有価証券報告書-第31期(2022/07/01-2023/06/30)
(業績等の概要)
当事業年度(2022年7月1日から2023年6月30日)における我が国の経済は、資源高の影響などによるコスト上昇が継続するなか、個人消費や設備投資の拡大が持続するなど総じて緩やかな回復基調を辿っているものの、続く円安や長引くウクライナ情勢など、景気の先行きは依然として不透明な状態が続いております。
このような環境の中、当社では、ユーザーに提供されるKeePerコーティングの品質の維持・向上を従来以上に実現していくことが、当面の業績を向上させるだけでなく、将来に向けての発展を目指したKeePerのブランディングを確実にしていくために最も重要であると考えています。
2023年6月期 実績
当事業年度(2022年7月から2023年6月)における売上高は170億42百万円(前年同期比18.7%増加)、営業利益は54億75百万円(同26.5%増加)、経常利益は54億70百万円(同26.5%増加)、当期純利益は39億57百万円(同27.9%増加)と過去最高益を更新する事が出来ました。
尚、中期経営計画の初年度にあたる2023年6月期の会社計画比では、キーパーラボ新店オープン時期が遅れた事により、売上が若干足りず計画比98.9%となりましたが、経常利益は新店オープン時期が遅れた事で、広告費などの一般販売管理費が抑えられ、計画比100.1%となりました。
「嗜好品のコーティングから、日用品のKeePerへ」
2023年6月期はKeePerを車好きの嗜好品としてだけではなく、女性を中心としたユーザーにKeePerを幅広く広め、「日常的に使う、当たり前な日用品に」を大きな目標として1年がスタートしました。
そのために、まず新しい商品として「勝手にキレイ」を商品コンセプトとした「フレッシュキーパー」の販売開始いたしました。
今までのKeePerの性能はもちろん維持し、「雨が降れば、まるで洗車をしたようにキレイに」なる性能も加えて、洗車の手間を省き、節約にもなる実用的な機能を持ち合わせています。この機能は誰にとっても便利で楽になるものなので、フレッシュキーパーは嗜好品ではなく、実用的な便宣性を持った実用品、日用品といえるはずです。さらに価格帯もSサイズでお求めやすく2万円台に設定しました。
まず初めに、9月からキーパーラボで先行発売として開始し、お客様の反応と施工方法の確認をし、万全の態勢でキーパープロショップやキーパー施工店に10月から展開を開始しました。
販売早々から手応えがあり、大々的なプロモーションなどはおこなっておりませんでしたが、キーパープロショップ店頭での声掛けやお客様に口コミが広がり、発売から3か月で約10万台の施工になるなど好調なスタートを切りました。
そして、2023年に入り「フレッシュキーパー」のプロモーションをスタートさせました。プロモーション第一弾として、キーパープロショップをはじめとするキーパー施工店にて、KeePerの新コンセプトである「勝手にキレイになる」のチラシ、約100万枚配布しました。
第二弾は、女性を中心としたユーザーに幅広く広めるために、4月から女性の視聴率が抜群に高い番組を選定し、「マツコの知らない世界」「家事ヤロウ‼」「ZIP!」の3番組で全国ネットのCM放映が始まりました。
加えて、フレッシュキーパーの専用 Web ページも立ち上げ、SNS を活用した本格的なプロモーションをスタートさせました。
このようなプロモーションの効果は早速表れ、「店頭でチラシを見て」「CMのコーティングを買いに来た」「SNSの口コミを見て」など「フレッシュキーパー」のサービスを買いに来られるお客様が多くなり、販売1年も経たずして、販売台数は30万台以上となりました。
この結果、フレッシュキーパーというサービスが、新しい顧客層を開拓でき、日常的に使うのが当たり前な「日用品のKeePerへ」が広がる手応えを十分感じさせる1年となりました。
<キーパーラボ運営事業>キーパーラボ運営事業において、上期は車の製造の遅れから、今お乗りの車へのリフレッシュ施工や中古車を購入された方の施工が増加しました。下期においては、新車納車が始まり新車施工が俄然増加しました。
このように、業界がどのような状況においてもKeePerコーティングの需要があり、キーパーラボ運営事業の強さを再確認する事が出来ました。
2023年6月期の1年間のコーティングの施工台数を見てみると、EXキーパーは、施工台数が11,483台、売上として約18億14百万円、前年比22.5%増となり、高付加価値コーティングの伸びが一番の進捗率となりました。
ECOダイヤが加わったダイヤモンドキーパーシリーズは、施工台数が44,615台の前年比17.1%増、売上33億43百万円と大きく伸びております。また、クリスタルキーパーは60,093台(5.1%減)と新サービス「フレッシュキーパー」への移行がありますが、同じ耐久期間のタイプであるフレッシュキーパーと合わせると74,860台 (18.2%増)となりました。各キーパーコーティングのメンテナンス需要も高まりをみせ27.9%増となりました。
加えて、洗車需要も向上し、総来店台数も11.7%増となりました。そして、平均単価も前期14,597円/台から今期15,980円/台と9.5%上昇しています。
(キーパーラボ新店開発)
新店開発においては、当初の計画通り12店舗の新規出店となりました。
しかし、新店オープンが12店舗といっても、期末の5、6月の2ヶ月間で9店舗オープンしており、計画的な出店が出来ておらず、現場に負担をかけてしまった事が反省すべき点です。今後は店舗部強化の課題も明確になり、改善が急務となっております。
また、新店トピックでは、5月にオープンしたキーパーラボ有明店が、「トヨタ」と「レクサス」の併設店舗「トヨタモビリティ東京(株) 有明店/レクサス有明」にショップインショップの形態で、カーディーラーの建物内に独立した店舗運営を行っております。3台分のブースのみの運営で、オープン初月である5月は16日間の運営で524万円、6月では906万円と驚異的な実績を上げております。
トヨタ・レクサスの店舗の方からもコラボレーションした事で、キーパーラボのお客様がショールームでおくつろぎ中に、トヨタ・レクサス車のパンフレット見たり、車に試乗や触れる事も出来るなど、相乗効果が出ていると大きな反響をいただいております。
新たなビジネスモデルという事もあり、業界雑誌などにも取り上げられるなど注目度も高く、すでに他のトヨタ新車ディーラーからも同じような協業の話もいただいております。
そして、「板橋店」が2022年6月26日で一旦閉店し、移転候補地を探し続けましたが、1年を経っても最適な候補地を見つからず、大変残念ではございますが「板橋店」を閉店とさせていただきます。もちろん今後とも板橋区においてのラボ出店は、最重要エリアとして物件を探し続けていきます。これにより、キーパーラボ直営店舗数は、106店舗となりました。
