有価証券報告書-第20期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
(1) 経営方針
当社グループは、「医療のあり方や患者さんの人生に変革をもたらす次世代医薬品の創出」をミッションとして掲げております。当社独自の世界最先端創薬プラットフォームシステムであるPDPS®を基盤に、革新的医薬品の研究開発を主導し、さらに放射性医薬品分野におけるPDRファーマの高度な専門知識と統合することで、グローバルヘルスケアおよび医療技術の発展に寄与いたします。
(2) 経営戦略等
当社グループは、2つの戦略領域である放射性医薬品(RI)領域とNon-RI領域で医薬品等の研究・開発・製造・販売等に従事しています。RI領域では日本国内で放射性医薬品事業を推進する上で必要となる創薬研究・開発から製造、販売に至るまですべての機能を一気通貫で有し、自社プログラムまたは提携プログラムとして革新的な放射性治療薬・診断薬の創製・開発を実施しています。腫瘍の縮小効果をもつ放射性核種をがん細胞に選択的に送達するためのキャリアーとして環状ペプチドの有用性が次々と示される中、ペプチドリームとPDRファーマのシナジーを最大限発揮することにより、革新的で高付加価値の放射性医薬品を開発・販売するとともに、海外の製薬企業から有望な放射性医薬品を導入することにより放射性医薬品領域での成長を目指しています。Non-RI領域においてはPDPSを中核とし(1) ペプチド医薬品、(2) 環状ペプチドをキャリアーとして他の有効成分と結合させたペプチド-薬物複合体(PDC)、(3) 異なる機能を有する環状ペプチドを結合させて複数の機能を有する多機能ペプチド複合体(MPC)の創薬におけるリーディング・カンパニーとしてグローバルの大手製薬企業や戦略的提携先との提携・ライセンス契約に加え、自社プログラムも拡大しており、ペプチドを用いた次世代の革新的医薬品の創製・開発を目指しています。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、収益性の向上を目指しており、経営指標として売上収益、Core営業利益及びCore営業利益率を重視しています。2026年12月期は売上収益32,000百万円、Core営業利益4,600百万円、売上収益Core営業利益率14.4%を目標としています。
(4) 会社の対処すべき課題
①事業の概況と取組
当社は現在、成長の重要な新たな局面に入り、臨床開発パイプラインが大きく拡充しています。これは、当社の多くの創薬共同研究開発プログラムが臨床開発段階へと進展していることに加え、当社が戦略的に拡充している自社プログラムもより多く臨床開発へと進めていることによるものです。当社独自の技術的優位性を活かした5つの重点領域への戦略的集中とあわせ、これらの取組は、革新的な次世代医薬品を世界中の患者さんに提供するグローバル製薬企業へ成長を遂げるという、当社の長期ビジョンを支えるものです。本戦略の主なポイントは以下のとおりです。
・ パイプライン成長の加速 当社の臨床開発段階にあるパイプラインは、2025年にほぼ倍増し、この急速な成長は2026年も継続する見込みです。2025年には新たに6つのプログラムが臨床試験へ移行し、進行中の臨床開発プログラム数は2024年末の7件、2023年末の5件から増加し、2025年末時点で13件となりました。2026年には、少なくともさらに6つのプログラムが臨床開発段階へ移行することを見込んでおり(最大で12件となる可能性あり)、これにより2026年末時点の臨床開発パイプラインは19~25件に拡大する見通しです。こうした臨床開発プログラムの顕著な拡大は、当社の創薬プラットフォームの高い生産性と、提携プログラムおよび自社創薬プログラムの多数が成熟段階に入っていることを反映しており、今後も継続すると見込んでいます。

・ 技術的優位性を活かした5つの重点領域への注力
ペプチドリームは、創薬技術として高い実績を持つPDPS®プラットフォームおよびこれまでに蓄積してきた知見と高い親和性を有する5つの重点領域に研究開発資源を戦略的に集中しています。これらの領域は、環状ペプチドの創製およびペイロードとのコンジュゲーションにおける当社の技術的優位性と実績を最大限に活かす観点で選定されました。競争優位性を有する分野に注力することで、当社はパイプラインの効率的な拡充と高付加価値プログラムの開発を加速してまいります。

・ 「ディスカバリー&ディベロップメント」モデルへの移行
