有価証券報告書-第59期(2024/04/01-2025/03/31)

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2025/06/23 16:00
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161項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善し、景気は緩やかな回復傾向で推移しました。一方で、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響などが、我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、金融資本市場の変動等の影響に注意する必要があります。
当社グループにおいては、葬祭・婚礼事業で小規模化や簡素化が継続しました。また、石材事業やその他(装販部門)で円安進行や物流コストの高騰による仕入価格の上昇等が生じました。
このような環境の下、「第4次中期経営計画」(2023年3月期~2025年3月期)の重点施策である「経営資源の集中と深化」に取り組みました。葬祭事業では、小規模葬儀ニーズに対応した葬祭会館6施設を開設しました。婚礼事業では、婚礼会場を閉館した福島県福島市において、料飲関連業務(ケータリング施設の運営、宴会の施行等)を再開しました。なお、再開した料飲関連業務の取引の多くを葬祭事業へのケータリングが占めていることから、2025年1月に当該業務を葬祭事業へ業務移管し、組織の効率化を図りました。
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、葬祭事業で増収となった一方、石材事業、婚礼事業で減収となりました。収益面は、施設修繕の増加や子会社の増加に伴う経費が増加しましたが、営業規模の適正化や組織の効率化による経費圧縮を図り、営業利益は増加しました。一方で、前年同期に計上した外貨建取引に係る為替換算による為替差益が発生しなかったことや持分法投資損失の増加により、経常利益は減益となりました。更に、前連結会計年度に閉館した婚礼会場の売却等により、繰延税金資産を取り崩したことに伴う法人税等調整額が増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は大幅に減少しました。
以上の結果、売上高は10,117百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は746百万円(同13.5%増)、経常利益は761百万円(同8.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は375百万円(同35.3%減)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであり、売上高についてはセグメント間の内部売上高または振替高を除き記載しております。
(葬祭事業)
営業エリアの死亡者数は微増傾向で推移しました。一方で、コロナ禍以降も葬儀の小規模化・簡素化が継続しております。
このような状況の下、小規模葬儀専用会館の充実を図るため、葬祭会館を福島県内4施設、栃木県内2施設の計6施設開設しました。また、葬儀規模に合わせたプランへの切り替えや事前相談会・会館イベントによる顧客の囲い込みに注力しました。飲食やオプション販売が好調だったことにより、葬儀施行単価及び法事施行単価等が増加したほか、前連結会計年度に連結子会社化した株式会社喜月堂セレオが業績に貢献しました。一方で、労務費・人件費、のれん償却額及び施設修繕等、経費が増加いたしました。
その結果、売上高は6,824百万円(前年同期比11.2%増)、営業利益は649百万円(同6.3%減)となりました。
葬祭会館のオープン状況
オープン年月葬祭会館名所在地
2024年5月とわノイエ 門田福島県会津若松市
2024年8月とわノイエ 鎌田福島県福島市
2024年8月とわノイエ 峰栃木県宇都宮市
2024年8月とわノイエ 鶴田栃木県宇都宮市
2024年9月こころ斎苑 大槻福島県郡山市
2024年12月とわノイエ 矢野目福島県福島市

(石材事業)
国際情勢の影響による原石不足は解消しているものの、円安進行や物流コストの高騰により、仕入価格の上昇が継続しました。加えて、顧客ニーズの多様化も影響し、墓石の縮小化や廉価な石種へ需要がシフトしております。
このような状況の下、石材卸売においては、販売価格を見直し石材卸売単価が増加したものの、販売数量は大幅に減少しました。石材小売においては、イベントの開催やリフォーム・メンテナンスの営業を強化し、墓石販売、リフォームや墓じまい等の受注が増加しましたが、販売単価は減少しました。
その結果、売上高は2,061百万円(前年同期比9.1%減)、営業利益は36百万円(同42.8%減)となりました。
(婚礼事業)
営業エリアの婚礼施行件数は減少傾向で推移しました。また、コロナ禍以降も小規模化・簡素化が継続しております。
このような状況の下、婚礼会場の閉館等による営業規模の適正化を図ったため、婚礼施行件数や宴会施行件数は大幅に減少しました。一方で、2024年3月に閉館した「クーラクーリアンテ サンパレス」(福島県福島市)のケータリングや宴会等の料飲関連業務の受け皿として、2024年4月にケータリング施設「フーズワークスサンパレス」(福島県福島市)を開設、2024年10月に宴会会場「f’s sunpalace(エフズサンパレス)」(福島県福島市)を開設いたしました。なお、上記2施設の運営は2025年1月に葬祭事業の株式会社たまのやへ業務移管し、組織の効率化を図りました。
