有価証券報告書-第19期(2023/01/01-2023/12/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、ロシア・ウクライナ戦争の長期化やイスラエル・ハマス紛争などの地政学的リスク、欧米におけるインフレ率の上昇と利上げの進展といった大きな変化を迎える中、米国経済は堅調な個人消費や雇用に支えられて堅調に推移する一方で、欧州経済や中国経済では減速傾向が見られており、今後の見通しに対する不確実性が高まっています。日本経済は、コロナ禍明け後の需要回復が景気を押し上げるとともに、日米金融政策の乖離に伴う円安基調の継続、コスト増の価格転嫁の進展やインバウンド需要の拡大により物価が上昇に転じ、雇用拡大や賃金上昇も見受けられるなど、デフレ脱却の素地が整いつつあります。
このような事業環境のもと、当社のヘルスケア事業においては、2019年よりブランド群の育成、デジタル化、マルチチャネル展開という3つの基本方針を推進し、当連結会計年度は、売上高成長と利益率を両立するサステナブルな成長の実現に向けて、成長ブランドの創出、顧客ロイヤリティの向上、チャネル販売力の強化、コストシナジーの創出に注力しました。広告投資の機動的運用や定期顧客の継続率改善に取り組んだ直販や、営業力強化に取り組んだ流通・OEM等が概ね横ばいで推移する一方で、株式会社はこの通期連結の影響(2022年7月より連結対象)による増収効果に加えて、バイオ燃料事業におけるテスト取引の拡大により、売上高は46,482百万円(前連結会計年度比4.7%増)となりました。
また、当社は、キャッシュ・フロー重視の経営の観点から、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは、EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬+棚卸資産ステップアップ影響額、として算出しております。上述のヘルスケア事業における広告投資を継続しているものの広告宣伝費の未消化もあり単年度の利益増に影響しました。これに加えて、バイオ燃料事業や研究開発活動を中心に473百万円の助成金収入を計上しました。結果、当連結会計年度の調整後EBITDAは2,222百万円(前連結会計年度比16.1%減)となりました。
一方、キューサイ株式会社(以下「キューサイ」)の連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費の計上を主因として営業損失は1,464百万円(前連結会計年度は営業損失3,455百万円)となりました。また、助成金収入や支払利息の計上に伴い、経常損失は1,419百万円(前連結会計年度は経常損失2,489百万円)となり、バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラント(以下「実証プラント」)の稼働終了に伴う助成金返還等の特別損失を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は2,652百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,672百万円)となりました。なお、キューサイの連結子会社化時における棚卸資産のステップアップにより計上した含み益の費用化処理は、前連結会計年度で完了しております。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
(ヘルスケア事業)
当連結会計年度は、成長ブランドの創出に向けて、前連結会計年度以降にローンチした「NEcCO(ネッコ)」「CONC」「epo」等の新ブランドの育成、「からだにユーグレナ」「C COFFEE」等の既存ブランドの商品ラインアップの拡充等に取り組むとともに、グループ全体で顧客ロイヤリティの向上、チャネル販売力の強化、コストシナジーの創出に向けた施策を推進しました。直販において、広告クリエイティブや広告手法の見直しにより投資効率の改善に取り組みつつ、広告投資を慎重にコントロールしながら継続した他、2022年7月1日に連結子会社化した株式会社はこが収益貢献した結果、セグメント売上高は41,359百万円(前連結会計年度比0.6%減)となりました。
セグメント損益においては、上述のキューサイの連結子会社化に伴う棚卸資産のステップアップにより計上した含み益の費用化処理は前連結会計年度で完了しており、当連結会計年度は、キューサイの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費2,258百万円を計上しました。物流費率の削減やコストシナジー創出に向けた施策も推進した結果、セグメント利益は1,456百万円(前連結会計年度はセグメント損失638百万円)となりました。
(バイオ燃料事業)
バイオ燃料事業においては、実証プラントにおけるバイオ燃料の実証製造を継続するとともに、当社が製造・供給するバイオ燃料(ブランド名「サステオ」)の導入先の開拓や、バイオジェット・ディーゼル燃料商業プラント(以下「商業プラント」)の建設に向けた取り組みを推進しています。
実証事業については、当社バイオ燃料の導入事例は当連結会計年度に累計93件に達し、当社直販顧客も参画する佐川急便とのサステナブル配送プロジェクト、東京都と締結したバイオ燃料導入促進事業に係る協定やG7広島サミット(主要国首脳会議)を通じた取り組みで「陸・海・空」の全領域において「サステオ」供給先を拡大した他、本邦初となる航空自衛隊戦闘機やブルーインパルスへのSAF給油等を実現しました。なお、実証プラントは、建設時点の目的を全て成功裏に達成できたことを踏まえ、2024年1月末をもって稼働を終了し、以降は海外パートナー企業等から調達したバイオ燃料の販売に移行することで、より大規模なサプライチェーン構築とバイオ燃料供給先の更なる開拓を進めていく予定です。
商業プラントの建設については、2022年12月に、グローバル大手統合エネルギー企業であるPetroliam Nasional Berhad及びEni S.p.A.と共同で、マレーシアにおいて商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「本商業プラント」といいます。)の建設及び運転するプロジェクトを検討しており、本商業プラント建設に係る技術的・経済的な実現可能性評価を進めていることを発表しました。本商業プラントの原料処理能力は年間約65万トン、バイオ燃料の製造能力は最大で日産1万2,500バレル(年産約72.5万KL相当)となる見通しで、3社間で最終投資決定に向けた協議、検討を継続しております。
