有価証券報告書-第22期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、山海嘉之が創出したサイバニクス技術を駆使して、社会が直面する様々な課題を解決するため、革新技術(イノベーション技術)の創出と基礎的研究開発から社会実装までを一貫した事業スキームとして事業展開します。即ち、革新技術の創生と新産業(サイバニクス産業)創出による市場開拓、これらの挑戦を通じた人材育成の3本柱を上向きにスパイラルを描くように同時展開する未来開拓型企業を目指しています。

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、研究開発型企業として革新的製品の研究開発や臨床・実証研究及び各種認証取得を推進し、その製品の上市やサービス展開によって収益を確保することにより、持続的な成長を図ってまいります。
当社グループでは、経営上の重要な非財務指標として、HAL等の稼働台数を活用しています。
当社グループの主たる収益源は、HAL等のレンタル・保守に係る売上であり、レンタル・保守契約に係る売上は、レンタル期間にわたり収益が計上され、翌会計年度以降にわたる継続的な収益計上が見込まれるため、当社グループは、現在の業績や将来の見通しを把握することを目的として、HAL等の稼働台数を取締役会へ報告しています。
最近5年間のHAL等の稼働台数の推移は、本書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (6) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 経営上の重要な非財務指標」に記載のとおりです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社が掲げる「テクノピアサポート社会」の実現と「サイバニクス産業」の創出の推進において、対処すべき課題は、次のように考えています。
① 革新技術・ソリューションの開発と社会実装
超少子高齢社会など、社会が直面する複雑かつ構造的な課題の解決には、革新技術・ソリューションの継続的な開発が不可欠です。当社は、バイオ・医療系とAIロボット・情報系を融合する「HCPS融合サイバニクス withフィジカルAI(AIロボットなどを含む物理空間におけるAI)」をコア技術としています。これらの技術は、人の内的情報(脳神経情報・生理情報など)、外的情報(行動情報・生活情報など)、環境情報等を一元的に統合・解析する独自性の高いアプローチに基づいています。
当社は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期においても、サイバニクス・フィジカルAIを核とした「サイバニクスHCPS融合人協調ロボティクス」の技術開発・社会実装を推進していますが、日本政府が第7期科学技術・イノベーション基本計画において、AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、核融合、宇宙の6分野を「国家戦略技術」に指定するなど、「AI・先端ロボット」及び「バイオ・ヘルスケア」の重要性は高まっており、当社は更なる技術開発・社会実装・国際展開に貢献してまいります。
② サイバニクス技術の世界展開・国際連携強化
サイバニクス技術の円滑な社会実装を実現するためには、各国・地域の産業・行政・政治・アカデミア組織やキーパーソン(KOL)との連携が不可欠です。当社は、コンピュータサイエンス・AI・ロボットで世界をリードする米国カーネギーメロン大学(CMU)及びピッツバーグ地域組織との連携、マレーシア政府系機関との連携による国立神経ロボット・サイバニクス・リハセンターの開設、タイ保健省との連携、台湾における国立台湾大学、輔仁大学、台湾電子電気工業会等との連携、トルコでのサイバニクス国際イベント開催など、国際連携・国際事業展開を活発化させていますが、引き続き、各国の先進企業、先進医療機関や大学・研究機関とのパートナーシップ構築や、サイバニクス分野における国際カンファレンスの開催等を通じて、サイバニクス技術のグローバルでの普及を推進してまいります。
③ サイバニクス治療のグローバル標準治療化
