有価証券報告書-第21期(2025/01/01-2025/12/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度は、ヘルスケア事業においては、2024年3月31日をみなし取得日として連結子会社化した株式会社サティス製薬及び日本ビューテック株式会社(以下、両社合わせて「サティス製薬グループ」)の業績通期寄与及び受注拡大、キューサイ株式会社(以下、同社の子会社並びに同社の運営や同社株式の管理を担う株式会社Q-Partnersと合わせて「キューサイグループ」)並びに当社のヘルスケア事業における直販事業の好調等により、前期比で売上高が伸長し、連結売上高は過去最高となる50,370百万円(前連結会計年度比5.8%増)となりました。
また、当社は、キャッシュ・フロー重視の経営の観点から、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは、EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬として算出しております。ヘルスケア事業における売上高の伸長に加えて、主力製品の価格改定や工場における生産性改善施策に伴う売上総利益率の改善、広告宣伝投資効率の向上、グループ横断での費用構造の徹底的な見直しに伴う物流費・販売促進費・販売手数料比率の低減、当社において実施した希望退職者募集に伴う人件費の減少、バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラント(以下、「実証プラント」)の稼働を2024年1月末に終了したことに伴う研究開発費の縮小等により、当連結会計年度の調整後EBITDAは6,938百万円(前連結会計年度比60.3%増)となりました。
以上の結果、キューサイグループやサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費を計上したものの、営業利益は前期比10倍超となる3,123百万円(前連結会計年度比938.1%増)と飛躍的な黒字拡大を達成し、2024年12月期より注力してきた中期経営方針「黒字体質への転換」が結実する結果となりました。また、資金調達に伴う支払利息や支払手数料を計上したものの、経常利益も前期比5倍超となる2,365百万円(前連結会計年度比448.0%増)へ大幅に拡大しました。一方、当社における希望退職者募集に伴う特別損失や減損損失を計上するとともに、キューサイグループに係る法人税及び非支配株主損益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は805百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失650百万円)となりました。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業においては、「収益構造の筋肉質化」「成長ブランドとファン顧客の育成」「メーカー機能の強化」の3つの方針を軸に、サステナブルな収益成長基盤の構築に取り組んでまいりました。当連結会計年度は、クリエイティブ改善による広告宣伝投資効率の最適化、ECモール販路の強化、主力製品のリニューアルや価格改定、継続率改善に向けた施策によるLTV向上、等の効果が顕在化した結果、当社の主力ブランドである「からだにユーグレナ」及び「CONC」が大きく伸長するとともに、キューサイグループの「コラリッチ」等も堅調に推移し、直販売上高が順調に拡大しました。また、健康食品素材としての微細藻類の認知を強化すべくOEM・原料取引の拡大に注力した他、キューサイグループにおける流通展開が伸長し、前期に連結子会社化したサティス製薬グループの受注も増加した結果、流通売上高及びOEM・原料・海外売上高も大幅に伸長しました。この結果、前期に実施した連結子会社株式の売却の影響でその他売上高は前期比で減少したものの、セグメント売上高は47,020百万円(前連結会計年度比6.0%増)となりました。
セグメント損益においては、売上高の伸長に加えて、広告宣伝投資の機動的コントロールや最適化、売上総利益率の改善、物流費・販売促進費・販売手数料比率の低減や固定費の削減等の収益構造の筋肉質化に向けた施策をグループ横断で推進した結果、キューサイグループやサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費2,633百万円を計上したものの、セグメント利益は5,487百万円(前連結会計年度比85.8%増)となりました。
(バイオ燃料事業)