また、キーパーラボのFC店は、新規出店が「弘前店」「西宮店」「熊本白山店」「大津店」の4店舗、FC店を脱退しキーパープロショップへの移行が「三島伏見店」「岡崎上和田店」「松山店」の3店舗で、FC店舗数は合計13店舗となり、2023年6月期末時点でのキーパーラボ店舗数は119店舗となりました。
(既存店舗の増設、改装)
キーパーの認知度アップと共に、EXキーパーを始めとする高付加価値コーティングの需要が大幅に上がっています。そのため、コーティングブースが不足する店舗が多く、ブース拡大を積極的に行いました。
また、今までは「洗い場」と「仕上げ場」を分けており、車を洗い終わったら、車を移動させ仕上げ場に移動しておりましたが、「移動中の事故防止」「作業効率向上」を考え、「洗い」「仕上げ」を同時に出来る改装工事を積極的に進めました。
(*) 新ブランディングへ変更:看板や建物、店舗の内外装のデザインを一新するプロジェクト(2016年9月より開始)
人員については、232名の純増(内、新卒採用:111名)を果たせた結果、人時生産性は7,328円/時と前年比1.3%増に止めることができました。これまで実施した増員やコーティングブースの増設、洗車・仕上げ場の車両の移動に関わる労力を最小限に減らすための工夫、断熱対策などの効果で、高付加価値コーティングが大きく増え、作業効率も上がっているため、人時生産性の高さに比して、スタッフの疲労度は低くなっています。
今後も新規出店と既存店の成長に伴う増員を予測に入れ、良い人材を、需要増に遅れることなく、精力的に行い、高過ぎる人時生産性に達することを極力防ぎ、お客様の満足に集中できる人員体制、職場環境の整備に注力をしていきます。
キーパーラボ運営事業のセグメント実績
このような活動の結果、売上高は96億58百万円(前年同期比21.9%増加)となり、当セグメントにおける営業利益は、25億85百万円(同17.1%増加)と増収増益となり、過去最高益を更新しました。
<キーパー製品等関連事業>当事業において最も大きなシェアを占める石油販売業界は、原油高騰の影響も感じさせないほど、車での外出が増えており、店舗は給油作業で忙しい状況が続いています。当然、車を使うとなれば「車をキレイにしてお出かけしたい」や「汚れた車をキレイに戻したい」など、コーティングや洗車需要が大きく向上しております。そんなベストなタイミングで新商品である「フレッシュキーパー」が、2022年10月に販売を開始しました。
機能と価格の両面から、女性のお客様に受け入れやすいと考えられたサービスなので、ガソリンスタンド主体のキーパープロショップでは、約半分の方が女性顧客であることもあり相性が良く、販売開始早々から多くの施工に繋がりました。
また、キーパープロショップの恒例行事である、キーパーコーティングの施工台数(ポイント)の合計で競い合う選手権を、2022年12月から「キーパー選手権」、全国のキーパー施工者の技術力向上のため、2023年4月から「第8回 キーパー技術コンテスト」を開催し、過去最大の3,665名(昨年は3,216名)の選手が出場されるなど、キーパーの需要拡大と共に、大きな盛り上がりを見せました。
(新車マーケット)
新車マーケットにおいては、「2023年3月31日より、株式会社ホンダアクセスでKeePerコーティングが純正品として取扱い開始」が始まりました。
ホンダ販売店に訪問すると「KeePerのような新しい技術を採用していて、BtoC向けのCMなどのプロモーションアピール力があるため、販売店側からすると心強い」と言われる事も多く、早いペースでの導入、そして施工台数増に繋がっております。
そして、増産体制をとっているトヨタの新車施工が本格的に始まっており、施工台数が着実に増加しております。加えて、「トヨタ」と「レクサス」の併設店舗「トヨタモビリティ東京(株) 有明店/レクサス有明」にショップインショップの形態で運営している、キーパーラボ有明店でのお客様の反響や、ユーザーに認知度も高く人気があるKeePerコーティングの将来性を感じ、トヨタモビリティ東京(株)の新車ディーラー全店での導入が決定しました。
今までは、トヨタ新車販売店向けへのKeePer導入は、着実に進んでいるものの、大きな拡大には至っていませんでしたが、今後は、「KeePer LABO」というBtoCビジネスを展開している、KeePer技研の大きな強みを生かすことで、新たな突破口が明確に見えてきました。
また、『SUBARU Wダイヤモンドキーパー』においては、販売から3年ほど経過し、高付加価値コーティングとして確実に定着しております。さらに2022年9月29日より、既販車・中古車向けボディコーティングとして「SUBARU ダイヤモンドKeePer」が発売されており、新車販売店からも、今までなかった分野でのコーティング市場という事で期待も大きく施工台数も着実に増加してきております。
さらに、新車施工から定期的なメンテナンスが可能であり、今後重要になってくるサービス収益が望める商品としてKeePerが注目されています。不安定な車の製造状況やコストアップなど、どのようなサービスで付加価値を上げていくか考える上で、KeePerのサービスがたくさんのお客様に喜んでいただき、再来店していただける商品として、新車販売会社の導入が増えております。
(自動車向けコーティング以外の事業)
車以外のサービスでは、スマートフォン用のコーティングやモーターサイクル業界、看板業界に続いて、自転車業界にも進出しました。今後はさらに家電販売業界、船舶、自動販売機などにも進出し始めており、KeePer製品の、販路の拡大を着実に進めております。
(海外事業)
海外事業においては、すでにキーパープロショップとして展開している、香港、タイ、台湾、ベトナムに加えて、韓国、メキシコでも日本での研修が終了し、2023年秋ごろにはキーパープロショップとして運営を開始いたします。
キーパー製品等関連事業のセグメント実績
