有価証券報告書-第14期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/27 15:34
【資料】
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【項目】
116項目

有報資料

当社グループが持続的に成長して企業価値を高めるとともに、我々のビジョンやミッションを達成するために対処すべき課題を以下のように考えております。
1.全社的課題
(1) 人材の確保・育成
当社グループの事業は新しい領域であり、技術及びビジネスの両面で、主体的な取り組みが必要とされます。また、変化が非常に大きく、様々な局面への対応も求められます。このため、当社グループではポテンシャルの高い人材を確保し、当分野を牽引できるような優秀な人材に育成していくことに取り組んでまいります。
2.セグメント別課題
(1) iPS細胞事業
① 技術革新への対応とサービスの拡充
iPS細胞の研究は世界中で精力的に進められており、短期間で飛躍的な技術革新が進んでいます。画期的な技術革新が起こった場合、既存技術は陳腐化し競争力を失います。このため、当社としては、今後とも積極的に技術開発を推進し当分野のマーケットリーダーとなることを目指します。技術開発については自社開発に固執することなく、これまでと同様、大学、公的研究機関、民間企業との連携及び共同開発を中心に進めてまいります。当社グループとしては、顧客ニーズを把握しながらグループ会社間の技術シナジーを追求し、様々なタイプの患者由来の疾患型iPS細胞製品のような技術開発を積極的に推進することで当分野のマーケットリーダーとなることを目指します。技術開発についてはこれまで東京大学・京都大学をはじめとした日本の大学との連携を中心としておりましたが、グループ企業の買収を契機に米国のハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、英国のダーラム大学等の世界最先端の技術を誇る欧米の大学との強固な研究ネットワークを構築することができ、これら世界的な研究ネットワークからの技術導入を積極的に推進しています。これまでも、大学や公的研究機関の世界最先端の研究成果を活用することで、最新鋭の製品開発に成功してきた実績があり、今後ともその方針を継続する予定です。
また、今後は製薬企業をメインターゲットとした受託サービスの拡充にもより一層力を入れて参ります。本連結会計年度に新たに当社グループとなったBiopta Limitedが展開するCROサービスを各国で展開することはもちろん、ヒト生体試料の販売や、カスタムメイドでヒトiPS細胞由来の分化細胞を作成するサービス等、より顧客のニーズに沿えるサービスを積極的に推進して参ります。
さらに、再生医療分野への進出を目指し、既存製品を再生医療に使用できる品質までグレードアップさせる事や、新しい技術の導入・製品化等も行っていく予定です。
この他、外部ネットワークを強化するため、国内外のiPS細胞・再生医療関連のバイオベンチャーとの協力関係の構築及び資金提供を目的として株式会社新生銀行と共同でベンチャーキャピタルファンド「Cell Innovation Partners, L.P.」の運営を開始しております。
今後とも当社グループは再生医療の実現と競争力の強化に向け、外部の大学・研究機関や技術シーズとの連携を当社グループの事業展開に積極的に取り入れ、技術革新への対応として意欲的、多角的に取り組んでまいります。
② 海外展開
iPS細胞事業は、日本、米国、欧州を中心にグローバルで成長しています。今後、当社グループの成長を促進するために、欧米市場での展開強化が重要となっています。また、将来的にはインドや中国などの新興国でも大きな市場を形成する可能性があります。
当社グループは、販路として既に日本、米国、英国の3拠点を有しており、それぞれの拠点のグループ企業を通じて、自社ルートまたは代理店網を通じて営業活動を行っております。さらに今年度は、米国、欧州での子会社の合併により、それぞれの地域で1つの営業チームを編成し、積極的な活動を行い、クロスセルをより一層進めてまいります。
この他、欧州では、フランス、イギリス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギーなど、アジアでは、インド、中国、台湾、韓国、マレーシア、シンガポール、タイ、オーストラリア、ニュージーランドで、中南米ではブラジル、プエルトリコで販売代理店契約を締結し営業活動を進めております。今後、さらに販売代理店の対象国を広げるとともに、関係を強化することで営業活動を促進してまいります。
また、当社グループの新たな成長戦略として、グローバル化を更に加速するため、今後、当社グループの拠点による販路拡大のみならず、米国・欧州等の会社との協業あるいは資本提携・買収を行っていく予定です。
(2) 臨床検査事業
① 適用拡大
現在の主力検査である抗HLA抗体検査及びフロークロスマッチ検査は腎移植の分野では啓蒙が進み、当該検査が広く実施されていますが、肝臓移植や造血幹細胞移植の分野では、まだ十分に普及が進んでいるとは言えません。平成24年4月からは造血幹細胞移植における抗HLA抗体検査が保険適用になったため、今後検査が広がると期待されますが、現状の制度では造血幹細胞以外の臓器を移植する際の当該検査は保険適用外となっております。そのため、施設や患者にコスト面で多くの負担がかかってしまい、十分な検査を導入出来ていない施設も多くあります。今後、関係する学会と歩調を合わせ、当該検査の適用拡大を進めていきます。
② 検査精度の担保
移植関連の検査はその結果が臨床上の重要な診断や治療方針の決定に結びつくため、検査精度には細心の注意を払う必要があります。当社では、衛生検査所として義務づけられている精度管理基準に加え、学会が主催するQCワークショップなどにも積極的に参加し、検査精度の向上に力を入れております。

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