バイオ燃料事業においては、グローバル大手統合エネルギー企業であるPetroliam Nasional Berhad及びEnilive S.p.A.(以下、当社を含め「本合弁パートナー」)と共同で、原料処理能力が年間約65万トン、バイオ燃料の製造能力が最大で日産1万2,500バレル(年産約72.5万KL相当)となる商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「商業プラント」)を、マレーシアで建設・運営するプロジェクトを推進しております。商業プラントの稼働開始は2028年下期迄を予定しており、2024年9月に、本合弁パートナー間で合弁会社(以下「マレーシアJV」)の設立・運営等に関する株主間契約(以下「本株主間契約」)を締結しました。当社は、2024年12月に、当社の海外特別目的会社であるEuglena Sustainable Investment Limited(以下「ESIL」)を通じて、マレーシアJVに対する5%の出資比率(ESILを通じた間接的な出資比率、以下同じ。)の獲得を完了し、2025年5月に、三菱UFJ信託銀行株式会社との間で、ESILが発行する優先株式を対象として、三菱UFJ信託銀行が最大30百万米ドルを出資する優先株出資契約を締結しました。そして、本株主間契約に基づくコール・オプションを行使し、マレーシアJVに対して総額約67.5百万ドルの資金コミットメント(出資及びローンの提供、並びに今後の段階的な出資等の履行を担保するための銀行保証の提供)を拠出することで、2025年7月にマレーシアJVに対する出資比率を15%に引き上げました。
また、2024年1月末に実証プラントの稼働を終了する一方で、商業化後に必要となる製品の大規模・継続販売や原料調達網の構築に向けて、国内外パートナーと連携しながらバイオ燃料製品・原料の取引先開拓やトレーディングを推進しております。製品販売については、国内におけるHVOの需要創出に向けて、2025年3月に、東京都の「新エネルギー推進に係る技術開発支援事業」に代表企業として採択され、他のパートナー8社とともにサプライチェーンの増強及びその実証を進めています。原料調達については、2025年2月及び4月に、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択され、バングラデシュにおけるSAF向け原料サプライチェーン構築に向けた調査事業と、マレーシアにおける微細藻類培養の糖源としてのパーム農業残渣バイオマスの活用可能性調査事業を実施しました。加えて、微細藻類を中心とするバイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化に向けた研究開発を国内及びマレーシアにおいて推進しております。
以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高1,092百万円(前連結会計年度比16.9%増)、セグメント損失は325百万円(前連結会計年度はセグメント損失410百万円)となりました。
(その他事業)
アグリ領域においては、市況の好転により大協肥糧株式会社やユーグレナ竹富エビ養殖株式会社の収益が拡大するとともに、新ブランド「いきものたちにユーグレナ」を立ち上げて微細藻類を活用した肥料・飼料の本格展開に着手しました。バイオインフォマティクス領域、ソーシャルビジネス領域、先端研究領域においても、事業成長や事業開発に向けた投資を継続しております。以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,298百万円(前連結会計年度比2.1%減)、セグメント損失は533百万円(前連結会計年度はセグメント損失586百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は72,332百万円となり、前連結会計年度末と比較して923百万円の減少となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が780百万円、その他流動資産が827百万円、投資有価証券が775百万円それぞれ増加する一方で、のれんが1,124百万円、顧客関連資産が1,665百万円、長期貸付金が1,054百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
負債は43,805百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,662百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が1,952百万円、未払法人税等が788百万円、支払手形及び買掛金が414百万円それぞれ増加する一方で、繰延税金負債が463百万円減少したこと等によるものです。
純資産は、非支配株主持分が2,841百万円減少したこと等により、前連結会計年度末から3,586百万円減少し、28,526百万円となりました。この結果、自己資本比率は42.7%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から2,172百万円増加し、15,903百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,889百万円の計上に加え、減価償却費2,421百万円及びのれん償却額926百万円、減損損失215百万円を計上したこと等により、5,188百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の増加額1,503百万円、短期貸付金の純減額1,748百万円等により585百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入17,560百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出15,959百万円、非支配株主への配当金の支払額4,171百万円等により2,428百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