このような活動の結果、売上高は73億84百万円(前年同期比14.7%増加)となり、当セグメントにおける営業利益は、内部取引控除後28億89百万円(同36.4%増加)となり、過去最高益を更新しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前事業年度末に比べ8億52百万円増加し35億73百万円(前事業年度末比31.3%増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は36億63百万円(前事業年度比4億42百万円増加)となりました。収入の主な内訳は税引前当期純利益54億60百万円、減価償却費3億30百万円であり、支出の主な内訳は法人税等の支払額15億25百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は15億86百万円(前事業年度比2億36百万円増加)となりました。支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出11億24百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は12億26百万円(前事業年度比5億57百万円増加)となりました。支出の主な内訳は長期借入金の返済による支出3億79百万円、配当金の支払額8億45百万円であります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
(3) 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては「第5経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は66億75百万円(前事業年度末比32.7%増加)となり、16億46百万円増加しました。これは主に現金及び預金が8億52百万円増加したこと等によるものです。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は84億4百万円(前事業年度末比23.1%増加)となり、15億74百万円増加しました。これは主に建物が9億75百万円増加したこと等によるものです。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は28億14百万円(前事業年度末比1.8%増加)となり、48百万円増加しました。これは主に未払金が2億62百万円増加、買掛金が96百万円増加、未払法人税等が12百万円増加、契約負債が67百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が3億31百万円減少したこと等によるものです。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は11億14百万円(前事業年度末比5.8%増加)となり、60百万円増加しました。これは主に長期借入金が48百万円減少、退職給付引当金が55百万円増加、資産除去債務が38百万円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は111億51百万円(前事業年度末比38.7%増加)となり、31億11百万円増加しました。これは主に利益剰余金が当期純利益により39億57百万円増加した一方で、配当により8億45百万円減少したこと等によるものです。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は170億42百万円(前事業年度比18.7%増加)となりました。
(売上総利益)
当事業年度の売上総利益は、139億16百万円(前事業年度比19.6%増加)となりました。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は54億75百万円(前事業年度比26.5%増加)となりました。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、営業外収益8百万円と営業外費用12百万円を計上した結果、54億70百万円(前事業年度比26.5%増加)となりました。
(税引前当期純利益)
当事業年度の税引前当期純利益は、54億60百万円(前事業年度比26.3%増加)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、法人税等15億31百万円を計上したことにより、39億57百万円(前事業年度比27.9%増加)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
(5)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、自己資金または金融機関からの借入により資金調達することとしております。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は35億73百万円、1年内返済予定の長期借入金の残高は48百万円、長期借入金の残高は1億12百万円となっております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
① KeePerの品質維持とブランディングについて
「サービス商品」であるKeePer商品は、工場やセントラルキッチンなどで画一的に造られる「製品」ではな く、キーパーLABO及びキーパープロショップなどの店頭で、一つ一つ造り上げられる「サービス商品」なので、その品質維持に難しいものがあります。
しかし、それをKeePerは、材料ケミカルの高い性能と、それを店頭での施工技術力の維持のために、全国18か所のトレーニングセンターを設置し約80名のインストラクターが活動しております。それにも増して、全国のキーパープロショップの皆さんの高品質に対する意識の高さが、施工されたキーパーコーティングの、サービス商品としての高品質の向上と維持を実現しています。その品質の高さは定評があり、キーパーコーティングを施工されたお客様はリピート率約85%という高い率で支持され、その積み重ねと、認知度アップでの新規顧客の獲得と相まってKeePerのガラス系コーティングは市場を拡大しています。
また、この高い品質が競合商品との決定的に差別化された競争力になっており、これをいかに維持していくかが今後の事業の拡大に大きな影響を与えます。その為に、「技術研修」、「キーパー技術コンテスト」や「上達会」が、キーパープロショップや施工店さんたちへの当社の主な活動となっており、キーパーLABO運営事業においては、より一層高い品質を維持することが専門店としての生命線として維持向上に努めています。
キーパーLABOは2023年6月30日時点で119店舗(直営106店舗)、キーパープロショップが6,414店舗と非常に多くの店舗であり、それぞれの店舗の責任において施工がされていて、そのすべての商品品質を均一に高く維持することは極めて困難でありますが、逆に、これを実現することが競合商品との差別化、決定的な競争力であり、KeePerのブランディングそのものです。
もちろん、KeePerのブランディングは、全国へのテレビCMやYouTube、Webサイトで広く一般に認知を広げるなどマーケティングを通じても作り上げられております。これは2024年度以降も継続して行きたいと思っています。
