有価証券報告書-第11期(平成28年7月1日-平成29年6月30日)

【提出】
2017/09/28 15:18
【資料】
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【項目】
73項目

対処すべき課題

(1) 会社の経営の基本方針
当社は、独自の創薬プラットフォームシステムPDPS(Peptide Discovery Platform System)を活用し、特殊ペプチドによる創薬を完成させることにより、アンメット・メディカル・ニーズ(未だ有効な治療方法がない医療ニーズ)に応え、世界中にいる疾病で苦しむ方々に貢献することを目的とし、「低分子医薬」、「抗体医薬」に次ぐ第三の「特殊ペプチド医薬」市場の創成に寄与し、世界の医療の進歩に貢献してまいります。
(2) 会社の対処すべき課題
当社は、独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPS(Peptide Discovery Platform System)を活用して、国内外の製薬企業と共同研究開発契約を締結し、特殊ペプチドを活用した創薬を進めています。
当社では、当社が継続企業(ゴーイングコンサーン)として成長し続けるために対処しなければならない課題を以下のように考えております。
(営業活動における課題)
当社は、国内外の製薬企業と友好的かつ経済的な相互関係(共同研究開発体制)を築いており、今後さらなる共同研究開発契約も見込まれています。滞りのない共同研究開発体制を維持・拡大するために研究開発体制の整備・充実と連動した戦略的な営業活動が重要だと考えております。
(研究開発活動における課題)
当社は、創薬開発プラットフォームシステム:PDPS(Peptide Discovery Platform System)を保有・活用しており、現時点においては大きな技術的優位性があると考えております。また、PDPSより創出される特殊ペプチドの活用は大きな可能性を秘めております。現在、当社では特殊ペプチド医薬とともに、特殊ペプチドを基にしたPDC(Peptide Drug Conjugate: ペプチド-薬物複合体)や低分子医薬の開発を進めております。当社は、自社技術の優位性を確保し続けるため、国内外の製薬企業及び研究機関等との共同研究を推進しつつ、平成29年7月から新しい研究所を稼働させるなど、今後も自社内における研究開発及びその態勢の強化を進める所存であります。
(内部管理・統制における課題)
当社は、継続企業(ゴーイングコンサーン)としての企業体質を構築するためには、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題の一つであると認識しております。平成29年9月には、創業来代表取締役社長を務めてきた窪田規一が代表取締役会長となり、常務取締役のリード・パトリックが代表取締役社長となりました 。また、神奈川県川崎市川崎区殿町に建物延べ床面積が従来の8倍の規模となる本社・研究所を開設しております。こうした経緯を踏まえて、経営の効率化を図り、経営の健全性、透明性を高めるべく、内部管理・統制態勢の見直しを進めております。長期的、安定的かつ継続的に株式価値を向上させることが、株主の皆様をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様から信頼をいただく条件であると考え、俊敏さも兼ね備えた全社的に効率化された組織についても配慮しながらも業務執行の妥当性、管理機能の効率性・有効性を心がけ、今後も改善に努める所存であります。