b. 受注実績
当社グループは、健康食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
経営成績の分析について、各事業の売上高及び調整後EBITDAの推移は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
(注)1. 販売チャネルは「その他」となります。
2.主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
(注)調整額は、主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
また当社グループの売上原価並びに販売費及び一般管理費に関する分析は次のとおりです。
売上原価については、2024年12月期は14,350百万円(売上原価率30.1%)のところ、2025年12月期は15,336百万円(売上原価率30.4%)となりました。
販売費については、2024年12月期は20,266百万円(対売上高比率42.5%)のところ、2025年12月期は19,911百万円(対売上高比率39.5%)となりました。グループ横断での費用構造の徹底的な見直しを行った結果、広告宣伝費は増加したものの荷造運賃、販売促進費及び販売手数料が減少しました。
人件費については、2024年12月期は5,645百万円のところ、2025年12月期は5,563百万円となりました。当社における希望退職者募集に伴い減少となりました。
管理費については、2024年12月期は6,211百万円のところ、2025年12月期は5,759百万円となりました。減価償却費の減少や費用構造の見直しによる効率化が進み減少トレンドとなりました。
研究開発費については、2024年12月期は843百万円のところ、2025年12月期は675百万円となりました。実証プラント稼働終了に伴い減少となりました。
営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損失に関する状況の分析については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b. キャッシュ・フローの分析
当社グループでは、ヘルスケア事業からの営業キャッシュ・フローによる収入を原資として、中長期的な事業化を目指すバイオ燃料事業や新規事業に対する投資に資金を投下し、必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。
2025年12月期の詳細なキャッシュ・フローの内訳については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しており、企業運営に必要となる十分な水準の資金を確保していると評価しております。
c. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&A、バイオ燃料商業プラントの建設関連資金等の長期資金需要と運転資金需要です。
このうち、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については「第3 設備の状況」に記載しております。M&Aについては中長期的成長を目的とした、ヘルスケア事業(特に健康食品・化粧品等の直販及び卸売)における事業基盤の拡充やシナジー創出に資する企業、及び事業ポートフォリオの拡大もしくは新規領域進出に向けた事業基盤獲得に資する企業等を対象としたM&Aを円滑に推進するため、手元現預金の確保が必要となります。また、バイオ燃料事業の商業化に向けたプロジェクトの実現には、相応の規模の建設関連資金等が必要となります。
運転資金需要については、ヘルスケア事業における直販等の事業基盤の拡充に必要となる広告宣伝費や機能性研究・新規素材開発に必要となる研究開発費のための運転資金に加え、バイオ燃料事業における商業化実現後を見据えたサプライチェーン構築やバイオ燃料原料の研究開発に関する運転資金が必要となります。
d. 財政政策
当社グループでは資金需要の見通しや金融市場の動向などを総合的に勘案した上で、最適なタイミング、規模、手段を判断して資金調達を実施し、事業運営上必要な流動性と資金を長期安定的に確保することを基本方針としております。現在、当社グループは事業基盤の拡充や新規領域進出等に向けた将来的なM&A、研究開発投資、バイオ燃料事業の商業化等に必要な資金を内部留保しております。資金需要が発生した場合、自己資金で賄うことを基本としつつ、必要に応じて金融機関からの借入金や資本市場からの調達等を含めた最適な手段を検討した上で資金調達を実施いたします。
当連結会計年度においては、マレーシアJVに対する資金コミットメントを履行するための資金確保を目的として、2025年5月に、三菱UFJ信託銀行株式会社との間で、ESILからの要請に応じて三菱UFJ信託銀行が最大30百万米ドルまで段階的に出資する資金調達ファシリティ(対象証券は、ESILが発行する議決権のない負債性優先株式)を設定する優先株出資契約を締結しました。
