有価証券報告書-第20期(2024/01/01-2024/12/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度は、ヘルスケア事業においては前連結会計年度比で直販売上高が概ね横ばいで推移する一方で、2024年3月31日をみなし取得日として連結子会社化した株式会社サティス製薬及び日本ビューテック株式会社(以下、両社合わせて「サティス製薬グループ」)の連結業績寄与によりOEM・原料・海外売上高が大きく伸長しました。この結果、バイオ燃料事業の売上高は大口トレードの実施を見送った影響により前連結会計年度比で減少したものの、連結売上高は過去最高となる47,618百万円(前連結会計年度比2.4%増)となりました。
また、当社は、キャッシュ・フロー重視の経営の観点から、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは、EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬+棚卸資産ステップアップ影響額として算出しております。サティス製薬グループの連結寄与に加えて、黒字体質への転換に向けた収益構造の改善が進捗していることや、バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラント(以下「実証プラント」)の稼働を2024年1月末に終了したことに伴い研究開発費が縮小した結果、助成金収入は前連結会計年度比で減少したものの、当連結会計年度の調整後EBITDAは4,329百万円(前連結会計年度比94.8%増)となりました。
以上の結果、キューサイ株式会社(以下、同社の子会社並びに同社の運営や同社株式の管理を担う株式会社Q-Partnersと合わせて「キューサイグループ」)やサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費を計上したものの、営業利益は300百万円(前連結会計年度は営業損失1,464百万円)、経常利益も431百万円(前連結会計年度は経常損失1,419百万円)となり、2017年9月期以来、7連結会計年度ぶりとなる黒字転換を達成しました。一方、事業ポートフォリオの選択と集中を進める一環として、沖縄バスケットボール株式会社及び株式会社はこの株式譲渡、並びに完全子会社であった株式会社LIGUNA(2024年7月1日付で吸収合併)が保有していた同社本社の土地建物の譲渡に伴う特別損益を計上するとともに、キューサイグループに係る非支配株主損益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は650百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,652百万円)となりました。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業においては、「収益構造の筋肉質化」「成長ブランドとファン顧客の育成」「メーカー機能の強化」の3つの方針を軸に、サステナブルな収益成長基盤の構築に取り組んでおります。当連結会計年度は、広告宣伝投資の機動的コントロールやクリエイティブ改善による投資効率の最適化、製品値上げや継続率改善に向けた施策によるLTV向上等を図るとともに、商品の拡充やリニューアル、メディア露出の拡大やクロスチャネル展開等によるブランド育成に取り組んだ結果、当社の「CONC」が大きく伸長するとともに、当社の「からだにユーグレナ」、エポラの「epo」、キューサイの「コラリッチ」「ひざサポートコラーゲン」が堅調に推移しました。また、OEM取引では、既存顧客取引の維持・拡大に努めつつ新規取引先開拓を進めた他、化粧品OEMを展開するサティス製薬グループの連結子会社化が連結業績に大きく寄与しました。この結果、セグメント売上高は44,347百万円(前連結会計年度比7.2%増)となりました。
セグメント損益においては、当連結会計年度は、キューサイグループやサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費2,964百万円(サティス製薬グループの連結子会社化に伴い計上した受注残に係る顧客関連資産の償却費342百万円を含む)を計上する一方、サティス製薬グループの連結子会社化が連結業績に寄与するとともに、広告宣伝投資の機動的なコントロールの徹底、売上総利益率の改善、販売費や固定費の削減等の収益構造の筋肉質化に向けた施策を推進した結果、セグメント利益は2,953百万円(前連結会計年度比102.8%増)となりました。
(バイオ燃料事業)
