有価証券報告書-第18期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
経営成績等の状況の概要
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当社の中核事業領域であるiPS細胞は、山中伸弥教授によるヒトiPS細胞の発明以降、世界中で研究が盛んに行われております。
最近では、iPS細胞を活用した病態解明や再生医療への応用など、実用的な研究開発が多く行われるようになりました。2017年には、希少難病の患者から作製したiPS細胞を活用して病態を解明し、新薬候補の治験へつなげた事例が報告され、さらに、再生医療に関しても、加齢黄斑変性、パーキンソン病に続き、当期には重症心筋症及び角膜疾患でも臨床研究/試験が開始されました。
当社では、前者のようにiPS細胞を病態解明や創薬研究に使用する事業を「研究支援事業」、後者の再生医療を「メディカル事業」と位置づけ、2つのセグメントに分け、推進しております。
研究支援事業では、大学/公的研究機関及び製薬企業等を顧客として、研究試薬や細胞などの研究用製品及びiPS細胞作製受託などのサービスを提供しております。研究用途であるため、医薬品のような製造販売承認は必要とされず、新しい技術を比較的短期間で事業化し収益を上げることができる特長があり、現時点では、研究支援事業の売上が全体の90%以上を占めております。当社では、iPS細胞を中心とした幅広い「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を保有しており、競争優位性の高い製品やサービスを世界中で展開し、短中期の収益の柱として推進しております。
一方、メディカル事業では、現在、脊髄小脳変性症を対象とした再生医療製品ステムカイマル及び、横断性脊髄炎及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象としたiPS神経グリア細胞の研究開発を進めております。2020年2月には、ステムカイマルの第II相臨床試験において、第1例目の被験者への投与が開始されました。今後、早期の製造販売承認の取得を目指します。さらに、当期には安全性の高い臨床用iPS細胞の受託作製サービスを新たに開始いたしました。今後、iPS細胞のプラットフォーム事業として積極的に拡大してまいります。
再生医療に関しては、上市までに臨床試験を行い製造販売承認を取得する必要があるため、研究支援事業より事業化に時間が必要とされますが、日本では2014年の法改正により、世界で最も再生医療の産業化に適した環境が整いつつあります。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(通称 薬機法)」では、治験において安全性が確認され、有効性が推定された再生医療等製品に対して早期承認(条件・期限付き承認)を与えることが可能になりました。これにより、患者様に対して新たな治療機会を早期に提供すると共に、治験期間の短縮や治験費用の削減が期待できます。
また、経済産業省の報告書(「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 「根本治療の実現」に向けた適切な支援のあり方の調査」)によると、再生医療産業のグローバルでの市場規模は2030年で約5~10兆円となっており、今後、巨大市場に成長することが見込まれています。
このように、再生医療を中長期的な成長事業と位置づけ、早期の製造販売承認の取得を目指します。
短中期的な収益の柱である「研究支援事業」と、中長期的な成長事業である「メディカル事業」の両方を組み合わせることで、短期→中期→長期と、持続的な成長を目指します。
新型コロナウイルスの感染拡大が当期の後半から始まりました。日本では緊急事態宣言が出され、海外各国でもロックダウンの措置がなされるなど、一時的に大きな影響が出ましたが、現在は徐々に措置が緩和されています。当社の事業は、本質的に新型コロナウイルスの影響を受けるものではありませんが、ロックダウン等により、当期の後半に一時的な影響が出ております。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,199百万円(前期比10.2%増)、営業損失は908百万円(前期781百万円の損失)、経常損失は891百万円(前期627百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,016百万円(前期601百万円の損失)となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
a.研究支援事業
研究支援事業では、大学/公的研究機関及び製薬企業等の研究所を顧客として、研究試薬や細胞などの研究用製品及びiPS細胞作製受託などの各種サービスを提供しております。最先端技術を集約した製品・サービスを上記研究機関に提供することで、最終的には画期的な新薬や治療法の開発に貢献してまいります。
現在、世界中の製薬企業では、動物愛護の観点や、ヒトと動物の種の違いによる試験結果の差といった問題点などから「動物実験からヒト細胞実験」への大きなシフトが進んでいます。今後、ヒト細胞実験が普及することで、これまで十数年かかっていた新薬開発のプロセスが大幅に短縮され、さらに、従来と比べて性能の高い新薬が開発できることが期待されています。中でもヒトiPS細胞はその中心的存在として注目を集めており、例えば、アルツハイマー病患者から作製したiPS細胞を研究で使うことで、アルツハイマー病の病態解明及び新薬開発が加速されると期待されています。