また、商業化後を見据えて、サプライチェーン構築に向けた取り組みや研究開発活動も展開しております。サプライチェーン構築については、国内外パートナー企業と連携したバイオ燃料のテスト取引を進めており、当連結会計年度に複数の大口取引を実行しました。研究開発活動については、マレーシアに新たな研究開発拠点となる「熱帯バイオマス技術研究所」を開設し、これまで蓄積してきた微細藻類ユーグレナの大規模培養に関する研究開発成果をはじめとする知見や技術を活用しながら、ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を推進していきます。
以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,851百万円(前連結会計年度はセグメント売上高262百万円)、セグメント損失は800百万円(前連結会計年度はセグメント損失789百万円)となりました。
(その他事業)
当連結会計年度は、大協肥糧株式会社を中心に肥料領域における事業拡大に取り組むとともに、バイオインフォマティクス領域、ソーシャルビジネス領域、先端研究領域においても、事業成長や事業開発に向けた投資を継続しております。以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,273百万円(前連結会計年度比9.5%減)、セグメント損失は519百万円(前連結会計年度はセグメント損失325百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は59,619百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,343百万円の増加となりました。これは主に、商品及び製品が681百万円、無形固定資産が2,258百万円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が5,837百万円増加したこと等によるものです。
負債は39,404百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,482百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が2,524百万円減少した一方で、転換社債型新株予約権付社債が4,800百万円増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から860百万円増加し、20,214百万円となりました。この結果、自己資本比率は33.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から5,837百万円増加し、15,651百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失2,110百万円が計上されておりますが、減価償却費2,124百万円及びのれん償却額846百万円、棚卸資産の減少931百万円を計上したこと等により、658百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得による支出380百万円、有形固定資産の取得による支出313百万円等により646百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出2,589百万円があったものの、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入4,800百万円、株式の発行による収入2,962百万円等により5,828百万円の収入となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
b. 受注実績
当社グループは、健康食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
経営成績の分析について、各事業の売上高及び調整後EBITDAの推移は以下のとおりです。なお、キューサイの連結子会社化時における棚卸資産のステップアップにより計上した含み益の費用化処理は、前連結会計年度で完了しております。
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(注)1. 販売チャネルは「その他」となります。
2.主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
(注)調整額は、主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
また当社グループの売上原価並びに販売費及び一般管理費に関する分析は次のとおりです。
売上原価については、2022年12月期は13,396百万円(売上原価率30.1%)のところ、2023年12月期は14,707百万円(売上原価率31.6%)となりました。製品構成比の変化として原価率の高いバイオ燃料事業の取引拡大により、売上原価率は増加しました。
販売費については、2022年12月期は21,779百万円(対売上高比率49.0%)のところ、2023年12月期は20,970百万円(対売上高比率45.1%)となりました。製品構成比の影響及び物流改善や共通購買によるコスト最適化の結果、荷造運賃費が減少し、またヘルスケア事業における諸環境を踏まえた広告投資の効率的運用の結果、広告宣伝費及び販売促進費が減少しました。
人件費については、2022年12月期は5,009百万円のところ、2023年12月期は5,270百万円となりました。事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
管理費については、2022年12月期は6,183百万円のところ、2023年12月期は5,756百万円となりました。事業規模の拡大の中、2022年12月期のM&A費用やキューサイにおける外部コンサル費用が2023年12月期では大きく発生していない影響、そしてバックオフィス最適化により、全社としては減少となりました。