その結果、売上高は470百万円(前年同期比44.7%減)、営業損失は52百万円(前年同期は営業損失122百万円)となりました。
(生花事業)
葬儀の小規模化が継続し、生花需要は減少傾向で推移しました。
このような状況の下、葬儀社への生花商品の提案、生花店や葬儀社等へのDM・SNSによる情報発信や新規取引先の開拓を積極的に実施しましたが、葬儀の小規模化が影響し、生花の卸売数量等は減少しました。一方で、グループ内からの人員移管等に伴い人件費は増加したものの、業務の見直しや効率化を図り、経費の圧縮に努めました。
その結果、売上高は589百万円(前年同期比0.5%増)、営業利益は131百万円(同23.8%増)となりました。
(互助会事業)
互助会の新規会員募集や葬儀施行後の再加入促進等に注力するとともに、経費の圧縮等に努めました。
その結果、売上高は8百万円(前年同期比7.2%減)、営業損失は4百万円(前年同期は営業損失14百万円)となりました。
(その他)
円安進行や物流コストの高騰により、仕入価格が上昇しました。
このような状況の下、オリジナル紙棺「悠舟」や高級棺の販売促進等に注力し、棺の卸売単価が増加しましたが、卸売先の施行件数の影響により棺の卸売数量が減少しました。
その結果、売上高は155百万円(前年同期比11.2%減)、営業損失は1百万円(前年同期は営業利益0百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ573百万円増加し、3,695百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,111百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益740百万円、減価償却費395百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は367百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出496百万円、固定資産の除却による支出35百万円及び有形固定資産の売却による収入219百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は157百万円となりました。これは主に長期借入れによる収入300百万円、自己株式取得による支出273百万円及び配当金の支払額113百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
石材事業にて一部建築受注請負がありますが、金額が少額なため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における各セグメントの販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
葬祭事業6,824,072111.2
石材事業2,061,57090.9
婚礼事業470,39555.3
生花事業589,927100.5
互助会事業8,50292.8
報告セグメント計9,954,469101.0
その他155,72888.8
全社7,77092.5
合計10,117,968100.8

(注)1 セグメント間の内部売上高を除いております。
2 最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
㈱JAライフクリエイト福島1,081,31810.81,023,75010.1

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の認識及び分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は19,199百万円(前連結会計年度末比0.4%減)となりました。
流動資産は5,042百万円(同10.9%増)となりました。これは主に未収還付法人税等が44百万円減少した一方で、現金及び預金が573百万円増加したことによるものです。
固定資産は14,156百万円(同3.8%減)となりました。これは主に葬祭会館のオープン等による建物及び構築物が119百万円、前払式特定取引前受金保全のための金銭供託により供託金が130百万円増加した一方で、のれんが147百万円及び繰延税金資産が268百万円減少したことによるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は10,609百万円(前連結会計年度末比0.8%減)となりました。
流動負債は1,294百万円(同14.3%減)となりました。これは主に未払法人税等が68百万円及びその他(未払金)が159百万円減少したことによるものです。
固定負債は9,315百万円(同1.4%増)となりました。これは主に長期借入金が153百万円増加したことによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は8,589百万円(前連結会計年度末比0.2%増)となりました。これは主に自己株式立会外買付取引等により自己株式が261百万円増加した一方で、利益剰余金が261百万円増加したことによるものです。
b.経営成績の認識及び分析
(売上高)
葬祭事業において、プラン切り替えや顧客の囲い込み等に注力したことで単価が増加しました。また、葬祭会館6施設の開設や喜月堂セレオの業績が貢献したことにより件数が増加し、売上高が増加しました。一方で、石材事業において、卸売数量の大幅な減少、小売の墓石単価の減少により、売上高が減少しました。更に、婚礼事業において、営業規模の適正化を図ったことによる婚礼会場数の減少により施行件数が減少し、売上高が大きく減少しました。その結果、売上高は10,117百万円(前連結会計年度比0.8%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
