有価証券報告書-第58期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/25 16:31
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行に伴う行動制限の緩和等を背景に、雇用・所得環境が改善する下で、景気は緩やかな回復傾向で推移しました。一方で、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇、中東情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
このような環境の下、当社グループでは、「第4次中期経営計画」(2023年3月期~2025年3月期)の重点施策である「価値創造のフレームづくり」「経営資源の集中と深化」「経営基盤の強化」に引き続き取り組みました。具体的には、マーケティングの高度化に向けたWebマネジメント体制の再構築や葬祭事業のコンタクトセンター開設等を推し進めました。次に、戦略的アセットマネジメントとして葬祭会館2施設の開設と葬祭会館1施設の事業譲受、仏壇・仏具及び墓石等を販売する葬祭事業と石材事業のコラボレーション店舗1施設の開設、婚礼会場2施設の閉館等を実施しました。加えて、事業開発による業容拡大として喜月堂ホールディングス株式会社(山梨県韮崎市)の全株式を取得し、同社及び同社の子会社3社(以下「喜月堂グループ」という。)を連結子会社化するとともに、当該4社を株式会社喜月堂セレオに組織再編しました。また、コーポレートガバナンスの充実を図るため、取締役会の実効性評価の実施及び結果の概要の開示や、株主総会の議決権行使に係る環境整備、BCM活動の実践によるリスク管理体制の強化等に取り組みました。
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、主に既存の葬祭事業における増収及び株式会社喜月堂セレオが連結業績に貢献したこと等により、売上高は10,035百万円(前年同期比5.0%増)となりました。売上高の増加等に伴う売上原価の増加や広告宣伝の強化等に伴う販売費及び一般管理費の増加に加え、喜月堂グループの連結子会社化に伴い売上原価、販売費及び一般管理費が増加しましたが、増収幅がコスト増加幅を上回ったため、営業利益は658百万円(同5.5%増)となりました。また、為替差益の計上及び持分法による投資損失の減少等により、経常利益は830百万円(同24.2%増)となりました。加えて、婚礼会場の閉館に伴う減損損失が前年よりも大幅に減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は579百万円(同288.5%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであり、売上高についてはセグメント間の内部売上高または振替高を除き記載しております。
(葬祭事業)
営業エリアの死亡者数はほぼ横ばいで推移した一方で、他社との競争は激しい状況が続きました。また、社会全体でアフターコロナへの移行が進んでいるものの、葬儀の小規模化は依然として継続しました。
このような状況の下、葬祭会館の新規出店として2023年9月に「家族葬のこころ斎苑 牛久南」(茨城県牛久市)、2023年12月に「もとみや斎場 家族葬ホール」(福島県本宮市)を開設するとともに、2024年2月に「こころ館 西川田」(栃木県宇都宮市)の事業譲受をいたしました。また、石材事業とのコラボレーション店舗として2023年11月に「ぶつだんプラザ会津・石のカンノ 会津支店」(福島県会津若松市)を開設しました。加えて、2023年9月に山梨県韮崎市を本拠地とする喜月堂グループとのM&Aを実施し、営業エリアの拡大を図りました。更に、広告宣伝やアフターフォロー営業等を強化し、一般葬の受注やオプション販売が好調に推移したこと等により、葬儀施行単価及び法事施行件数等が前年同期よりも増加しました。
その結果、売上高は6,136百万円(前年同期比10.1%増)、営業利益は692百万円(同12.0%増)となりました。
(石材事業)
国際情勢の影響等による海外における原石の在庫不足等への影響は、解消傾向に向かいました。
このような状況の下、石材卸売においては、新規取引先の開拓と既存取引先への販売促進及び販売価格の見直し等に注力し、石材卸売単価等が前年同期よりも増加しました。石材小売においては、「石のカンノ 会津支店」(福島県会津若松市)を移転し、葬祭事業とのコラボレーション店舗として2023年11月に「ぶつだんプラザ会津・石のカンノ 会津支店」を開設しました。また、広告宣伝の強化による来店客誘致と成約率の向上、墓石のリフォーム・メンテナンスの提案及び単価向上施策等に取り組み、石材小売単価等が前年同期よりも増加しました。
その結果、売上高は2,269百万円(前年同期比0.2%減)、営業利益は63百万円(同23.7%増)となりました。
(婚礼事業)
社会全体でアフターコロナへの移行が進んでいるものの、婚礼の需要減少及び小規模化は依然として継続しました。
このような状況の下、事業環境の変化等を踏まえ、2022年6月にゲストハウス「アニエス郡山」(福島県郡山市)を閉館したことに加え、2023年11月にゲストハウス「アニエス会津」(福島県会津若松市)、2024年3月に総合婚礼会場「クーラクーリアンテ サンパレス」を閉館し、営業規模の適正化を進めました。婚礼会場の閉館により婚礼施行件数が減少した一方で、婚礼の招待客数促進や宴会の受注促進等を強化したこと等により、婚礼施行単価及び宴会施行単価等が前年同期よりも増加しました。
その結果、売上高は849百万円(前年同期比2.4%減)、営業損失は122百万円(前年同期は営業損失195百万円)となりました。