研究開発費については、2022年12月期は1,480百万円のところ、2023年12月期は1,242百万円となりました。実証プラントにおけるコストの見直しを行った結果、減少となりました。
営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失に関する状況の分析については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b. キャッシュ・フローの分析
当社グループでは、ヘルスケア事業からの営業キャッシュ・フローによる収入を原資として、中長期的な事業化を目指すバイオ燃料事業や新規事業に対する投資に資金を投下し、必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。
2023年12月期の詳細なキャッシュ・フローの内訳については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しており、企業運営に必要となる十分な水準の資金を確保していると評価しております。
c. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&A、バイオ燃料商業プラントの建設関連資金等の長期資金需要と運転資金需要です。
このうち、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については「第3 設備の状況」に記載しております。M&Aについては中長期的成長を目的とした、ヘルスケア事業(特に健康食品・化粧品等の直販及び卸売)における事業基盤の拡充やシナジー創出に資する企業、及び事業ポートフォリオの拡大もしくは新規領域進出に向けた事業基盤獲得に資する企業等を対象としたM&Aを円滑に推進するため、手元現預金の確保が必要となります。また、バイオ燃料事業の商業化に向けたプロジェクトの実現には、相応の規模の建設関連資金等が必要となります。
運転資金需要については、ヘルスケア事業における直販等の事業基盤の拡充に必要となる広告宣伝費や機能性研究・新規素材開発に必要となる研究開発費のための運転資金に加え、バイオ燃料事業における商業化実現後を見据えたサプライチェーン構築やバイオ燃料原料の研究開発に関する運転資金が必要となります。
d. 財政政策
当社グループでは資金需要の見通しや金融市場の動向などを総合的に勘案した上で、最適なタイミング、規模、手段を判断して資金調達を実施し、事業運営上必要な流動性と資金を長期安定的に確保することを基本方針としております。現在、当社グループは事業基盤の拡充や新規領域進出等に向けた将来的なM&A、研究開発投資、バイオ燃料事業の商業化等に必要な資金を内部留保しております。資金需要が発生した場合、自己資金で賄うことを基本としつつ、必要に応じて金融機関からの借入金や資本市場からの調達等を含めた最適な手段を検討した上で資金調達を実施いたします。
当連結会計年度末の総資産は59,619百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,343百万円の増加となりました。これは主に、商品及び製品が681百万円、無形固定資産が2,258百万円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が5,837百万円増加したこと等によるものです。
負債は39,404百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,482百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が2,524百万円減少した一方で、転換社債型新株予約権付社債が4,800百万円増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から860百万円増加し、20,214百万円となりました。この結果、自己資本比率は33.9%となりました。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、ロシア・ウクライナ戦争の長期化やイスラエル・ハマス紛争などの地政学的リスク、欧米におけるインフレ率の上昇と利上げの進展といった大きな変化を迎える中、米国経済は堅調な個人消費や雇用に支えられて堅調に推移する一方で、欧州経済や中国経済では減速傾向が見られており、今後の見通しに対する不確実性が高まっています。日本経済は、コロナ禍明け後の需要回復が景気を押し上げるとともに、日米金融政策の乖離に伴う円安基調の継続、コスト増の価格転嫁の進展やインバウンド需要の拡大により物価が上昇に転じ、雇用拡大や賃金上昇も見受けられるなど、デフレ脱却の素地が整いつつあります。
このような事業環境のもと、当社のヘルスケア事業においては、2019年よりブランド群の育成、デジタル化、マルチチャネル展開という3つの基本方針を推進し、当連結会計年度は、売上高成長と利益率を両立するサステナブルな成長の実現に向けて、成長ブランドの創出、顧客ロイヤリティの向上、チャネル販売力の強化、コストシナジーの創出に注力しました。広告投資の機動的運用や定期顧客の継続率改善に取り組んだ直販や、営業力強化に取り組んだ流通・OEM等が概ね横ばいで推移する一方で、株式会社はこの通期連結の影響(2022年7月より連結対象)による増収効果に加えて、バイオ燃料事業におけるテスト取引の拡大により、売上高は46,482百万円(前連結会計年度比4.7%増)となりました。
また、当社は、キャッシュ・フロー重視の経営の観点から、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは、EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬+棚卸資産ステップアップ影響額、として算出しております。上述のヘルスケア事業における広告投資を継続しているものの広告宣伝費の未消化もあり単年度の利益増に影響しました。これに加えて、バイオ燃料事業や研究開発活動を中心に473百万円の助成金収入を計上しました。結果、当連結会計年度の調整後EBITDAは2,222百万円(前連結会計年度比16.1%減)となりました。
