有価証券報告書-第13期(平成29年10月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2018/12/25 15:00
【資料】
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【項目】
89項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、中長期的な経営視点から以下の行動指針を定め、業容拡大に取り組んでおります。
・当社は、世界最高峰のプロフェッショナル集団として高い知識・サービスレベル、チームワーク、新分野への挑戦と努力を続け、何より他社と比べ群を抜く誠実さと高い情熱で顧客の期待する解決、利益の実現のために取組みます。
・当社の社員は、より幅広く、より高いレベルでの業務を通じ、人間的成長、経済的豊かさ、家族の幸福を達成していきます。当社の業績と未来は優れた社員の活躍によってもたらされるものであることを当社は承知しています。
・当社は、小規模なブティックではなく、世界最高峰のブランドと人材、実力を持つ投資銀行へと常に前進・拡大していきます。信用を守るための徹底した機密保持、法令順守、資本の強化と最高の人材をひきつけるための高い収益性を維持していきます。
(2) 会社の経営戦略及び目標とする経営指標
当社グループの主軸であるM&A仲介及びアドバイザリーサービスにおいては、案件規模等により手数料金額が大きく変動することがあるため、売上高等の重要視している経営指標はありませんが、業容拡大に向けた施策実行の可否を判断する上で、営業利益率の推移については一定の判断材料としております。また、そのほかに、M&Aの成約件数及びコンサルタント数を重要な指標として数値管理しており、経営判断を行っております。
(3) 会社の対処すべき課題
① 優秀な人材の確保・教育と組織体制の強化
当社グループは、コアメンバーの想定外の大量退職や教育の遅れなどの属人的な要因が、安定的な業績確保の大きな障害となる可能性があると認識しております。「クライアントへの最大貢献と全従業員の幸せを求める」との企業理念に基づき、これまでに、従業員に対して業績評価型のインセンティブ制度や、人事考課の導入などを行い、あるいは、顧客ニーズ等の社内データベース化により、安易に模倣できないような社内ナレッジを構築し、従業員に向けた社内ブランディングの強化を行ってまいりました。
今後は、当社グループの中期経営計画基本方針における重要な戦略となる人員計画に沿って、市場ニーズと組織力の強化及び従業員の成長とのバランスを考慮しながら、中期経営計画基本方針に沿った部署の新設を含む効果的な組織作りに取り組んでまいります。
② 事業承継マーケットシェアの拡大と新規参入の増加
近年、社会的な課題として注目される事業承継問題を背景に、中堅・中小企業のM&A市場には潜在的なニーズが豊富にあることが見込まれ、一層の拡大が予想されます。こうしたマーケットの大きさから、異業種からの新規参入や大手金融機関の参入なども散見されるようになりました。
競合の増加が見込まれる一方、中堅・中小企業のM&Aが成立するためには、経営者の思いや、相互の企業文化に対する尊重といった要素も不可欠であり、専門的知識や技術的ノウハウだけでは容易に参入できないマーケットとも判断しております。
これまでに蓄積された豊富な事例や知見を背景に、コンサルタントの教育を通じて提供するサービスレベルの更なる向上に努め、他社との差別化とマーケットシェアの拡大に取り組んでまいります。
③ ㈱レコフの収益体制
㈱レコフでは、1987年の創業以来、長い業歴のなかで様々なニーズに応えるため、中小企業のM&Aから大手企業を中心とした高度なアドバイザリー機能を必要とするM&Aまで、幅広いサービスを展開しております。その反面、大型案件の成否によって収益にも大きな変動が生じやすい収益構造となっております。
事業承継マーケットでの実績拡大に向け、前事業年度より専任の事業承継チームを発足させており、収益の安定化と更なる業容拡大に向けて取り組んでまいります。