当社グループでは、第3世代RNAリプログラミング技術及び各種細胞への分化誘導技術など、ヒトiPS細胞に関する世界最先端の技術プラットフォームを保有しており、さらに、がん細胞やヒト組織を医療機関から調達する幅広いネットワークも保有しております。これら技術優位性の高い「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を最大限活用することで、上記の「動物実験からヒト細胞実験」へのシフトを先取りした事業を進めております。具体的には、iPS細胞研究用の研究試薬類、患者の組織からiPSを作製する病態モデル細胞の作製、ヒト組織を用いた新薬の薬効薬理評価、ヒト生体試料のバンキングなどがあります。このように、ヒト細胞に関する最先端の製品・サービスを幅広く提供している点が当社の最大の強みになります。
この結果、売上高は1,120百万円(前期比20.0%増)、セグメント損失は12百万円(前期85百万円の利益)となりました。
b.メディカル事業
再生医療分野においては、ヒト体性幹細胞やヒトiPS細胞の臨床応用を目指した研究が世界中で盛んに行われており、将来、再生医療製品がグローバルで巨大産業に成長することが見込まれています。
特にiPS細胞は、体の様々な細胞に分化させる事が可能であることから、有効な治療法のない難病に対する臨床応用に大きな期待が寄せられています。iPS細胞を医療に応用する場合の最大の技術課題は安全性の確保ですが、当社では、遺伝子変異リスクを最小化し、外来遺伝子やウイルス残存リスクのない、高品質で臨床応用に適したiPS細胞を作製する「RNAリプログラミング技術」を開発・保有しております。特に、遺伝子変異につながる染色体異常の発生する頻度は、他のiPS細胞作製法と比べて顕著に低いことが論文でも報告されており、現在最も臨床に適した最新のiPS細胞作製技術だと言えます。
メディカル事業では下記の再生医療製品の開発を進めております。
(a)体性幹細胞製品 ステムカイマル
ヒト細胞加工製品ステムカイマルは台湾のステミネント社が開発した再生医療製品であり、当社は脊髄小脳変性症を対象とした日本における独占的商業ライセンス契約を有しております。
2020年2月には、国立学校法人名古屋大学において、第II相臨床試験の第1例目の被験者への投与が開始されました。本治験ではステムカイマルを腕の血管から静脈注射(点滴)で投与します。
治験実施医療機関は日本国内10か所、組み入れ症例数計53例で、2021年12月の完了を予定しております。本治験では、「多施設共同、プラセボ対照、ランダム化、二重盲検、並行群間比較」という非常にエビデンスレベルが高いデザインを採用しております。今後、安全性と有効性について評価を行い、早期の製造販売承認の取得を目指します。なお、本治験は、これまで新型コロナウイルスの影響を受けること無く、スケジュール通り進んでおります。
台湾では、ステミネント社が第II相臨床試験を実施しており、すべての被験者への投与を完了し、現在、経過を観察中です。米国でも、ステムカイマルの治験計画届(IND)がFDAの承認を得ております。
また、日本では、2018年12月に厚生労働省による大臣承認を経て、希少疾病用再生医療等製品として指定されており、開発に係る経費の助成金(最大50%)、優遇税制措置、及び優先審査等の支援措置を受けることができるようになっております。
脊髄小脳変性症は、小脳や脳幹、脊髄の神経細胞が変性してしまう事により、徐々に歩行障害や嚥下障害などの運動失調が現れ、日常の生活が不自由となってしまう原因不明の希少疾患です。ステムカイマルによる同疾患による症状の進行抑制効果が期待されています。
当社では、病気と闘っている患者様へ少しでも早く新しい治療法が届けられるよう、本プロジェクトを積極的に推進してまいります。
(b)iPS神経グリア細胞製品
iPS細胞から神経グリア細胞を作製し、中枢神経系疾患に対するiPS細胞再生医療製品として開発を行っております。本プロジェクトを加速させるため、2018年4月に、Qセラ社との間で合弁会社「株式会社MAGiQセラピューティクス」を設立いたしました。Qセラ社は中枢神経系の再生医療に特化したベンチャー企業であり、Qセラ社の創業者である、Mahendra Rao博士はアメリカ国立衛生研究所(NIH)再生医療センターの初代ディレクターも務めた、神経幹細胞の世界的に著名な研究者です。合弁会社では、当社のiPS細胞技術とQセラ社の中枢神経系の技術を組み合わせることで、iPS神経グリア細胞の開発を加速してまいります。
また、2019年5月には、神奈川県が川崎市殿町地区に設置したライフイノベーションセンター(LIC)内に再生医療用の細胞加工を行う「殿町・リプロセル再生医療センター」を開設し、現在、iPS神経グリア細胞の治験用製品の製造の準備を進めております。
(c) 臨床用iPS細胞作製サービス
当社では、これまで創薬等の研究目的で使用される「研究用iPS細胞」の作製サービスを行ってまいりましたが、これまでの技術や経験を活かし、2020年3月、「臨床用iPS細胞」の作製サービスを開始いたしました。
当社は、日本、アメリカ、イギリスに研究開発拠点を有し、それぞれ豊富な経験を有する専門家が在籍しております。本サービスにおいては、顧客のニーズに基づき、各地域の規制に準じた臨床用iPS細胞をオーダーメイドで作製いたします。本サービスにて作製される臨床用iPS細胞は、臨床試験だけでなく製造販売承認取得後の再生医療製品の製造にも使用できます。