(生花事業)
社会全体でアフターコロナへの移行が進んでいるものの、葬儀の小規模化の継続等に伴い、生花及び生花商品の需要は減少傾向で推移しました。
このような状況の下、葬儀社への生花商品の提案、生花店や葬儀社へのオンラインショップの訴求及びDM・SNSによる情報発信の強化等に注力しました。また、生花の鮮度保持システムを導入し、商品ロスの削減に取り組みました。しかしながら、卸売先における業況の影響もあり、生花の卸売数量等は前連結会計年度よりも減少しました。また、葬祭事業から生花事業への配送要員の移管に伴い、販売費及び一般管理費が増加しました。
その結果、売上高は586百万円(前年同期比9.5%減)、営業利益は106百万円(同29.8%減)となりました。
(互助会事業)
互助会の新規会員募集や葬儀施行後の再加入促進等に注力するとともに、販売費及び一般管理費の圧縮等に努めました。しかしながら、婚礼会場の閉館に伴う不動産賃貸収入及び葬祭事業からの手数料収入等が前年同期よりも減少しました。
その結果、売上高は9百万円(前年同期比21.9%減)、営業損失は14百万円(前年同期は営業損失12百万円)となりました。
(その他)
卸売先における業況の影響もあり、棺の卸売数量が減少した一方で、オリジナル紙棺「悠舟」や高級棺の販売促進等に注力し、棺の卸売単価が前年同期よりも増加しました。
その結果、売上高は175百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益は0百万円(前年同期は営業損失4百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ883百万円減少し、3,122百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,059百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益790百万円、減価償却費397百万円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,293百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出701百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出858百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は649百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出535百万円及び配当金の支払額112百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
石材事業にて一部建築受注請負がありますが、金額が少額なため記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における各セグメントの販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
葬祭事業6,136,910110.1
石材事業2,269,15199.8
婚礼事業849,90697.6
生花事業586,86590.5
互助会事業9,16178.1
報告セグメント計9,851,995105.1
その他175,40299.0
全社8,400121.7
合計10,035,798105.0

(注)1 セグメント間の内部売上高を除いております。
2 最近2連結会計年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
㈱JAライフクリエイト福島1,070,93111.21,081,31810.8

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の認識及び分析
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は19,267百万円(前連結会計年度末比3.3%増)となりました。
流動資産は4,546百万円(同18.4%減)となりました。これは主に現金及び預金が883百万円、有価証券が145百万円減少したことによるものです。
固定資産は14,721百万円(同12.6%増)となりました。これは主に喜月堂グループの連結子会社化等により建物及び構築物が570百万円、土地が204百万円、のれんが529百万円及び前払式特定取引前受金保全のための金銭供託により供託金が275百万円増加したことによるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は10,694百万円(前連結会計年度末比1.1%増)となりました。
流動負債は1,511百万円(同9.0%増)となりました。これは主に買掛金が72百万円減少した一方で、未払法人税等が60百万円及びその他(未払金)が107百万円増加したことによるものです。
固定負債は9,182百万円(同0.1%減)となりました。これは主に喜月堂グループの連結子会社化等により資産除去債務が39百万円増加した一方で、長期借入金が31百万円減少したことによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は8,572百万円(前連結会計年度末比6.2%増)となりました。これは主に、利益剰余金が466百万円増加したことによるものです。
b.経営成績の認識及び分析
(売上高)