② 新車マーケットでのKeePerコーティングの拡大について
カーメーカーやカーディーラーなどの新車マーケットである自動車業界においてもKeePerの拡大をすべく積極的に営業活動がされております。方策としては、KeePer初の”新車用”コーティングとして発売した、「EXキーパー」を中心に導入を推し進めております。その活動は、各メーカーへの純正採用として、まず初めて2020年10月より『SUBARU WダイヤモンドKeePer』が発売され、着実に販売シェアが広がってきております。2021年9月1日からは、トヨタグループの自動車部品専門の卸売会社である、トヨタモビリティパーツ株式会社より、KeePerボディーコートが発売されました。2023年3月31日からは、株式会社ホンダアクセスより、「EXキーパー」「ECOダイヤモンドキーパー」が純正品としてより発売開始されました。新車から既販車まで一貫してKeePerのサービスを提供し、日本国中の車をより美しくし、お客様に喜びを提供していきます。
③ キーパープロショップ登録店舗数の増加と1店舗当たりの施工台数の増加について
KeePer製品等関連事業の主力であるキーパープロショップは主にガソリンスタンドです。ガソリンスタンドは石油製品(燃料)が徐々に販売減少していく中でそのインフラを活かし、燃料以外で収益を上げる必要があり、どこの石油元売りもこぞってカーコーティングの施工販売に力を入れております。ガソリンスタンド自体の店舗数は減少の一途ではありますが、いまだに29,000店舗以上あり、その中でキーパープロショップは2023年6月30日時点で、約21%の6,414店舗であります。期首6,283店から期末6,414店と微増ですが、主要製品の一つであるダイヤモンドキーパーケミカルとレジン2、ECOレジンの売上が、前年同期比約20%増の伸びとなっており、1店舗当たりのコーティング実績が向上している事がわかります。
キーパープロショップは、入会金ゼロ、会費無料であり、獲得のための営業活動も全くしておりませんが、実際に売上実績が上がる功績で自然に増えてきたものなので、ガソリン業界だけではなく、カーディーラーやカーショップなどへも拡大していくと予想しております。
④ キーパーLABO既存店の売上向上と新規出店のペースアップについて
キーパーLABO運営事業については、「愛車をキレイに、長く乗ろうと」というマインドが高い状態が続き、新しい次元に入った実績が続きながら、KeePerコーティングがYouTubeなどのSNS上での高い評価を見て、高額商品の需要が高くなって、KeePerコーティングの人気は上昇し続けております。
キーパーLABOの前年実績のある既存店舗は、SNSの中で良い評判が広がっていること。TVコマーシャルなどでKeePerブランドが消費者の中に浸透してきていることによってKeePer全体の信頼が上がってきて、購買商品がより価格の高い上位商品である「EXキーパー」「ECOダイヤモンドキーパー」の施工が新車を中心に増加し、キーパーLABOの販売単価を押し上げで来ています。
株式の上場と東証一部への指定替によって一番大きく変わったのが、キーパーLABO新店用の物件の出る数です。これが劇的に増加したのは、KeePerの認知度が上がったと同時に株式上場によって、社会的信用が上がったことが大きな要因と言えます。
⑤ キーパーLABOとキーパープロショップの共存共栄について
初回施工はキーパーLABOで施行したお客様も、2回目以降の施工は近くて便利なキーパープロショップで施工される方がおよそ50%もいて、キーパーLABOが、周辺のキーパープロショップの活性化に役立っています。逆に、全国のキーパープロショップにKeePerの看板が上げられ、店頭ではパンフレットなどでの営業が行われることで、KeePerブランドの認知度がアップし、キーパーLABOの集客や運営に大きなプラスの力になっています。つまり、キーパーLABOとキーパープロショップの存在は相乗効果を持っており、このシナジー効果を持っていることもKeePerの大きな強みとなっております。
⑥ 新規出店に伴う人員の採用と、資金計画について
キーパーLABOの新規出店に伴う人員は、大学卒、高校卒とも、来春の新卒採用が前年を上回るペースで順調に推移しているため、中途採用も含めて十分な採用人数を得られるものと考えております。
元々、キーパーLABOの社員の定着率は非常に高いものでした。企業理念にあるように、お客様の満足(CS)を高い技術で実現すると同時に、お客様の「ありがとう」の言葉で、従業員のやりがいと満足(ES)を生み出していくことが、定着率の高さに結びついており、採用数の増加と相まって社員数全体の増強が実現しております。更に定着率の高さが、勤務経歴の長さを生み、勤務の長さが技術の熟練を生み出して商品の品質の維持向上にも貢献しています。
新店の構築のためのコストは上昇しており、更地からの建設物件で約6,500万円/1件、既設の建物がある居抜き物件では約4,000万円/1件の費用が掛かります。しかし新規開店から採算ベースに乗るようになってきており、営業キャッシュ・フローでのプラス要因と、現在の現預金からして、現状の2023年6月30日時点で直営106舗から今後の150店舗余までの資金は安定的に調達をすることができると考えております。
当事業年度(2022年7月1日から2023年6月30日)における我が国の経済は、資源高の影響などによるコスト上昇が継続するなか、個人消費や設備投資の拡大が持続するなど総じて緩やかな回復基調を辿っているものの、続く円安や長引くウクライナ情勢など、景気の先行きは依然として不透明な状態が続いております。
このような環境の中、当社では、ユーザーに提供されるKeePerコーティングの品質の維持・向上を従来以上に実現していくことが、当面の業績を向上させるだけでなく、将来に向けての発展を目指したKeePerのブランディングを確実にしていくために最も重要であると考えています。
2023年6月期 実績
当事業年度(2022年7月から2023年6月)における売上高は170億42百万円(前年同期比18.7%増加)、営業利益は54億75百万円(同26.5%増加)、経常利益は54億70百万円(同26.5%増加)、当期純利益は39億57百万円(同27.9%増加)と過去最高益を更新する事が出来ました。
尚、中期経営計画の初年度にあたる2023年6月期の会社計画比では、キーパーラボ新店オープン時期が遅れた事により、売上が若干足りず計画比98.9%となりましたが、経常利益は新店オープン時期が遅れた事で、広告費などの一般販売管理費が抑えられ、計画比100.1%となりました。
「嗜好品のコーティングから、日用品のKeePerへ」
