「人々の食と暮らしを豊かに」をテーマに、農業を中心としたフードバリューチェーンの構築に挑戦致します。新技術の創出、人材を最大限に活かし、農業に革命を興し「農業界」を牽引する企業へ更なる進化を遂げてまいります。
2.3つの戦略テーマ
戦略1:苗事業の更なる拡大及び強化
❖全国農場展開による生産能力の拡大
❖生産効率アップのための設備・機械装置の導入
❖研究・技術開発を中心とした新商品・新技術の開発
戦略2:事業の多角化・多品目化による事業領域の深化
❖国内資材メーカーとの連携強化並びに新たな品種開発による事業の多角化
❖蓄積されたノウハウを用いた育苗・栽培設備の開発、AI技術を用いた生産ロボットの開発
戦略3:グローバル化による事業拡大
❖中国国内で日本技術を用いた栽培装置の普及と野菜苗の生産・販売事業の稼動開始
❖東アジアを中心に、日本国内資材メーカーと連携強化による資材・種子販売強化
主力の苗事業を中心に次の時代へのステップアップの為、長期的な視野に立ちグループ一丸で目指せる中期経営目標を策定いたしました。本計画では、2023年10月期に連結ベースで売上高6,380百万円、売上総利益1,670百万円、営業利益140百万円を目標とし収益力改善に努めてまいります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移しておりましたが、2019年12月以降の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い経済活動が急速に停滞し、極めて厳しい状況となっております。また、日本国内はもとより農業界においても、緊急事態宣言解除後に持ち直しの動きも見られましたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大・長期化の兆しがみられるなど、先行き不透明な状況が続いております。
日本農業を取り巻く環境は、近年、成長産業化に向けて農政改革が行われてきたことにより、農林水産物・食品の輸出額や、若者の新規就農は増加傾向がみられます。一方で我が国の基幹的農業従事者は年々高齢化と小規模化が急速に進み、今後一層の減少が見込まれることから後継者の確保が急務となっております。また、国内の人口減少に伴う農産物・食品の国内マーケットの縮小、世界の人口増加に伴う農産物・食品マーケットの拡大等我が国の農業をめぐる環境は今後大きく変化していくことが見込まれます。加えて、大規模な自然災害や家畜疾病の発生、新たな感染症の発生など業界への甚大な影響が懸念される事態も多く発生しており、今後も不測の事態への対応が重要となります。また、植物工場やロボット、AI等の先端技術を活用する農業である「スマート農業」の普及に向けた体制作りも行われております。これにより、作業の自動化や情報共有の簡素化、データの活用など生産現場の課題を解決する一助となることが期待されております。
このような環境のなか、当社グループは、「人々の食と暮らしを豊かにする」を企業理念に掲げ、国内外の農産物の生産及び安定供給に深く関わる農業の果たす社会的役割に責任を持ち、以下に掲げる課題に取り組みながら、安定的な成長とグローバルな事業展開を目指してまいります。
① 全国農場展開における生産能力の拡大及び収益力強化
当社グループは、愛媛、長野、茨城、福島、岩手に農場を展開しておりますが、「お客様により近い農場での苗生産」を念頭に生産能力の拡大及び収益力強化となる全国農場展開を最重要課題の一つとして取り組んでおります。具体的には、異常気象などの天候に左右されない生産を実現するため、本社農場にて完全人工光閉鎖型育苗施設の増設をさらに進めております。また、子会社にて独自技術を用いた付加価値の高いワクチン接種苗の生産体制構築も進めてまいります。
当社では引き続き、需要の高い「北海道・関東・中部・九州」を次なる事業展開のための「農場開設希望地域」としております。またこれらの地域への供給体制をさらに強化するための既存農場増設を積極的に進めてまいります。上記地域では自社農場開設・増設に加え、有力なパートナー先と協業での農場展開・新規パートナー農場提携を強化することで、よりスピード感のある農場展開を目指しております。新たな農場では、機械化やIT技術を用いた生産設備を導入することにより、生産能力の拡大とともに、生産過程の効率化を図り収益力の強化を目指していきます。
② 多品目化による閑散期の利益確保
当社グループの第1四半期(11月~1月)の業績は、野菜苗生産の閑散期に当たり、他の四半期に比べて売上高が極端に減少するため、損失計上が続いております。また、損失額につきましても生産能力の拡大に伴い年々増加傾向にあります。
本件につきましては、量販店や花卉生産者向けの営業強化を行い、2019年7月より事業を譲り受け生産を開始した長野上原農場を主軸とした花苗の売上を拡大してまいります。また、新商品開発や技術開発による高付加価値化商品の提案、パートナー農場や農業関連企業との連携により多品目化を図りながら、利益確保をしていきたいと考えております。
③ 多角化による事業基盤の強化・拡大
当社グループの主力製品は「野菜接ぎ木苗」であり、売上高・利益ともにその大部分を占めております。接ぎ木苗の国内需要につきましては、増加傾向にはありますが、農業従事者の高齢化や人手不足など課題も多く、長期的な先行きにつきましては予測困難な状況にあります。そのため、第2の事業基盤の確立が喫緊の課題だと認識しております。
当社グループでは、関係会社との連携を強化していくことが事業の多角化を進める上で重要であると認識しております。そのような中、当連結会計年度よりファンガーデン株式会社を子会社化いたしました。今後は更なる連携強化とシナジー効果を発揮し家庭園芸向けの資材販売の拡大に繋げてまいります。また、小売店などを通じて地域の皆様へ貢献できる事業や新規パートナーとの協業による新たなマーケットの創出に取り組んでまいります。更に、多角化においては、国内外市場に向けた特徴のある種子の開発支援や有力品種の輸入推進にも乗り出しており、事業基盤を強化・拡大し、第2の柱となる事業として収益が確保できる体制を整えてまいります。
④ グローバル化の推進及び収益の改善
当社グループの海外事業につきましては、主に中国国内での育苗事業や肥料等の仕入販売、生産技術開発のための試験等を行い、本格的な事業化に向けこれまで様々な取り組みを行っておりますが、継続的に営業損失を計上しております。
これまでは、グローバル展開の中心拠点として中国に注力してまいりましたが、単独での市場開拓はリスクが高いことや2019年12月より感染拡大した新型コロナウイルス感染症の影響によりアジア情勢が変化していることなどを踏まえ、今後は、現地パートナーとの連携を強化し、育苗事業の生産・販売網の構築やパートナーの販売網を利用した海外種子の中国内販売に取り組むことを検討しております。これらの方針を主軸とし、収益確保を第一に据えて事業展開を図っていきたいと考えております。
⑤ 事業拡大に向けた人材育成及び組織作り
当社グループは、新たな組織体制として2020年11月より本部制を敷き、縦の責任・横の連携を明確にするとともに、営業販売部門の東西2極体制を廃止し、主力事業である「野菜苗・苗関連事業」を3本部(生産本部・営業本部・研究本部)に集約して統合いたしました。また、周辺事業・新規事業につきましては、経営企画本部に集約し、事業拡大に向けた組織の再編成を行いました。これに伴い、責任の明確化・経営体制のスピード化を図り成長戦略の達成に向け組織一丸となって努力してまいります。
また、優秀な人材の継続的な確保はもちろんのこと、ジョブローテーションの強化で社員が各部署・拠点の経験を積みやすい環境を整え、部門間・拠点間異動を活発化させて拠点交流を推進しながら、当社研修制度や人事評価制度の充実を図り、技術・ノウハウを継承し、会社の成長を支える人材の育成に努めてまいります。