訂正有価証券報告書-第15期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
有報資料
(1) 業績
当連結会計年度の中小型ディスプレイ市場では、スマートフォンの世界的な普及に伴うスマートフォン市場での成熟が見られ、前連結会計年度に続き市場成長率は低いものとなりました。一方、その中でもFull-HD(1080×1920画素)以上の高精細ディスプレイを搭載する製品に関しては、ユーザーのスマートフォン買替時における高精細ディスプレイ搭載モデルへの移行需要から市場全体の成長率よりも高い成長率が見られました。スマートフォンメーカー各社から発売された新モデルでは、多数のミドルクラス以上の機種に高精細ディスプレイが使用され、競合他社の製造する有機EL(OLED)ディスプレイ及び当社が得意とするLTPS(低温ポリシリコン)ディスプレイの需要が拡大しました。
当社グループにおいては、高精細ディスプレイの需要拡大及びシェア回復を主な要因として中国顧客向けのスマートフォン用ディスプレイ販売が拡大しましたが、欧米やアジア顧客向けの販売が減少したことから、当連結会計年度の売上高は前年同期比で減少いたしました。
以下はアプリケーション分野別の状況です。
(モバイル分野)
当分野には、スマートフォン、タブレット、携帯電話端末用のディスプレイが含まれます。当連結会計年度のモバイル分野の売上高は、売上高全体の82.4%を占める727,247百万円(前年同期比13.2%減)となりました。
当連結会計年度においては、対ドル為替レートが前連結会計年度に比べ円高で推移したこと等により、売上高全体が減少いたしました。その様な環境の中、地域別では、市場シェアの回復などにより中国向けの売上が増加しました。一方、欧米向けの売上は、製品ミックスの変化による平均売価の下落を主な要因として、前期に比べ減少しました。その他地域における売上高は、前期にあった大型の受注が今期は無かったこと等により、減少しました。
(車載・C&I・その他分野)
当分野には車載用、デジタルカメラやゲーム機等の民生機器用、医療用モニター等の産業用のディスプレイのほか、特許収入等が含まれます。当連結会計年度の車載・ノンモバイル分野の売上高は、売上高全体の17.6%を占める155,798百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
当連結会計年度においては、欧米における自動車販売の好調を背景に車載用ディスプレイの販売は前連結会計年度を上回りましたが、デジタルカメラ向けなどの民生機器用ディスプレイの販売が減少したことにより、当分野の売上高は前連結会計年度と同水準となりました。
当社グループでは、市場競争力を付けるための経営改革に継続して取り組み、「損益分岐点の引き下げ」「キャッシュ・フロー健全化」「意識改革」「顧客との関係強化を目指すCRM活動」等の目標に向けた施策を推進し、営業利益の改善を目指しました。加えて当社グループでは、今後の競争力強化に向け、「国内前工程(液晶パネル製造)ラインの一部廃止」「中国における後工程(組み立て)製造の合理化に向けた取り組み」「早期退職支援制度の導入」を柱とする構造改革を実施し、競争力に劣る資産の圧縮と固定費の削減を図り、営業利益の改善をみることが出来ました。
さらに、売上高全体の8割超を需要変動の大きいモバイル分野が占める状況を変革すべく、「車載事業の拡大」「新規事業の育成・事業化」「技術ポートフォリオの拡充」を骨子とした事業構造変革に取り組みました。その一環として、2017年3月に、今後需要の拡大が見込まれる車載分野において、当社グループの車載用液晶ディスプレイ最大の生産拠点である鳥取工場の液晶パネル生産能力拡充と先進的液晶モジュールの試作・開発を目的とした自動組み立てラインの設置を決定いたしました。
また、当期は、事業の安定的かつ長期的な成長ひいては当社の株主に帰属する株式価値の向上を実現するため、株式会社産業革新機構を割当先とする無担保転換社債型新株予約権付社債(劣後特約付)450億円の発行と同社からの300億円の劣後特約付借入を行い、合計750億円の資金調達を実施いたしました。本件により調達した資金については、無担保転換社債型新株予約権付社債(劣後特約付)により調達した資金を印刷方式OLEDの研究開発費用に充当し、劣後特約付借入により調達した資金を蒸着方式OLEDの研究開発費用として充当しております。
なお、当社グループでは、スマートフォン市場における昨今のOLEDディスプレイ採用の加速に鑑み、市場の変化に合わせた事業構造・企業体質の更なる変革が必要と認識しており、構造改革を含めた新たな施策の実行を検討しております。これにより、経営上の不確定要素を低減し、収益の改善を目指してまいりますが、当該施策の実施に伴う影響及び現在検討中の将来収益計画を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、当第4四半期会計期間において繰延税金資産18,137百万円を取崩し、同額を法人税等調整額に計上することといたしました。