バイオ燃料事業においては、2022年12月に、本合弁パートナーと共同で、マレーシアにおいて商業プラントを建設・運営するプロジェクトを検討していることを発表し、以降、商業プラント建設に係る技術的・経済的な実現可能性評価を進めてきました。そして、2024年7月に、本合弁パートナー各社において本プロジェクトへの最終投資決定を行い、また、2024年9月に、本合弁パートナー間で本合弁会社の設立・運営等に関する本株主間契約を締結しました。2024年12月には、ESILを通じて、本合弁会社に対して総額約65百万ドルの出資及びローンの提供、並びに今後の段階的な出資等の履行を担保するための銀行保証の提供(以下、合わせて「資金コミットメント」)を実行し、本合弁会社に対する5%の出資比率(ESILを通じた間接的な出資比率、以下同じ。)の獲得を完了しました。当社は、本株主間契約に基づき、クロージング日から9ヶ月間の間に、出資比率に応じて追加の資金コミットメントを拠出することを条件として、出資比率を最大15%まで引き上げる権利を有しております。今後は、手元現預金や銀行借入に加え、本プロジェクトから期待されるキャッシュフローを活用したESILによる負債性資金調達を検討、実施し、本合弁会社に対する追加の資金コミットメントを拠出することで、15%の出資比率の獲得を目指していく方針です。なお、商業プラントの原料処理能力は年間約65万トン、バイオ燃料の製造能力は最大で日産1万2,500バレル(年産約72.5万KL相当)となる見通しで、2028年下期迄に商業プラントの稼働を開始することを予定しています。
サプライチェーン構築については、2024年1月末に実証プラントの稼働を終了する一方で、商業化後に必要となる製品の大規模・継続販売や原料調達網の構築に向けて、国内外パートナーと連携しながらバイオ燃料製品・原料の取引先開拓やトレーディングを推進しております。当連結会計年度は、市場環境を踏まえて大口トレードの実施は見送ったものの、サプライヤー開拓に伴う原料トレードや海外パートナー企業等から調達したバイオ燃料の国内販売が順調に拡大しました。さらに2024年5月には、日本空港ビルデング株式会社との間で、羽田空港におけるエアラインに対するSAFの供給・販売の事業化に向けたサプライチェーン構築を共同で検討する基本合意書を締結しました。
研究開発活動については、これまで蓄積してきた微細藻類ユーグレナの大規模培養に関する研究開発成果をはじめとする知見や技術を活用しながら、ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を国内及びマレーシアにおいて推進しております。また、2024年8月には、PETRONAS Research Sdn. Bhd.との間で、バイオ燃料原料用微細藻類の大規模生産技術に関する包括的共同研究契約を締結しました。
以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高934百万円(前連結会計年度比67.2%減)、セグメント損失は410百万円(前連結会計年度はセグメント損失800百万円)となりました。
(その他事業)
大協肥糧株式会社を中心に肥料領域における事業拡大に取り組むとともに、バイオインフォマティクス領域、ソーシャルビジネス領域、先端研究領域においても、事業成長や事業開発に向けた投資を継続しております。以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,347百万円(前連結会計年度比3.3%増)、セグメント損失は586百万円(前連結会計年度はセグメント損失519百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は73,256百万円となり、前連結会計年度末と比較して13,637百万円の増加となりました。これは主に、サティス製薬グループを連結の範囲に含めたこと等により現金及び預金が4,839百万円、有形固定資産が541百万円、のれんが592百万円、顧客関連資産が5,179百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
負債は41,142百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,738百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が1,007百万円減少した一方で、短期借入金が851百万円、社債が1,000百万円、繰延税金負債が1,086百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から11,898百万円増加し、32,113百万円となりました。この結果、自己資本比率は43.3%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から1,920百万円減少し、13,731百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失305百万円が計上されておりますが、減価償却費2,621百万円及びのれん償却額977百万円、減損損失1,135百万円を計上したこと等により、2,645百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の増加額6,726百万円、長期貸付金の実行1,043百万円等により7,990百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額1,289百万円、長期借入れによる収入1,529百万円、社債の発行による収入1,000百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出4,294百万円等により485百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
b. 受注実績