2023年6月期はKeePerを車好きの嗜好品としてだけではなく、女性を中心としたユーザーにKeePerを幅広く広め、「日常的に使う、当たり前な日用品に」を大きな目標として1年がスタートしました。
そのために、まず新しい商品として「勝手にキレイ」を商品コンセプトとした「フレッシュキーパー」の販売開始いたしました。
今までのKeePerの性能はもちろん維持し、「雨が降れば、まるで洗車をしたようにキレイに」なる性能も加えて、洗車の手間を省き、節約にもなる実用的な機能を持ち合わせています。この機能は誰にとっても便利で楽になるものなので、フレッシュキーパーは嗜好品ではなく、実用的な便宣性を持った実用品、日用品といえるはずです。さらに価格帯もSサイズでお求めやすく2万円台に設定しました。
まず初めに、9月からキーパーラボで先行発売として開始し、お客様の反応と施工方法の確認をし、万全の態勢でキーパープロショップやキーパー施工店に10月から展開を開始しました。
販売早々から手応えがあり、大々的なプロモーションなどはおこなっておりませんでしたが、キーパープロショップ店頭での声掛けやお客様に口コミが広がり、発売から3か月で約10万台の施工になるなど好調なスタートを切りました。
そして、2023年に入り「フレッシュキーパー」のプロモーションをスタートさせました。プロモーション第一弾として、キーパープロショップをはじめとするキーパー施工店にて、KeePerの新コンセプトである「勝手にキレイになる」のチラシ、約100万枚配布しました。
第二弾は、女性を中心としたユーザーに幅広く広めるために、4月から女性の視聴率が抜群に高い番組を選定し、「マツコの知らない世界」「家事ヤロウ‼」「ZIP!」の3番組で全国ネットのCM放映が始まりました。
加えて、フレッシュキーパーの専用 Web ページも立ち上げ、SNS を活用した本格的なプロモーションをスタートさせました。
このようなプロモーションの効果は早速表れ、「店頭でチラシを見て」「CMのコーティングを買いに来た」「SNSの口コミを見て」など「フレッシュキーパー」のサービスを買いに来られるお客様が多くなり、販売1年も経たずして、販売台数は30万台以上となりました。
この結果、フレッシュキーパーというサービスが、新しい顧客層を開拓でき、日常的に使うのが当たり前な「日用品のKeePerへ」が広がる手応えを十分感じさせる1年となりました。
<キーパーラボ運営事業>キーパーラボ運営事業において、上期は車の製造の遅れから、今お乗りの車へのリフレッシュ施工や中古車を購入された方の施工が増加しました。下期においては、新車納車が始まり新車施工が俄然増加しました。
このように、業界がどのような状況においてもKeePerコーティングの需要があり、キーパーラボ運営事業の強さを再確認する事が出来ました。
2023年6月期の1年間のコーティングの施工台数を見てみると、EXキーパーは、施工台数が11,483台、売上として約18億14百万円、前年比22.5%増となり、高付加価値コーティングの伸びが一番の進捗率となりました。
ECOダイヤが加わったダイヤモンドキーパーシリーズは、施工台数が44,615台の前年比17.1%増、売上33億43百万円と大きく伸びております。また、クリスタルキーパーは60,093台(5.1%減)と新サービス「フレッシュキーパー」への移行がありますが、同じ耐久期間のタイプであるフレッシュキーパーと合わせると74,860台 (18.2%増)となりました。各キーパーコーティングのメンテナンス需要も高まりをみせ27.9%増となりました。
加えて、洗車需要も向上し、総来店台数も11.7%増となりました。そして、平均単価も前期14,597円/台から今期15,980円/台と9.5%上昇しています。
(キーパーラボ新店開発)
新店開発においては、当初の計画通り12店舗の新規出店となりました。
| 店舗名 | 所在地 | オープン日 |
| 八王子店(移転) | 東京都八王子市 | 2022年9月26日 |
| 新座店 | 埼玉県新座市 | 2022年11月2日 |
| 小倉南店 | 福岡県北九州市 | 2022年11月26日 |
| 四日市南店 | 三重県四日市市 | 2023年3月30日 |
| 有明店 | 東京都江東区 | 2023年5月13日 |
| 松山インター店 | 愛媛県松山市 | 2023年5月31日 |
| 武蔵村山店 | 東京都武蔵村山市 | 2023年6月9日 |
| 各務原店 | 岐阜県各務原市 | 2023年6月22日 |
| 秋田南店 | 秋田県秋田市 | 2023年6月29日 |
| 用賀店 | 東京都世田谷区 | 2023年6月29日 |
| 福生店 | 東京都福生市 | 2023年6月30日 |
| 東大宮店 | 埼玉県さいたま市 | 2023年6月30日 |
| 伊勢崎店 | 群馬県伊勢崎市 | 2023年6月30日 |
しかし、新店オープンが12店舗といっても、期末の5、6月の2ヶ月間で9店舗オープンしており、計画的な出店が出来ておらず、現場に負担をかけてしまった事が反省すべき点です。今後は店舗部強化の課題も明確になり、改善が急務となっております。
また、新店トピックでは、5月にオープンしたキーパーラボ有明店が、「トヨタ」と「レクサス」の併設店舗「トヨタモビリティ東京(株) 有明店/レクサス有明」にショップインショップの形態で、カーディーラーの建物内に独立した店舗運営を行っております。3台分のブースのみの運営で、オープン初月である5月は16日間の運営で524万円、6月では906万円と驚異的な実績を上げております。
トヨタ・レクサスの店舗の方からもコラボレーションした事で、キーパーラボのお客様がショールームでおくつろぎ中に、トヨタ・レクサス車のパンフレット見たり、車に試乗や触れる事も出来るなど、相乗効果が出ていると大きな反響をいただいております。
新たなビジネスモデルという事もあり、業界雑誌などにも取り上げられるなど注目度も高く、すでに他のトヨタ新車ディーラーからも同じような協業の話もいただいております。
そして、「板橋店」が2022年6月26日で一旦閉店し、移転候補地を探し続けましたが、1年を経っても最適な候補地を見つからず、大変残念ではございますが「板橋店」を閉店とさせていただきます。もちろん今後とも板橋区においてのラボ出店は、最重要エリアとして物件を探し続けていきます。これにより、キーパーラボ直営店舗数は、106店舗となりました。
また、キーパーラボのFC店は、新規出店が「弘前店」「西宮店」「熊本白山店」「大津店」の4店舗、FC店を脱退しキーパープロショップへの移行が「三島伏見店」「岡崎上和田店」「松山店」の3店舗で、FC店舗数は合計13店舗となり、2023年6月期末時点でのキーパーラボ店舗数は119店舗となりました。
(既存店舗の増設、改装)