一方、キューサイ株式会社(以下「キューサイ」)の連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費の計上を主因として営業損失は1,464百万円(前連結会計年度は営業損失3,455百万円)となりました。また、助成金収入や支払利息の計上に伴い、経常損失は1,419百万円(前連結会計年度は経常損失2,489百万円)となり、バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラント(以下「実証プラント」)の稼働終了に伴う助成金返還等の特別損失を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は2,652百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,672百万円)となりました。なお、キューサイの連結子会社化時における棚卸資産のステップアップにより計上した含み益の費用化処理は、前連結会計年度で完了しております。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
| 当第1四半期 連結会計期間 | 当第2四半期 連結会計期間 | 当第3四半期 連結会計期間 | 当第4四半期 連結会計期間 | |
| 売上高 (百万円) | 10,837 | 11,967 | 11,274 | 12,402 |
| 調整後EBITDA(百万円) | 776 | 495 | 707 | 242 |
| 営業損益 (百万円) | △176 | △584 | △198 | △505 |
| 経常損益 (百万円) | △111 | △528 | △157 | △621 |
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
(ヘルスケア事業)
当連結会計年度は、成長ブランドの創出に向けて、前連結会計年度以降にローンチした「NEcCO(ネッコ)」「CONC」「epo」等の新ブランドの育成、「からだにユーグレナ」「C COFFEE」等の既存ブランドの商品ラインアップの拡充等に取り組むとともに、グループ全体で顧客ロイヤリティの向上、チャネル販売力の強化、コストシナジーの創出に向けた施策を推進しました。直販において、広告クリエイティブや広告手法の見直しにより投資効率の改善に取り組みつつ、広告投資を慎重にコントロールしながら継続した他、2022年7月1日に連結子会社化した株式会社はこが収益貢献した結果、セグメント売上高は41,359百万円(前連結会計年度比0.6%減)となりました。
セグメント損益においては、上述のキューサイの連結子会社化に伴う棚卸資産のステップアップにより計上した含み益の費用化処理は前連結会計年度で完了しており、当連結会計年度は、キューサイの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費2,258百万円を計上しました。物流費率の削減やコストシナジー創出に向けた施策も推進した結果、セグメント利益は1,456百万円(前連結会計年度はセグメント損失638百万円)となりました。
(バイオ燃料事業)
バイオ燃料事業においては、実証プラントにおけるバイオ燃料の実証製造を継続するとともに、当社が製造・供給するバイオ燃料(ブランド名「サステオ」)の導入先の開拓や、バイオジェット・ディーゼル燃料商業プラント(以下「商業プラント」)の建設に向けた取り組みを推進しています。
実証事業については、当社バイオ燃料の導入事例は当連結会計年度に累計93件に達し、当社直販顧客も参画する佐川急便とのサステナブル配送プロジェクト、東京都と締結したバイオ燃料導入促進事業に係る協定やG7広島サミット(主要国首脳会議)を通じた取り組みで「陸・海・空」の全領域において「サステオ」供給先を拡大した他、本邦初となる航空自衛隊戦闘機やブルーインパルスへのSAF給油等を実現しました。なお、実証プラントは、建設時点の目的を全て成功裏に達成できたことを踏まえ、2024年1月末をもって稼働を終了し、以降は海外パートナー企業等から調達したバイオ燃料の販売に移行することで、より大規模なサプライチェーン構築とバイオ燃料供給先の更なる開拓を進めていく予定です。
商業プラントの建設については、2022年12月に、グローバル大手統合エネルギー企業であるPetroliam Nasional Berhad及びEni S.p.A.と共同で、マレーシアにおいて商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「本商業プラント」といいます。)の建設及び運転するプロジェクトを検討しており、本商業プラント建設に係る技術的・経済的な実現可能性評価を進めていることを発表しました。本商業プラントの原料処理能力は年間約65万トン、バイオ燃料の製造能力は最大で日産1万2,500バレル(年産約72.5万KL相当)となる見通しで、3社間で最終投資決定に向けた協議、検討を継続しております。
また、商業化後を見据えて、サプライチェーン構築に向けた取り組みや研究開発活動も展開しております。サプライチェーン構築については、国内外パートナー企業と連携したバイオ燃料のテスト取引を進めており、当連結会計年度に複数の大口取引を実行しました。研究開発活動については、マレーシアに新たな研究開発拠点となる「熱帯バイオマス技術研究所」を開設し、これまで蓄積してきた微細藻類ユーグレナの大規模培養に関する研究開発成果をはじめとする知見や技術を活用しながら、ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を推進していきます。
以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,851百万円(前連結会計年度はセグメント売上高262百万円)、セグメント損失は800百万円(前連結会計年度はセグメント損失789百万円)となりました。
(その他事業)