アフターコロナへの移行が進む中、葬祭事業においては、葬祭会館の新規開設や事業譲受、喜月堂グループの連結子会社化等による事業拡大を進めました。また、葬儀施行単価向上やアフターフォロー営業の強化等により、売上高が増加いたしました。一方で、石材・婚礼・生花事業においては、各施策により単価向上は図ったものの、件数が伸び悩み、売上高が減少しました。その結果、売上高は10,035百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
売上高の増加による仕入高及び材料費の増加に加え、喜月堂グループの連結子会社化に伴い労務費及び減価償却費が増加しました。一方で、外注加工費や業務委託費等の製造経費の圧縮に努めたことにより、売上原価は6,656百万円(前連結会計年度比2.2%増)となりました。その結果、売上総利益は3,379百万円(同10.8%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
各セグメントにおいて、広告宣伝の強化をしたことに加え、喜月堂グループの連結子会社化による人件費等の増加により、販売費及び一般管理費は2,721百万円(前連結会計年度比12.2%増)となりました。その結果、営業利益は658百万円(同5.5%増)となりました。
(営業外収益及び営業外費用、経常利益)
為替差益の計上やその他の雑収入が増加したこと等により、営業外収益は215百万円(前連結会計年度比85.3%増)となりました。一方で、持分法による投資損失が減少したこと等により、営業外費用は43百万円(同39.7%減)となりました。その結果、経常利益は830百万円(同24.2%増)となりました。
(特別利益及び特別損失、税金等調整前当期純利益)
前連結会計年度で増加要因となった投資有価証券売却益の計上が無かったこと等により、特別利益は8百万円(前連結会計年度比78.6%減)となりました。また、婚礼会場の閉館に伴う減損損失が、前連結会計年度に比べ大幅に減少したことにより、特別損失は48百万円(同91.4%減)となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は790百万円(437.6%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額(益)の計上が減少したこと等により、法人税等合計は210百万円(前連結会計年度は法人税等合計△2百万円)となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は579百万円(同288.5%増)となりました。
c.財政状態及び経営成績等の状況に関する検討内容
当社グループは「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおり、第4次中期経営計画において、2025年3月期には、連結売上高経常利益率8.0%以上、連結自己資本当期純利益率(RОE)4.5%以上を達成することを目標としております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」及び「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当該要因への対応として、当連結会計年度におきましては、下記を実施しました。
・マーケティングの高度化(「攻め」のDXの基礎づくり)
・生産性向上の加速(「守り」のDXの基礎づくり、ワークアウトの体系化・浸透等)
・戦略的アセットマネジメント(婚礼会場の閉館、葬祭会館の開設等)
・コーポレートガバナンスの充実(譲渡制限付株式報酬制度の導入、リスクマネジメント体制の再構築等)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。
なお、当連結会計年度の連結売上高経常利益率は8.3%(前連結会計年度比1.3ポイント増)、連結自己資本当期純利益率(ROE)は7.0%(同5.1ポイント増)となりました。
今後の方針としては、当社グループでは第4次中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)において、「成長をスパイラルアップするフレームづくり」を基本方針として掲げております。この基本方針に基づき、マーケティングの高度化を図るとともに、生産性向上を加速させ、価値創造のフレームづくりを推し進めます。また、戦略的アセットマネジメントや事業開発による業容拡大等、経営資源の集中と深化を進めてまいります。更に、人事戦略のブラッシュアップやコーポレートガバナンスの充実等、経営基盤の強化に努めます。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入れ(当座借越)を基本としており、設備資金やその他投資案件等に係る資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としております。
また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、グループ内の資金調達・資金管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。当社グループは、健全な財政体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する手許流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能と考えております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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