有価証券報告書-第55期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う社会経済活動の制限により、景気が急速に悪化しました。一時的に消費活動に持ち直しの動きがあったものの、感染再拡大が見られるなど、依然として先行きは不透明な状況にあります。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症対策として、危機管理本部の設置と段階別対応方針及び対応マニュアルの策定を行い、手洗い・アルコール消毒、各施設における消毒、従業員のマスク着用等を徹底しました。各事業においては「新しい生活様式」及び業種別ガイドラインに則った施行・接客の対応と標準化、主催イベントの縮小等を図り、お客様と従業員の安全確保に努めました。
このような環境下、当社グループは中期経営計画の重点施策である「未来へのトランスフォーメーション」・「生産性追求」・「人財開発と働く環境の整備」に取り組みました。具体的には価値観や生活様式の変化等に対応する新サービス・新商品の開発、収益構造の改善等を強化しました。また、業務を抜本的に見直すBPRの拡大・加速、葬祭・婚礼・互助会事業に係るシステム刷新等、生産性の向上に努めました。更に、社員の健康増進に取り組む健康経営や、変化に対応するためのリーダー人財の育成、「働き方の新しいスタイル」に係るテレワークの導入等を推進しました。なお、事業ポートフォリオの再構築と経営資源の適正配分を図るため、2020年12月には新型コロナウイルス感染症の影響により実行を延期していたベトナムにおける霊園マネジメント会社の持分取得の中止を決定、2021年1月には連結子会社であるこころガーデン株式会社が運営する介護事業の全部譲渡を実施いたしました。
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、新型コロナウイルス感染症の影響による葬祭・婚礼事業の減収が特に大きく売上高は7,986百万円(前連結会計年度比23.7%減)となりました。また、経費削減等により葬祭・婚礼事業を中心に固定費が減少したものの、売上高減少に伴う減益幅が大きく営業利益は86百万円(同85.1%減)、経常利益は153百万円(同79.3%減)となりました。更に、新型コロナウイルス感染症の影響等により、ベトナムにおける墓石加工販売に係る協業先に対する貸倒引当金繰入額や、婚礼会場等における減損損失を特別損失に計上したこと等から、親会社株主に帰属する当期純損失は864百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益222百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであり、売上高についてはセグメント間の内部売上高または振替高を除き記載しております。
なお当社は、事業子会社の経営統括を主たる目的とする純粋持株会社であり、各連結子会社からの不動産賃貸料収入、経営管理料収入及び配当金を主たる収益としております。一方で、各セグメント(各連結子会社)の営業費用には、当社に対する不動産賃借料及び経営管理料が計上されております。
(葬祭事業)
葬祭事業につきましては、営業エリアの死亡者数は横ばいで推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う参列の自粛や会食利用の減少等により、葬儀の小規模化及び低価格化が進行しました。
このような状況の下、施行時におけるソーシャルディスタンスの確保、飛沫防止パネルやサーモグラフィーの設置等により安全性を訴求するとともに、葬儀のライブ配信、Web事前相談、供花供物のオンライン決済等のデジタルシフトを図りました。また、会食に代わる葬儀付帯商材の販売促進、お別れ会・偲ぶ会や生花商品等の新商品開発を強化し、売上確保に努めました。更に、2020年7月に「直葬・家族葬 とわノイエ 宇都宮」(栃木県宇都宮市)をオープンし、小規模葬儀ニーズへの対応を充実させました。一方で、経費削減等により固定費が減少したものの、葬儀施行単価が大幅に低下した結果、売上高は4,905百万円(前連結会計年度比19.0%減)、営業利益は400百万円(同9.7%減)となりました。
(石材事業)
石材事業につきましては、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行により、海外からの墓石・石材加工商品の入荷量減少や入荷遅れが発生しました。また、ベトナムにおける墓石加工販売の事業運営が遅延する等の影響が生じました。
このような状況の下、石材小売店舗におけるソーシャルディスタンスの確保、飛沫防止パネルの設置等により安全性を訴求するとともに、石材卸売におけるリモート営業、Web会員制度等のデジタルシフトを図りました。また、付帯商材の販売促進や墓石のリフォーム・メンテナンスの推進等を実施し、売上確保に努めました。更に、経費削減等に努めたものの、石材卸売数量が減少した結果、売上高は1,955百万円(前連結会計年度比6.6%減)、営業利益は10百万円(同55.7%減)となりました。
(婚礼事業)
婚礼事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の流行により、婚礼・宴会の延期や中止が相次ぎました。また、2020年4月から5月にかけての緊急事態宣言の発令期間中は婚礼会場全6施設を臨時休業しました。
このような状況の下、施行時におけるソーシャルディスタンスの確保、飛沫防止パネルやサーモグラフィーの設置等により安全性を訴求するとともに、動画コンテンツによる会場見学、オンライン相談会等のデジタルシフトを図りました。また、料理のテイクアウトや宅配の推進、フォトプランや2部制ウエディング等の新商品開発を行い、婚礼のキャンセル防止に取り組みました。更に、経費削減等により固定費が減少したものの、婚礼施行件数が大幅に減少した結果、売上高は370百万円(前連結会計年度比76.2%減)、営業損失は615百万円(前連結会計年度は営業損失171百万円)となりました。