当社独自のRNAリプログラミング法では、リプログラミング因子であるRNAが核内のゲノムに組み込まれないため、予期せぬゲノム変異や腫瘍形成のリスクが低いという優位性があり、臨床応用に最適の技術と言えます。このRNA法を使用することにより、安全性のリスクを最小化した臨床用iPS細胞を作製いたします。
今後、日本、アメリカ、ヨーロッパ等のiPS細胞の再生医療を手がける製薬企業、バイオベンチャー、及び大学等の公的研究機関を対象として、本サービスを幅広く展開してまいります。
また、メディカル事業では、これらの再生医療に加え、臓器移植に関連した臨床検査の受託サービスも行っております。当社の主力検査項目である臓器移植後の抗HLA抗体検査が2018年4月1日より保険収載となりました。当社の登録衛生検査所は、日本組織適合性学会により「認定組織適合性検査登録施設」へ認定されております。
この結果、売上高は79百万円(前期比48.6%減)、セグメント損失は183百万円(前期23百万円の損失)となりました。
なお、管理部門にかかる費用など各事業セグメントに配分していない全社費用が695百万円あります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べて472百万円増加し、4,585百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は689百万円(前期は554百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,015百万円が発生した一方、減価償却費54百万円、株式報酬費用30百万円、減損損失115百万円等の発生によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果獲得した資金は1,217百万円(前期は2,308百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の取得による支出505百万円が発生した一方で、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入1,870百万円が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は6百万円(前期は1,381百万円の獲得)となりました。これは主に非支配株主からの払込みによる収入7百万円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.メディカル事業に生産実績はありません。
(2) 受注実績
当社は、主として需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末に比べて471百万円減少し、5,730百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金の増加472百万円、有価証券の減少1,000百万円であります。固定資産は前連結会計年度末に比べて465百万円減少し、822百万円となりました。主な内訳は、のれんの減少85百万円、投資有価証券の減少392百万円であります。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末に比べて76百万円増加し、406百万円となりました。主な内訳は、未払金の増加74百万円であります。固定負債は前連結会計年度末に比べて著増減なく、87百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べて1,013百万円減少し、6,058百万円となりました。主な内訳は、利益剰余金の減少1,016百万円であります。
(2) 経営成績の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」をご参照ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、継続的な研究開発費の支出があげられます。研究支援事業については、研究試薬製品、細胞製品ともに、積極的な研究開発を行っており、2020年3月期における研究開発費の総額は454百万円と、販売費及び一般管理費の約33%を占めており、今後も研究開発活動を積極的に推進する予定であります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フロー」をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの資金需要のうち主なものは、研究支援事業における製品・サービスの研究開発やグローバル展開の推進及びメディカル事業における再生医療製品の導入や開発等によるものの他、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。しかしながら、事業収益がこれらの資金需要を賄うには十分ではないことから、公的助成金、第三者割当増資による調達資金を利用しています。なお、当社グループの当連結会計年度末の現金及び預金残高は4,585百万円、短期的な資金運用を行っている有価証券が600百万円あり、十分な流動性を確保しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表、偶発債務に影響を及ぼします。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響については、「2 事業等のリスク (14) 新型コロナウィルス感染症の影響について」に記載のとおりであります。
① 固定資産(のれんを含む)の減損