当社は今後、グローバル創薬企業から、創薬と開発を一体で推進する「ディスカバリー&ディベロップメント」企業へと移行します。当社は2006年の設立以降、PDPS®ペプチド創薬プラットフォームの確立を起点に、革新的な創薬力と製薬企業との提携ネットワークにより、グローバルな創薬パートナーとして成長してまいりました。その過程で、RI領域およびnon-RI領域の両モダリティにまたがる5つの重点領域を戦略領域として特定し、自社創薬にも取り組んできました。
現在では、多数の創薬プログラムが創出されており、これらを開発段階へと積極的に進める戦略へと舵を切っています。これまでの共同研究開発から生まれた提携プログラムは臨床試験へと進展しており、自社プログラムについても臨床試験を開始しています。また、前臨床パイプラインも同様に拡大しており、共同研究開発プログラムに加え、5つの重点領域における多数の自社プログラムを含む、より厚みのある構成となっています。当社は、ペプチド医薬品の創製にとどまらず、開発、さらには将来的な商業化を目指す企業へと進化しています。
・ 長期ビジョン:グローバル製薬企業への進化
これら一連の取組は、将来的に「グローバル製薬企業」へと変革するという当社の長期ビジョンに基づくものです。この実現に向けて、臨床開発を推進し、将来的に当社の製品をグローバル展開していくための基盤構築を進めていきます。「革新的な次世代医薬品を世界中の患者さんに届ける」という当社の使命のもと、ペプチド創薬の成果を、臨床、そして市場へとつなげていきます。

ペプチドリームの今後の方向性は、臨床開発パイプラインの拡充、パートナーとの創薬共同研究開発に加え自社創薬・開発への戦略的な展開、環状ペプチドが競争優位性を発揮できる5つの重点領域へのプラットフォームの集中的活用、そしてグローバル製薬企業への成長に向けた取組により構成されています。新たに臨床開発段階へ移行する各プログラムは、当社の長期的な価値を創出し、これまでの卓越した創薬の成果をもとに、革新的で患者さんの人生を変える革新的な医薬品を、世界中に提供していくことを目指しています。
②資金計画について
当社グループは、当連結会計年度において営業損失を計上した結果、複数の金融機関と締結しているシンジケートローン契約(当連結会計年度末現在の残高17,100,000千円)に付されている財務制限条項に抵触しておりますが、当社グループは、当該シンジケートローン契約のリファイナンスを2026年3月16日付で締結したことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
③特定の者による一部不適切な試薬類の発注・持ち出しを契機とした再発防止策の策定とガバナンス強化について
当社は、2025年4月22日に当社創薬開発事業において、2017 年3月から 2025 年1月にかけて、特定の者による一部不適切な試薬類の発注・持ち出しがあった可能性を認識し、公正かつ適正な調査を行うため2025年5月13日に外部の有識者を含めた特別調査委員会を設置し、2025年8月6日に調査報告書を受領いたしました。調査の結果、以下の点が明らかとなりました。
・2017 年3月から 2025 年1月にかけて当社に納品された最大 752 個(約5,428 万円相当)の試薬類が、試薬類の発注・管理を所管していた元当社取締役副社長 COO(以下、「A 氏」)の指示により発注され、A 氏自身の手によって無断で社外に持ち出されたこと、あるいはその可能性が高いことが認められました。
・A 氏についてさらに、当社取引先等から業務委託契約を受託し、対価として金銭を受領していた行為が判明しました。
上記の件について、以下のとおり財務諸表への影響は軽微であり、追加の費用計上は不要であることが確認されました。
百万円
しかしながら、このような件が発生したことに関して当社としては重く受け止めるとともに、再発防止を徹底する必要性が高いと認識いたしました。当社は、本件が発覚した2025年5月に代表取締役社長CEO(当時)を全体統括とする再発防止策検討タスクフォースを発足、調査報告書受領後は再発防止策実行タスクフォースとして調査報告書の内容を踏まえた原因分析、および再発防止策の検討を進めてまいりました。その結果をふまえ、2025年10月23日に当社取締役会において原因分析および再発防止策の策定を決議いたしました。
本件においては、実行当事者であるA氏による内部統制の無効化および不正行為が直接的な原因であると考えられるものの、当社においてこれらの不適切な行為を発見・是正することができなかったことの背景として、以下の要因があったものと考えられます。
(1)試薬類の発注・管理業務のブラックボックス化
(2)研究総務におけるリスク管理意識・発見統制プロセスの弱さ
(3)内部通報制度による相互監視の不全