(生花事業)
生花事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の流行により、葬儀の小規模化が加速し、生花需要の低迷に拍車が掛りました。このような状況の下、小規模葬儀向けの生花商品の開発、生花店や葬儀社等へのオンラインショップの訴求及び郵送・架電による営業活動等、新規取引先の開拓と既存取引先への深耕に注力しました。しかしながら、生花及び生花商品の卸売数量が減少した結果、売上高は527百万円(前連結会計年度比10.5%減)、営業利益は131百万円(同7.6%減)となりました。
(互助会事業)
互助会事業につきましては、広告宣伝及び郵送・架電による営業活動、施行後の再加入促進等に努めたものの、新型コロナウイルス感染症の流行により、セミナー・イベントの開催や訪問活動を縮小したこと等が影響し、会員募集が低迷しました。その結果、売上高は5百万円(前連結会計年度比33.6%減)、営業損失は10百万円(前連結会計年度は営業損失10百万円)となりました。
(その他)
その他の介護部門につきましては、サービス付き高齢者向け住宅の入居率の維持に努めました。その他の装販部門につきましては、既存取引先を中心にオリジナル紙棺「悠舟」の販売を強化し販売数量が増加しました。その結果、売上高は216百万円(前連結会計年度比34.2%増)、営業利益は11百万円(前連結会計年度は営業損失0百万円)となりました。なお、その他の介護部門につきましては、2021年1月31日付で事業の全部譲渡を実施いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ452百万円増加し、3,008百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は374百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,045百万円、減価償却費413百万円、減損損失959百万円、貸倒引当金の増加額225百万円及び売上債権の減少額46百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は664百万円となりました。これは主に定期預金の預入による支出581百万円、定期預金の払戻による収入930百万円、有形固定資産の取得による支出135百万円、有形固定資産の売却による収入226百万円及び投資有価証券の償還による収入362百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は584百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出466百万円、配当金の支払額115百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
石材事業にて一部建築受注請負がありますが、金額が少額なため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における各セグメントの販売実績は、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の内部売上高を除いております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の認識及び分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は18,705百万円(前連結会計年度比8.4%減)となりました。
流動資産は4,576百万円(同7.0%減)となりました。これは主に現金及び預金が103百万円増加した一方で、有価証券が318百万円減少したことによるものです。
固定資産は14,128百万円(同8.8%減)となりました。これは主に介護施設売却及び減損損失計上等により建物及び構築物が1,185百万円減少及び土地が224百万円減少したことによるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は10,629百万円(前連結会計年度比6.5%減)となりました。
流動負債は1,274百万円(同22.8%減)となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が236百万円減少及び賞与引当金が53百万円減少したことによるものです。
固定負債は9,354百万円(同3.7%減)となりました。これは主に長期借入金が230百万円減少及びその他(長期未払金)が171百万円減少したことによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は8,075百万円(前連結会計年度比10.7%減)となりました。これは主に、為替換算調整勘定が10百万円増加した一方で、利益剰余金が979百万円減少したことによるものです。
b.経営成績の認識及び分析
(売上高)
新型コロナウイルス感染症の流行により、葬祭事業における葬儀の小規模化及び低価格化の進行、石材事業における海外からの墓石・石材加工商品の入荷量減少や入荷遅延、婚礼事業における婚礼・宴会の延期や中止及び緊急事態宣言発令期間中の臨時休業等が売上高に影響しました。特に、葬祭・婚礼事業の減収幅が大きく、売上高は7,986百万円(前連結会計年度比23.7%減)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上高の減少に伴い仕入高や材料費等が減少したことに加え、葬祭・婚礼事業を中心に業務委託費の削減や労務費の圧縮に努めたこと等より、売上原価は5,483百万円(前連結会計年度比22.4%減)となりました。その結果、売上総利益は2,502百万円(同26.5%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