当社グループは、保有する固定資産(のれんを含む)について減損の兆候がある場合は、当該資産又は資産グループについて減損損失を認識するかどうかの判定を行い、減損が必要と判定された場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
② 投資の減損
当社グループでは、有価証券の実質価額の下落の有無を確認し、帳簿価額に対して著しく下落している場合は、回復の可能性が合理的に認められる場合を除いて評価損を計上しております。
当社の個別財務諸表における関係会社株式については、実質価額が取得原価の50%以上下落した場合に、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。将来、投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(5) 経営戦略の現状と見通し
2021年3月期の経営成績につきましては、売上高1,295百万円(当期比8.0%増)、営業損失1,044百万円(当期は908百万円の損失)、経常損失893百万円(当期は891百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失893百万円(当期は1,016百万円の損失)を見込んでおります。
連結経常損失、連結当期純損失の予想額は、為替を一定の水準として推移することとして策定しており、為替損益を業績予想に織り込んでおりません。本業績見通しにおける外国為替レートは、1米ドル=110円、1英ポンド=140円、1印ルピー=1.65円を前提としております。
新型コロナウイルスの感染拡大により、日本では緊急事態宣言が出され、海外各国でもロックダウンの措置がなされるなど、一時的に大きな影響が出ましたが、現在は徐々に措置が緩和されています。このため、一時的な影響はあるものの、早期に回復すると見込んでおります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
また、経営者の視点による経営成績等の状況についての認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」をご参照ください。なお、当社グループにおいては、事業計画に基づく事業の成長と早期の黒字化を重要指標として売上高、各段階損益について分析を行っております。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当社の中核事業領域であるiPS細胞は、山中伸弥教授によるヒトiPS細胞の発明以降、世界中で研究が盛んに行われております。
最近では、iPS細胞を活用した病態解明や再生医療への応用など、実用的な研究開発が多く行われるようになりました。2017年には、希少難病の患者から作製したiPS細胞を活用して病態を解明し、新薬候補の治験へつなげた事例が報告され、さらに、再生医療に関しても、加齢黄斑変性、パーキンソン病に続き、当期には重症心筋症及び角膜疾患でも臨床研究/試験が開始されました。
当社では、前者のようにiPS細胞を病態解明や創薬研究に使用する事業を「研究支援事業」、後者の再生医療を「メディカル事業」と位置づけ、2つのセグメントに分け、推進しております。
研究支援事業では、大学/公的研究機関及び製薬企業等を顧客として、研究試薬や細胞などの研究用製品及びiPS細胞作製受託などのサービスを提供しております。研究用途であるため、医薬品のような製造販売承認は必要とされず、新しい技術を比較的短期間で事業化し収益を上げることができる特長があり、現時点では、研究支援事業の売上が全体の90%以上を占めております。当社では、iPS細胞を中心とした幅広い「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を保有しており、競争優位性の高い製品やサービスを世界中で展開し、短中期の収益の柱として推進しております。
一方、メディカル事業では、現在、脊髄小脳変性症を対象とした再生医療製品ステムカイマル及び、横断性脊髄炎及び筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象としたiPS神経グリア細胞の研究開発を進めております。2020年2月には、ステムカイマルの第II相臨床試験において、第1例目の被験者への投与が開始されました。今後、早期の製造販売承認の取得を目指します。さらに、当期には安全性の高い臨床用iPS細胞の受託作製サービスを新たに開始いたしました。今後、iPS細胞のプラットフォーム事業として積極的に拡大してまいります。
再生医療に関しては、上市までに臨床試験を行い製造販売承認を取得する必要があるため、研究支援事業より事業化に時間が必要とされますが、日本では2014年の法改正により、世界で最も再生医療の産業化に適した環境が整いつつあります。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(通称 薬機法)」では、治験において安全性が確認され、有効性が推定された再生医療等製品に対して早期承認(条件・期限付き承認)を与えることが可能になりました。これにより、患者様に対して新たな治療機会を早期に提供すると共に、治験期間の短縮や治験費用の削減が期待できます。
また、経済産業省の報告書(「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 「根本治療の実現」に向けた適切な支援のあり方の調査」)によると、再生医療産業のグローバルでの市場規模は2030年で約5~10兆円となっており、今後、巨大市場に成長することが見込まれています。