また、当連結会計年度におけるキューサイグループの業績が好調に推移したことに鑑み、キューサイグループの資本効率の改善並びに当社及び共同投資家による投資資金の一部回収を目的として、2025年12月25日付で、キューサイグループの株式取得時に組成したLBOローンの残高(11,560百万円)全額を期限前弁済し、同一の借入条件で新たに17,560百万円の資金を増額借入するリファイナンスを実施いたしました。
(1) 経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度は、ヘルスケア事業においては、2024年3月31日をみなし取得日として連結子会社化した株式会社サティス製薬及び日本ビューテック株式会社(以下、両社合わせて「サティス製薬グループ」)の業績通期寄与及び受注拡大、キューサイ株式会社(以下、同社の子会社並びに同社の運営や同社株式の管理を担う株式会社Q-Partnersと合わせて「キューサイグループ」)並びに当社のヘルスケア事業における直販事業の好調等により、前期比で売上高が伸長し、連結売上高は過去最高となる50,370百万円(前連結会計年度比5.8%増)となりました。
また、当社は、キャッシュ・フロー重視の経営の観点から、当社のキャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示しております。調整後EBITDAは、EBITDA(営業利益+のれん償却費及び減価償却費)+助成金収入+株式関連報酬として算出しております。ヘルスケア事業における売上高の伸長に加えて、主力製品の価格改定や工場における生産性改善施策に伴う売上総利益率の改善、広告宣伝投資効率の向上、グループ横断での費用構造の徹底的な見直しに伴う物流費・販売促進費・販売手数料比率の低減、当社において実施した希望退職者募集に伴う人件費の減少、バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラント(以下、「実証プラント」)の稼働を2024年1月末に終了したことに伴う研究開発費の縮小等により、当連結会計年度の調整後EBITDAは6,938百万円(前連結会計年度比60.3%増)となりました。
以上の結果、キューサイグループやサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費を計上したものの、営業利益は前期比10倍超となる3,123百万円(前連結会計年度比938.1%増)と飛躍的な黒字拡大を達成し、2024年12月期より注力してきた中期経営方針「黒字体質への転換」が結実する結果となりました。また、資金調達に伴う支払利息や支払手数料を計上したものの、経常利益も前期比5倍超となる2,365百万円(前連結会計年度比448.0%増)へ大幅に拡大しました。一方、当社における希望退職者募集に伴う特別損失や減損損失を計上するとともに、キューサイグループに係る法人税及び非支配株主損益を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は805百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失650百万円)となりました。
なお、当連結会計年度の各四半期の業績推移は以下のとおりです。
| 当第1四半期 連結会計期間 | 当第2四半期 連結会計期間 | 当第3四半期 連結会計期間 | 当第4四半期 連結会計期間 | |
| 売上高 (百万円) | 11,935 | 12,618 | 12,532 | 13,283 |
| 調整後EBITDA(百万円) | 1,545 | 1,961 | 1,950 | 1,480 |
| 営業損益 (百万円) | 618 | 1,018 | 982 | 504 |
| 経常損益 (百万円) | 436 | 736 | 971 | 221 |
セグメント別の状況については、以下のとおりです。
(ヘルスケア事業)
ヘルスケア事業においては、「収益構造の筋肉質化」「成長ブランドとファン顧客の育成」「メーカー機能の強化」の3つの方針を軸に、サステナブルな収益成長基盤の構築に取り組んでまいりました。当連結会計年度は、クリエイティブ改善による広告宣伝投資効率の最適化、ECモール販路の強化、主力製品のリニューアルや価格改定、継続率改善に向けた施策によるLTV向上、等の効果が顕在化した結果、当社の主力ブランドである「からだにユーグレナ」及び「CONC」が大きく伸長するとともに、キューサイグループの「コラリッチ」等も堅調に推移し、直販売上高が順調に拡大しました。また、健康食品素材としての微細藻類の認知を強化すべくOEM・原料取引の拡大に注力した他、キューサイグループにおける流通展開が伸長し、前期に連結子会社化したサティス製薬グループの受注も増加した結果、流通売上高及びOEM・原料・海外売上高も大幅に伸長しました。この結果、前期に実施した連結子会社株式の売却の影響でその他売上高は前期比で減少したものの、セグメント売上高は47,020百万円(前連結会計年度比6.0%増)となりました。
