有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2015/02/20 15:01
【資料】
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【項目】
84項目

業績等の概要

(1) 業績
第13期事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策への期待感から円高の是正や株価の上昇が進み緩やかな景気回復傾向にあるものの、海外における経済不安や平成26年4月に施行が予定されている消費税率引き上げの影響等を受け、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社の主力事業に関連する携帯電話市場は、平成25年暦年(平成25年1月~平成25年12月)でスマートフォン出荷台数が2,928万台(前年比約3.7%減)となりました。しかし、これは携帯電話端末総出荷台数に占める割合の74.5%(前年比5.0%増)となり、スマートフォンへの移行が依然として進んでいることを示しています(株式会社MM総研調べ)。平成24年暦年(平成24年1月~平成24年12月)におけるフィーチャーフォン向けのモバイルコンテンツ市場は前年比73%の4,793億円となる一方で、スマートフォン等向けのモバイルコンテンツ市場は前年比461%の3,717億円となっており、スマートフォン市場の伸びが顕著となっております(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調べ)。
当社の事業領域のひとつである着メロ市場については、平成24年暦年(平成24年1月~平成24年12月)にフィーチャーフォン向けが200億円(前年比70%)となり陰りが見えておりますが、ゲーム・ソーシャルゲーム等市場はスマートフォン向けが2,607億円(前年比542%)と、市場の拡大とスマートフォンへの移行の傾向が続いております(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調べ)。
そのような状況の下、当社は引き続きフィーチャーフォン向け及びスマートフォン向けのソーシャルアプリサービス及びコンテンツサービスの強化に注力してまいりました。
ソーシャルアプリサービスにおいては、株式会社コロプラが運営する位置情報サービスプラットフォーム「コロプラ」向けに提供する位置情報連動型ゲーム「駅奪取PLUS」や、グリー株式会社が運営するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「GREE Platform」向けに多数提供するスマートノベルのタイトルが堅調に推移し、収益面の改善が見られました。
また、SNS向けの既存ゲームタイトルをGoogle Inc.が運営するアプリプラットフォーム「Google Play」やApple Inc.が運営する「App Store」上にも展開する等、最近の市場環境を見据えた新たな試みにも挑戦しております。
コンテンツサービスにおいて、フィーチャーフォン向けサービスは引き続き着メロ、占い等携帯公式サイトを運営しております。スマートフォン向けサービスは、着メロサイトの「最新曲★全曲取り放題」「ヒットミュージック(現 ヒットミュージック♪取り放題)」、占いサイトの「魚ちゃん☆激辛占い」等を運営しております。今期は、前期に引き続き、スマートフォンの有料会員数増加がフィーチャーフォンの有料会員数減少を上回る傾向が継続しております。
上記の結果、売上高は前年同期比34.7%増の1,553,614千円(うちソーシャルアプリサービスの売上高は670,909千円(うち位置情報連動型ゲームの売上高は278,660千円、スマートノベルの売上高は359,397千円及びその他の売上高32,850千円)、コンテンツサービスの売上高は882,705千円)となり、営業利益は、前年同期比145.2%増の139,148千円、経常利益は前年同期比140.6%増の139,388千円、当期純利益は前年同期比189.9%増の68,039千円となりました。
なお、当社はモバイルサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
第14期第3四半期累計期間(自 平成26年1月1日 至 平成26年9月30日)
当第3四半期累計期間における我が国の経済状況は、政府の各種経済政策の効果もあり緩やかな経済回復傾向が続いたものの、海外における経済不安や消費税率引き上げに伴う消費の落ち込みの影響があり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社の主力事業に関連する携帯電話市場は、平成25年度(平成25年4月~平成26年3月)のスマートフォン出荷台数が2,960万台(前年度比約0.4%減)と前年度とほぼ横ばいになりました。しかし、スマートフォンの出荷台数の割合は全体の75.1%(前年度比4.0ポイント増)となり、スマートフォンへの移行が依然として進んでいることを示しています(株式会社MM総研調べ)。平成25年暦年(平成25年1月~平成25年12月)におけるフィーチャーフォン向けのモバイルコンテンツ市場は前年比51%の2,447億円と減少する一方で、スマートフォン等向けのモバイルコンテンツ市場は前年比224%の8,336億円となっており、スマートフォン市場の拡大が急速に進みモバイルコンテンツ市場全体も1兆円を超える市場規模となりました(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調べ)。
当社が主としている着メロ市場については平成25年暦年(平成25年1月~平成25年12月)に前年比68%の135億円(フィーチャーフォン)となり陰りが見えておりますが、スマートフォン等向けゲーム・ソーシャルゲーム等市場は5,597億円(前年比215%)、音楽コンテンツ市場は前年比201%の398億円とゲーム関連市場の拡大とスマートフォンへの移行の傾向が続いております(一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム調べ)。
このような状況のもと、当社はモバイルサービス事業の拡大に向けて、ソーシャルアプリサービス及びコンテンツサービスにおいて、新規作品のリリース及び既存作品の収益力向上に注力いたしました。
ソーシャルアプリサービスでは、平成26年5月より株式会社フジテレビジョンとスマートフォンゲームの提供における業務提携を開始いたしました。
位置情報連動型ゲームにつきましては、ユーザー数の拡大、収益性向上に向け注力いたしました。「駅奪取PLUS」においては今までのイメージを大きく変える新たな機能「裏世界」を追加いたしました。新規アプリとしましては、6月に個性豊かな「でんこ」たちと共に駅を収集する楽しさを追求した「ステーションメモリーズ!」をリリースいたしました。8月に過去最高売上を記録し9月も好調を続け、新機能を追加した「駅奪取PLUS」及び、新規アプリの「ステーションメモリーズ!」2作品共に順調な結果となりました。
スマートノベルの分野におきましては、新規アプリとしまして、第3四半期累計期間までに3本をリリースいたしました。なかでも8月にリリースしました「俺の彼女が2人とも可愛すぎる!」につきましては、「GREE」恋愛カテゴリ及び「Mobage」男性カテゴリにて1位を獲得し、男性ユーザーを中心に多くの方に楽しんでいただいております。
上記の結果、当第3四半期累計期間における売上高は1,141,596千円(うちソーシャルアプリサービスの売上高は469,384千円(うち位置情報連動型ゲームの売上高は204,233千円、スマートノベルの売上高は245,694千円及びその他の売上高19,457千円)、コンテンツサービスの売上高は672,211千円)、営業利益は154,693千円、経常利益は155,725千円、四半期純利益は88,928千円となりました。
なお、当社はモバイルサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(2) キャッシュ・フローの状況
第13期事業年度(自 平成25年1月1日 至 平成25年12月31日)
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、サービス開発を推進したことにより投資活動によるキャッシュ・フローで資金を使用しましたが、営業活動の結果得られた資金のほうが多く、前事業年度に比べ37,124千円増加し568,553千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、217,963千円(前事業年度比31,137千円増)となりました。主な収入要因は、税引前当期純利益131,673千円、減価償却費の計上130,156千円及び売上債権の減少23,333千円であり、主な支出要因は未払金の減少17,384千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、180,839千円(前事業年度比69,105千円増)となりました。主な支出要因は、当社サービスの開発に当たり発生したソフトウエア仮勘定及びコンテンツ仮勘定の増加による無形固定資産の取得による支出119,805千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
株式の発行等は行っていないため、財務活動によるキャッシュ・フローは発生しておりません。