有価証券報告書-第48期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/26 11:00
【資料】
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【項目】
119項目

業績等の概要

(1)業績
(当期の経営成績)
当連結会計年度における我が国の経済は、経済・金融政策の効果を背景にした株価の上昇等により、緩やかな回復基調で推移しました。
当社グループの事業基盤となる福島県の経済は、復興関連需要の継続等により企業収益や個人消費が堅調に推移しました。
このような環境下、当社グループでは平成25年4月に株式会社郡山グランドホテル(以下、「郡山グランドホテル」という。)を完全子会社化し、また知名度・ブランド力の向上のためにテレビ・ラジオコマーシャル等によるプロモーション活動を積極的に行いました。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は12,057百万円(前連結会計年度比14.8%増)、営業利益は827百万円(同10.8%減)、経常利益は941百万円(同13.8%減)、当期純利益は734百万円(同39.3%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであり、売上高については、セグメント間の内部売上高または振替高を除き表示しております。
なお、当社は、事業子会社の経営統括を主たる目的とする純粋持株会社であり、各連結子会社からの不動産賃貸料収入、経営管理料収入及び配当金を主たる収益としております。一方で、各セグメント(各連結子会社)の営業費用には、当社に対する不動産賃借料及び経営管理料が計上されております。
① 葬祭事業
当社グループが展開している営業エリアにおいて、死亡者数は微増傾向にあるものの、同業他社との競争は激化しており、また小規模葬儀の割合も増加傾向となっております。
このような状況の下、テレビコマーシャルの実施や会館周辺へのチラシ折込等の広告展開、「終活」をテーマとしたセミナーの開催等の地域営業の強化を図りました。また、郡山グランドホテルの完全子会社化に伴い福島県内に葬祭会館3施設を加えました。その結果、売上高は5,120百万円(前連結会計年度比3.6%増)、営業利益は274百万円(同14.0%減)となりました。
② 石材卸売事業
当社グループが展開している営業エリアにおいて、震災後の墓石等の修復需要は落ち着いた一方で、年度末にかけて消費税増税に伴う駆け込み需要が見られました。
このような状況の下、営業所の設置等営業体制の充実に取り組みましたが、円安等による仕入コストの上昇により収益性が低下しました。その結果、売上高は1,747百万円(前連結会計年度比10.4%増)、営業利益は82百万円(同22.2%減)となりました。
③ 石材小売事業
当社グループが展開している営業エリアにおいて、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故により立ち入りが制限されていた地区等への滞在が一部可能になりました。また、消費税増税前に墓石建立を希望される顧客も増加しました。
このような状況の下、石材市況の上昇と耐震工法の積極提案等により、墓石販売単価が増加しました。その結果、売上高は1,381百万円(前連結会計年度比3.7%増)、営業利益は73百万円(同31.5%増)となりました。
④ 婚礼事業
当社グループが展開している営業エリアにおいて、婚礼施行は震災後の増勢基調の反動を受け件数が減少しました。
このような状況の下、郡山グランドホテルの完全子会社化に伴い福島県郡山市に婚礼会場1施設を加え、福島県内の既存の婚礼会場をリニューアルしました。また、これに伴う広告宣伝活動等を強化し来館者数の増加に努めました。その結果、売上高は3,235百万円(前連結会計年度比52.5%増)、営業利益は194百万円(同38.0%増)となりました。
⑤ 生花事業
当社グループが展開している営業エリアにおいて、生花需要は横ばいで推移しました。
このような状況の下、山形県山形市に山形営業所を新設し売上増加を図りましたが、同営業所開設に伴う初期投資費用が先行しました。その結果、売上高は490百万円(前連結会計年度比8.0%増)、営業利益は82百万円(同22.1%減)となりました。
⑥ 互助会事業
互助会代理店を中心とした募集活動の強化及び会員募集キャンペーンや葬儀セミナー等の活動により会員数の増加を図り、互助会を利用しての葬儀・婚礼の施行増加に努めました。その結果、売上高は10百万円(前連結会計年度比6.1%増)、営業損失は7百万円(前連結会計年度は28百万円の営業利益)となりました。
⑦ その他
その他につきましては、装販部門における主力商品である棺の販売状況は堅調に推移しました。一方で介護事業における開業準備費用が増加したことにより、売上高は68百万円(前連結会計年度比16.8%増)、営業損失は27百万円(前連結会計年度は2百万円の営業損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ169百万円増加し、1,292百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,040百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,112百万円、減価償却費583百万円、減損損失110百万円、郡山グランドホテルの完全子会社化に伴う負ののれん発生益196百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,641百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,557百万円、固定資産除却による支出111百万円、投資有価証券の取得による支出95百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は73百万円となりました。これは主に短期借入の純増額330百万円、長期借入金による収入1,420百万円、長期借入金の返済による支出1,524百万円、配当金の支払額110百万円によるものです。