上記の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は883,045百万円(前年同期比10.7%減)となりました。営業利益は、一連の経営改革の効果が発現したものの10,677百万円(前年同期比2.2%減)となりました。経常利益については、過去の超円高時に発生した長期性の債務の一部返済時に為替差損が生じたことに加え、特に年度の前半においてドル/円の為替レートが大きく円高方向に転じたことにより、営業外で11,211百万円の為替差損を計上したことや、持分法適用会社である株式会社JOLEDに係る持分法による投資損失を計上したこと等により経常損失15,287百万円(前年同期は経常損失18,254百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、上述の繰延税金資産の取り崩しを行った結果、親会社株主に帰属する当期純損失35,503百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失42,078百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は82,247百万円となり、前連結会計年度末に比べ27,170百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは110,652百万円の収入(前連結会計年度末は151,127百万円の収入)となりました。これは減価償却費88,352百万円、仕入債務の増加59,880百万円、前受金の増加47,507百万円等の増加要因及び売上債権の増加48,898百万円、未収入金の増加34,457百万円等の減少要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは141,240百万円の支出(前連結会計年度末は180,841百万円の支出)となりました。これは、白山工場への設備投資を主とする固定資産の取得による支出132,061百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは55,663百万円の収入(前連結会計年度末は6,098百万円の支出)となりました。これは、長期借入による収入30,000百万円、新株予約権付社債の発行による収入45,000百万円及びリース債務の返済による支出35,772百万円があったことによるものです。
当連結会計年度の中小型ディスプレイ市場では、スマートフォンの世界的な普及に伴うスマートフォン市場での成熟が見られ、前連結会計年度に続き市場成長率は低いものとなりました。一方、その中でもFull-HD(1080×1920画素)以上の高精細ディスプレイを搭載する製品に関しては、ユーザーのスマートフォン買替時における高精細ディスプレイ搭載モデルへの移行需要から市場全体の成長率よりも高い成長率が見られました。スマートフォンメーカー各社から発売された新モデルでは、多数のミドルクラス以上の機種に高精細ディスプレイが使用され、競合他社の製造する有機EL(OLED)ディスプレイ及び当社が得意とするLTPS(低温ポリシリコン)ディスプレイの需要が拡大しました。
当社グループにおいては、高精細ディスプレイの需要拡大及びシェア回復を主な要因として中国顧客向けのスマートフォン用ディスプレイ販売が拡大しましたが、欧米やアジア顧客向けの販売が減少したことから、当連結会計年度の売上高は前年同期比で減少いたしました。
以下はアプリケーション分野別の状況です。
(モバイル分野)
当分野には、スマートフォン、タブレット、携帯電話端末用のディスプレイが含まれます。当連結会計年度のモバイル分野の売上高は、売上高全体の82.4%を占める727,247百万円(前年同期比13.2%減)となりました。
当連結会計年度においては、対ドル為替レートが前連結会計年度に比べ円高で推移したこと等により、売上高全体が減少いたしました。その様な環境の中、地域別では、市場シェアの回復などにより中国向けの売上が増加しました。一方、欧米向けの売上は、製品ミックスの変化による平均売価の下落を主な要因として、前期に比べ減少しました。その他地域における売上高は、前期にあった大型の受注が今期は無かったこと等により、減少しました。
(車載・C&I・その他分野)
当分野には車載用、デジタルカメラやゲーム機等の民生機器用、医療用モニター等の産業用のディスプレイのほか、特許収入等が含まれます。当連結会計年度の車載・ノンモバイル分野の売上高は、売上高全体の17.6%を占める155,798百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
当連結会計年度においては、欧米における自動車販売の好調を背景に車載用ディスプレイの販売は前連結会計年度を上回りましたが、デジタルカメラ向けなどの民生機器用ディスプレイの販売が減少したことにより、当分野の売上高は前連結会計年度と同水準となりました。