当社グループは、健康食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
経営成績の分析について、各事業の売上高及び調整後EBITDAの推移は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(注)1. 販売チャネルは「その他」となります。
2.主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
(注)調整額は、主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
また当社グループの売上原価並びに販売費及び一般管理費に関する分析は次のとおりです。
売上原価については、2023年12月期は14,707百万円(売上原価率31.6%)のところ、2024年12月期は14,350百万円(売上原価率30.1%)となりました。原価率の高いバイオ燃料事業の売上高構成比が減少した結果、売上原価率は減少しました。
販売費については、2023年12月期は20,970百万円(対売上高比率45.1%)のところ、2024年12月期は20,266百万円(対売上高比率42.5%)となりました。製品構成比の影響及び物流改善や共通購買によるコスト最適化の結果、荷造運賃費が減少し、またヘルスケア事業における諸環境を踏まえた広告投資の効率的運用の結果、広告宣伝費及び販売促進費が減少しました。
人件費については、2023年12月期は5,270百万円のところ、2024年12月期は5,645百万円となりました。事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
管理費については、2023年12月期は5,756百万円のところ、2024年12月期は6,211百万円となりました。事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
研究開発費については、2023年12月期は1,242百万円のところ、2024年12月期は843百万円となりました。実証プラント稼働終了に伴い減少となりました。
営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損失に関する状況の分析については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b. キャッシュ・フローの分析
当社グループでは、ヘルスケア事業からの営業キャッシュ・フローによる収入を原資として、中長期的な事業化を目指すバイオ燃料事業や新規事業に対する投資に資金を投下し、必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。
2024年12月期の詳細なキャッシュ・フローの内訳については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しており、企業運営に必要となる十分な水準の資金を確保していると評価しております。
c. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&A、バイオ燃料商業プラントの建設関連資金等の長期資金需要と運転資金需要です。
このうち、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については「第3 設備の状況」に記載しております。M&Aについては中長期的成長を目的とした、ヘルスケア事業(特に健康食品・化粧品等の直販及び卸売)における事業基盤の拡充やシナジー創出に資する企業、及び事業ポートフォリオの拡大もしくは新規領域進出に向けた事業基盤獲得に資する企業等を対象としたM&Aを円滑に推進するため、手元現預金の確保が必要となります。また、バイオ燃料事業の商業化に向けたプロジェクトの実現には、相応の規模の建設関連資金等が必要となります。
運転資金需要については、ヘルスケア事業における直販等の事業基盤の拡充に必要となる広告宣伝費や機能性研究・新規素材開発に必要となる研究開発費のための運転資金に加え、バイオ燃料事業における商業化実現後を見据えたサプライチェーン構築やバイオ燃料原料の研究開発に関する運転資金が必要となります。
d. 財政政策
当社グループでは資金需要の見通しや金融市場の動向などを総合的に勘案した上で、最適なタイミング、規模、手段を判断して資金調達を実施し、事業運営上必要な流動性と資金を長期安定的に確保することを基本方針としております。現在、当社グループは事業基盤の拡充や新規領域進出等に向けた将来的なM&A、研究開発投資、バイオ燃料事業の商業化等に必要な資金を内部留保しております。資金需要が発生した場合、自己資金で賄うことを基本としつつ、必要に応じて金融機関からの借入金や資本市場からの調達等を含めた最適な手段を検討した上で資金調達を実施いたします。
当連結会計年度末の総資産は73,256百万円となり、前連結会計年度末と比較して13,637百万円の増加となりました。これは主に、サティス製薬グループを連結の範囲に含めたこと等により現金及び預金が4,839百万円、有形固定資産が541百万円、のれんが592百万円、顧客関連資産が5,179百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