各セグメントにおいて、広告宣伝費の削減、人件費の圧縮、その他経費削減に努めたこと等により販売費及び一般管理費は2,415百万円(前連結会計年度比14.4%減)となりました。しかしながら、売上高減少に伴う減益幅が大きく、営業利益は86百万円(同85.1%減)となりました。
(営業外収益及び営業外費用、経常利益)
その他の雑収入等が減少したことにより営業外収益は143百万円(前連結会計年度比20.7%減)となりました。一方で、持分法による投資損失を計上したことにより営業外費用は76百万円(同261.0%増)となりました。その結果、経常利益は153百万円(同79.3%減)となりました。
(特別利益及び特別損失)
新型コロナウイルス感染症対策の雇用調整助成金等による補助金収入、こころガーデン株式会社の事業譲渡に伴う固定資産売却益、事業譲渡益等の発生により特別利益は80百万円(前連結会計年度比74.2%増)となりました。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、ベトナムでの墓石加工販売に係る協業先に対する貸倒引当金繰入額や、婚礼会場等における減損損失を計上したこと等により特別損失は1,279百万円(同425.1%増)となりました。この結果、特別損益は1,199百万円の損失(純額)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
法人税等合計は△150百万円(前連結会計年度は法人税等合計321百万円)となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,087百万円減となり、親会社株主に帰属する当期純損失は864百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益222百万円)となりました。
c.財政状態及び経営成績等の状況に関する検討内容
当社グループは「第2.事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおり、連結売上高経常利益率10%以上を目標としております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2.事業の状況」の「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当該要因への対応として、当連結会計年度におきましては、下記を実施しました。
・価値観や生活様式の変化等に対応する新サービス・新商品の開発
・収益構造の改善強化
・ベトナムにおける霊園マネジメント会社の持分取得の中止
・こころガーデン株式会社が運営する介護事業の全部譲渡
・業務を抜本的に見直すBPRの拡大・加速
・葬祭・婚礼・互助会事業に係るシステム刷新
・変化に対応するためのリーダー人財の育成
・社員の健康増進に取り組む健康経営
・「働き方の新しいスタイル」に係るテレワーク導入
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響が大きく、当連結会計年度の連結売上高経常利益率は前連結会計年度から5.2ポイント減少し1.9%となりました。
今後の方針としては、当社グループはビジネスのパラダイムシフトを推し進めるとともに、経営資源の適正配分を実行し、未来へのトランスフォーメーションを図ってまいります。また、BPRの推進や未来型テクノロジーの積極的導入等、生産性の追求に係る取組みを進めてまいります。更に、リーダー人財の育成や働きがいを高める環境づくり等、人財開発と働く環境の整備に努めます。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「1.経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの分析」に記載のとおりです。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入れ(当座借越)を基本としており、設備資金やその他投資案件等に係る資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としております。なお、新型コロナウイルス感染症の影響で、当社グループのキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性はありますが、現金及び現金同等物の高い水準の残高や当座借越契約の締結により、十分な手許現預金の水準を確保できる状況にあります。
また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、グループ内の資金調達・資金管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。当社グループは、健全な財政体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する手許流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能と考えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う社会経済活動の制限により、景気が急速に悪化しました。一時的に消費活動に持ち直しの動きがあったものの、感染再拡大が見られるなど、依然として先行きは不透明な状況にあります。