再発防止を徹底するとともに、当社のガバナンスをより一層強化するため以下の再発防止策を策定・実施いたしました。
(1)IT システム導入による情報の見える化(ブラックボックス化の防止)
試薬類の発注・管理業務について、ITシステムの導入を行いました。
(2) 試薬類の発注・管理に関する組織体制の見直し・強化
試薬類の発注・管理業務の主管部門である研究総務の組織体制を見直し、およびリスク管理に関するマネジメントへのレポーティングを強化いたしました。
(3)定期モニタリングを通じた発見統制プロセスの強化
試薬類の発注記録や在庫情報等に基づいて、不正検知を支援する分析ツールや AI 等も活用した定期モニタリングを今後定期的に実施いたします。
(4) 全役職員のコンプライアンス感度向上
2025年10月に全役職員を対象としたコンプライアンス研修を実施いたしました。
(5) 内部通報制度の周知徹底と相互監視の強化
2026年1月に全役職員を対象に実施されたタウンホール・ミーティングにおいて、内部通報制度について改めて周知をいたしました。
(6)潜在的な不正行為に対する設備面からの牽制強化
防犯用の監視カメラの増設・機能強化を行いました。
(7) 取締役会・各委員会等における監督機能、検証態勢の強化
2026年2月より、業務執行役員および主要な部門のリーダーを構成メンバーとするExecutive Leadership Teamを新たに設置いたしました。当社の業務執行における主要な意思決定をExecutive Leadership Teamに集約し、また取締役から各機能部門リーダーへの権限移譲を進めることで、過度な権限集中を回避するとともに、より透明性の高い業務執行体制を構築してまいります。また、指名・報酬委員会の体制において独立社外取締役・監査等委員の割合を高め、より独立性や客観性の高い指名ガバナンスを構築してまいります。
当社グループは、「医療のあり方や患者さんの人生に変革をもたらす次世代医薬品の創出」をミッションとして掲げております。当社独自の世界最先端創薬プラットフォームシステムであるPDPS®を基盤に、革新的医薬品の研究開発を主導し、さらに放射性医薬品分野におけるPDRファーマの高度な専門知識と統合することで、グローバルヘルスケアおよび医療技術の発展に寄与いたします。
(2) 経営戦略等
当社グループは、2つの戦略領域である放射性医薬品(RI)領域とNon-RI領域で医薬品等の研究・開発・製造・販売等に従事しています。RI領域では日本国内で放射性医薬品事業を推進する上で必要となる創薬研究・開発から製造、販売に至るまですべての機能を一気通貫で有し、自社プログラムまたは提携プログラムとして革新的な放射性治療薬・診断薬の創製・開発を実施しています。腫瘍の縮小効果をもつ放射性核種をがん細胞に選択的に送達するためのキャリアーとして環状ペプチドの有用性が次々と示される中、ペプチドリームとPDRファーマのシナジーを最大限発揮することにより、革新的で高付加価値の放射性医薬品を開発・販売するとともに、海外の製薬企業から有望な放射性医薬品を導入することにより放射性医薬品領域での成長を目指しています。Non-RI領域においてはPDPSを中核とし(1) ペプチド医薬品、(2) 環状ペプチドをキャリアーとして他の有効成分と結合させたペプチド-薬物複合体(PDC)、(3) 異なる機能を有する環状ペプチドを結合させて複数の機能を有する多機能ペプチド複合体(MPC)の創薬におけるリーディング・カンパニーとしてグローバルの大手製薬企業や戦略的提携先との提携・ライセンス契約に加え、自社プログラムも拡大しており、ペプチドを用いた次世代の革新的医薬品の創製・開発を目指しています。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、収益性の向上を目指しており、経営指標として売上収益、Core営業利益及びCore営業利益率を重視しています。2026年12月期は売上収益32,000百万円、Core営業利益4,600百万円、売上収益Core営業利益率14.4%を目標としています。
(4) 会社の対処すべき課題
①事業の概況と取組
当社は現在、成長の重要な新たな局面に入り、臨床開発パイプラインが大きく拡充しています。これは、当社の多くの創薬共同研究開発プログラムが臨床開発段階へと進展していることに加え、当社が戦略的に拡充している自社プログラムもより多く臨床開発へと進めていることによるものです。当社独自の技術的優位性を活かした5つの重点領域への戦略的集中とあわせ、これらの取組は、革新的な次世代医薬品を世界中の患者さんに提供するグローバル製薬企業へ成長を遂げるという、当社の長期ビジョンを支えるものです。本戦略の主なポイントは以下のとおりです。