負債は41,142百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,738百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が1,007百万円減少した一方で、短期借入金が851百万円、社債が1,000百万円、繰延税金負債が1,086百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から11,898百万円増加し、32,113百万円となりました。この結果、自己資本比率は43.3%となりました。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度は、ヘルスケア事業においては前連結会計年度比で直販売上高が概ね横ばいで推移する一方で、2024年3月31日をみなし取得日として連結子会社化した株式会社サティス製薬及び日本ビューテック株式会社(以下、両社合わせて「サティス製薬グループ」)の連結業績寄与によりOEM・原料・海外売上高が大きく伸長しました。この結果、バイオ燃料事業の売上高は大口トレードの実施を見送った影響により前連結会計年度比で減少したものの、連結売上高は過去最高となる47,618百万円(前連結会計年度比2.4%増)となりました。
また、当社は、キャッシュ・フロー重視の経営の観点から、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは、EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬+棚卸資産ステップアップ影響額として算出しております。サティス製薬グループの連結寄与に加えて、黒字体質への転換に向けた収益構造の改善が進捗していることや、バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラント(以下「実証プラント」)の稼働を2024年1月末に終了したことに伴い研究開発費が縮小した結果、助成金収入は前連結会計年度比で減少したものの、当連結会計年度の調整後EBITDAは4,329百万円(前連結会計年度比94.8%増)となりました。
以上の結果、キューサイ株式会社(以下、同社の子会社並びに同社の運営や同社株式の管理を担う株式会社Q-Partnersと合わせて「キューサイグループ」)やサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費を計上したものの、営業利益は300百万円(前連結会計年度は営業損失1,464百万円)、経常利益も431百万円(前連結会計年度は経常損失1,419百万円)となり、2017年9月期以来、7連結会計年度ぶりとなる黒字転換を達成しました。一方、事業ポートフォリオの選択と集中を進める一環として、沖縄バスケットボール株式会社及び株式会社はこの株式譲渡、並びに完全子会社であった株式会社LIGUNA(2024年7月1日付で吸収合併)が保有していた同社本社の土地建物の譲渡に伴う特別損益を計上するとともに、キューサイグループに係る非支配株主損益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は650百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2,652百万円)となりました。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
| 当第1四半期 連結会計期間 | 当第2四半期 連結会計期間 | 当第3四半期 連結会計期間 | 当第4四半期 連結会計期間 | |
| 売上高 (百万円) | 11,154 | 12,494 | 11,624 | 12,345 |
| 調整後EBITDA(百万円) | 1,071 | 1,050 | 1,124 | 1,082 |
| 営業損益 (百万円) | 302 | △101 | △40 | 140 |
| 経常損益 (百万円) | 266 | △104 | △193 | 463 |
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業においては、「収益構造の筋肉質化」「成長ブランドとファン顧客の育成」「メーカー機能の強化」の3つの方針を軸に、サステナブルな収益成長基盤の構築に取り組んでおります。当連結会計年度は、広告宣伝投資の機動的コントロールやクリエイティブ改善による投資効率の最適化、製品値上げや継続率改善に向けた施策によるLTV向上等を図るとともに、商品の拡充やリニューアル、メディア露出の拡大やクロスチャネル展開等によるブランド育成に取り組んだ結果、当社の「CONC」が大きく伸長するとともに、当社の「からだにユーグレナ」、エポラの「epo」、キューサイの「コラリッチ」「ひざサポートコラーゲン」が堅調に推移しました。また、OEM取引では、既存顧客取引の維持・拡大に努めつつ新規取引先開拓を進めた他、化粧品OEMを展開するサティス製薬グループの連結子会社化が連結業績に大きく寄与しました。この結果、セグメント売上高は44,347百万円(前連結会計年度比7.2%増)となりました。