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症対策として、危機管理本部の設置と段階別対応方針及び対応マニュアルの策定を行い、手洗い・アルコール消毒、各施設における消毒、従業員のマスク着用等を徹底しました。各事業においては「新しい生活様式」及び業種別ガイドラインに則った施行・接客の対応と標準化、主催イベントの縮小等を図り、お客様と従業員の安全確保に努めました。
このような環境下、当社グループは中期経営計画の重点施策である「未来へのトランスフォーメーション」・「生産性追求」・「人財開発と働く環境の整備」に取り組みました。具体的には価値観や生活様式の変化等に対応する新サービス・新商品の開発、収益構造の改善等を強化しました。また、業務を抜本的に見直すBPRの拡大・加速、葬祭・婚礼・互助会事業に係るシステム刷新等、生産性の向上に努めました。更に、社員の健康増進に取り組む健康経営や、変化に対応するためのリーダー人財の育成、「働き方の新しいスタイル」に係るテレワークの導入等を推進しました。なお、事業ポートフォリオの再構築と経営資源の適正配分を図るため、2020年12月には新型コロナウイルス感染症の影響により実行を延期していたベトナムにおける霊園マネジメント会社の持分取得の中止を決定、2021年1月には連結子会社であるこころガーデン株式会社が運営する介護事業の全部譲渡を実施いたしました。
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、新型コロナウイルス感染症の影響による葬祭・婚礼事業の減収が特に大きく売上高は7,986百万円(前連結会計年度比23.7%減)となりました。また、経費削減等により葬祭・婚礼事業を中心に固定費が減少したものの、売上高減少に伴う減益幅が大きく営業利益は86百万円(同85.1%減)、経常利益は153百万円(同79.3%減)となりました。更に、新型コロナウイルス感染症の影響等により、ベトナムにおける墓石加工販売に係る協業先に対する貸倒引当金繰入額や、婚礼会場等における減損損失を特別損失に計上したこと等から、親会社株主に帰属する当期純損失は864百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益222百万円)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであり、売上高についてはセグメント間の内部売上高または振替高を除き記載しております。
なお当社は、事業子会社の経営統括を主たる目的とする純粋持株会社であり、各連結子会社からの不動産賃貸料収入、経営管理料収入及び配当金を主たる収益としております。一方で、各セグメント(各連結子会社)の営業費用には、当社に対する不動産賃借料及び経営管理料が計上されております。
(葬祭事業)
葬祭事業につきましては、営業エリアの死亡者数は横ばいで推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う参列の自粛や会食利用の減少等により、葬儀の小規模化及び低価格化が進行しました。
このような状況の下、施行時におけるソーシャルディスタンスの確保、飛沫防止パネルやサーモグラフィーの設置等により安全性を訴求するとともに、葬儀のライブ配信、Web事前相談、供花供物のオンライン決済等のデジタルシフトを図りました。また、会食に代わる葬儀付帯商材の販売促進、お別れ会・偲ぶ会や生花商品等の新商品開発を強化し、売上確保に努めました。更に、2020年7月に「直葬・家族葬 とわノイエ 宇都宮」(栃木県宇都宮市)をオープンし、小規模葬儀ニーズへの対応を充実させました。一方で、経費削減等により固定費が減少したものの、葬儀施行単価が大幅に低下した結果、売上高は4,905百万円(前連結会計年度比19.0%減)、営業利益は400百万円(同9.7%減)となりました。
(石材事業)
石材事業につきましては、世界的な新型コロナウイルス感染症の流行により、海外からの墓石・石材加工商品の入荷量減少や入荷遅れが発生しました。また、ベトナムにおける墓石加工販売の事業運営が遅延する等の影響が生じました。
このような状況の下、石材小売店舗におけるソーシャルディスタンスの確保、飛沫防止パネルの設置等により安全性を訴求するとともに、石材卸売におけるリモート営業、Web会員制度等のデジタルシフトを図りました。また、付帯商材の販売促進や墓石のリフォーム・メンテナンスの推進等を実施し、売上確保に努めました。更に、経費削減等に努めたものの、石材卸売数量が減少した結果、売上高は1,955百万円(前連結会計年度比6.6%減)、営業利益は10百万円(同55.7%減)となりました。
(婚礼事業)
婚礼事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の流行により、婚礼・宴会の延期や中止が相次ぎました。また、2020年4月から5月にかけての緊急事態宣言の発令期間中は婚礼会場全6施設を臨時休業しました。
このような状況の下、施行時におけるソーシャルディスタンスの確保、飛沫防止パネルやサーモグラフィーの設置等により安全性を訴求するとともに、動画コンテンツによる会場見学、オンライン相談会等のデジタルシフトを図りました。また、料理のテイクアウトや宅配の推進、フォトプランや2部制ウエディング等の新商品開発を行い、婚礼のキャンセル防止に取り組みました。更に、経費削減等により固定費が減少したものの、婚礼施行件数が大幅に減少した結果、売上高は370百万円(前連結会計年度比76.2%減)、営業損失は615百万円(前連結会計年度は営業損失171百万円)となりました。
(生花事業)
生花事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の流行により、葬儀の小規模化が加速し、生花需要の低迷に拍車が掛りました。このような状況の下、小規模葬儀向けの生花商品の開発、生花店や葬儀社等へのオンラインショップの訴求及び郵送・架電による営業活動等、新規取引先の開拓と既存取引先への深耕に注力しました。しかしながら、生花及び生花商品の卸売数量が減少した結果、売上高は527百万円(前連結会計年度比10.5%減)、営業利益は131百万円(同7.6%減)となりました。