セグメント損益においては、売上高の伸長に加えて、広告宣伝投資の機動的コントロールや最適化、売上総利益率の改善、物流費・販売促進費・販売手数料比率の低減や固定費の削減等の収益構造の筋肉質化に向けた施策をグループ横断で推進した結果、キューサイグループやサティス製薬グループの連結子会社化等の過去のM&A案件に伴う無形固定資産及びのれん等の償却費2,633百万円を計上したものの、セグメント利益は5,487百万円(前連結会計年度比85.8%増)となりました。
(バイオ燃料事業)
バイオ燃料事業においては、グローバル大手統合エネルギー企業であるPetroliam Nasional Berhad及びEnilive S.p.A.(以下、当社を含め「本合弁パートナー」)と共同で、原料処理能力が年間約65万トン、バイオ燃料の製造能力が最大で日産1万2,500バレル(年産約72.5万KL相当)となる商業規模のバイオ燃料製造プラント(以下「商業プラント」)を、マレーシアで建設・運営するプロジェクトを推進しております。商業プラントの稼働開始は2028年下期迄を予定しており、2024年9月に、本合弁パートナー間で合弁会社(以下「マレーシアJV」)の設立・運営等に関する株主間契約(以下「本株主間契約」)を締結しました。当社は、2024年12月に、当社の海外特別目的会社であるEuglena Sustainable Investment Limited(以下「ESIL」)を通じて、マレーシアJVに対する5%の出資比率(ESILを通じた間接的な出資比率、以下同じ。)の獲得を完了し、2025年5月に、三菱UFJ信託銀行株式会社との間で、ESILが発行する優先株式を対象として、三菱UFJ信託銀行が最大30百万米ドルを出資する優先株出資契約を締結しました。そして、本株主間契約に基づくコール・オプションを行使し、マレーシアJVに対して総額約67.5百万ドルの資金コミットメント(出資及びローンの提供、並びに今後の段階的な出資等の履行を担保するための銀行保証の提供)を拠出することで、2025年7月にマレーシアJVに対する出資比率を15%に引き上げました。
また、2024年1月末に実証プラントの稼働を終了する一方で、商業化後に必要となる製品の大規模・継続販売や原料調達網の構築に向けて、国内外パートナーと連携しながらバイオ燃料製品・原料の取引先開拓やトレーディングを推進しております。製品販売については、国内におけるHVOの需要創出に向けて、2025年3月に、東京都の「新エネルギー推進に係る技術開発支援事業」に代表企業として採択され、他のパートナー8社とともにサプライチェーンの増強及びその実証を進めています。原料調達については、2025年2月及び4月に、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択され、バングラデシュにおけるSAF向け原料サプライチェーン構築に向けた調査事業と、マレーシアにおける微細藻類培養の糖源としてのパーム農業残渣バイオマスの活用可能性調査事業を実施しました。加えて、微細藻類を中心とするバイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化に向けた研究開発を国内及びマレーシアにおいて推進しております。
以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高1,092百万円(前連結会計年度比16.9%増)、セグメント損失は325百万円(前連結会計年度はセグメント損失410百万円)となりました。
(その他事業)
アグリ領域においては、市況の好転により大協肥糧株式会社やユーグレナ竹富エビ養殖株式会社の収益が拡大するとともに、新ブランド「いきものたちにユーグレナ」を立ち上げて微細藻類を活用した肥料・飼料の本格展開に着手しました。バイオインフォマティクス領域、ソーシャルビジネス領域、先端研究領域においても、事業成長や事業開発に向けた投資を継続しております。以上の結果、当連結会計年度は、セグメント売上高2,298百万円(前連結会計年度比2.1%減)、セグメント損失は533百万円(前連結会計年度はセグメント損失586百万円)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は72,332百万円となり、前連結会計年度末と比較して923百万円の減少となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が780百万円、その他流動資産が827百万円、投資有価証券が775百万円それぞれ増加する一方で、のれんが1,124百万円、顧客関連資産が1,665百万円、長期貸付金が1,054百万円それぞれ減少したこと等によるものです。
負債は43,805百万円となり、前連結会計年度末と比較して2,662百万円増加となりました。これは主に、長期借入金が1,952百万円、未払法人税等が788百万円、支払手形及び買掛金が414百万円それぞれ増加する一方で、繰延税金負債が463百万円減少したこと等によるものです。