このように、再生医療を中長期的な成長事業と位置づけ、早期の製造販売承認の取得を目指します。
短中期的な収益の柱である「研究支援事業」と、中長期的な成長事業である「メディカル事業」の両方を組み合わせることで、短期→中期→長期と、持続的な成長を目指します。
新型コロナウイルスの感染拡大が当期の後半から始まりました。日本では緊急事態宣言が出され、海外各国でもロックダウンの措置がなされるなど、一時的に大きな影響が出ましたが、現在は徐々に措置が緩和されています。当社の事業は、本質的に新型コロナウイルスの影響を受けるものではありませんが、ロックダウン等により、当期の後半に一時的な影響が出ております。
この結果、当連結会計年度の売上高は1,199百万円(前期比10.2%増)、営業損失は908百万円(前期781百万円の損失)、経常損失は891百万円(前期627百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,016百万円(前期601百万円の損失)となりました。
セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。
a.研究支援事業
研究支援事業では、大学/公的研究機関及び製薬企業等の研究所を顧客として、研究試薬や細胞などの研究用製品及びiPS細胞作製受託などの各種サービスを提供しております。最先端技術を集約した製品・サービスを上記研究機関に提供することで、最終的には画期的な新薬や治療法の開発に貢献してまいります。
現在、世界中の製薬企業では、動物愛護の観点や、ヒトと動物の種の違いによる試験結果の差といった問題点などから「動物実験からヒト細胞実験」への大きなシフトが進んでいます。今後、ヒト細胞実験が普及することで、これまで十数年かかっていた新薬開発のプロセスが大幅に短縮され、さらに、従来と比べて性能の高い新薬が開発できることが期待されています。中でもヒトiPS細胞はその中心的存在として注目を集めており、例えば、アルツハイマー病患者から作製したiPS細胞を研究で使うことで、アルツハイマー病の病態解明及び新薬開発が加速されると期待されています。
当社グループでは、第3世代RNAリプログラミング技術及び各種細胞への分化誘導技術など、ヒトiPS細胞に関する世界最先端の技術プラットフォームを保有しており、さらに、がん細胞やヒト組織を医療機関から調達する幅広いネットワークも保有しております。これら技術優位性の高い「ヒト細胞ビジネスプラットフォーム」を最大限活用することで、上記の「動物実験からヒト細胞実験」へのシフトを先取りした事業を進めております。具体的には、iPS細胞研究用の研究試薬類、患者の組織からiPSを作製する病態モデル細胞の作製、ヒト組織を用いた新薬の薬効薬理評価、ヒト生体試料のバンキングなどがあります。このように、ヒト細胞に関する最先端の製品・サービスを幅広く提供している点が当社の最大の強みになります。
この結果、売上高は1,120百万円(前期比20.0%増)、セグメント損失は12百万円(前期85百万円の利益)となりました。
b.メディカル事業
再生医療分野においては、ヒト体性幹細胞やヒトiPS細胞の臨床応用を目指した研究が世界中で盛んに行われており、将来、再生医療製品がグローバルで巨大産業に成長することが見込まれています。
特にiPS細胞は、体の様々な細胞に分化させる事が可能であることから、有効な治療法のない難病に対する臨床応用に大きな期待が寄せられています。iPS細胞を医療に応用する場合の最大の技術課題は安全性の確保ですが、当社では、遺伝子変異リスクを最小化し、外来遺伝子やウイルス残存リスクのない、高品質で臨床応用に適したiPS細胞を作製する「RNAリプログラミング技術」を開発・保有しております。特に、遺伝子変異につながる染色体異常の発生する頻度は、他のiPS細胞作製法と比べて顕著に低いことが論文でも報告されており、現在最も臨床に適した最新のiPS細胞作製技術だと言えます。
メディカル事業では下記の再生医療製品の開発を進めております。
(a)体性幹細胞製品 ステムカイマル
ヒト細胞加工製品ステムカイマルは台湾のステミネント社が開発した再生医療製品であり、当社は脊髄小脳変性症を対象とした日本における独占的商業ライセンス契約を有しております。
2020年2月には、国立学校法人名古屋大学において、第II相臨床試験の第1例目の被験者への投与が開始されました。本治験ではステムカイマルを腕の血管から静脈注射(点滴)で投与します。
治験実施医療機関は日本国内10か所、組み入れ症例数計53例で、2021年12月の完了を予定しております。本治験では、「多施設共同、プラセボ対照、ランダム化、二重盲検、並行群間比較」という非常にエビデンスレベルが高いデザインを採用しております。今後、安全性と有効性について評価を行い、早期の製造販売承認の取得を目指します。なお、本治験は、これまで新型コロナウイルスの影響を受けること無く、スケジュール通り進んでおります。
台湾では、ステミネント社が第II相臨床試験を実施しており、すべての被験者への投与を完了し、現在、経過を観察中です。米国でも、ステムカイマルの治験計画届(IND)がFDAの承認を得ております。
また、日本では、2018年12月に厚生労働省による大臣承認を経て、希少疾病用再生医療等製品として指定されており、開発に係る経費の助成金(最大50%)、優遇税制措置、及び優先審査等の支援措置を受けることができるようになっております。
