有価証券報告書-第8期(平成25年7月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/09/26 10:19
【資料】
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【項目】
65項目

対処すべき課題

当社は、独自の創薬開発プラットフォームシステム:PDPS(Peptide Discovery Platform System)を活用して、国内外の製薬企業と共同研究開発契約を締結し、低分子医薬、抗体医薬に続く医薬品候補物質の開発を行っております。
当社では、当社が継続企業(ゴーイングコンサーン)として成長し続けるために対処しなければならない課題を以下のように考えております。
(営業活動における課題)
当社は、国内外の製薬企業と友好的かつ経済的な相互関係(共同研究開発体制)を築いております。現在契約しているクライアントは国内製薬企業2社、国外製薬企業7社であり、国外製薬企業の比率が高い状況にあります。経済のグローバル化及び製薬企業シェアと合致はしておりますが、「日本発・世界初の新薬を創出し社会に貢献したい」という当社の経営理念の観点からは、より多くの国内製薬企業とのさらなる関係強化が必要であると考えております。
しかしながら、一般的に国内の製薬企業と国外の製薬企業との間では新薬創出に関する考え方や研究開発に対するコスト意識に違いがあり、国内製薬企業とは国外製薬企業ほどの相互関係を築くことが困難である状況があります。たとえば、国内製薬企業は創薬の研究フェーズから具体的な薬にしていくための開発フェーズまでを自社内(自社のリソース)で完結させていこうとするところが多いのに対し、国外製薬企業は創薬の研究フェーズについて、バイオベンチャー企業等(外部のリソース)に委託したり、共同研究開発の形をとったりするなど、自社内には抱えない方針をとるところが多いといえます。この状況を克服することが、上記経営理念を実現するための重要な課題であると捉えており、今後一層の努力をする所存であります。
(研究開発活動における課題)
当社は、創薬開発プラットフォームシステム:PDPS(Peptide Discovery Platform System)を保有・活用しており、現時点においては大きな技術的優位性があると考えております。一方で、技術の発展は日進月歩であります。当社は、自社技術の優位性を確保し続けるため、目的意識を明確に持ち、効率的な技術開発に注力してまいります。
そのためには、自社内における体制の強化はもちろん、国内外のアカデミアや研究企業等との積極的な共同研究も推進する所存であります。
(内部管理・統制における課題)
当社は、継続企業(ゴーイングコンサーン)としての企業体質を構築するためには、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題の一つであると認識しております。
経営の効率化を図り、経営の健全性、透明性を高め、長期的、安定的かつ継続的に株式価値を向上させることが、株主の皆様をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様から信頼をいただく条件であると考え、俊敏さも兼ね備えた全社的に効率化された組織についても配慮しながらも業務執行の妥当性、管理機能の効率性・有効性を心がけ、改善に努める所存であります。
具体的には、企業統治において取締役会及び監査役会の実施等により、定期的に調査と管理を行い経営の意思決定のチェック及び問題点の修正ができる経営体制の維持に努めております。また内部管理体制についても健全な業務管理を行うため、内部牽制組織として内部監査担当者を選任しております。内部監査担当者は「内部監査規程」に基づき監査計画を策定し、定期的に各部門に対して日常業務の適法性の監査を実施するとともに、業務改善に関する指摘、助言を行い、業務の効率化や改善を図っております。
また当社は、いかなる場合においても反社会的勢力及びその関係者とは取引や交際をせず、金銭その他の経済的利益を提供しないこと、また、反社会的勢力に対しては組織的に対応することとしております。