純資産は、非支配株主持分が2,841百万円減少したこと等により、前連結会計年度末から3,586百万円減少し、28,526百万円となりました。この結果、自己資本比率は42.7%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から2,172百万円増加し、15,903百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,889百万円の計上に加え、減価償却費2,421百万円及びのれん償却額926百万円、減損損失215百万円を計上したこと等により、5,188百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の増加額1,503百万円、短期貸付金の純減額1,748百万円等により585百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入17,560百万円があった一方で、長期借入金の返済による支出15,959百万円、非支配株主への配当金の支払額4,171百万円等により2,428百万円の支出となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ヘルスケア事業 (百万円) | 10,857 | 126.8 |
| バイオ燃料事業 (百万円) | - | - |
| その他事業 (百万円) | 206 | 111.2 |
| 合計(百万円) | 11,063 | 126.4 |
b. 受注実績
当社グループは、健康食品、化粧品のOEM製品及びユーグレナ粉末等の原料粉末について受注生産を行っておりますが、原料粉末については需給動向を勘案し一部見込生産を行っており、受注生産と見込生産を明確に区別することが困難であることから、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) | 前年同期比(%) |
| ヘルスケア事業 (百万円) | 47,018 | 106.0 |
| バイオ燃料事業 (百万円) | 1,092 | 116.9 |
| その他事業 (百万円) | 2,259 | 96.6 |
| 合計(百万円) | 50,370 | 105.8 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績の分析
経営成績の分析について、各事業の売上高及び調整後EBITDAの推移は以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 通期合計 | |
| 売上高 (百万円) | 11,154 | 12,494 | 11,624 | 12,345 | 47,618 |
| ヘルスケア事業 | 10,303 | 11,726 | 10,894 | 11,421 | 44,345 |
| 直販 | 8,286 | 8,208 | 8,131 | 8,449 | 33,076 |
| 流通 | 853 | 914 | 949 | 1,149 | 3,868 |
| OEM・原料・海外 | 326 | 1,929 | 1,793 | 1,802 | 5,852 |
| その他 | 836 | 672 | 19 | 20 | 1,549 |
| バイオ燃料事業(注1) | 118 | 188 | 305 | 321 | 934 |
| その他事業(注1) | 732 | 580 | 424 | 601 | 2,338 |
| 調整後EBITDA (百万円) | 1,071 | 1,050 | 1,124 | 1,082 | 4,329 |
| ヘルスケア事業 | 1,642 | 1,609 | 1,732 | 1,584 | 6,568 |
| バイオ燃料事業 | △124 | △121 | △89 | △89 | △424 |
| その他事業 | △64 | △99 | △166 | △84 | △415 |
| 調整額(注2) | △381 | △337 | △352 | △327 | △1,398 |
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 通期合計 | |
| 売上高 (百万円) | 11,935 | 12,618 | 12,532 | 13,283 | 50,370 |
| ヘルスケア事業 | 10,924 | 11,746 | 11,888 | 12,459 | 47,018 |
| 直販 | 8,277 | 8,426 | 8,458 | 8,887 | 34,049 |
| 流通 | 976 | 963 | 1,077 | 1,161 | 4,177 |
| OEM・原料・海外 | 1,646 | 2,347 | 2,270 | 2,367 | 8,631 |
| その他 | 24 | 9 | 81 | 43 | 159 |
| バイオ燃料事業(注1) | 252 | 204 | 258 | 375 | 1,092 |
| その他事業(注1) | 758 | 666 | 384 | 449 | 2,259 |
| 調整後EBITDA (百万円) | 1,545 | 1,961 | 1,950 | 1,480 | 6,938 |
| ヘルスケア事業 | 2,033 | 2,379 | 2,404 | 2,047 | 8,864 |
| バイオ燃料事業 | △51 | △59 | △56 | △149 | △317 |