当連結会計年度は、大協肥糧株式会社を中心に肥料領域における事業拡大に取り組むとともに、バイオインフォマティクス領域、ソーシャルビジネス領域、先端研究領域においても、事業成長や事業開発に向けた投資を継続しております。以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,273百万円(前連結会計年度比9.5%減)、セグメント損失は519百万円(前連結会計年度はセグメント損失325百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は59,619百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,343百万円の増加となりました。これは主に、商品及び製品が681百万円、無形固定資産が2,258百万円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が5,837百万円増加したこと等によるものです。
負債は39,404百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,482百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が2,524百万円減少した一方で、転換社債型新株予約権付社債が4,800百万円増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から860百万円増加し、20,214百万円となりました。この結果、自己資本比率は33.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から5,837百万円増加し、15,651百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失2,110百万円が計上されておりますが、減価償却費2,124百万円及びのれん償却額846百万円、棚卸資産の減少931百万円を計上したこと等により、658百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得による支出380百万円、有形固定資産の取得による支出313百万円等により646百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出2,589百万円があったものの、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入4,800百万円、株式の発行による収入2,962百万円等により5,828百万円の収入となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ヘルスケア事業 (百万円) | 6,744 | 115.6 |
| バイオ燃料事業 (百万円) | 6 | 85.5 |
| その他事業 (百万円) | 213 | 87.6 |
| 合計(百万円) | 6,965 | 114.4 |
b. 受注実績
当社グループは、健康食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ヘルスケア事業 (百万円) | 41,356 | 99.4 |
| バイオ燃料事業 (百万円) | 2,851 | 1,086.4 |
| その他事業 (百万円) | 2,273 | 90.5 |
| 合計(百万円) | 46,482 | 104.7 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
経営成績の分析について、各事業の売上高及び調整後EBITDAの推移は以下のとおりです。なお、キューサイの連結子会社化時における棚卸資産のステップアップにより計上した含み益の費用化処理は、前連結会計年度で完了しております。
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 通期合計 | |
| 売上高 (百万円) | 10,822 | 10,761 | 10,752 | 12,056 | 44,392 |
| ヘルスケア事業 | 10,124 | 10,103 | 10,107 | 11,282 | 41,617 |
| 直販 | 8,695 | 8,624 | 8,376 | 8,583 | 34,280 |
| 流通 | 860 | 1,022 | 944 | 1,311 | 4,138 |
| OEM・原料・海外 | 365 | 264 | 228 | 454 | 1,312 |
| その他 | 202 | 191 | 557 | 932 | 1,884 |
| バイオ燃料事業(注1) | 21 | 41 | 104 | 93 | 262 |
| その他事業(注1) | 676 | 616 | 539 | 680 | 2,512 |
| 調整後EBITDA (百万円) | 1,554 | 665 | 267 | 160 | 2,648 |
| ヘルスケア事業 | 1,412 | 1,257 | 826 | 808 | 4,305 |
| バイオ燃料事業 | 448 | △187 | △119 | △203 | △62 |
| その他事業 | 26 | △36 | △29 | △64 | △103 |
| 調整額(注2) | △332 | △367 | △410 | △380 | △1,490 |
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 通期合計 | |
| 売上高 (百万円) | 10,837 | 11,967 | 11,274 | 12,402 | 46,482 |
| ヘルスケア事業 | 10,026 | 10,484 | 9,991 | 10,854 | 41,356 |
| 直販 | 8,244 | 8,346 | 8,200 | 8,359 | 33,151 |
| 流通 | 890 | 986 | 953 | 1,172 | 4,003 |
| OEM・原料・海外 | 238 | 310 | 353 | 523 | 1,425 |
| その他 | 652 | 841 | 483 | 798 | 2,776 |
| バイオ燃料事業(注1) | 52 | 849 | 868 | 1,081 | 2,851 |
| その他事業(注1) | 758 | 633 | 414 | 466 | 2,273 |
