有価証券報告書-第11期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/29 10:08
【資料】
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【項目】
113項目

対処すべき課題

(1) 経営の基本方針
当社グループは、以下の経営理念の下、「お客さま中心主義」を事業活動の原点に、インターネットの利便性を最大限活用し魅力ある金融サービスの開発・改善を進めてまいります。
・全役職員が正しい倫理的価値観を持ち、信任と誠実を旨に行動することにより、日々徳性を磨き、広く社会から信頼される企業を目指す。
・金融業における近未来領域の開拓と、革新的な事業モデルの追求に日々努め、お客様、株主、職員、社会の発展に貢献する新しい価値を創造する。
・最先端のIT(情報技術)を駆使した金融取引システムを安定的に提供することにより、お客様との強固な信頼関係を築き、揺るぎない事業基盤を確立する。
(2) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
当社グループは、2018年3月で開業10年半を経過しました。この間、インターネットを活用した金融取引の拡大、スマートフォンやタブレットの普及、近年ではFinTech事業領域における他業種からの参入活発化など、私ども銀行業界においても環境変化が大きく進展しつつあります。当社グループの経営理念である「金融業における近未来領域の開拓と革新的な事業モデルの追求」「お客さま、株主、職員、社会の発展に貢献する新しい価値の創造」のもと、これからも「お客さま中心主義」を事業活動の基本に置き、更なる利便性の向上と、安定した経営管理・組織運営の実現を目指してまいります。
①安定した収益基盤・顧客基盤の確立
当社グループは、本邦最大の信託銀行「三井住友信託銀行」、ネット証券最大手「SBI証券」と同一の出資グループに属しております。引き続きお客さまのライフステージに沿った商品提供やお客さまの利便性を追求した新サービスの投入により、収益基盤・顧客基盤の構築を進め、より安定した経営基盤の確立を目指してまいります。
主力商品である住宅ローン事業では、商品性の見直しや、お客さまサポート態勢の充実、販売チャネルの拡大により、一層の残高積上げと収益力の向上に取り組みます。また、コンシューマーローン事業では、グループ連携などによる取引先開拓、商品力の訴求等による残高積上げ、収益力の強化をしてまいります。その他、クレジットカードやデビットカード等の決済ビジネスの拡充、FinTech事業領域における積極的な取組み等により、お客さまの利便性向上を図りつつ、安定した手数料収益の積上げに努めてまいります。
②経営管理態勢の強化
顧客基盤及び総資産の拡大、業務多様化、ボラタイルな市場環境により、当社グループが抱える経営管理上のリスクも変化しております。今後の事業展開と合わせ、自律的に管理態勢高度化への対応を実施してまいります。
システム面では、お客さまのお役に立つ利便性の高いサービス提供を第一に、将来のビジネスモデル実現に相応しいシステムの構築を継続的に検討するとともに、開発リスクの極小化、障害の未然防止策・発生時の拡大防止策の高度化を進めてまいります。
リスク管理面では、当社グループの保有資産に即した金利リスク管理・流動性リスク管理態勢の強化、信用リスク管理の高度化をすすめ、バーゼルⅢ等各種規制対応と合わせ、リスク管理強化を図ってまいります。
コンプライアンス面では、グループ機能活用による銀行代理店の拡充に沿ったリスク管理態勢の構築と、金融機関に対する社会的な役割期待の高まりや、近年インターネット上の金融犯罪・サイバー攻撃等が増加傾向にあることを踏まえたセキュリティ対策の強化、顧客保護対策をより一層進めてまいります。