| その他事業 | △79 | △85 | △98 | △138 | △402 |
| 調整額(注2) | △355 | △272 | △299 | △279 | △1,207 |
(注)1. 販売チャネルは「その他」となります。
2.主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
(注)調整額は、主に各報告セグメントに配分していない一般管理費等の全社費用であります。
また当社グループの売上原価並びに販売費及び一般管理費に関する分析は次のとおりです。
売上原価については、2024年12月期は14,350百万円(売上原価率30.1%)のところ、2025年12月期は15,336百万円(売上原価率30.4%)となりました。
販売費については、2024年12月期は20,266百万円(対売上高比率42.5%)のところ、2025年12月期は19,911百万円(対売上高比率39.5%)となりました。グループ横断での費用構造の徹底的な見直しを行った結果、広告宣伝費は増加したものの荷造運賃、販売促進費及び販売手数料が減少しました。
人件費については、2024年12月期は5,645百万円のところ、2025年12月期は5,563百万円となりました。当社における希望退職者募集に伴い減少となりました。
管理費については、2024年12月期は6,211百万円のところ、2025年12月期は5,759百万円となりました。減価償却費の減少や費用構造の見直しによる効率化が進み減少トレンドとなりました。
研究開発費については、2024年12月期は843百万円のところ、2025年12月期は675百万円となりました。実証プラント稼働終了に伴い減少となりました。
営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損失に関する状況の分析については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。
b. キャッシュ・フローの分析
当社グループでは、ヘルスケア事業からの営業キャッシュ・フローによる収入を原資として、中長期的な事業化を目指すバイオ燃料事業や新規事業に対する投資に資金を投下し、必要に応じて追加の資金を財務活動によって調達することをキャッシュ・フローの基本方針としております。
2025年12月期の詳細なキャッシュ・フローの内訳については「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しており、企業運営に必要となる十分な水準の資金を確保していると評価しております。
c. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、設備投資、M&A、バイオ燃料商業プラントの建設関連資金等の長期資金需要と運転資金需要です。
このうち、設備投資の概要及び重要な設備の新設の計画については「第3 設備の状況」に記載しております。M&Aについては中長期的成長を目的とした、ヘルスケア事業(特に健康食品・化粧品等の直販及び卸売)における事業基盤の拡充やシナジー創出に資する企業、及び事業ポートフォリオの拡大もしくは新規領域進出に向けた事業基盤獲得に資する企業等を対象としたM&Aを円滑に推進するため、手元現預金の確保が必要となります。また、バイオ燃料事業の商業化に向けたプロジェクトの実現には、相応の規模の建設関連資金等が必要となります。
運転資金需要については、ヘルスケア事業における直販等の事業基盤の拡充に必要となる広告宣伝費や機能性研究・新規素材開発に必要となる研究開発費のための運転資金に加え、バイオ燃料事業における商業化実現後を見据えたサプライチェーン構築やバイオ燃料原料の研究開発に関する運転資金が必要となります。
d. 財政政策
当社グループでは資金需要の見通しや金融市場の動向などを総合的に勘案した上で、最適なタイミング、規模、手段を判断して資金調達を実施し、事業運営上必要な流動性と資金を長期安定的に確保することを基本方針としております。現在、当社グループは事業基盤の拡充や新規領域進出等に向けた将来的なM&A、研究開発投資、バイオ燃料事業の商業化等に必要な資金を内部留保しております。資金需要が発生した場合、自己資金で賄うことを基本としつつ、必要に応じて金融機関からの借入金や資本市場からの調達等を含めた最適な手段を検討した上で資金調達を実施いたします。
当連結会計年度においては、マレーシアJVに対する資金コミットメントを履行するための資金確保を目的として、2025年5月に、三菱UFJ信託銀行株式会社との間で、ESILからの要請に応じて三菱UFJ信託銀行が最大30百万米ドルまで段階的に出資する資金調達ファシリティ(対象証券は、ESILが発行する議決権のない負債性優先株式)を設定する優先株出資契約を締結しました。
また、当連結会計年度におけるキューサイグループの業績が好調に推移したことに鑑み、キューサイグループの資本効率の改善並びに当社及び共同投資家による投資資金の一部回収を目的として、2025年12月25日付で、キューサイグループの株式取得時に組成したLBOローンの残高(11,560百万円)全額を期限前弁済し、同一の借入条件で新たに17,560百万円の資金を増額借入するリファイナンスを実施いたしました。