・ パイプライン成長の加速 当社の臨床開発段階にあるパイプラインは、2025年にほぼ倍増し、この急速な成長は2026年も継続する見込みです。2025年には新たに6つのプログラムが臨床試験へ移行し、進行中の臨床開発プログラム数は2024年末の7件、2023年末の5件から増加し、2025年末時点で13件となりました。2026年には、少なくともさらに6つのプログラムが臨床開発段階へ移行することを見込んでおり(最大で12件となる可能性あり)、これにより2026年末時点の臨床開発パイプラインは19~25件に拡大する見通しです。こうした臨床開発プログラムの顕著な拡大は、当社の創薬プラットフォームの高い生産性と、提携プログラムおよび自社創薬プログラムの多数が成熟段階に入っていることを反映しており、今後も継続すると見込んでいます。

・ 技術的優位性を活かした5つの重点領域への注力
ペプチドリームは、創薬技術として高い実績を持つPDPS®プラットフォームおよびこれまでに蓄積してきた知見と高い親和性を有する5つの重点領域に研究開発資源を戦略的に集中しています。これらの領域は、環状ペプチドの創製およびペイロードとのコンジュゲーションにおける当社の技術的優位性と実績を最大限に活かす観点で選定されました。競争優位性を有する分野に注力することで、当社はパイプラインの効率的な拡充と高付加価値プログラムの開発を加速してまいります。

・ 「ディスカバリー&ディベロップメント」モデルへの移行
当社は今後、グローバル創薬企業から、創薬と開発を一体で推進する「ディスカバリー&ディベロップメント」企業へと移行します。当社は2006年の設立以降、PDPS®ペプチド創薬プラットフォームの確立を起点に、革新的な創薬力と製薬企業との提携ネットワークにより、グローバルな創薬パートナーとして成長してまいりました。その過程で、RI領域およびnon-RI領域の両モダリティにまたがる5つの重点領域を戦略領域として特定し、自社創薬にも取り組んできました。
現在では、多数の創薬プログラムが創出されており、これらを開発段階へと積極的に進める戦略へと舵を切っています。これまでの共同研究開発から生まれた提携プログラムは臨床試験へと進展しており、自社プログラムについても臨床試験を開始しています。また、前臨床パイプラインも同様に拡大しており、共同研究開発プログラムに加え、5つの重点領域における多数の自社プログラムを含む、より厚みのある構成となっています。当社は、ペプチド医薬品の創製にとどまらず、開発、さらには将来的な商業化を目指す企業へと進化しています。
・ 長期ビジョン:グローバル製薬企業への進化
これら一連の取組は、将来的に「グローバル製薬企業」へと変革するという当社の長期ビジョンに基づくものです。この実現に向けて、臨床開発を推進し、将来的に当社の製品をグローバル展開していくための基盤構築を進めていきます。「革新的な次世代医薬品を世界中の患者さんに届ける」という当社の使命のもと、ペプチド創薬の成果を、臨床、そして市場へとつなげていきます。

ペプチドリームの今後の方向性は、臨床開発パイプラインの拡充、パートナーとの創薬共同研究開発に加え自社創薬・開発への戦略的な展開、環状ペプチドが競争優位性を発揮できる5つの重点領域へのプラットフォームの集中的活用、そしてグローバル製薬企業への成長に向けた取組により構成されています。新たに臨床開発段階へ移行する各プログラムは、当社の長期的な価値を創出し、これまでの卓越した創薬の成果をもとに、革新的で患者さんの人生を変える革新的な医薬品を、世界中に提供していくことを目指しています。
②資金計画について
当社グループは、当連結会計年度において営業損失を計上した結果、複数の金融機関と締結しているシンジケートローン契約(当連結会計年度末現在の残高17,100,000千円)に付されている財務制限条項に抵触しておりますが、当社グループは、当該シンジケートローン契約のリファイナンスを2026年3月16日付で締結したことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
③特定の者による一部不適切な試薬類の発注・持ち出しを契機とした再発防止策の策定とガバナンス強化について
当社は、2025年4月22日に当社創薬開発事業において、2017 年3月から 2025 年1月にかけて、特定の者による一部不適切な試薬類の発注・持ち出しがあった可能性を認識し、公正かつ適正な調査を行うため2025年5月13日に外部の有識者を含めた特別調査委員会を設置し、2025年8月6日に調査報告書を受領いたしました。調査の結果、以下の点が明らかとなりました。