セグメント損益においては、当連結会計年度は、キューサイグループやサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費2,964百万円(サティス製薬グループの連結子会社化に伴い計上した受注残に係る顧客関連資産の償却費342百万円を含む)を計上する一方、サティス製薬グループの連結子会社化が連結業績に寄与するとともに、広告宣伝投資の機動的なコントロールの徹底、売上総利益率の改善、販売費や固定費の削減等の収益構造の筋肉質化に向けた施策を推進した結果、セグメント利益は2,953百万円(前連結会計年度比102.8%増)となりました。
(バイオ燃料事業)
バイオ燃料事業においては、2022年12月に、本合弁パートナーと共同で、マレーシアにおいて商業プラントを建設・運営するプロジェクトを検討していることを発表し、以降、商業プラント建設に係る技術的・経済的な実現可能性評価を進めてきました。そして、2024年7月に、本合弁パートナー各社において本プロジェクトへの最終投資決定を行い、また、2024年9月に、本合弁パートナー間で本合弁会社の設立・運営等に関する本株主間契約を締結しました。2024年12月には、ESILを通じて、本合弁会社に対して総額約65百万ドルの出資及びローンの提供、並びに今後の段階的な出資等の履行を担保するための銀行保証の提供(以下、合わせて「資金コミットメント」)を実行し、本合弁会社に対する5%の出資比率(ESILを通じた間接的な出資比率、以下同じ。)の獲得を完了しました。当社は、本株主間契約に基づき、クロージング日から9ヶ月間の間に、出資比率に応じて追加の資金コミットメントを拠出することを条件として、出資比率を最大15%まで引き上げる権利を有しております。今後は、手元現預金や銀行借入に加え、本プロジェクトから期待されるキャッシュフローを活用したESILによる負債性資金調達を検討、実施し、本合弁会社に対する追加の資金コミットメントを拠出することで、15%の出資比率の獲得を目指していく方針です。なお、商業プラントの原料処理能力は年間約65万トン、バイオ燃料の製造能力は最大で日産1万2,500バレル(年産約72.5万KL相当)となる見通しで、2028年下期迄に商業プラントの稼働を開始することを予定しています。
サプライチェーン構築については、2024年1月末に実証プラントの稼働を終了する一方で、商業化後に必要となる製品の大規模・継続販売や原料調達網の構築に向けて、国内外パートナーと連携しながらバイオ燃料製品・原料の取引先開拓やトレーディングを推進しております。当連結会計年度は、市場環境を踏まえて大口トレードの実施は見送ったものの、サプライヤー開拓に伴う原料トレードや海外パートナー企業等から調達したバイオ燃料の国内販売が順調に拡大しました。さらに2024年5月には、日本空港ビルデング株式会社との間で、羽田空港におけるエアラインに対するSAFの供給・販売の事業化に向けたサプライチェーン構築を共同で検討する基本合意書を締結しました。
研究開発活動については、これまで蓄積してきた微細藻類ユーグレナの大規模培養に関する研究開発成果をはじめとする知見や技術を活用しながら、ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を国内及びマレーシアにおいて推進しております。また、2024年8月には、PETRONAS Research Sdn. Bhd.との間で、バイオ燃料原料用微細藻類の大規模生産技術に関する包括的共同研究契約を締結しました。
以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高934百万円(前連結会計年度比67.2%減)、セグメント損失は410百万円(前連結会計年度はセグメント損失800百万円)となりました。
(その他事業)
大協肥糧株式会社を中心に肥料領域における事業拡大に取り組むとともに、バイオインフォマティクス領域、ソーシャルビジネス領域、先端研究領域においても、事業成長や事業開発に向けた投資を継続しております。以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,347百万円(前連結会計年度比3.3%増)、セグメント損失は586百万円(前連結会計年度はセグメント損失519百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は73,256百万円となり、前連結会計年度末と比較して13,637百万円の増加となりました。これは主に、サティス製薬グループを連結の範囲に含めたこと等により現金及び預金が4,839百万円、有形固定資産が541百万円、のれんが592百万円、顧客関連資産が5,179百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