脊髄小脳変性症は、小脳や脳幹、脊髄の神経細胞が変性してしまう事により、徐々に歩行障害や嚥下障害などの運動失調が現れ、日常の生活が不自由となってしまう原因不明の希少疾患です。ステムカイマルによる同疾患による症状の進行抑制効果が期待されています。
当社では、病気と闘っている患者様へ少しでも早く新しい治療法が届けられるよう、本プロジェクトを積極的に推進してまいります。
(b)iPS神経グリア細胞製品
iPS細胞から神経グリア細胞を作製し、中枢神経系疾患に対するiPS細胞再生医療製品として開発を行っております。本プロジェクトを加速させるため、2018年4月に、Qセラ社との間で合弁会社「株式会社MAGiQセラピューティクス」を設立いたしました。Qセラ社は中枢神経系の再生医療に特化したベンチャー企業であり、Qセラ社の創業者である、Mahendra Rao博士はアメリカ国立衛生研究所(NIH)再生医療センターの初代ディレクターも務めた、神経幹細胞の世界的に著名な研究者です。合弁会社では、当社のiPS細胞技術とQセラ社の中枢神経系の技術を組み合わせることで、iPS神経グリア細胞の開発を加速してまいります。
また、2019年5月には、神奈川県が川崎市殿町地区に設置したライフイノベーションセンター(LIC)内に再生医療用の細胞加工を行う「殿町・リプロセル再生医療センター」を開設し、現在、iPS神経グリア細胞の治験用製品の製造の準備を進めております。
(c) 臨床用iPS細胞作製サービス
当社では、これまで創薬等の研究目的で使用される「研究用iPS細胞」の作製サービスを行ってまいりましたが、これまでの技術や経験を活かし、2020年3月、「臨床用iPS細胞」の作製サービスを開始いたしました。
当社は、日本、アメリカ、イギリスに研究開発拠点を有し、それぞれ豊富な経験を有する専門家が在籍しております。本サービスにおいては、顧客のニーズに基づき、各地域の規制に準じた臨床用iPS細胞をオーダーメイドで作製いたします。本サービスにて作製される臨床用iPS細胞は、臨床試験だけでなく製造販売承認取得後の再生医療製品の製造にも使用できます。
当社独自のRNAリプログラミング法では、リプログラミング因子であるRNAが核内のゲノムに組み込まれないため、予期せぬゲノム変異や腫瘍形成のリスクが低いという優位性があり、臨床応用に最適の技術と言えます。このRNA法を使用することにより、安全性のリスクを最小化した臨床用iPS細胞を作製いたします。
今後、日本、アメリカ、ヨーロッパ等のiPS細胞の再生医療を手がける製薬企業、バイオベンチャー、及び大学等の公的研究機関を対象として、本サービスを幅広く展開してまいります。
また、メディカル事業では、これらの再生医療に加え、臓器移植に関連した臨床検査の受託サービスも行っております。当社の主力検査項目である臓器移植後の抗HLA抗体検査が2018年4月1日より保険収載となりました。当社の登録衛生検査所は、日本組織適合性学会により「認定組織適合性検査登録施設」へ認定されております。
この結果、売上高は79百万円(前期比48.6%減)、セグメント損失は183百万円(前期23百万円の損失)となりました。
なお、管理部門にかかる費用など各事業セグメントに配分していない全社費用が695百万円あります。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べて472百万円増加し、4,585百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は689百万円(前期は554百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1,015百万円が発生した一方、減価償却費54百万円、株式報酬費用30百万円、減損損失115百万円等の発生によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果獲得した資金は1,217百万円(前期は2,308百万円の使用)となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の取得による支出505百万円が発生した一方で、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入1,870百万円が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は6百万円(前期は1,381百万円の獲得)となりました。これは主に非支配株主からの払込みによる収入7百万円があったことによるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 研究支援事業(千円) | 708,591 | 138.5 |
| 合計(千円) | 708,591 | 138.5 |
(注)1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.メディカル事業に生産実績はありません。
(2) 受注実績
当社は、主として需要予測に基づく見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(3) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 研究支援事業(千円) | 1,120,613 | 120.0 |
| メディカル事業(千円) | 79,296 | 51.4 |