(互助会事業)
互助会事業につきましては、広告宣伝及び郵送・架電による営業活動、施行後の再加入促進等に努めたものの、新型コロナウイルス感染症の流行により、セミナー・イベントの開催や訪問活動を縮小したこと等が影響し、会員募集が低迷しました。その結果、売上高は5百万円(前連結会計年度比33.6%減)、営業損失は10百万円(前連結会計年度は営業損失10百万円)となりました。
(その他)
その他の介護部門につきましては、サービス付き高齢者向け住宅の入居率の維持に努めました。その他の装販部門につきましては、既存取引先を中心にオリジナル紙棺「悠舟」の販売を強化し販売数量が増加しました。その結果、売上高は216百万円(前連結会計年度比34.2%増)、営業利益は11百万円(前連結会計年度は営業損失0百万円)となりました。なお、その他の介護部門につきましては、2021年1月31日付で事業の全部譲渡を実施いたしました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ452百万円増加し、3,008百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は374百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,045百万円、減価償却費413百万円、減損損失959百万円、貸倒引当金の増加額225百万円及び売上債権の減少額46百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は664百万円となりました。これは主に定期預金の預入による支出581百万円、定期預金の払戻による収入930百万円、有形固定資産の取得による支出135百万円、有形固定資産の売却による収入226百万円及び投資有価証券の償還による収入362百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は584百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出466百万円、配当金の支払額115百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
石材事業にて一部建築受注請負がありますが、金額が少額なため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における各セグメントの販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 葬祭事業 | 4,905,167 | 81.0 |
| 石材事業 | 1,955,315 | 93.4 |
| 婚礼事業 | 370,321 | 23.8 |
| 生花事業 | 527,488 | 89.5 |
| 互助会事業 | 5,869 | 66.4 |
| 報告セグメント計 | 7,764,162 | 75.3 |
| その他 | 216,679 | 134.2 |
| 全社 | 5,280 | 112.8 |
| 合計 | 7,986,121 | 76.3 |
(注)1 セグメント間の内部売上高を除いております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| ㈱JAライフクリエイト福島 | 1,322,369 | 12.6 | 931,873 | 8.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の認識及び分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は18,705百万円(前連結会計年度比8.4%減)となりました。
流動資産は4,576百万円(同7.0%減)となりました。これは主に現金及び預金が103百万円増加した一方で、有価証券が318百万円減少したことによるものです。
固定資産は14,128百万円(同8.8%減)となりました。これは主に介護施設売却及び減損損失計上等により建物及び構築物が1,185百万円減少及び土地が224百万円減少したことによるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は10,629百万円(前連結会計年度比6.5%減)となりました。
流動負債は1,274百万円(同22.8%減)となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が236百万円減少及び賞与引当金が53百万円減少したことによるものです。
固定負債は9,354百万円(同3.7%減)となりました。これは主に長期借入金が230百万円減少及びその他(長期未払金)が171百万円減少したことによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は8,075百万円(前連結会計年度比10.7%減)となりました。これは主に、為替換算調整勘定が10百万円増加した一方で、利益剰余金が979百万円減少したことによるものです。
b.経営成績の認識及び分析
(売上高)
新型コロナウイルス感染症の流行により、葬祭事業における葬儀の小規模化及び低価格化の進行、石材事業における海外からの墓石・石材加工商品の入荷量減少や入荷遅延、婚礼事業における婚礼・宴会の延期や中止及び緊急事態宣言発令期間中の臨時休業等が売上高に影響しました。特に、葬祭・婚礼事業の減収幅が大きく、売上高は7,986百万円(前連結会計年度比23.7%減)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上高の減少に伴い仕入高や材料費等が減少したことに加え、葬祭・婚礼事業を中心に業務委託費の削減や労務費の圧縮に努めたこと等より、売上原価は5,483百万円(前連結会計年度比22.4%減)となりました。その結果、売上総利益は2,502百万円(同26.5%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