当社は、世界初の装着型サイボーグHALを利用した脳・神経・筋系の機能改善・機能再生を促進するサイバニクス治療のグローバルな標準治療化を推進しています。医療用HAL下肢タイプについては、日本において、2015年11月に8つの神経・筋難病に対して新医療機器承認を取得し、その後の5年間の市販後調査により、極めて高い有効性と安全性が確認されました。これを踏まえ、2022年4月の診療報酬改定では増点が実現し、医療現場における有用性が評価されています。また、HTLV-1関連脊髄症(HAM)等に関する医師主導治験を経て、2022年10月には適応拡大承認を取得し、その結果を踏まえ欧米及びAPAC諸国等においても医療機器承認を取得しており、今後も対象国の拡大を進めてまいります。脳卒中については、医療用HAL下肢タイプ(単脚モデル)の医師主導治験(HIT2016試験)の結果及び最新の臨床ニーズを踏まえ、新型の両脚モデルによる治験準備を進めています。脊髄損傷については、欧米及びAPAC諸国等で医療機器承認を取得しているほか、ドイツでは公的労災保険が適用されています。さらに、ドイツの公的医療保険当局であるG-BA(ドイツ連邦共同委員会)は、公的医療保険適用を前提とした臨床試験の実施を決定しており、現在、治験開始の準備が進行しています。
また、HAL腰タイプについては、パーキンソン病患者に対するパイロットスタディで良好な結果が得られたことを踏まえ、医療機器承認に向けた治験準備を進めています。
当社は、サイバニクス治療の更なる国際展開に向けて、引き続き対象疾患の拡大や、各国における保険適用、診療モデル等の事業モデルの構築を進めてまいります。


④ 包括的メディカル・ヘルスケアを実現する製品・サービス強化
平均寿命が延伸する中、生活習慣病や老化に伴う疾患の予防、要介護化・重度化の防止を実現するには、家庭や職場など日常生活の場における予防・早期発見、医療機関での早期診断・治療、退院後の自立支援・再発予防を、医療分野と非医療分野が連携・融合し、包括的に扱う仕組みの構築が不可欠です。
当社はこの構想のもと、医療用HALの展開に加えて、障害や加齢に伴う身体機能の改善の促進、要介護状態の緩和、フレイルの予防等を目的として、HAL自立支援用モデル(下肢・単関節・腰タイプ)を活用した「NeuroHALFIT」プログラムを、全国各地のロボケアセンター(「Neuro HALFIT」)及び在宅型サービス(「自宅でNeuro HALFIT」)等で提供しています。引き続き、企業間連携によるサービス拠点へのアクセス向上など、多様なニーズに応じた個人向けサービスの利便性向上を図ってまいります。
また、一人ひとりに最適化された健康管理及び疾病の予防・診断・治療を支援するため、日常的にメディカル・ヘルスケアデータを収集・解析・AI処理する「Cyvis(サイビス)」シリーズについては、心房細動などの不整脈を早期に発見し、早期治療につなげることにより、要介護の二大原因である脳卒中と認知症(脳卒中の後遺症として起こる脳血管性認知症)を予防することを目的とした医療機関向け「小型ホルター心電計 医療用バイタルセンサCyvis M100」の展開に加えて、家庭・職場など日常生活向けに展開可能な製品ラインアップの拡充を進めてまいります。
さらに、造影剤不要・非侵襲で末梢の血管や血液の高解像度3Dイメージングをリアルタイムに実現するLED光源方式(当社保有特許)の光音響イメージング装置「Acoustic X」は、海外の著名な医療機関や研究施設においても、様々な適用に向けて研究が進められていますが、次世代の医療用画像診断装置としての医療機器化を進めています。
⑤ 事業推進体制の強化及び未来開拓型人材の育成
当社グループは、医療・福祉・生活・職場・生産といった多領域にまたがる社会課題に対し、人・AIロボット・AI情報系が融合するサイバニクス技術を基盤とした革新的なソリューションを提供しています。その事業領域は、従来の制度や産業の枠を越えた未踏の領域に位置しており、社会構造や制度設計にも深く関与しながら、実効性ある社会実装を推進するという、極めて高度かつ複雑なミッションを担っています。
当社の製品・サービスは、統合サイバニックシステムとして多分野を横断的に結びつけて提供されており、部門間の連携や統合的な運営を可能とする強固な組織体制の構築が重要です。今後、事業領域のさらなる拡大、製品・サービスの多様化、グローバルな展開の加速に柔軟かつ強靭に対応するため、組織体制の継続的な強化を進めてまいります。