| 合計(千円) | 1,199,909 | 110.2 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は前連結会計年度末に比べて471百万円減少し、5,730百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金の増加472百万円、有価証券の減少1,000百万円であります。固定資産は前連結会計年度末に比べて465百万円減少し、822百万円となりました。主な内訳は、のれんの減少85百万円、投資有価証券の減少392百万円であります。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は前連結会計年度末に比べて76百万円増加し、406百万円となりました。主な内訳は、未払金の増加74百万円であります。固定負債は前連結会計年度末に比べて著増減なく、87百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は前連結会計年度末に比べて1,013百万円減少し、6,058百万円となりました。主な内訳は、利益剰余金の減少1,016百万円であります。
(2) 経営成績の分析
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」をご参照ください。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、継続的な研究開発費の支出があげられます。研究支援事業については、研究試薬製品、細胞製品ともに、積極的な研究開発を行っており、2020年3月期における研究開発費の総額は454百万円と、販売費及び一般管理費の約33%を占めており、今後も研究開発活動を積極的に推進する予定であります。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フロー」をご参照ください。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの資金需要のうち主なものは、研究支援事業における製品・サービスの研究開発やグローバル展開の推進及びメディカル事業における再生医療製品の導入や開発等によるものの他、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。しかしながら、事業収益がこれらの資金需要を賄うには十分ではないことから、公的助成金、第三者割当増資による調達資金を利用しています。なお、当社グループの当連結会計年度末の現金及び預金残高は4,585百万円、短期的な資金運用を行っている有価証券が600百万円あり、十分な流動性を確保しています。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の状況をもとに、種々の見積りと仮定を行っていますが、それらは連結財務諸表、偶発債務に影響を及ぼします。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響については、「2 事業等のリスク (14) 新型コロナウィルス感染症の影響について」に記載のとおりであります。
① 固定資産(のれんを含む)の減損
当社グループは、保有する固定資産(のれんを含む)について減損の兆候がある場合は、当該資産又は資産グループについて減損損失を認識するかどうかの判定を行い、減損が必要と判定された場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
② 投資の減損
当社グループでは、有価証券の実質価額の下落の有無を確認し、帳簿価額に対して著しく下落している場合は、回復の可能性が合理的に認められる場合を除いて評価損を計上しております。
当社の個別財務諸表における関係会社株式については、実質価額が取得原価の50%以上下落した場合に、当該金額の重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。将来、投資先の業績不振により、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(5) 経営戦略の現状と見通し
2021年3月期の経営成績につきましては、売上高1,295百万円(当期比8.0%増)、営業損失1,044百万円(当期は908百万円の損失)、経常損失893百万円(当期は891百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失893百万円(当期は1,016百万円の損失)を見込んでおります。
連結経常損失、連結当期純損失の予想額は、為替を一定の水準として推移することとして策定しており、為替損益を業績予想に織り込んでおりません。本業績見通しにおける外国為替レートは、1米ドル=110円、1英ポンド=140円、1印ルピー=1.65円を前提としております。
新型コロナウイルスの感染拡大により、日本では緊急事態宣言が出され、海外各国でもロックダウンの措置がなされるなど、一時的に大きな影響が出ましたが、現在は徐々に措置が緩和されています。このため、一時的な影響はあるものの、早期に回復すると見込んでおります。
(6) 経営者の問題意識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
また、経営者の視点による経営成績等の状況についての認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」をご参照ください。なお、当社グループにおいては、事業計画に基づく事業の成長と早期の黒字化を重要指標として売上高、各段階損益について分析を行っております。