キーパーの認知度アップと共に、EXキーパーを始めとする高付加価値コーティングの需要が大幅に上がっています。そのため、コーティングブースが不足する店舗が多く、ブース拡大を積極的に行いました。
また、今までは「洗い場」と「仕上げ場」を分けており、車を洗い終わったら、車を移動させ仕上げ場に移動しておりましたが、「移動中の事故防止」「作業効率向上」を考え、「洗い」「仕上げ」を同時に出来る改装工事を積極的に進めました。
| 店舗名 | 所在地 | ブース数の増設 | 洗って仕上げる作業場への改修 | 洗って仕上げる作業場を増設 | その他改修 |
| 佐倉店 | 千葉県 | 2→4台 | |||
| 甚目寺店 | 愛知県 | 3→5台 | 4台 | ||
| 春日井店 | 愛知県 | 3→8台 | 3台 | ||
| 安城店 | 愛知県 | 4台 | |||
| 豊橋店 | 愛知県 | 3→6台 | |||
| 蕨店 | 埼玉県 | 3→6台 | 2台 | ||
| 宝塚店 | 兵庫県 | 3→7台 | 4台 | ||
| 相模原淵野辺店 | 神奈川県 | 3→6台 | 3台 | ||
| 大須店 | 愛知県 | 待合室の配置・設備の改修 | |||
| 鶴見店 | 大阪府 | 3→8台 | 3台 | ||
| 仙台長町店 | 宮城県 | 2→6台 | 3台 | ||
| 津店 | 三重県 | 5→7台 | 4台 | ||
| トレッサ横浜店 | 神奈川県 | 4→8台 | |||
| 厚木店 | 神奈川県 | 7→11台 | 3台 |
(*) 新ブランディングへ変更:看板や建物、店舗の内外装のデザインを一新するプロジェクト(2016年9月より開始)
人員については、232名の純増(内、新卒採用:111名)を果たせた結果、人時生産性は7,328円/時と前年比1.3%増に止めることができました。これまで実施した増員やコーティングブースの増設、洗車・仕上げ場の車両の移動に関わる労力を最小限に減らすための工夫、断熱対策などの効果で、高付加価値コーティングが大きく増え、作業効率も上がっているため、人時生産性の高さに比して、スタッフの疲労度は低くなっています。
今後も新規出店と既存店の成長に伴う増員を予測に入れ、良い人材を、需要増に遅れることなく、精力的に行い、高過ぎる人時生産性に達することを極力防ぎ、お客様の満足に集中できる人員体制、職場環境の整備に注力をしていきます。
キーパーラボ運営事業のセグメント実績
このような活動の結果、売上高は96億58百万円(前年同期比21.9%増加)となり、当セグメントにおける営業利益は、25億85百万円(同17.1%増加)と増収増益となり、過去最高益を更新しました。
<キーパー製品等関連事業>当事業において最も大きなシェアを占める石油販売業界は、原油高騰の影響も感じさせないほど、車での外出が増えており、店舗は給油作業で忙しい状況が続いています。当然、車を使うとなれば「車をキレイにしてお出かけしたい」や「汚れた車をキレイに戻したい」など、コーティングや洗車需要が大きく向上しております。そんなベストなタイミングで新商品である「フレッシュキーパー」が、2022年10月に販売を開始しました。
機能と価格の両面から、女性のお客様に受け入れやすいと考えられたサービスなので、ガソリンスタンド主体のキーパープロショップでは、約半分の方が女性顧客であることもあり相性が良く、販売開始早々から多くの施工に繋がりました。
また、キーパープロショップの恒例行事である、キーパーコーティングの施工台数(ポイント)の合計で競い合う選手権を、2022年12月から「キーパー選手権」、全国のキーパー施工者の技術力向上のため、2023年4月から「第8回 キーパー技術コンテスト」を開催し、過去最大の3,665名(昨年は3,216名)の選手が出場されるなど、キーパーの需要拡大と共に、大きな盛り上がりを見せました。
(新車マーケット)
新車マーケットにおいては、「2023年3月31日より、株式会社ホンダアクセスでKeePerコーティングが純正品として取扱い開始」が始まりました。
ホンダ販売店に訪問すると「KeePerのような新しい技術を採用していて、BtoC向けのCMなどのプロモーションアピール力があるため、販売店側からすると心強い」と言われる事も多く、早いペースでの導入、そして施工台数増に繋がっております。
そして、増産体制をとっているトヨタの新車施工が本格的に始まっており、施工台数が着実に増加しております。加えて、「トヨタ」と「レクサス」の併設店舗「トヨタモビリティ東京(株) 有明店/レクサス有明」にショップインショップの形態で運営している、キーパーラボ有明店でのお客様の反響や、ユーザーに認知度も高く人気があるKeePerコーティングの将来性を感じ、トヨタモビリティ東京(株)の新車ディーラー全店での導入が決定しました。
今までは、トヨタ新車販売店向けへのKeePer導入は、着実に進んでいるものの、大きな拡大には至っていませんでしたが、今後は、「KeePer LABO」というBtoCビジネスを展開している、KeePer技研の大きな強みを生かすことで、新たな突破口が明確に見えてきました。
また、『SUBARU Wダイヤモンドキーパー』においては、販売から3年ほど経過し、高付加価値コーティングとして確実に定着しております。さらに2022年9月29日より、既販車・中古車向けボディコーティングとして「SUBARU ダイヤモンドKeePer」が発売されており、新車販売店からも、今までなかった分野でのコーティング市場という事で期待も大きく施工台数も着実に増加してきております。
さらに、新車施工から定期的なメンテナンスが可能であり、今後重要になってくるサービス収益が望める商品としてKeePerが注目されています。不安定な車の製造状況やコストアップなど、どのようなサービスで付加価値を上げていくか考える上で、KeePerのサービスがたくさんのお客様に喜んでいただき、再来店していただける商品として、新車販売会社の導入が増えております。
(自動車向けコーティング以外の事業)
車以外のサービスでは、スマートフォン用のコーティングやモーターサイクル業界、看板業界に続いて、自転車業界にも進出しました。今後はさらに家電販売業界、船舶、自動販売機などにも進出し始めており、KeePer製品の、販路の拡大を着実に進めております。
(海外事業)
海外事業においては、すでにキーパープロショップとして展開している、香港、タイ、台湾、ベトナムに加えて、韓国、メキシコでも日本での研修が終了し、2023年秋ごろにはキーパープロショップとして運営を開始いたします。
キーパー製品等関連事業のセグメント実績