・2017 年3月から 2025 年1月にかけて当社に納品された最大 752 個(約5,428 万円相当)の試薬類が、試薬類の発注・管理を所管していた元当社取締役副社長 COO(以下、「A 氏」)の指示により発注され、A 氏自身の手によって無断で社外に持ち出されたこと、あるいはその可能性が高いことが認められました。
・A 氏についてさらに、当社取引先等から業務委託契約を受託し、対価として金銭を受領していた行為が判明しました。
上記の件について、以下のとおり財務諸表への影響は軽微であり、追加の費用計上は不要であることが確認されました。
百万円
| 会計年度 | 2017/6期 | 2018/6期 | 2019/6期 | 2019/12期 | 2020/12期 |
| 営業利益(△損失) | 2,490 | 2,911 | 3,580 | △887 | 6,991 |
| 本件が発生していなかった場合の営業利益(△損失) | 2,492 | 2,913 | 3,582 | △886 | 6,997 |
| 営業利益に対する割合 | 0.1% | 0.1% | 0.1% | - | 0.1% |
| 会計年度 | 2021/12期 | 2022/12期 | 2023/12期 | 2024/12期 | 2025/12期 |
| 営業利益(△損失) | 4,066 | 8,980 | 6,773 | 21,114 | △5,013 |
| 本件が発生していなかった場合の営業利益(△損失) | 4,078 | 8,994 | 6,780 | 21,123 | △5,011 |
| 営業利益に対する割合 | 0.3% | 0.2% | 0.1% | 0.0% | - |
しかしながら、このような件が発生したことに関して当社としては重く受け止めるとともに、再発防止を徹底する必要性が高いと認識いたしました。当社は、本件が発覚した2025年5月に代表取締役社長CEO(当時)を全体統括とする再発防止策検討タスクフォースを発足、調査報告書受領後は再発防止策実行タスクフォースとして調査報告書の内容を踏まえた原因分析、および再発防止策の検討を進めてまいりました。その結果をふまえ、2025年10月23日に当社取締役会において原因分析および再発防止策の策定を決議いたしました。
本件においては、実行当事者であるA氏による内部統制の無効化および不正行為が直接的な原因であると考えられるものの、当社においてこれらの不適切な行為を発見・是正することができなかったことの背景として、以下の要因があったものと考えられます。
(1)試薬類の発注・管理業務のブラックボックス化
(2)研究総務におけるリスク管理意識・発見統制プロセスの弱さ
(3)内部通報制度による相互監視の不全
再発防止を徹底するとともに、当社のガバナンスをより一層強化するため以下の再発防止策を策定・実施いたしました。
(1)IT システム導入による情報の見える化(ブラックボックス化の防止)
試薬類の発注・管理業務について、ITシステムの導入を行いました。
(2) 試薬類の発注・管理に関する組織体制の見直し・強化
試薬類の発注・管理業務の主管部門である研究総務の組織体制を見直し、およびリスク管理に関するマネジメントへのレポーティングを強化いたしました。
(3)定期モニタリングを通じた発見統制プロセスの強化
試薬類の発注記録や在庫情報等に基づいて、不正検知を支援する分析ツールや AI 等も活用した定期モニタリングを今後定期的に実施いたします。
(4) 全役職員のコンプライアンス感度向上
2025年10月に全役職員を対象としたコンプライアンス研修を実施いたしました。
(5) 内部通報制度の周知徹底と相互監視の強化
2026年1月に全役職員を対象に実施されたタウンホール・ミーティングにおいて、内部通報制度について改めて周知をいたしました。
(6)潜在的な不正行為に対する設備面からの牽制強化
防犯用の監視カメラの増設・機能強化を行いました。
(7) 取締役会・各委員会等における監督機能、検証態勢の強化
2026年2月より、業務執行役員および主要な部門のリーダーを構成メンバーとするExecutive Leadership Teamを新たに設置いたしました。当社の業務執行における主要な意思決定をExecutive Leadership Teamに集約し、また取締役から各機能部門リーダーへの権限移譲を進めることで、過度な権限集中を回避するとともに、より透明性の高い業務執行体制を構築してまいります。また、指名・報酬委員会の体制において独立社外取締役・監査等委員の割合を高め、より独立性や客観性の高い指名ガバナンスを構築してまいります。