当社グループでは、市場競争力を付けるための経営改革に継続して取り組み、「損益分岐点の引き下げ」「キャッシュ・フロー健全化」「意識改革」「顧客との関係強化を目指すCRM活動」等の目標に向けた施策を推進し、営業利益の改善を目指しました。加えて当社グループでは、今後の競争力強化に向け、「国内前工程(液晶パネル製造)ラインの一部廃止」「中国における後工程(組み立て)製造の合理化に向けた取り組み」「早期退職支援制度の導入」を柱とする構造改革を実施し、競争力に劣る資産の圧縮と固定費の削減を図り、営業利益の改善をみることが出来ました。
さらに、売上高全体の8割超を需要変動の大きいモバイル分野が占める状況を変革すべく、「車載事業の拡大」「新規事業の育成・事業化」「技術ポートフォリオの拡充」を骨子とした事業構造変革に取り組みました。その一環として、2017年3月に、今後需要の拡大が見込まれる車載分野において、当社グループの車載用液晶ディスプレイ最大の生産拠点である鳥取工場の液晶パネル生産能力拡充と先進的液晶モジュールの試作・開発を目的とした自動組み立てラインの設置を決定いたしました。
また、当期は、事業の安定的かつ長期的な成長ひいては当社の株主に帰属する株式価値の向上を実現するため、株式会社産業革新機構を割当先とする無担保転換社債型新株予約権付社債(劣後特約付)450億円の発行と同社からの300億円の劣後特約付借入を行い、合計750億円の資金調達を実施いたしました。本件により調達した資金については、無担保転換社債型新株予約権付社債(劣後特約付)により調達した資金を印刷方式OLEDの研究開発費用に充当し、劣後特約付借入により調達した資金を蒸着方式OLEDの研究開発費用として充当しております。
なお、当社グループでは、スマートフォン市場における昨今のOLEDディスプレイ採用の加速に鑑み、市場の変化に合わせた事業構造・企業体質の更なる変革が必要と認識しており、構造改革を含めた新たな施策の実行を検討しております。これにより、経営上の不確定要素を低減し、収益の改善を目指してまいりますが、当該施策の実施に伴う影響及び現在検討中の将来収益計画を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、当第4四半期会計期間において繰延税金資産18,137百万円を取崩し、同額を法人税等調整額に計上することといたしました。
上記の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は883,045百万円(前年同期比10.7%減)となりました。営業利益は、一連の経営改革の効果が発現したものの10,677百万円(前年同期比2.2%減)となりました。経常利益については、過去の超円高時に発生した長期性の債務の一部返済時に為替差損が生じたことに加え、特に年度の前半においてドル/円の為替レートが大きく円高方向に転じたことにより、営業外で11,211百万円の為替差損を計上したことや、持分法適用会社である株式会社JOLEDに係る持分法による投資損失を計上したこと等により経常損失15,287百万円(前年同期は経常損失18,254百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、上述の繰延税金資産の取り崩しを行った結果、親会社株主に帰属する当期純損失35,503百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失42,078百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は82,247百万円となり、前連結会計年度末に比べ27,170百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは110,652百万円の収入(前連結会計年度末は151,127百万円の収入)となりました。これは減価償却費88,352百万円、仕入債務の増加59,880百万円、前受金の増加47,507百万円等の増加要因及び売上債権の増加48,898百万円、未収入金の増加34,457百万円等の減少要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは141,240百万円の支出(前連結会計年度末は180,841百万円の支出)となりました。これは、白山工場への設備投資を主とする固定資産の取得による支出132,061百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは55,663百万円の収入(前連結会計年度末は6,098百万円の支出)となりました。これは、長期借入による収入30,000百万円、新株予約権付社債の発行による収入45,000百万円及びリース債務の返済による支出35,772百万円があったことによるものです。