各セグメントにおいて、広告宣伝費の削減、人件費の圧縮、その他経費削減に努めたこと等により販売費及び一般管理費は2,415百万円(前連結会計年度比14.4%減)となりました。しかしながら、売上高減少に伴う減益幅が大きく、営業利益は86百万円(同85.1%減)となりました。
(営業外収益及び営業外費用、経常利益)
その他の雑収入等が減少したことにより営業外収益は143百万円(前連結会計年度比20.7%減)となりました。一方で、持分法による投資損失を計上したことにより営業外費用は76百万円(同261.0%増)となりました。その結果、経常利益は153百万円(同79.3%減)となりました。
(特別利益及び特別損失)
新型コロナウイルス感染症対策の雇用調整助成金等による補助金収入、こころガーデン株式会社の事業譲渡に伴う固定資産売却益、事業譲渡益等の発生により特別利益は80百万円(前連結会計年度比74.2%増)となりました。一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、ベトナムでの墓石加工販売に係る協業先に対する貸倒引当金繰入額や、婚礼会場等における減損損失を計上したこと等により特別損失は1,279百万円(同425.1%増)となりました。この結果、特別損益は1,199百万円の損失(純額)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
法人税等合計は△150百万円(前連結会計年度は法人税等合計321百万円)となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,087百万円減となり、親会社株主に帰属する当期純損失は864百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益222百万円)となりました。
c.財政状態及び経営成績等の状況に関する検討内容
当社グループは「第2.事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおり、連結売上高経常利益率10%以上を目標としております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2.事業の状況」の「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当該要因への対応として、当連結会計年度におきましては、下記を実施しました。
・価値観や生活様式の変化等に対応する新サービス・新商品の開発
・収益構造の改善強化
・ベトナムにおける霊園マネジメント会社の持分取得の中止
・こころガーデン株式会社が運営する介護事業の全部譲渡
・業務を抜本的に見直すBPRの拡大・加速
・葬祭・婚礼・互助会事業に係るシステム刷新
・変化に対応するためのリーダー人財の育成
・社員の健康増進に取り組む健康経営
・「働き方の新しいスタイル」に係るテレワーク導入
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「1.経営成績等の状況の概要(1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大による業績への影響が大きく、当連結会計年度の連結売上高経常利益率は前連結会計年度から5.2ポイント減少し1.9%となりました。
今後の方針としては、当社グループはビジネスのパラダイムシフトを推し進めるとともに、経営資源の適正配分を実行し、未来へのトランスフォーメーションを図ってまいります。また、BPRの推進や未来型テクノロジーの積極的導入等、生産性の追求に係る取組みを進めてまいります。更に、リーダー人財の育成や働きがいを高める環境づくり等、人財開発と働く環境の整備に努めます。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「1.経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの分析」に記載のとおりです。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入れ(当座借越)を基本としており、設備資金やその他投資案件等に係る資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としております。なお、新型コロナウイルス感染症の影響で、当社グループのキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性はありますが、現金及び現金同等物の高い水準の残高や当座借越契約の締結により、十分な手許現預金の水準を確保できる状況にあります。
また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、グループ内の資金調達・資金管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。当社グループは、健全な財政体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する手許流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能と考えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。