また、こうした未開拓領域において事業を推進するには、単一分野にとどまらない専門知識と統合的な視野を兼ね備えた人材が不可欠です。たとえ専門領域外であっても、必要に応じてその分野を自ら切り拓き、強い情熱と倫理観をもって社会変革に挑戦し続ける「未来開拓型人材」の育成・登用を引き続き推進してまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、山海嘉之が創出したサイバニクス技術を駆使して、社会が直面する様々な課題を解決するため、革新技術(イノベーション技術)の創出と基礎的研究開発から社会実装までを一貫した事業スキームとして事業展開します。即ち、革新技術の創生と新産業(サイバニクス産業)創出による市場開拓、これらの挑戦を通じた人材育成の3本柱を上向きにスパイラルを描くように同時展開する未来開拓型企業を目指しています。

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、研究開発型企業として革新的製品の研究開発や臨床・実証研究及び各種認証取得を推進し、その製品の上市やサービス展開によって収益を確保することにより、持続的な成長を図ってまいります。
当社グループでは、経営上の重要な非財務指標として、HAL等の稼働台数を活用しています。
当社グループの主たる収益源は、HAL等のレンタル・保守に係る売上であり、レンタル・保守契約に係る売上は、レンタル期間にわたり収益が計上され、翌会計年度以降にわたる継続的な収益計上が見込まれるため、当社グループは、現在の業績や将来の見通しを把握することを目的として、HAL等の稼働台数を取締役会へ報告しています。
最近5年間のHAL等の稼働台数の推移は、本書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (6) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ④ 経営上の重要な非財務指標」に記載のとおりです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社が掲げる「テクノピアサポート社会」の実現と「サイバニクス産業」の創出の推進において、対処すべき課題は、次のように考えています。
① 革新技術・ソリューションの開発と社会実装
超少子高齢社会など、社会が直面する複雑かつ構造的な課題の解決には、革新技術・ソリューションの継続的な開発が不可欠です。当社は、バイオ・医療系とAIロボット・情報系を融合する「HCPS融合サイバニクス withフィジカルAI(AIロボットなどを含む物理空間におけるAI)」をコア技術としています。これらの技術は、人の内的情報(脳神経情報・生理情報など)、外的情報(行動情報・生活情報など)、環境情報等を一元的に統合・解析する独自性の高いアプローチに基づいています。
当社は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期においても、サイバニクス・フィジカルAIを核とした「サイバニクスHCPS融合人協調ロボティクス」の技術開発・社会実装を推進していますが、日本政府が第7期科学技術・イノベーション基本計画において、AI・先端ロボット、量子、半導体・通信、バイオ・ヘルスケア、核融合、宇宙の6分野を「国家戦略技術」に指定するなど、「AI・先端ロボット」及び「バイオ・ヘルスケア」の重要性は高まっており、当社は更なる技術開発・社会実装・国際展開に貢献してまいります。
② サイバニクス技術の世界展開・国際連携強化
サイバニクス技術の円滑な社会実装を実現するためには、各国・地域の産業・行政・政治・アカデミア組織やキーパーソン(KOL)との連携が不可欠です。当社は、コンピュータサイエンス・AI・ロボットで世界をリードする米国カーネギーメロン大学(CMU)及びピッツバーグ地域組織との連携、マレーシア政府系機関との連携による国立神経ロボット・サイバニクス・リハセンターの開設、タイ保健省との連携、台湾における国立台湾大学、輔仁大学、台湾電子電気工業会等との連携、トルコでのサイバニクス国際イベント開催など、国際連携・国際事業展開を活発化させていますが、引き続き、各国の先進企業、先進医療機関や大学・研究機関とのパートナーシップ構築や、サイバニクス分野における国際カンファレンスの開催等を通じて、サイバニクス技術のグローバルでの普及を推進してまいります。
③ サイバニクス治療のグローバル標準治療化