負債は41,142百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,738百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が1,007百万円減少した一方で、短期借入金が851百万円、社債が1,000百万円、繰延税金負債が1,086百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から11,898百万円増加し、32,113百万円となりました。この結果、自己資本比率は43.3%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から1,920百万円減少し、13,731百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失305百万円が計上されておりますが、減価償却費2,621百万円及びのれん償却額977百万円、減損損失1,135百万円を計上したこと等により、2,645百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の増加額6,726百万円、長期貸付金の実行1,043百万円等により7,990百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加額1,289百万円、長期借入れによる収入1,529百万円、社債の発行による収入1,000百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出4,294百万円等により485百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ヘルスケア事業 (百万円) | 8,563 | 127.0 |
| バイオ燃料事業 (百万円) | 0 | 13.6 |
| その他事業 (百万円) | 185 | 86.6 |
| 合計(百万円) | 8,750 | 125.6 |
b. 受注実績
当社グループは、健康食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ヘルスケア事業 (百万円) | 44,345 | 107.2 |
| バイオ燃料事業 (百万円) | 934 | 32.8 |
| その他事業 (百万円) | 2,338 | 102.8 |
| 合計(百万円) | 47,618 | 102.4 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
経営成績の分析について、各事業の売上高及び調整後EBITDAの推移は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 通期合計 | |
| 売上高 (百万円) | 10,837 | 11,967 | 11,274 | 12,402 | 46,482 |
| ヘルスケア事業 | 10,026 | 10,484 | 9,991 | 10,854 | 41,356 |
| 直販 | 8,244 | 8,346 | 8,200 | 8,359 | 33,151 |
| 流通 | 890 | 986 | 953 | 1,172 | 4,003 |
| OEM・原料・海外 | 238 | 310 | 353 | 523 | 1,425 |
| その他 | 652 | 841 | 483 | 798 | 2,776 |
| バイオ燃料事業(注1) | 52 | 849 | 868 | 1,081 | 2,851 |
| その他事業(注1) | 758 | 633 | 414 | 466 | 2,273 |
| 調整後EBITDA (百万円) | 776 | 495 | 707 | 242 | 2,222 |
| ヘルスケア事業 | 1,301 | 1,066 | 1,261 | 943 | 4,572 |
| バイオ燃料事業 | △147 | △141 | △84 | △310 | △683 |
| その他事業 | 27 | △40 | △113 | △95 | △221 |
| 調整額(注2) | △404 | △389 | △355 | △295 | △1,444 |
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 通期合計 | |
| 売上高 (百万円) | 11,154 | 12,494 | 11,624 | 12,345 | 47,618 |
| ヘルスケア事業 | 10,303 | 11,726 | 10,894 | 11,421 | 44,345 |
| 直販 | 8,286 | 8,208 | 8,131 | 8,449 | 33,076 |
| 流通 | 853 | 914 | 949 | 1,149 | 3,868 |
| OEM・原料・海外 | 326 | 1,929 | 1,793 | 1,802 | 5,852 |
| その他 | 836 | 672 | 19 | 20 | 1,549 |
| バイオ燃料事業(注1) | 118 | 188 | 305 | 321 | 934 |
| その他事業(注1) | 732 | 580 | 424 | 601 | 2,338 |
| 調整後EBITDA (百万円) | 1,071 | 1,050 | 1,124 | 1,082 | 4,329 |
| ヘルスケア事業 | 1,642 | 1,609 | 1,732 | 1,584 | 6,568 |
| バイオ燃料事業 | △124 | △121 | △89 | △89 | △424 |
| その他事業 | △64 | △99 | △166 | △84 | △415 |
| 調整額(注2) | △381 | △337 | △352 | △327 | △1,398 |
(注)1. 販売チャネルは「その他」となります。
2.主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