このような活動の結果、売上高は73億84百万円(前年同期比14.7%増加)となり、当セグメントにおける営業利益は、内部取引控除後28億89百万円(同36.4%増加)となり、過去最高益を更新しました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前事業年度末に比べ8億52百万円増加し35億73百万円(前事業年度末比31.3%増加)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は36億63百万円(前事業年度比4億42百万円増加)となりました。収入の主な内訳は税引前当期純利益54億60百万円、減価償却費3億30百万円であり、支出の主な内訳は法人税等の支払額15億25百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は15億86百万円(前事業年度比2億36百万円増加)となりました。支出の主な内訳は有形固定資産の取得による支出11億24百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は12億26百万円(前事業年度比5億57百万円増加)となりました。支出の主な内訳は長期借入金の返済による支出3億79百万円、配当金の支払額8億45百万円であります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| キーパー製品等関連事業 | 3,573,795 | 133.4 |
| キーパーLABO運営事業 | 10,346 | 59.2 |
| 合計 | 3,584,141 | 132.9 |
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
(3) 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| キーパー製品等関連事業 | 7,384,417 | 114.7 |
| キーパーLABO運営事業 | 9,658,505 | 121.9 |
| 合計 | 17,042,923 | 118.7 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前事業年度 | 当事業年度 | ||
| 販売高 (千円) | 割合(%) | 販売高 (千円) | 割合(%) | |
| ENEOSトレーディング株式会社 | 2,094,333 | 14.6 | 2,229,148 | 13.1 |
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては「第5経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は66億75百万円(前事業年度末比32.7%増加)となり、16億46百万円増加しました。これは主に現金及び預金が8億52百万円増加したこと等によるものです。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は84億4百万円(前事業年度末比23.1%増加)となり、15億74百万円増加しました。これは主に建物が9億75百万円増加したこと等によるものです。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は28億14百万円(前事業年度末比1.8%増加)となり、48百万円増加しました。これは主に未払金が2億62百万円増加、買掛金が96百万円増加、未払法人税等が12百万円増加、契約負債が67百万円増加、1年内返済予定の長期借入金が3億31百万円減少したこと等によるものです。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は11億14百万円(前事業年度末比5.8%増加)となり、60百万円増加しました。これは主に長期借入金が48百万円減少、退職給付引当金が55百万円増加、資産除去債務が38百万円増加したこと等によるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は111億51百万円(前事業年度末比38.7%増加)となり、31億11百万円増加しました。これは主に利益剰余金が当期純利益により39億57百万円増加した一方で、配当により8億45百万円減少したこと等によるものです。
(3)経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は170億42百万円(前事業年度比18.7%増加)となりました。
(売上総利益)
当事業年度の売上総利益は、139億16百万円(前事業年度比19.6%増加)となりました。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は54億75百万円(前事業年度比26.5%増加)となりました。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、営業外収益8百万円と営業外費用12百万円を計上した結果、54億70百万円(前事業年度比26.5%増加)となりました。
(税引前当期純利益)
当事業年度の税引前当期純利益は、54億60百万円(前事業年度比26.3%増加)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、法人税等15億31百万円を計上したことにより、39億57百万円(前事業年度比27.9%増加)となりました。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
(5)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、自己資金または金融機関からの借入により資金調達することとしております。
なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は35億73百万円、1年内返済予定の長期借入金の残高は48百万円、長期借入金の残高は1億12百万円となっております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
① KeePerの品質維持とブランディングについて
「サービス商品」であるKeePer商品は、工場やセントラルキッチンなどで画一的に造られる「製品」ではな く、キーパーLABO及びキーパープロショップなどの店頭で、一つ一つ造り上げられる「サービス商品」なので、その品質維持に難しいものがあります。