| 調整後EBITDA (百万円) | 776 | 495 | 707 | 242 | 2,222 |
| ヘルスケア事業 | 1,301 | 1,066 | 1,261 | 943 | 4,572 |
| バイオ燃料事業 | △147 | △141 | △84 | △310 | △683 |
| その他事業 | 27 | △40 | △113 | △95 | △221 |
| 調整額(注2) | △404 | △389 | △355 | △295 | △1,444 |
(注)1. 販売チャネルは「その他」となります。
2.主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
(注)調整額は、主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
また当社グループの売上原価並びに販売費及び一般管理費に関する分析は次のとおりです。
売上原価については、2022年12月期は13,396百万円(売上原価率30.1%)のところ、2023年12月期は14,707百万円(売上原価率31.6%)となりました。製品構成比の変化として原価率の高いバイオ燃料事業の取引拡大により、売上原価率は増加しました。
販売費については、2022年12月期は21,779百万円(対売上高比率49.0%)のところ、2023年12月期は20,970百万円(対売上高比率45.1%)となりました。製品構成比の影響及び物流改善や共通購買によるコスト最適化の結果、荷造運賃費が減少し、またヘルスケア事業における諸環境を踏まえた広告投資の効率的運用の結果、広告宣伝費及び販売促進費が減少しました。
人件費については、2022年12月期は5,009百万円のところ、2023年12月期は5,270百万円となりました。事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
管理費については、2022年12月期は6,183百万円のところ、2023年12月期は5,756百万円となりました。事業規模の拡大の中、2022年12月期のM&A費用やキューサイにおける外部コンサル費用が2023年12月期では大きく発生していない影響、そしてバックオフィス最適化により、全社としては減少となりました。
研究開発費については、2022年12月期は1,480百万円のところ、2023年12月期は1,242百万円となりました。実証プラントにおけるコストの見直しを行った結果、減少となりました。
営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失に関する状況の分析については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b. キャッシュ・フローの分析
当社グループでは、ヘルスケア事業からの営業キャッシュ・フローによる収入を原資として、中長期的な事業化を目指すバイオ燃料事業や新規事業に対する投資に資金を投下し、必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。
2023年12月期の詳細なキャッシュ・フローの内訳については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しており、企業運営に必要となる十分な水準の資金を確保していると評価しております。
c. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&A、バイオ燃料商業プラントの建設関連資金等の長期資金需要と運転資金需要です。
このうち、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については「第3 設備の状況」に記載しております。M&Aについては中長期的成長を目的とした、ヘルスケア事業(特に健康食品・化粧品等の直販及び卸売)における事業基盤の拡充やシナジー創出に資する企業、及び事業ポートフォリオの拡大もしくは新規領域進出に向けた事業基盤獲得に資する企業等を対象としたM&Aを円滑に推進するため、手元現預金の確保が必要となります。また、バイオ燃料事業の商業化に向けたプロジェクトの実現には、相応の規模の建設関連資金等が必要となります。
運転資金需要については、ヘルスケア事業における直販等の事業基盤の拡充に必要となる広告宣伝費や機能性研究・新規素材開発に必要となる研究開発費のための運転資金に加え、バイオ燃料事業における商業化実現後を見据えたサプライチェーン構築やバイオ燃料原料の研究開発に関する運転資金が必要となります。
d. 財政政策
当社グループでは資金需要の見通しや金融市場の動向などを総合的に勘案した上で、最適なタイミング、規模、手段を判断して資金調達を実施し、事業運営上必要な流動性と資金を長期安定的に確保することを基本方針としております。現在、当社グループは事業基盤の拡充や新規領域進出等に向けた将来的なM&A、研究開発投資、バイオ燃料事業の商業化等に必要な資金を内部留保しております。資金需要が発生した場合、自己資金で賄うことを基本としつつ、必要に応じて金融機関からの借入金や資本市場からの調達等を含めた最適な手段を検討した上で資金調達を実施いたします。
当連結会計年度末の総資産は59,619百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,343百万円の増加となりました。これは主に、商品及び製品が681百万円、無形固定資産が2,258百万円それぞれ減少した一方で、現金及び預金が5,837百万円増加したこと等によるものです。
負債は39,404百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,482百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が2,524百万円減少した一方で、転換社債型新株予約権付社債が4,800百万円増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から860百万円増加し、20,214百万円となりました。この結果、自己資本比率は33.9%となりました。