葬祭事業において、施設修繕が増加したほか、喜月堂セレオにかかる経費が通年で影響しましたが、婚礼事業の営業規模を縮小したことにより仕入高や材料費、業務委託費が減少しました。また、外注加工費や光熱費等の製造経費の圧縮に努めたことにより、売上原価は6,644百万円(前連結会計年度比0.2%減)となりました。その結果、売上総利益は3,473百万円(同2.8%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
各セグメントにおいて、広告宣伝の強化をしたことに加え、喜月堂セレオの人件費やのれん償却額が通年で影響しました。しかしながら、前連結会計年度で増加要因となった喜月堂セレオ取得に伴う支払手数料が計上されなかったため、全体としては大きな増減には至らず、販売費及び一般管理費は2,726百万円(前連結会計年度比0.2%増)となりました。その結果、営業利益は746百万円(同13.5%増)となりました。
(営業外収益及び営業外費用、経常利益)
前連結会計年度で増加要因となった外貨建取引に係る為替換算による為替差益の計上がなかったことや貸倒引当金戻入額が減少したこと等により、営業外収益は140百万円(前連結会計年度比34.8%減)となりました。一方で、持分法適用関連会社である天津中建万里石石材有限公司(現 天津万里石石材有限公司)の持分法による投資損失を計上したこと等により、営業外費用は126百万円(同191.3%増)となりました。その結果、経常利益は761百万円(同8.3%減)となりました。
(特別利益及び特別損失、税金等調整前当期純利益)
投資有価証券売却益の計上等により、特別利益は10百万円(前連結会計年度比23.3%増)となりました。また、減損損失が減少したことにより、特別損失は30百万円(同36.7%減)となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は740百万円(6.2%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前連結会計年度に閉館した婚礼会場の売却に伴う税務上の損金算入が生じたことにより法人税、住民税及び事業税が減少しましたが、同時に繰延税金資産の取崩しが生じ法人税等調整額(損)を計上したため、法人税等合計は365百万円(前連結会計年度比73.6%増)となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は375百万円(同35.3%減)となりました。
c.財政状態及び経営成績等の状況に関する検討内容
当社グループは「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおり、第5次中期経営計画において、2028年3月期には、連結売上高経常利益率10.0%以上、連結自己資本当期純利益率(RОE)8.5%以上を達成することを目標としております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当該要因への対応として、当連結会計年度におきましては、下記を実施しました。
・マーケティングの高度化(「攻め」のDXの基礎づくり)
・生産性向上の加速(「守り」のDXの基礎づくり、ワークアウトの体系化・浸透等)
・戦略的アセットマネジメント(婚礼会場の閉館、葬祭会館の開設等)
・コーポレートガバナンスの充実(譲渡制限付株式報酬制度の導入、リスクマネジメント体制の再構築等)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
なお、当連結会計年度の連結売上高経常利益率は7.5%(前連結会計年度比0.8ポイント減)、連結自己資本当期純利益率(ROE)は4.4%(同2.6ポイント減)となりました。
今後の方針として、当社グループでは第5次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)において、「グループ改革で、成長を加速」を基本方針として掲げております。この基本方針に基づき、グループの再編と執行体制の整備に取り組み、グループの抜本改革を推進いたします。また、葬祭事業を核とした事業展開や、事業の垣根を超えた新しい事業モデルを構築することでシナジーの極大化を目指します。更に、株主資本を意識した経営の実現やステークホルダーとの対話充実等ステークホルダーとの関係強化に努めてまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入れ(当座借越)を基本としており、設備資金やその他投資案件等に係る資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としております。
また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、グループ内の資金調達・資金管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。当社グループは、健全な財政体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する手許流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能と考えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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