しかし、それをKeePerは、材料ケミカルの高い性能と、それを店頭での施工技術力の維持のために、全国18か所のトレーニングセンターを設置し約80名のインストラクターが活動しております。それにも増して、全国のキーパープロショップの皆さんの高品質に対する意識の高さが、施工されたキーパーコーティングの、サービス商品としての高品質の向上と維持を実現しています。その品質の高さは定評があり、キーパーコーティングを施工されたお客様はリピート率約85%という高い率で支持され、その積み重ねと、認知度アップでの新規顧客の獲得と相まってKeePerのガラス系コーティングは市場を拡大しています。
また、この高い品質が競合商品との決定的に差別化された競争力になっており、これをいかに維持していくかが今後の事業の拡大に大きな影響を与えます。その為に、「技術研修」、「キーパー技術コンテスト」や「上達会」が、キーパープロショップや施工店さんたちへの当社の主な活動となっており、キーパーLABO運営事業においては、より一層高い品質を維持することが専門店としての生命線として維持向上に努めています。
キーパーLABOは2023年6月30日時点で119店舗(直営106店舗)、キーパープロショップが6,414店舗と非常に多くの店舗であり、それぞれの店舗の責任において施工がされていて、そのすべての商品品質を均一に高く維持することは極めて困難でありますが、逆に、これを実現することが競合商品との差別化、決定的な競争力であり、KeePerのブランディングそのものです。
もちろん、KeePerのブランディングは、全国へのテレビCMやYouTube、Webサイトで広く一般に認知を広げるなどマーケティングを通じても作り上げられております。これは2024年度以降も継続して行きたいと思っています。
② 新車マーケットでのKeePerコーティングの拡大について
カーメーカーやカーディーラーなどの新車マーケットである自動車業界においてもKeePerの拡大をすべく積極的に営業活動がされております。方策としては、KeePer初の”新車用”コーティングとして発売した、「EXキーパー」を中心に導入を推し進めております。その活動は、各メーカーへの純正採用として、まず初めて2020年10月より『SUBARU WダイヤモンドKeePer』が発売され、着実に販売シェアが広がってきております。2021年9月1日からは、トヨタグループの自動車部品専門の卸売会社である、トヨタモビリティパーツ株式会社より、KeePerボディーコートが発売されました。2023年3月31日からは、株式会社ホンダアクセスより、「EXキーパー」「ECOダイヤモンドキーパー」が純正品としてより発売開始されました。新車から既販車まで一貫してKeePerのサービスを提供し、日本国中の車をより美しくし、お客様に喜びを提供していきます。
③ キーパープロショップ登録店舗数の増加と1店舗当たりの施工台数の増加について
KeePer製品等関連事業の主力であるキーパープロショップは主にガソリンスタンドです。ガソリンスタンドは石油製品(燃料)が徐々に販売減少していく中でそのインフラを活かし、燃料以外で収益を上げる必要があり、どこの石油元売りもこぞってカーコーティングの施工販売に力を入れております。ガソリンスタンド自体の店舗数は減少の一途ではありますが、いまだに29,000店舗以上あり、その中でキーパープロショップは2023年6月30日時点で、約21%の6,414店舗であります。期首6,283店から期末6,414店と微増ですが、主要製品の一つであるダイヤモンドキーパーケミカルとレジン2、ECOレジンの売上が、前年同期比約20%増の伸びとなっており、1店舗当たりのコーティング実績が向上している事がわかります。
キーパープロショップは、入会金ゼロ、会費無料であり、獲得のための営業活動も全くしておりませんが、実際に売上実績が上がる功績で自然に増えてきたものなので、ガソリン業界だけではなく、カーディーラーやカーショップなどへも拡大していくと予想しております。
④ キーパーLABO既存店の売上向上と新規出店のペースアップについて
キーパーLABO運営事業については、「愛車をキレイに、長く乗ろうと」というマインドが高い状態が続き、新しい次元に入った実績が続きながら、KeePerコーティングがYouTubeなどのSNS上での高い評価を見て、高額商品の需要が高くなって、KeePerコーティングの人気は上昇し続けております。
キーパーLABOの前年実績のある既存店舗は、SNSの中で良い評判が広がっていること。TVコマーシャルなどでKeePerブランドが消費者の中に浸透してきていることによってKeePer全体の信頼が上がってきて、購買商品がより価格の高い上位商品である「EXキーパー」「ECOダイヤモンドキーパー」の施工が新車を中心に増加し、キーパーLABOの販売単価を押し上げで来ています。
株式の上場と東証一部への指定替によって一番大きく変わったのが、キーパーLABO新店用の物件の出る数です。これが劇的に増加したのは、KeePerの認知度が上がったと同時に株式上場によって、社会的信用が上がったことが大きな要因と言えます。
⑤ キーパーLABOとキーパープロショップの共存共栄について
初回施工はキーパーLABOで施行したお客様も、2回目以降の施工は近くて便利なキーパープロショップで施工される方がおよそ50%もいて、キーパーLABOが、周辺のキーパープロショップの活性化に役立っています。逆に、全国のキーパープロショップにKeePerの看板が上げられ、店頭ではパンフレットなどでの営業が行われることで、KeePerブランドの認知度がアップし、キーパーLABOの集客や運営に大きなプラスの力になっています。つまり、キーパーLABOとキーパープロショップの存在は相乗効果を持っており、このシナジー効果を持っていることもKeePerの大きな強みとなっております。
⑥ 新規出店に伴う人員の採用と、資金計画について
キーパーLABOの新規出店に伴う人員は、大学卒、高校卒とも、来春の新卒採用が前年を上回るペースで順調に推移しているため、中途採用も含めて十分な採用人数を得られるものと考えております。
元々、キーパーLABOの社員の定着率は非常に高いものでした。企業理念にあるように、お客様の満足(CS)を高い技術で実現すると同時に、お客様の「ありがとう」の言葉で、従業員のやりがいと満足(ES)を生み出していくことが、定着率の高さに結びついており、採用数の増加と相まって社員数全体の増強が実現しております。更に定着率の高さが、勤務経歴の長さを生み、勤務の長さが技術の熟練を生み出して商品の品質の維持向上にも貢献しています。
新店の構築のためのコストは上昇しており、更地からの建設物件で約6,500万円/1件、既設の建物がある居抜き物件では約4,000万円/1件の費用が掛かります。しかし新規開店から採算ベースに乗るようになってきており、営業キャッシュ・フローでのプラス要因と、現在の現預金からして、現状の2023年6月30日時点で直営106舗から今後の150店舗余までの資金は安定的に調達をすることができると考えております。