有価証券報告書-第26期(平成28年1月1日-平成28年12月31日)

【提出】
2017/03/31 14:44
【資料】
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【項目】
107項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、将来事象の結果に依存するため確定できない金額については、仮説の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら、合理的に会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態に関する分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して335百万円減少し15,518百万円となりました、その主な要因は、現金及び預金が449百万円増加、土地が109百万円減少、のれんが189百万円減少、長期前払費用が269百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して610百万円増加し11,529百万円となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金が294百万円減少、長期借入金が771百万円減少した一方、短期借入金が1,454百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して946百万円減少し、3,989百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失661百万円の計上、剰余金の配当による128百万円の減少、子会社の損失計上に伴う非支配株主持分91百万円の減少等によるものであります。
(3)経営成績の分析
当連結会計年度の経営成績は、第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績に記載しておりますが、その主な要因は次のとおりです。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は31,533百万円となり、前連結会計年度に比べ1.9%の増加となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は1,077百万円となり、前連結会計年度に比べ29.3%の減少となりました。円安による原材料価格の上昇や人件費の上昇の影響等が要因となっております。
(経常利益)
上記の諸要因に加えて、前期と比較して為替差益が減少したため、当連結会計年度の経常利益は964百万円となり、前連結会計年度に比べ35.7%の減少となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は661百万円(前連結会計年度は770百万円の利益)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況についての分析
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高(以下「資金」という)は449百万円増加し、1,262百万円となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は1,408百万円であります。この増加は主に税金等調整前当期純損失282百万円、減価償却費1,325百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は1,611百万円であります。この減少は主に有形固定資産の売却による収入242百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出1,790百万円、差入保証金の差入による支出349百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は690百万円であります。この増加は主に長期借入による収入822百万円があったことによるものであります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「“日本一うまい”食を通じて“ほっとした安らぎ”と“笑顔いっぱいのだんらん”を提供できることを最上の喜びとする。」という企業理念に基づいた経営を行っております。核家族化や個食化が進み、食事においても利便性が優先される時代の中で、当社は本来食事の持つ「おいしさ」、「あたたかさ」、「楽しさ」を大切にし、家族や世代をつなぐ「共食」の文化を広げていくために、安全で美味しい商品を提供し続けてまいります。
川上から川下までしっかりと自社で責任を持ち、こだわりを持った職人の技術を磨き、心温まるサービスを提供する体制をグループ一丸となり築き、多くのお客様に安心して喜んでいただくことで信頼されるブランドを作り上げ、全ての人たち(お客様・従業員・オーナー・取引先・生産者・株主・地域等)が幸せになることが当社の想いです。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社を取り巻く環境は少子高齢化・地方都市の人口減少など受け、外食産業間における顧客や人材の争奪が激しさを増しております。当社はこのような時代だからこそ「企業個性」を磨き、さらに強く発揮することが最も重要であると考えております。
当社は、創業以来、挑戦と失敗を繰り返し、その失敗から学び、成長を遂げてまいりました。その中で培った個性が「自由な発想力」、「行動力」、「スピード感」、「現場力」、そして、何よりも大切にしているものは「人を想う心」です。これらの「企業個性」には、時代や環境の変化への「対応力」があると信じております。
また、世界のマーケットでは、「和食」は日本の重要輸出品目であり、健康食としての和食ブームは今後もますます拡大していくことと考えております。
「人を想う心」を持った人材を育て上げ、日本の良き「共食」文化を世界に広げてまいります。