当社は、世界初の装着型サイボーグHALを利用した脳・神経・筋系の機能改善・機能再生を促進するサイバニクス治療のグローバルな標準治療化を推進しています。医療用HAL下肢タイプについては、日本において、2015年11月に8つの神経・筋難病に対して新医療機器承認を取得し、その後の5年間の市販後調査により、極めて高い有効性と安全性が確認されました。これを踏まえ、2022年4月の診療報酬改定では増点が実現し、医療現場における有用性が評価されています。また、HTLV-1関連脊髄症(HAM)等に関する医師主導治験を経て、2022年10月には適応拡大承認を取得し、その結果を踏まえ欧米及びAPAC諸国等においても医療機器承認を取得しており、今後も対象国の拡大を進めてまいります。脳卒中については、医療用HAL下肢タイプ(単脚モデル)の医師主導治験(HIT2016試験)の結果及び最新の臨床ニーズを踏まえ、新型の両脚モデルによる治験準備を進めています。脊髄損傷については、欧米及びAPAC諸国等で医療機器承認を取得しているほか、ドイツでは公的労災保険が適用されています。さらに、ドイツの公的医療保険当局であるG-BA(ドイツ連邦共同委員会)は、公的医療保険適用を前提とした臨床試験の実施を決定しており、現在、治験開始の準備が進行しています。
また、HAL腰タイプについては、パーキンソン病患者に対するパイロットスタディで良好な結果が得られたことを踏まえ、医療機器承認に向けた治験準備を進めています。
当社は、サイバニクス治療の更なる国際展開に向けて、引き続き対象疾患の拡大や、各国における保険適用、診療モデル等の事業モデルの構築を進めてまいります。


④ 包括的メディカル・ヘルスケアを実現する製品・サービス強化
平均寿命が延伸する中、生活習慣病や老化に伴う疾患の予防、要介護化・重度化の防止を実現するには、家庭や職場など日常生活の場における予防・早期発見、医療機関での早期診断・治療、退院後の自立支援・再発予防を、医療分野と非医療分野が連携・融合し、包括的に扱う仕組みの構築が不可欠です。
当社はこの構想のもと、医療用HALの展開に加えて、障害や加齢に伴う身体機能の改善の促進、要介護状態の緩和、フレイルの予防等を目的として、HAL自立支援用モデル(下肢・単関節・腰タイプ)を活用した「NeuroHALFIT」プログラムを、全国各地のロボケアセンター(「Neuro HALFIT」)及び在宅型サービス(「自宅でNeuro HALFIT」)等で提供しています。引き続き、企業間連携によるサービス拠点へのアクセス向上など、多様なニーズに応じた個人向けサービスの利便性向上を図ってまいります。
また、一人ひとりに最適化された健康管理及び疾病の予防・診断・治療を支援するため、日常的にメディカル・ヘルスケアデータを収集・解析・AI処理する「Cyvis(サイビス)」シリーズについては、心房細動などの不整脈を早期に発見し、早期治療につなげることにより、要介護の二大原因である脳卒中と認知症(脳卒中の後遺症として起こる脳血管性認知症)を予防することを目的とした医療機関向け「小型ホルター心電計 医療用バイタルセンサCyvis M100」の展開に加えて、家庭・職場など日常生活向けに展開可能な製品ラインアップの拡充を進めてまいります。
さらに、造影剤不要・非侵襲で末梢の血管や血液の高解像度3Dイメージングをリアルタイムに実現するLED光源方式(当社保有特許)の光音響イメージング装置「Acoustic X」は、海外の著名な医療機関や研究施設においても、様々な適用に向けて研究が進められていますが、次世代の医療用画像診断装置としての医療機器化を進めています。
⑤ 事業推進体制の強化及び未来開拓型人材の育成
当社グループは、医療・福祉・生活・職場・生産といった多領域にまたがる社会課題に対し、人・AIロボット・AI情報系が融合するサイバニクス技術を基盤とした革新的なソリューションを提供しています。その事業領域は、従来の制度や産業の枠を越えた未踏の領域に位置しており、社会構造や制度設計にも深く関与しながら、実効性ある社会実装を推進するという、極めて高度かつ複雑なミッションを担っています。
当社の製品・サービスは、統合サイバニックシステムとして多分野を横断的に結びつけて提供されており、部門間の連携や統合的な運営を可能とする強固な組織体制の構築が重要です。今後、事業領域のさらなる拡大、製品・サービスの多様化、グローバルな展開の加速に柔軟かつ強靭に対応するため、組織体制の継続的な強化を進めてまいります。
また、こうした未開拓領域において事業を推進するには、単一分野にとどまらない専門知識と統合的な視野を兼ね備えた人材が不可欠です。たとえ専門領域外であっても、必要に応じてその分野を自ら切り拓き、強い情熱と倫理観をもって社会変革に挑戦し続ける「未来開拓型人材」の育成・登用を引き続き推進してまいります。