(注)調整額は、主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
また当社グループの売上原価並びに販売費及び一般管理費に関する分析は次のとおりです。
売上原価については、2023年12月期は14,707百万円(売上原価率31.6%)のところ、2024年12月期は14,350百万円(売上原価率30.1%)となりました。原価率の高いバイオ燃料事業の売上高構成比が減少した結果、売上原価率は減少しました。
販売費については、2023年12月期は20,970百万円(対売上高比率45.1%)のところ、2024年12月期は20,266百万円(対売上高比率42.5%)となりました。製品構成比の影響及び物流改善や共通購買によるコスト最適化の結果、荷造運賃費が減少し、またヘルスケア事業における諸環境を踏まえた広告投資の効率的運用の結果、広告宣伝費及び販売促進費が減少しました。
人件費については、2023年12月期は5,270百万円のところ、2024年12月期は5,645百万円となりました。事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
管理費については、2023年12月期は5,756百万円のところ、2024年12月期は6,211百万円となりました。事業規模の拡大に伴い全社的に増加トレンドとなりました。
研究開発費については、2023年12月期は1,242百万円のところ、2024年12月期は843百万円となりました。実証プラント稼働終了に伴い減少となりました。
営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損失に関する状況の分析については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b. キャッシュ・フローの分析
当社グループでは、ヘルスケア事業からの営業キャッシュ・フローによる収入を原資として、中長期的な事業化を目指すバイオ燃料事業や新規事業に対する投資に資金を投下し、必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。
2024年12月期の詳細なキャッシュ・フローの内訳については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しており、企業運営に必要となる十分な水準の資金を確保していると評価しております。
c. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&A、バイオ燃料商業プラントの建設関連資金等の長期資金需要と運転資金需要です。
このうち、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については「第3 設備の状況」に記載しております。M&Aについては中長期的成長を目的とした、ヘルスケア事業(特に健康食品・化粧品等の直販及び卸売)における事業基盤の拡充やシナジー創出に資する企業、及び事業ポートフォリオの拡大もしくは新規領域進出に向けた事業基盤獲得に資する企業等を対象としたM&Aを円滑に推進するため、手元現預金の確保が必要となります。また、バイオ燃料事業の商業化に向けたプロジェクトの実現には、相応の規模の建設関連資金等が必要となります。
運転資金需要については、ヘルスケア事業における直販等の事業基盤の拡充に必要となる広告宣伝費や機能性研究・新規素材開発に必要となる研究開発費のための運転資金に加え、バイオ燃料事業における商業化実現後を見据えたサプライチェーン構築やバイオ燃料原料の研究開発に関する運転資金が必要となります。
d. 財政政策
当社グループでは資金需要の見通しや金融市場の動向などを総合的に勘案した上で、最適なタイミング、規模、手段を判断して資金調達を実施し、事業運営上必要な流動性と資金を長期安定的に確保することを基本方針としております。現在、当社グループは事業基盤の拡充や新規領域進出等に向けた将来的なM&A、研究開発投資、バイオ燃料事業の商業化等に必要な資金を内部留保しております。資金需要が発生した場合、自己資金で賄うことを基本としつつ、必要に応じて金融機関からの借入金や資本市場からの調達等を含めた最適な手段を検討した上で資金調達を実施いたします。
当連結会計年度末の総資産は73,256百万円となり、前連結会計年度末と比較して13,637百万円の増加となりました。これは主に、サティス製薬グループを連結の範囲に含めたこと等により現金及び預金が4,839百万円、有形固定資産が541百万円、のれんが592百万円、顧客関連資産が5,179百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
負債は41,142百万円となり、前連結会計年度末と比較して1,738百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が1,007百万円減少した一方で、短期借入金が851百万円、社債が1,000百万円、繰延税金負債が1,086百万円それぞれ増加したこと等によるものです。
純資産は、前連結会計年度末から11,898百万円増加し、32,113百万円となりました。この結果、自己資本比率は43.3%となりました。